みんなの議会

幕別町議会 平成23年第3回定例会 2011年9月13日

日本のこれからを真剣に考える機会にすることを求めて

2011年9月13日、幕別町議会の一般質問で、増田武夫議員が「日本のこれからを真剣に考える機会にすることを求めて」について質問し、町長 岡田和夫、教育長 金子隆司が答弁しました。

質問者
増田武夫 議員
答弁者
町長 岡田和夫、教育長 金子隆司

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 17番 増田武夫

通告に従いまして、質問をいたします。私たちは、3月 11 日にマグニチュード9の巨大地震と大津波という東日本大震災と、それに伴う福島第一原発事故を経験いたしました。この不幸な出来事は、日本のこれからを真剣に考える機会にすることを求めております。特に原発事故は、他の自然災害などとは異なる異質な危険を伴うものであり、日本のエネルギー政策と、国民の安心・安全社会のあり方の根本を問うものとなっています。日本の原子力発電は、つくられた安全神話の上に構築されてまいりました。政府は最近6年間だけでも、404 億円の原子力広報予算を使って、安心・安全のキャンペーンを行ってまいりました。また、最近明らかになったように電力会社は「やらせ」までして世論誘導を行い、原発の建設や、より危険な MOX 燃料の導入を図っております。この結果、世界有数の地震国、津波国日本に 54 基もの原発がつくられてまいりました。しかし、今度の原発事故によって、この日本のどこにも安全な原発などあり得ないことが明らかとなりました。福島原発事故は、かねてから研究者や市民運動、日本共産党の国会での質疑などで指摘されていた心配された事態が現実となった人災であります。日本のエネルギー政策の速やかな根本的転換が求められております。現在の原子力発電をめぐる技術は、未完成であります。泊3号機は 91 万 2,000 キロワットでありますけれども、100 万キロワットの原発が1年間稼働いたしますと、広島型原爆 1,000 発分の「死の灰」が出ると言われております。人類は、その死の灰を完全に管理し、閉じ込める技術を持っておりません。100 万年もの間、無害となることのない莫大な死の灰を出す原子力エネルギーに今後も依存し続けることは、子々孫々まで生存の危険を負わせるものであって、原発に依存し続けることの是非が鋭く問われております。高橋北海道知事は、3号機の営業運転を原発事故後、全国に先駆けて容認しました。北海道の泊原発の近くには、活断層の存在が指摘されております。東日本大震災の原発事故はいまだに収束せず、実態も明らかになってきておりません。事故が検証され、新しい安全基準の策定を待って、その基準で総点検することもなく営業運転を拙速に再開したことに、全国から疑問と抗議の声が上がっているのは当然のことであります。また、北海道に近く、より扱いが困難だと言われている MOX 燃料専用の大間原発の建設には、道内からも反対の声が上がっております。町長は、十勝・幕別の地を放射能汚染から守り、町民の安全・安心の営農、営業、生活を確保しなければならない大きな責任を負っておられます。したがって、以下について伺います。1、拙速に開始された泊原発3号機の営業運転を中止して、福島原発事故の教訓を踏まえた安全審査を厳格に行うよう、北電、国、道に求めること。2、北海道に重大な影響のある大間原発の建設に、反対の態度を明らかにすること。3、国に対し、期限を切って原発からの撤退を求めること。4、自然エネルギーへの転換と省エネ社会への転換のため、自治体を挙げた取り組みを行って、太陽光、バイオマスなど、町内のエネルギー資源を発掘・活用し、自然エネルギーの自給率を向上させること。5、今後、食料を中心に放射能汚染が進むことが懸念され、町民からは学校給食の安全確保を求める声も聞かれます。どのように対処していくか、国、道にもしっかり対忚するよう求めるべきと思うがどうか。以上であります。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

