みんなの議会

紋別市議会 令和6年第4回定例会 2024年12月10日

(1)子宮頸がんを防ぐHPVワクチン接種について/(2)高齢者の肺炎予防について

2024年12月10日、紋別市議会の一般質問で、梶川友子議員が「子宮頸がんを防ぐHPVワクチン接種について」「高齢者の肺炎予防について」について質問し、市長 宮川良一が答弁しました。

質問者
梶川友子 議員
答弁者
市長 宮川良一

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 梶川友子

通告に従い、質問させていただきます。初めに、子宮頸がんを防ぐHPVワクチン接種についてお伺いいたします。本年の第3回定例会で質問させていただきましたが、このたびの期間延長に伴い、改めて質問させていただきます。子宮頸がんなどを引き起こすヒトパピローマウイルス―HPVの感染を予防するワクチンについて、厚生労働省は、11月27日に、定期接種を逃した女性を対象に、来年3月まで無料で行うとしていた特例措置―キャッチアップ接種の期間延長を決めました。接種は計3回受ける必要があり、来年3月末までに初回接種をすれば、その後1年間は無料で受けられるようになります。期間延長に伴う対象者は、1997年度から2008年度生まれの女性です。厚労省によると、3回の接種には最短で4か月かかるため、期間内に接種を終えるには11月末までに1回目を受ける必要がありましたが、夏以降、ワクチンの需要が大幅に増加し、一時的に出荷が制限されていたことなどを考慮し、延長されます。HPVワクチンは、小学6年生から高校1年生までの女性が無料で受けられます。2013年4月から定期接種となりましたが、全身の痛みなどの訴えが相次ぎ、同年6月から接種の積極的勧奨が一時中止になりました。しかし、2022年4月から勧奨を再開したため、この間に対象年齢を過ぎた女性にキャッチアップ接種が実施されています。紋別市の現状と今後の対応についてお伺いいたします。次に、高齢者の肺炎予防についてお伺いいたします。新型コロナウイルス感染症の取扱いが5類に移行し、コロナにかかったと聞いても誰も驚かない状況になりましたが、コロナ発生当初、特にデルタ株が猛威を振るっていた頃は、コロナ、イコール、肺炎、イコール、死という負の連鎖が続き、ECMOが何台あっても足りない状況でした。幸い、デルタ株からオミクロン株に切り替わり、下気道疾患である肺炎を引き起こす率が下がり、せきや喉の痛み等の上気道疾患が中心になっていることから肺炎のリスクは低くなっておりますが、コロナ禍以前から肺炎は高齢者にとっては大きな問題でした。その理由は、肺炎の死亡者のほとんどが65歳以上の高齢者だからです。2021年の総務省統計局の調査によると、65歳を超えると肺炎による死亡率は急激に上昇し、肺炎による死亡者の98%が65歳以上の高齢者であるとの数字が示されております。まさに、肺炎は高齢者の大敵と言わざるを得ません。そこで、お伺いいたします。1点目ですが、肺炎で亡くなる人は国内では年間12万人と推計されており、長らく死因の第4位だった肺炎が、2011年には、がん、心臓病に次いで第3位になりました。2018年には第5位となり、2022年にも第5位ではありますが、第6位の誤嚥性肺炎と合わせると、老衰を抜いて第3位となります。さらに、老衰とされているものの、終末期の肺炎では抗菌薬等の強力な治療は控えるとの新たなガイドラインの影響により、死亡した際には、肺炎死亡ではなく、老衰死亡と捉える動きが増えてきており、老衰死亡は、実際、肺炎による死亡が多いとも言われております。こうしたことを考えると、今後の超高齢化社会を迎えるに当たり、肺炎に対する対策はより一層重要になってくるのではないかと考えます。高齢者の肺炎による入院、死亡の現状と今後の見込みをどのように捉えているのか、お伺いいたします。2点目ですが、社会保障費が増加の一途をたどる中、高齢者の肺炎による医療費や介護への影響も大きな問題だと思われます。高齢者の場合、慢性の心臓疾患や呼吸器疾患、腎不全、肝機能障害、糖尿病などの基礎疾患を持っている方が多いため、免疫力の低下から肺炎などの感染症にかかりやすく、かかると重篤化しやすいのが現状です。入院治療も必要になり、退院できても、介護が必要になったり、介護度が上がることも多くなったりするため、医療費はもちろん、家族や介護施設、人手不足の介護人材にも負担が増えると思われます。基礎疾患もなく、元気に過ごしている高齢者も安心はできません。