みんなの議会

幕別町議会 平成27年第1回定例会 2015年3月10日

幕別町と旧忠類村合併の検証と地方自治のあり方について

2015年3月10日、幕別町議会の一般質問で、増田武夫議員が「幕別町と旧忠類村合併の検証と地方自治のあり方について」質問し、町長 岡田和夫が答弁しました。

質問者
増田武夫 議員
答弁者
町長 岡田和夫

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 17番 増田武夫

通告に従いまして、質問をさせていただきます。幕別町と旧忠類村合併の検証と地方自治のあり方についてであります。幕別町が旧忠類村と合併して、10 年目に入りました。この合併が双方にとってどのような意味を持っていたのかを総括することは、将来の地方自治のあり方を考える上でも必要なことであると考えます。政府は地方自治体に対して、あめとむちを持って平成の大合併を進めてまいりました。あめの最大のものは合併特例債などの財政支援であり、むちは段階補正を解消することも含めた地方交付税削減で、地方自治体が財政再建団体となり、やっていけないというおどしとも言えるものでありました。旧忠類村での住民への説明で、合併理由の最大のものは、合併しなければやっていけないというものであり、自立していこうとすれば住民の負担がとめどもなく増加する試算ばかりが目立つものでありました。合併協議会が示した財政シミュレーションによれば、合併しなければ基金が底をつき、幕別町は平成 22 年度、忠類村は平成 23 年度で財政再建団体になるとしていました。また、財政シミュレーションの前提条件に用いた将来人口推計によると、平成 27 年には新町の人口を2万 9,336 人、現在の人口は2万 7,649 人でありますけれども、と予測するなど、日本が人口減少社会に迫っているという現実を見ないものであり、説得力がありませんでした。合併協議会の財政シミュレーションなどの将来予測を、現実に即して数値を出し直した上で村民に示し、住民投票を実施して合併の可否を決めるよう再三にわたって求めましたけれども、忠類村だけではなく、幕別町でも住民投票によって住民の意思を確認することは実現いたしませんでした。合併 10 年目の節目に当たって、岡田町長の合併に対する評価を伺いたいと思います。一つ目は、合併しなければ破綻するとされた平成の大合併でありました。しかし、道内で自立の道を選択した自治体はたくさんあるわけでありますけれども、一つも財政再建団体になった自治体はありません。旧忠類村と同じような人口 2,000 人以下の 12 町村の平成 25 年度の実質公債費比率の平均は 7.0 であります。合併前、平成 16 年度の起債制限比率は、忠類村 3.2、幕別町で 14.3 であり、平成 17 年度の幕別町の実質公債費比率は 21.5 でありました。忠類村を実質的に吸収合併した町長として、忠類村との合併をどう振り返るか、伺いたいと思います。二つ目、忠類の住民には、合併してよかったとの意見は余り聞かれません。忠類地域にとっては、簡易水道料金(14 立方メートル使用では 66%の値上げ)、合併浄化槽(10 人槽で 64%の値上げ)、国保税など負担増が押し寄せましたが、現在、幕別町の基金の積み増しがなされている現状を考えると、少しでも忠類地域における住民サービスをもとに戻す努力をしなければ、合併してよかったとの評価を得ることができないのではないかと考えますが、この声にどう答えますか、お伺いしたいです。三つ目、合併することによって、その周辺部の人口減、経済の落ち込みなどが激しく、大問題となっています。忠類地域では平成 27 年1月現在、12.3%の人口減となっています。忠類地域では、特別会計を含む村の予算 30 億円余りの経済活動が縮小し、商業活動も困難となっております。一方、68億円を上限とする合併特例債等の財政効果が、新幕別町に与えた効果は大きく、これがなければ新庁舎建設や札内支所の改築はこんなに早く実現することはかったのではないかと考えられます。今後、こうした功罪を考えますと、合併した町として、忠類地域のこれからを考える際に、総合支所機能の存続、住民会議あるいは地域自治組織の継続または設置などの措置をとることを、次の町政にも引き継がなければならないと思うが、いかがでしょうか。4番目、合併後、年数が経過し、地方交付税の一本算定が現実のものとなりますが、それによる財政への影響をどのように試算しているか、伺いたい。5番目、本来、地方自治体はそこに住んでいる人々の顔の見える息の通ったものであるべきと思います。しかし、強引な合併による市町村の巨大化は、周辺地域が寂れ、過疎化に拍車をかける結果を生み出しています。日本創成会議は自治体消滅論を唱え、名指しで 896 自治体を消滅可能性都市としています。しかし、幾ら過疎になっても決して消滅するものではないし、させてはなりません。この自治体消滅論は、市町村合併の再浮上につながり、道州制に道を開くものになりかねません。道州制には全国町村会、全国町村議長会も反対の立場を明らかにして、政府与党に対する運動も展開しております。私は、道州制は地方自治を破壊するものであると考えております。町長は、地方自治をあずかる者として、道州制をどう考えるか、伺います。以上であります。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