増田議員のご質問にお答えいたします。ご質問は、町と教育委員会にわたるものでありますが、私からはご質問の1点目から4点目までにつきましてご答弁させていただきます。ご質問の要旨にもありますように、福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染の状況が、日々明らかにされるたびに、事故の重大さとその対忚の難しさを強く感じております。政府を中心に日本の原子力に関する英知を結集して、その対忚に全力で取り組んでいただき、一日も早い事故の収束と安心して生活が送れる状況になりますよう願っております。ご質問の1点目、「泊原発3号機の営業運転の中止と安全審査を厳格に行うよう、北電、国、道に求めることについて」であります。北電泊原発3号機の営業運転再開につきましては、国が8月9日、高橋北海道知事に対し、「営業運転再開は、再稼動に当たらない」と回答し、北電は同日、経済産業省原子力安全・保安院に対し、3号機の最終検査の申請をしたところであります。保安院は、8月9日、10 日に最終検査を行い、11 日に内閣府原子力安全委員会に結果を報告し了承を得ることにより、ダブルチェックの形となりました。道は、8月 17 日に泊村など地元4町村長の容認の考えを確認するとともに、再開容認の意向を表明し、これを受け国は、定期検査終了証を北電に交付したものであります。エネルギー政策は、国が全責任を持って取り組むべきものであり、その安全性については、福島原発事故を踏まえ、これまで以上の安全審査を行う必要性については、意を同じくするところであります。北海道町村会では福島原発事故を受け、6月 28 日に、北海道、北海道電力株式会社、電源開発株式会社に対し、「原子力発電所の安全対策と代替エネルギーに関する緊急要望」を行うとともに、8月9日にも国等に対し緊急要請を行ったところであります。私も同じ思いを持って、町村会の一員として行動をともにしてまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。ご質問の2点目、「大間原発の建設に反対の態度を明らかにすること」についてでありますが、北海道町村会では、先ほどの緊急要望の中で、大間原子力発電所の建設については、福島原発事故と同様の災害が発生した場合のシミュレーションを行い、建設の是非を再検討するよう、国、北海道などに緊急要請を行ったところであります。ご質問の1点目と同様にご理解をいただきたいと思います。次に、ご質問の3点目、「国に対し期限を切って原発からの撤退を求めることについて」であります。福島原発事故を受け、国は、再生可能エネルギー普及に向け「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」を成立させ、同法案成立とあわせ、太陽光や風力など再生可能エネルギーを使った発電事業への参入が相次いでおります。本町にも、北海道を通じて複数の企業から立地可能地域の調査があったところでもあります。このように、国全体として、再生可能エネルギー普及に向けた技術開発や発電事業に参入が進めば、原発に頼らない社会が確立されるものと考えますと同時に期待をするところでもあります。しかし、現在のエネルギー事情から申しますと、北海道では、電気事業連合会の平成 21 年の資料によりますと、総発電量の 39.6%が原子力発電で占められていると言われており、この部分を他の電力で賄い切れる状況になるには、相当の時間が必要になるものと思われますので、現段階では、国に対し期限を切って原発からの撤退を求めることは、非常に難しいものがあると考えております。次に、ご質問の4点目、「自然エネルギーの自給率向上について」であります。本町では、平成 16 年2月に幕別町地域省エネルギービジョン、平成 18 年2月に幕別町地域新エネルギービジョンを策定して、本町における省エネ及び新エネの推進の方向性などを定めるとともに、第5期幕別町総合計画の中でも基本計画の一つであります「自然とともに生きる環境にやさしいまちづくり」の実現に向けて、太陽光発電の普及など各種の省エネ・新エネ事業に取り組んでいるところであります。現時点におきまして、新エネ事業として本町で最も有力なものは、日照時間が長いという自然条件を生かした太陽光発電の普及であり、この自然エネルギーの活用に積極的に取り組んでいく考えであります。具体的な施策としましては、町みずからが先導的な役割を果たすということで、平成 18 年度にさかえ保育所、平成 22 年度に幕別中学校及び白人小学校に、太陽光発電システムの導入を図ったところであり、一般住宅等における太陽光発電システムの設置に対しましては、平成 18 年度から設置者に一定の補助を実施しているところであります。この補助実績につきましては、平成 22 年度末現在の累計で 52 件となっておりますが、特に平成 22年度は 30 件と飛躍的な伸びを示したところであり、さらに今年度におきましては、既に8月末現在で30 件の申し込みを受け付けているところでありまして、町民の皆さんの自然エネルギーに対する関心や理解が高まってきているものと考えているところであります。また、先般、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法が成立したことを受けて、今後は企業も含めて、国全体が自然エネルギーの活用に向けて動き出していくものと思われますので、本町といたしましては、この時代の潮流を見定めながら引き続き環境に優しい自然エネルギーの普及に向けて努めてまいりたいと考えております。以上で、増田議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。

答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)