特に、75歳以上の後期高齢者は、肺炎をきっかけに体力が低下し、介護が必要になることもあり、亡くなることもあり得ます。こうした高齢者の肺炎による医療費と介護への影響をどのように捉えているのか、お伺いいたします。3点目ですが、肺炎を起こす原因として最も多いのが細菌やウイルスなどの病原微生物の感染ですが、その中でも一番多いのが肺炎球菌です。日本人では、高齢者の3%から5%の人の鼻や喉の奥にすみついていると考えられており、こうした人が風邪やインフルエンザをきっかけに免疫機能が低下したり、誤嚥によって食べ物や唾液と一緒に肺炎球菌を気管に吸い込んでしまったりすると肺炎を起こしやすくなります。そのため、国をはじめ、地方自治体では、積極的に高齢者の肺炎予防に取り組んでおり、2014年からは主に65歳以上の高齢者を対象に肺炎球菌ワクチンの公費助成がスタートし、インフルエンザの予防接種も公費助成されております。そこで、紋別市の高齢者への肺炎球菌、インフルエンザ、新型コロナの各ワクチンの公費助成の内容と接種状況をお伺いいたします。4点目ですが、昨年9月、世界で初めて、60歳以上の成人を対象としたRSウイルスワクチンが日本で承認されました。RSウイルス感染症とは、呼吸器合胞体ウイルス感染症の略で、風邪症状を伴う呼吸器感染症として知られております。2歳までにほぼ100%の人がRSウイルスに感染し、生涯を通じて繰り返し感染する可能性がありますが、加齢や基礎疾患などで免疫力が落ちた高齢者が感染すると重症化し、肺炎になることが多いとされております。日本では、毎年、約70万人のRSウイルス感染者が出ており、そのうち、約6万3,000人が入院、約4,500人の人が死亡していると言われております。このRSウイルス感染症は、現在、多くの方が予防接種をしているインフルエンザに比べると、その重症化のリスクはインフルエンザと同等もしくはそれ以上とされており、特に肺炎を引き起こすリスクはRSウイルスのほうが高く、しかも入院期間が長くなるとの報告もあります。また、RSウイルスは、飛沫感染や接触感染で広まるため、病院や介護施設など、抵抗力の落ちた高齢者が多く、閉鎖された空間では集団感染のリスクが高いと言えます。2018年に高知県で発生した介護療養型老人保健施設でのRSウイルス集団感染のように、31人が感染し、そのうち、4人が亡くなるという事例もありました。しかしながら、RSウイルス感染症について知っている人は非常に少ないというのが現状ではないでしょうか。紋別市における高齢者の肺炎予防の一環として、新型コロナ、インフルエンザ、肺炎球菌とともに、RSウイルス感染症についても、疾患の周知と感染予防への注意喚起をぜひ行っていただきたいと思いますが、お考えをお伺いいたします。5点目ですが、皆様もご存じのとおり、インフルエンザは、三種の神器とされるワクチン、検査キット、治療薬がそろっております。新型コロナも、メッセンジャーRNAという世界初の技法により異例の速さでワクチンがつくられ、検査キットもできました。治療薬も様々開発されてきております。ところが、RSウイルス感染症に関しては、これまで、有効なワクチンもなく、治療薬もないため、検査キットも一般には普及しておりません。適切な診断の機会も少なく、肺炎に至る原因感染症としては見逃されてきたウイルス感染症と言っても過言ではありません。そのため、厚生労働省は、医療ニーズと疾病負荷等から開発優先度の高いワクチンとしてRSウイルスワクチンを位置づけ、内閣官房のワクチン開発・生産体制強化戦略でも、重点感染症として開発を支援すべきワクチンとして、国家戦略上、位置づけられておりました。こうした背景を受けて、このたび開発、承認されたRSウイルスワクチンは、治療法のないRSウイルス感染症に対抗する唯一の予防法として大変価値のあるものだと考えます。しかし、帯状疱疹ワクチンのシングリックスと同様に、世界初のアジュバント方式でつくられているため、金額もシングリックスと同じぐらいの1回約2万円になるかと思われます。また、このワクチンは、2年に1回の接種で効果が保たれるので、接種回数が少なくて済みます。現段階では任意接種のワクチンとなるため、接種するには全額自己負担になります。少しでも高齢者の皆様が接種しやすいように紋別市として接種費用の一部助成を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。以上で質問を終わらせていただきます。再質問は留保いたします。(降壇)