増田議員のご質問にお答えいたします。「幕別町と旧忠類村合併の検証と地方自治のあり方について」であります。新しいまちづくりのスタートを祝福するかのように晴れ渡った青空のもと、平成 18 年2月6日、幕別町・忠類村合併記念式典が開催されたあの日から、早いもので9年の歳月が過ぎ、来年2月には 10年の節目を迎えます。私は、合併協議の段階から今日に至るまで、「一体感の醸成と均衡ある発展」が、合併後のまちづくりを進める上で、最も大切な基本姿勢であると強く認識し、行政の執行に努めてまいりました。平成 16 年 11 月に開催した第 13 回合併協議会において、忠類村から「合併の方式」にはこだわらず、お互いがパートナーとして対等な立場で気持ちを尊重し合えることが重要であり、それが忠類村民の幸せにつながるとして、「合併の方式は編入合併」という重い決断をいただきましたときから、この思いはいささかも揺らぐことなく、まちづくりに取り組んでまいりました。ご質問の1点目、「合併をどう振り返るかについて」であります。国は平成 11 年、人口減少社会を目前に控え、少子高齢化が進展する中で、地方分権の担い手となる基礎自治体たる市町村にふさわしい行財政基盤の確立を目的として、全国的に市町村合併を推進し、11 年3月末には 3,232 あった市町村数は、現在では 1,718 となり、ほぼ半分に減少いたしました。市町村の合併の特例に関する法律に基づき、平成 17 年3月までに市町村議会の議決を経て、18 年3月 31 日までに合併した市町村に対しては、合併後のまちづくりのための建設事業や基金造成に対する合併特例債の発行や普通交付税の合併算定替に加えて激変緩和措置を講じるといった財政支援措置が示され、合併が推進されたところであります。平成 22 年に総務省が取りまとめた「平成の合併」についての総括では、この合併推進と同じ時期に、地方分権の観点から三位一体改革が進められ、地方財政に大きな影響を与えていたことと、合併特例債に代表される手厚い財政措置の期限が平成 17 年度までとなっていたこともあり、合併の時期が 17年度に集中し、財政的な理由から合併を選択する市町村が多かったものと示されております。幕別町と忠類村の合併におきましては、基礎的自治体である市町村の一層の行財政基盤の強化と多様化する住民ニーズや専門的な知識が欠かせない課題などへの対応の最も有効な手段が、町村合併であるという共通認識のもと、合併協議が進められてまいりました。合併協議会での議論の積み重ねの中で、全 44 項目にわたる合併協定項目を取りまとめ、この間、協議状況、協議結果について、協議会だよりやホームページなどにより町民の皆さんにお知らせするとともに、住民説明会の開催などを通じて、住民の皆さんへの理解をいただくとともに、その意向の把握に努めてまいりました。また、議会におきましても、両議会に「市町村合併調査特別委員会」が設置され、合併協議の内容や「地域自治組織」、「新町建設計画」などについての議論を経て、平成 17 年3月に「中川郡幕別町及び広尾郡忠類村の廃置分合について」ほか2件の合併関連議案の議決をいただいたところであり、2町村の議会や住民の皆さんからも、納得いただける着地点に到達できたものと考えているところであります。合併後におきましては、駒畠地区の子どもたちが、忠類の小中学校へ通学することが可能になったことを初め、ふれあいセンター福寿によるデイサービス事業や、道路維持管理業務、除雪対象路線などの行政サービスが忠類から南幕別地区に拡大していることに加え、ふるさと忠類運動会に駒畠地区からも参加し、ともに夏の一日を楽しまれているなど、住民主体の交流も着実に進んでいる様子を拝見するとき、「幕別」「忠類」といった垣根が払われ、まさに一体感の醸成が少しずつではありますが、一歩一歩進んでいることを実感いたしているところであります。市町村合併は、地域の将来を見据えて行われるものでありますが、真に一つの町となっていくには、10 年、20 年という長い期間を必要とするものであろうと感じております。そうした長い時間をかけて、相互の信頼と融和が生まれ、その過程の一つ一つの積み重ねが、後世の皆さんから評価していただけるものではないかと考えております。ご質問の2点目、「忠類地域における住民サービスについて」であります。