増田議員のご質問にお答えいたします。ご質問の5点目、「放射線汚染による学校給食の安全確保について」であります。学校給食センターでは、食材の安全管理につきましては、文部科学省が定める「学校給食衛生管理基準」に基づき、納品された食材の生産地、品質、鮮度等のチェックのほか、肉は1回で使い切る量を当日に購入する、食品保管室には食材以外のものは保管しないなど、十分に注意を払い、安心で安全な給食の提供に努めているところであります。しかしながら、このたびの福島第一原発の事故により、多量の放射線物質が飛散し、多くの国民がこれまでとは違う観点から、食品の安全性について大変心配されているものととらえているところであります。幕別町給食センターには、このたびの事故を受けて、これまで保護者などからの問い合わせは来てはおりませんが、食材の安全確保という観点から、トレーサビリティーに基づく牛肉の産地確認や生産流通の確認を始め、各種食材についても産地の確認を行うなど対忚しているところであります。給食センターでは、これまでも食材は、できる限り町内産あるいは十勝産、道内産を購入してきてはおりますが、端境期あるいは品目によりましては、道外産を使用せざるを得ない状況もあるところであります。現在、国の放射能汚染に対する食品の安全確保については、東北地方を中心とした 14 都府県で監視がなされており、国が定める暫定基準値を超えた食品と確認された場合には出荷制限がなされ、市場には流通しないこととなっております。しかしながら、事故発生後、約半年を経過した現在でも、出荷制限が解除される一方で、新たに出荷制限が行われる品目もあり、児童生徒に対する安心・安全な給食の提供を考えるならば、当面、暫定基準値以下となり、出荷制限が解除された地域からの食材でありましても、購入は慎重に対忚すべきものと考えているところであります。なお、国や道に対忚を求めることにつきましては、これまでも全国町村会が「放射性物質・放射線の意味や安全基準についてわかりやすい広報に努めるとともに、放射性物質のモニタリングの対象品目・調査地点を大幅に拡大し、国民の安心感の醸成に努めること」などを、特別意見として国に強く要請しているところでもあります。このようなことから、今後も必要とする場合には、関係機関との連携を図る中で対忚してまいりたいと考えております。以上で、増田議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。

再質問 17番 増田武夫

再質問させていただきます。今回起きました原子力発電所の事故の持つ意味が、非常に大きいのだというふうに思います。特にこの放射能汚染というものは、ほかの自然災害でありますとか、飛行機事故、その他の事故などと違った異質な危険があるということであります。一度こうした大きな事故を起こしますと、その汚染はどこまでも際限なく広がっていきます。空間的に広がっていく、海洋汚染などでは世界的にも広がっていく。それから、時間的にも、そのときだけの汚染で終わらずに、チェルノブイリの事故などでは、25 年たった現在でも、30 キロ圏内には住めない。そして、その後のいろいろな影響で、がんの発生などもすごく子供を中心にふえていると。そういうようなことで、時間的にも後世まで非常に大きな影響を与える。また、社会的にも、今、福島の原発事故の中では、いつになったら住める、近辺ではいつになったら生活できるか、住むことができるかということがわからないという状況で、相当長期間にわたって、ここには住むことができないのではないかというようなことも言われているわけです。そうした点で、こうした原子力発電の事故に対する認識をやはり一緒にして、この原発問題を考えていかなければならない、そういうことで取り上げさせていただいたわけであります。1番目の泊原発の3号機、これは 91 万 2,000 キロワットの発電をしているわけでありますけれども、この3号機の建設そのものも建設に当たってのやらせがありましたし、また 2008 年度の国の説明会、道と近隣4町村の説明会の両方においてもやらせが行われて、建設に世論誘導を行っていたというような、非常に建設当初から問題がある原発だというふうに思うわけです。そうした中で、今度の原発事故を経験しまして、福島原発の事故は、津波が最大の原因で今日のように至ったような報道が多いわけですけれども、しかしながらよく調べていくと、最初の地震で大きな損傷を受けて致命的なものになっているようなことも言われてきているわけであります。そうした点を考えますと、あの泊原発の 15 キロ沖合には活断層が発見されております。その活断層は、70 キロの距離で北北西に延びているようでありますけれども、ごく近くに活断層があると。これが動くとマグニチュード 7.5 の地震が起こるのではないかというふうな指摘もされております。しかしながら、北電はその活断層の存在をいまだに認めておらないわけであります。そうした点で、今度の原発事故を受けまして、今度の3号機というのは、1月に運転が停止されて、そして3月からの試験運転に入って、その途中で今回の事故が起こったわけですけれども、そのことを考えますと、やはり今度の原発事故を受けて、その原発の新しいいろいろな基準で、もう一度この泊3号機が安全であるかどうかのきちっとした検査をすることなしに、営業運転に突き進んだということが非常に大きいと思うわけですけれども、そうした点では、町長はやはり責任を持ってこの地域の住民の健康や安全を守るという立場から、しっかり営業運転を再開したものを中止して、点検をし直すべきだという主張をすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