答弁 市長 宮川良一(市長は2025年6月まで)

それでは、梶川議員のご質問にお答えいたします。初めに、子宮頸がんを防ぐHPVワクチン接種についてであります。キャッチアップ接種の現状と今後の対応についてでありますが、本年10月末現在では、接種者が226名、接種率が26.7%となっており、接種期間につきましては、令和7年3月末までとされておりましたが、本年11月29日付厚生労働省通知により、この夏以降の需要の大幅な増加とメーカーにおけるワクチンの限定出荷が行われている状況から、令和7年3月末までに1回以上接種している方については経過措置として接種期間が1年間延長されることになったところであります。今後の対応についてですが、今月中に開催される予定の厚生労働省の自治体説明会において、今後のスケジュール及び周知、広報の内容等が示されることとなっておりますので、この内容を踏まえて対応してまいりたいと思います。次に、高齢者の肺炎予防についてであります。1点目の高齢者の肺炎による入院、死亡の現状と今後の見込みについてでありますが、令和5年における65歳以上の高齢者の入院者数は87人であり、死亡者数については13人となっております。今後の見込みについてですが、入院者数は令和3年の95人をピークに平均80人台で推移しており、死亡者数は令和2年の24人から毎年減少していることから、今後も同様の傾向で推移するものと見込んでおります。2点目の高齢者の肺炎による医療費と介護への影響についてでありますが、本市の75歳以上の93.4%が1年以内に医療機関を受診しており、このうち、肺炎に係る医療費は保険適用前で1件当たり約34万円であり、医療費全体の0.28%となっております。また、介護への影響についてですが、介護となる主な要因は、脳や心臓の血管疾患のほか、筋肉や骨の疾患によるものであり、高齢者の肺炎は要介護状態の方の発症が多く、家族や介護施設の負担が増えている状況となっております。3点目の各ワクチンの公費助成の内容と接種状況についてでありますが、紋別医師会との契約内容と本年10月末現在の接種状況では、肺炎球菌ワクチンは、接種料金が7,200円、自己負担額が2,000円、公費負担額は5,200円となっており、対象となる65歳の方の接種状況としては、31人が接種し、接種率は9.36%となっております。インフルエンザワクチンは、接種料金が4,600円、自己負担額が1,300円、公費負担額は3,300円となっており、65歳以上の接種状況としては、567人が接種し、接種率は7.8%となっております。新型コロナワクチンは、接種料金が1万5,400円、自己負担額が2,100円、公費負担額は1万3,300円となっており、65歳以上の接種状況としては、145人が接種し、接種率は1.98%となっております。4点目のRSウイルス感染症に関し、疾患の周知と感染予防への注意喚起についてでありますが、RSウイルス感染症は、一般的に乳幼児の呼吸器感染症の原因ウイルスとされており、高齢者や基礎疾患のある成人においても、肺炎を引き起こし、重症化する場合があり、感染を防ぐには、マスクの着用や手洗い、日常的に触れるものの小まめな消毒や人混みを避けるなどの基本的な感染予防対策が効果的であることから、今後、広報もんべつ及び市ホームページのほか、市公式LINE等により、疾患の周知と注意喚起を行ってまいります。5点目のRSウイルス感染症に対抗するRSワクチン接種費用の一部助成についてでありますが、現在、乳児においてはRSウイルス感染症の発症を抑える薬はありますものの、成人には特定の治療法がなく、市販の解熱鎮痛薬や点滴などの症状を和らげる対症療法のみとなっております。このため、高齢者がRSワクチンを接種することにより、重症化の予防が期待できますが、紋別保健所管内の過去1年間の1定点当たりのRSウイルス感染者数はおおむね30人ほどとなっており、その大半が乳児となっておりますことから、接種費用の一部助成につきましては、今後の感染状況等を踏まえ、検討してまいりたいと考えております。以上で答弁を終わらせていただきます。(降壇)

再質問 5番 梶川友子

特に再質問等はありませんけれども、ホームページ、広報もんべつ等で周知されることにより問合せが増えてくるかと思いますので、少しずつ考えていただければと思います。予防しかできませんので、ぜひよろしくお願いいたします。以上で終わります。

出典:紋別市議会 令和6年第4回定例会 2024年12月10日 議事録 PDF(38ページ) 間違いを知らせる