泊の3号機の営業運転には、いろんなご意見があったのだろうと思いますし、国の検査もあって、いわゆる知事が今の国の安全性を担保にしながら、これから 12 月の一番電力を必要とする時期に、これをとめてしまうことはどうなのか。いわゆる道民の生活を守って、あるいは企業の環境整備あるいは企業誘致、そういったことに係って、原子力の必要性がある、そういった発言をされて、今回の3号機の再開がなされたというふうに押さえております。私どもとしては、現実、今の3号機が動いている中で、何はともあれ、まだ安全性の確認、安全性が確保されることが最大の要因であろうというふうに思っています。もちろん、それらを全部とめることによって、新たなエネルギーが出て、そして原発なくしても、日本の電気が、北海道の電力が賄い切れるというような状況になれば、これはまたいろんな角度からそういう問題も出てくるのだろうと思いますけれども、今の段階では、ただただ安全性を十分国の段階で確保していただければというふうには思っております。

再質問 17番 増田武夫

原発をとめれば、電気が足りなくなるかどうかというのは、後で議論したいと思うのですが、今度の地震によって、地球、この日本をめぐる地殻の不安定さが増したというふうに言われておりまして、やはりどこでどんな地震が起こるかということは、予想もつかないような状況が生まれてきました。そして、地震に対して安全だということを北電は主張しておりますけれども、しかしそれは横揺れに対する安全だけを主張しているのであって、この 15 キロ先に活断層があって、それが動いたときに発生する縦揺れには非常に弱いという指摘がされているわけです。その揺れの強さをガルという数字で表すようでありますけれども、横揺れには 550 ガルの揺れにも耐えるのだと、そういうことを言っているようでありますけれども、縦揺れに対しては、それだけの強度がないというふうな指摘もされております。阪神淡路大震災では、840 ガルの力が働いたということで、地震だけで、今、泊原発は電源の喪失をとめるためのいろんな対策はやっているようでありますけれども、そうした地震に対する対策は何ら講じられていないと。そういうようなことを考えますと、これ、やはり福島のような事故がもし起きたとすれば、本当に風に乗って十勝にも十分汚染物質が運ばれてくる可能性が強いわけなのですよね。だから、北海道知事は、周りの4町村の意見だけを聞いているようでありますけれども、これは北海道全体の市町村にとって非常に問題になることであって、周りの4町村の意見を聴取すれば、それでいいというような問題ではないというふうに思います。そうした点から言えば、町長はこの幕別町の責任者として、しっかりと意見を言うべきではないかと。事故が起こってからでは、取り返しのつかない事態になることを考えて、ぜひ再点検をしろということを主張していただきたいと思います。そうした各町村の主張こそが動かしていく力になると思いますが、いかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

先ほどの答弁で申し上げましたけれども、町村会もいろいろ温度差があって、4町村は合意したけれども、同じ後志支庁管内の他の町村では、いわゆる町村会ではまとめ切れなかったというようなことも新聞報道で聞いております。ただ、現実には、北海道町村会が国なり、道なり、あるいは北電なりに、今、増田議員がおっしゃったようなことの安全性の確認ですとか、そういう住民に迷惑がかかるようなことがないようなことについての申し入れはなされているわけでありますので、私どもも当然町村会の一員でありますから、我々の思いもそれに込めていきたいというふうには思っています。

再質問 17番 増田武夫

積極的な発言をしていくことこそ必要だというふうに思うのですけれども、2番目の問題も関連しますので、大間の原発の問題であります。この MOX 燃料、ウランとそれからプルトニウムと酸性の混合燃料を燃やすものでありますけれども、これはウラン燃料だけのものよりも扱いがさらに困難で大変だと言われております。この大間の原発は、この MOX 燃料専用の原発だということで、さらに問題が大きいわけなのですけれども、これにおきましても、この大間の原発の 300 メートル北側には、大きな幾つもの活断層があると言われております。それから、さらに海峡、海の底にも幾つもの活断層があって、この 6,000 年の間に2回の大地震がここで起きているということも、研究の結果明らかになってきております。この MOX 燃料専用の大間原発につきましては、函館市でありますとか、北斗市の市長さんも永久凍結をしてほしいということで声を上げております。この原発につきましても、泊原発と同じように、この北海道にとっても非常に大きな問題だというふうに思います。現在、尐しつくり始めているわけですけれども、これをつくり続けるということではなくて、やはりこの時点で思い切って、そういう危険な地域にあるわけですから、建設を中止してくれと、そのこともぜひ声を上げていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

大間の問題も大臣なんかの言い方をしますと、新規着工というのは、今、工事にかかったものは新規着工ではないのだというようなことも言っていますけれども、私どもはそれがいいのかどうかという判断はもちろんつきませんけれども、おっしゃるように、先ほども申し上げましたように、原子力がこれだけ危険だと、みんな大変だと、今回実感をしている中にあって、これにかわるものがどんどん出てくることによって、原子力発電が不要になっていくと、そういう社会になっていくことが何よりも望ましいことなのだろうというふうに思います。私どもは、一町の町長が声を上げてどうのこうのというのではなくて、みんなのそうした声を一つにして、町村会の動きがあるわけですから、私どもはその一員としてこれからも動いていきたいというふうには思っております。

再質問 17番 増田武夫

泊にしても、大間にいたしましても、北海道全体に、もしそうした事態が起これば、これいつ起こるかわからないという地震なり、津波なりの被害でありますので、一日も早くこうしたものを、危険を取り除いていく努力が求められるのだというふうに思うのです。続いて、3番目の原発から撤退していくような、そういう方針をやはり国にしてもとるべきではないか、そのことを国に求めるべきではないかという、この問題であります。期限を切って、すぐ今やめろと、全部とめろと言っても、やはりいろんな需給の問題もありまして、混乱が起こるわけですけれども、しかしながらやはり期限を切って、例えば5年なり 10 年なりの間に、段階的にやめていくのだと、そういう方向をとる必要があるのではないかというふうに思います。先ほど町長は、原発をとめることによって、電力不足が起こるのではないかと、そのような発言をされているわけですけれども、しかし私たちがいろいろ調べてみました。その調べてみますと、例えば北海道の場合、今、原発は3基あるうち1基しか動いていないのですよね。その3基の泊原発は全部フル稼働させると、207 万キロワットになります。北電の総発電量は、現在、火力発電、いろいろな水力発電もありまして、現在、全部稼働させれば、742 万キロワットあります。ですから、原発の207 万キロワットを除きますと、530 万 2,085 キロワット、530 万キロワットほどあるわけです。そのほかに、電源開発による水力発電が 21 万キロワット余り、それから道による水力発電が7万キロワット、それと 1,000 キロワット以上の企業が持っている、内部で発電機を抱えたり、発電装置を抱えたりしている企業が、1,000 キロワット以上の企業のあれを動員しますと、262 万キロワットあるということで、道内の発電力の総計は 820 万キロワットあると、調査をして積み上げますと。道内の昨年の最大電力使用量、これは冬が一番大きいということで、昨年の1月には 579 万キロワットの最大使用料だったということであります。こうした数字を積み上げますと、今、1機しか動いていない3号機なのですが、こういうものをとめても、十分に企業の協力でありますとか、いろんなものをフル動員すれば十分に足りる電力量だと、そういうことが明らかになってきております。これは、全国的にも言えることであって、全国的にも自然エネルギーなどもこれから5年 10 年の間にフル活用する方向を打ち出して、積極的に取り組んでいけば、十分に電力は賄っていかれるというのが私たちの見解なのですが、この今 54 基、全国に原発があるのですけれども、今、点検でありますとか、点検済みのものが稼働できないなどということがあって、今、3分の1しか原発が動いていません。だから、そうした点では、そうした原発に頼らない方向で努力をしていくことによって、十分賄っていけるのではないかなと。今、福島の原発、今、第一原発の4基が問題になっているのですが、第2原発にも2基ありますし、こうした福島の原発、もうああいう状態になっていますので、これも即とめる方向、それから浜岡原発といいまして、静岡にある原発なのですけれども、これはいつ起こるかわからないと言われる東海地震の震源域の真上にありますので、これは即津波の対策をやったら稼働するなどという政府の対策ではなくて、これはやめなくてはだめだと。それから、もんじゅのような、ああいうプルサーマルをあれしているもんじゅのような事故ばかり起こっているものはやめるとか、そういうことがまず必要ではないか。それから、稼働してから 40 年以上たった、最初は 30 年から 40 年の耐用年数だと言っていたのですが、それを 40 年以上も稼働するということで、これ稼働することによって、中性子の影響などで、十数センチある鋼鉄の圧力容器、これは劣化してくるということで、非常に危険だと言われておりますけれども、40 年以上のものが3基あるし、それから 30 年から 40 年たっている原発が 16 基もあると。こうしたものをとめながら、徐々にやっぱり切りかえていくという、そういう措置をとっていくことが何としても必要だと。やはり福島第一原発の事故のようなものが再びどこかで起きれば、それこそ安心して住むことができないような状況になってしまう。福島第一原発の状況もなかなか中に行って調べることができないので、燃料がどういう状況になっているかはわからないですよね。それで、あれがもし水蒸気爆発を起こしたら、圧力容器そのものが吹っ飛んでしまって、今のところ死の灰の中の放射性物質の2%程度しか外に出ていないのですけれども、もし水蒸気爆発などが起これば、東京近辺までみんな避難区域になってしまうというような非常に危険な、それが起こらないという保障はないということでありますし、また1号機などではメルトダウンを起こしていることは、しっかりもう地震の直後からなっていることが明らかになっているのですが、これは 2,800 度ぐらいになりますので、冷やしていなかったら。これは、圧力容器は融点が千五百何十度しかないので、これが 2,800 度のものがメルトダウンしますと、メルトスルーといって、下に落ちてしまうのですよね。これが、コンクリートの建屋の底も抜いて、ある研究者によっては、既に下の地面にまで潜り込んでいるのではないか、そういうことまで懸念されているわけですよね。だから、ひとたびこうした事故が起こったら、我々は原子力、こうした原子力の技術で放射能を閉じ込めたり、無害にする技術をまだ持っていないわけですよね。だから、そういうことを考えたら、真剣になって、この原発からの脱却を考えていかなければならないと思います。やはりこの地域の安全と安心に責任を持つ町長は、ぜひともそうした声を大きく上げていただきたいと、そのことを、それが原発ゼロへ期限を切っていくべきだという、そういう主張をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

答弁繰り返しになってしまうのですけれども、今回、これだけの大きな事故があって、たしかけさもフランスかどこかでまた原発の事故があって、今まさに世界的に原子力の見直しということが言われているわけですから、国民のすべてがそういう状況にこれからも進んでいくのだろうと私は思っています。ただ、今おっしゃられたように、廃炉、古くなったやつが廃炉していく。そして、新規はつくらない。そんなことを言っていると、いつになったら全部がなくなるのかということの年数は私にもわかりませんけれども、ただそうした中で、年限を我々の段階でいつまで、5年後に切りなさい、10 年後に切りなさいということは、なかなか申し上げにくいので、あくまでも今活動しているものは、とにかく安全に活動して、早くほかのエネルギーにかえるものはどんどんかえていって、原子力発電がなくなっていくことが、多くの国民があるいは全世界の人たちが望んでいることなのだろうと。そういった中で、我々町村長として、お互いが理解し合う中で町村会の取り組みで進めていきたいと、そういうふうに思っております。

再質問 17番 増田武夫

今回のこの事故を経験したことから考えれば、やはりいかに町村長、市長なども、個々に強力なその運動を展開する先頭に立っていくことが重要かということを考えさせられるわけなのですけれども、広島型原爆は 600 グラムのウランで、ウランも一瞬、中性子をぶつけて一瞬で爆発させてあれだけのエネルギーを一挙に放出したわけなのですけれども、この原発もその反忚を徐々に徐々にやっているだけで、原理としては同じようなものなのですよね。やはりそうしたことで、泊3号機よりちょっと大きいような 100 万キロワットの原発が、いや、原発を稼働させるということは、核分裂を起こして、その生成物である死の灰がどんどんふえていくということなのですよね。それで、その生成物の死の灰は、100 万キロワットの原発が1年間稼働すれば、広島型原発の 1,000 発分の死の灰が生まれると言われているのです。そして、この死の灰を、先ほども言いましたように、閉じ込めておく、一たびこうした事故が起こりますと、それを無害にすることも、閉じ込めておくこともできない非常に大変な状況になるわけですよね。今、そうした使用済み核燃料が六ヶ所村の再処理工場には、3,100 トン使用済み核燃料がたまっているそうです。それで、今そこには収容し切れないので、各原発の建屋の中にプールをつくって、そこに貯蔵しているのですよね。これ原発の燃料というものは、燃やした後も崩壊熱といって熱を出し続けるのですね。だから、あのプールの中で、水に浸して貯蔵しておかなければならない。だから、あれもあの水がなくなったら、再びひどい状況に陥るというのは、今度の事故でもみんなが知ったことだというふうに思うのですけれども、そうした使用済み核燃料が、全国の原発の中には1万 3,000トンもたまっていると、こういうことなのですよね。これが、本当に無害になっていく、六ヶ所村で燃料を再処理してプルトニウムとウランと、それから高濃度の放射性廃棄物とに分ける、これも今うまくいってないので、そういってないのですが、こうしたものを高濃度の廃棄物をガラスで固化して固めて、そして地下に埋めるという、こういうことにしようとしているのですが、その技術もまだ完成されていないのですよね。だから、私たちは便利だということで原発に依存すればするほど、それこそ無害になるには 100 万年もかかると言われるものを出し続けるわけなのですね。100 万年といえば、100 万年の前は人類は何やっていたかというと、やっと火を使うことを覚えて、人類が歩み出すそういう時代ですよね。これから 100 万年も無害にならないようなものを出し続けていいのか。それをだれが責任を持って管理するのか。この地球は今動く生き物のようなものですので、300 メートル、500 メートル地下に埋めたとしても、どんなことで、それが動き出す、地表に出てこないとも限らないわけですよね。だから、そういうことを考えたら、やはり今、日本には原発に比べたら、その 40 倍の自然エネルギーがある、環境省の試算では 40 倍のエネルギーがあふれているのだと。それをやはりしっかりと活用して、原発をなるべく早くなくしていくことが必要ではないかと、そのことが子々孫々に危険を負わせない一番近道ではないかというふうに思うのです。そういうことを考えますと、やはり確かに町村会なんかでも頑張ってもらうことは必要なのですが、町長自身として、この原発、原子力発電というものに、どういう思いを持っておられるのか、町長自身の考えをお聞きしたいと思います。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

決して、私は原発推進すべきだなんていう立場には立ってはおりませんで、おっしゃられるように、一日も早く原発が自然エネルギー等に変わって、世界の国からそういったものが、原発というものがなくなっていく、そういうことのために、お互い頑張っていかなければならないのだろう、そういう思いではおります。

再質問 17番 増田武夫

本当にこの原子力発電でできた、今、前にも言いましたように、これを無害にする技術も閉じ込めておく技術もない中で、今度の福島の事故が起きました。現在でも、そうした地中にどんどん汚染物が潜り込んでいっているのではないか。それから、汚染された水を放出、政府の責任で海に流したこともありましたし、また割れ目からどんどん高濃度に汚染された汚染水が流れていたのですが、あれは見えた部分だけであって、コンクリートがあれだけ揺すられたわけですから、見えないところでどれだけ流出しているかわからないという、そういう科学者もおられます。そういうことを考えますと、今の福島の原発が一向に、政府は第1ステップは完了したようなことを発表して、なるべく心配ないような発言をしておりますけれども、しかし第2号機でも第3号機でも中に行って見たわけでもないし、どんな状況になっているかわからない。これが収束するのには、それこそ 20 年も 30 年もかかっていくのではないかというようなことがあります。そうしたことを考えますと、ぜひともそうしたことも大きな問題であることを肝に銘じて、ぜひとも大きな努力を払っていただきたい、そのように思います。4番目の自然エネルギーへの転換の問題でありますけれども、今、非常に住民も関心を持っております。その関心のあらわれが、本町の太陽光発電の申し込みなども非常に急激にふえていると。でありますので、これは援助の仕方でありますとか、そういうものを大幅に改善することによって、その勢いが一気に加速するのだというふうに思うのですよね。しかも、太陽光発電が中心でありますけれども、本町は酪農の町でもありまして、家畜のふん尿を利用したバイオマスの発電なども、やはり今いろんなところで行われているのは、何億円とかかる大規模なものが中心で、なかなか小さいものに手をつけているところはなかなか尐ないようですけれども、しかし我が町にある、言ってみればこれは大きな資源でありますので、こうしたことの研究も行いながら、ぜひともこの自然エネルギーに対する取り組みを強めていただきたいのと同時に、省エネ社会に対する関心も非常に高まっております。ぜひとも、町を挙げて、省エネとその自然エネルギーの活用、発掘にさらに大きな力を尽くしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

先ほども申し上げましたように、本町は比較的早く省エネなんかの取り組みも進めておりますし、太陽光発電について、みずからの施設に設置したり助成をしておりますけれども、助成なんかも大体管内的にもそろってきている状況で、この間の新聞なんか見ますと、もう三つか四つが実施していないだけで、ほとんどが実施している。見てみますと、中身も大体類似しているような状況でありますので、さらにこれを充実するとなると、そういった状況も踏まえながら太陽光発電の助成等については、協議・検討を加えていきたいと思います。バイオマスプラントにつきましては、ご存じのように鹿追ですとか士幌ですとかが先進的に取り組んでおりまして、幕別町だけでは一度ゆとりみらいか何かでは研究もさせていただいたのですけれども、なかなか難しいというような判断は出ているのですけれども、引き続き機会があれば、どういったことが可能かということについては検討させていただきたいというふうに思います。

再質問 17番 増田武夫

この問題は、政府にも本腰を入れるように、ぜひお願いしたいのですが、この5年間で政府は2兆円の税金を原発につぎ込みました。いろんな自治体に対する支援だとか、そういうものを全部含めて2兆円の税金を原発関係につぎ込みました。一方で、自然エネルギー、太陽光でありますとか、そういうものの援助も若干しているのですけれども、これはこの5年間で 6,500 億円であります。でありますので、原発からの期限を決めた撤退などをする中で、こうした税金の使い方を太陽光発電なり、その自然エネルギーを活用する方向にしっかりと転換していけば、物すごい勢いで自然エネルギーを活用する勢いが増していくのだと思うのです。だから、これは5年、10 年を積極的に一生懸命政府も行えば、原発に頼らなくてもできるエネルギーに急激になっていきますし、先ほども言いましたように、それこそ浜岡原発などはいつ東海地震、東南海地震が起きるかわからないというところに現実にあるわけですから、これはそういう方向をぜひ強めてもらいたいと思いますけれども、今度の東日本大震災、マグニチュード9というこの地震は、地震学者も予想していないような地震であったということです。このことが起こった関係で、バランスが崩れていて、いつどこでどういう地震が発生するかという、そういう危険がさらに高まっているのだというのが、地震学者の指摘なわけです。そうしたことを考えますと、この国に対してもそうでありますけれども、町自身も自然エネルギーへの転換というか、活用をやはり積極的に続けていただきたいと、そのように思います。そのことを要請したいというふうに思います。次に、5番目の学校給食の問題であります。この自然の中に飛散した放射能の総量というのは、広島型原爆の 30 個分とも 40 個分とも言われております。そうした中で、やはりその飛散の状況は静岡でありますとか、そういうところにも飛散して、お茶などにも汚染が広がっているわけでありますけれども、これを国が責任を持って食料については、責任を持った検査をして安全なものしか市場に出さないという、そうした措置をもっととらなければならないと思うのですが、今、17 の都県で県などに国が委嘱してそういうことをやっているようでありますけれども、しかしこれから魚などにも出てくるというふうに思うのです。コウナゴの汚染が一時発表されたわけですけれども、プランクトンでありますとか、こうした小さな魚にまず捕食されて、それが食物連鎖で次第に大きな魚に補食されていくわけですけれども、そうした中で、セシウムなどは半減期が 30 年、ストロンチウムも 28 年8カ月、ヨウ素などは8日と比較的短いわけですけれども、しかしこれも大量に飛び散ったということで、半減期というのは出す放射線の量が半分に減る期間がそれだけということでありますけれども、こうしたものが魚の骨でありますとか、そういうところに蓄積されて、漁師の方々は、これからどんな、魚というのは境目がなく回遊するわけですから、そうした点では非常に心配だと。やっぱりこういうものも、これから国の責任でしっかりと検査をして安心なものしか出さないということをしていかないと、かえって風評被害などであそこの産地だからだめだというような、そういう風評被害で不買になるようなことが起こってくるのだというふうに思うのです。そうした点で、各自治体でもいろいろな検査の方法がないかというような研究もしているところも多いようでありますけれども、まずは国に責任を持った検査体制をつくることを要求していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 教育長 金子隆司(教育長は2013年3月まで)

先ほどの答弁と重複するところがありますが、まずもって地方や自治体において、責任ある検査ができるというような仕組み、体制にはありませんので、これはやっぱり国が責任を持って安心・安全な検査によって安全を確認されれば、市場に流れるというようなシステムでなければ、風評被害を含めて、これは皆さん大変な不安感に陥るということになりますので、ぜひご指摘のとおり、国の責任において完全なる検査のもとで市場に流れるように要望をしていきたいというふうに思います。

再質問 17番 増田武夫

日本のそうした放射能を検査する技術は、非常に進んでいるそうであります。大量な野菜なりなんなりを流れる中で、汚染されているかどうかを検査するような機械も現実にはあるそうなのですが、そういうものが政府は活用していないというような指摘もされております。そうしたことを考えますと、やはり安心・安全な、まずこの放射能の影響は、子供に一番多くあらわれ、妊婦もそうでありますけれども、子供に一番多くあらわれますので、ぜひともそうした点では、心して当たっていただきたいと。以上で終わります。

出典:幕別町議会 平成23年第3回定例会 2011年9月13日 議事録 PDF(52ページ) 間違いを知らせる