忠類地域の皆さんの中には、日々の生活の中で合併による変化を感じられたり、また、以前より活気が弱まったのではないかと感じられている方がいらっしゃるとお聞きいたしております。こうした思いを真摯に受けとめ、改善・解消していくことが私ども町政を担う者の責務であり、常にこのことを念頭に置き、まちづくりに取り組んでまいりました。合併後においては、忠類消防支署に高規格救急車と救急救命士を配置したことを初め、道の駅・忠類の建設と旧物産センターの改修、ナウマン公園のパークゴルフ場への夜間照明の整備、白銀台スキー場の圧雪車の更新、忠類コミュニティセンターの耐震化などに取り組んでまいりました。また、農業ゆとりみらい総合資金貸付事業や中小企業融資の拡大を初め、平成 23 年からは小学生の医療費の無料化を実施し、翌 24 年4月には忠類地域の長年の念願でありました特別養護老人ホームの建設も、幕別真幸協会により実現されたところであります。また、過疎化の進行を食いとめるために平成 24 年度から着手した、幕別市街地と忠類市街地への定住促進策であります定住促進住宅建設費補助事業では、この3年間で忠類地域に 11 件の新築住宅建設と3件の中古住宅の購入があり、このうち2世帯4人の方が町外から転入されております。加えて、忠類地域において平成 21 年度から始めました民間賃貸住宅建設促進補助事業についても、これまで3件の建設実績があり、今月中に完成の物件も含め 12 棟 17 戸の住宅が建設され、2世帯5人が転入されており、忠類地域の人口維持につなげてまいりました。今後も、国全体の人口が減少していく中、忠類地域においては、人口の減少にいかに歯どめをかけるかが大きな課題であります。このような中では、住民の生活の糧である産業を発展させ、いかに雇用を創出するかが重要であり、忠類地域の酪農を中心とした農業の振興と高規格幹線道路の開通によって、恵まれた観光資源を生かした地域振興に積極的に取り組むことにより、「合併してよかった」と住民の皆さんに評価していただけるまちづくりにつながるものと考えております。ご質問の3点目、「忠類総合支所機能の存続と住民会議等の継続について」であります。初めに、総合支所につきましては、合併協議の議論を踏まえ、忠類地域の住民サービスを提供する総合行政機関と位置づけ、これまでもその機能が十分に果たせる人員を配置いたしてまいりました。合併協議においては、財政推計を算出する上でお示しした平成 25 年度の目標職員数は、類似団体から算出した総数で 235 人、うち総合支所で 27 人と設定いたしたところでありますが、平成 20 年度に行いました組織の再編に際しても、総合支所の担うべき役割や人員配置を考慮し行ったものであり、現在の忠類総合支所の職員数は、再任用職員と常雇職員を含めて 28 人といたしております。今後におきましても、事務事業の見直しを行い、効率的な人員配置を心がけなければなりませんが、地域住民の意向も大切にしながら、忠類地域での「役場」としての機能と役割を果たせる体制を存続していく必要があるものと考えております。次に、忠類地域住民会議の今後のあり方についてであります。忠類地域住民会議は、忠類地域の皆さんの意向を行政に反映させ、行政と地域住民が協働して地域づくりを推進できるよう、合併時に町長の諮問機関として設置し、現在5期目の体制となっております。住民会議からは、忠類地域が直面する課題に対する提言を、忠類インターチェンジ開通に伴うまちづくりに関するものを含めこれまでに5回にわたりいただいてまいりました。提言の中から実現できたものとして、カントリーサインの変更や公区長連絡会議の設置、特別養護老人ホームの設置などが挙げられますが、住民会議の地域課題に対する視点や地域振興策のアイデアなどが、合併後のまちづくりに有効に反映されてきたものと認識いたしております。加えて、平成 22 年7月に設置されました忠類地域公区長連絡協議会からも、地域の抱える課題についてのご意見やご要望などをいただいているところであり、住民会議の今後のあり方につきましては、これらの組織との役割分担等を念頭に入れて、調整していくことが必要であるとの思いを抱いているところであります。ご質問の4点目、「地方交付税の一本算定による財政への影響について」であります。地方交付税は、国が地方公共団体間の財源の偏在を調整し、一定の行政サービスが提供できるよう財源を保障するためのものであり、本町にとっても毎年度の歳入全体のおよそ4割を占める重要な自主財源であります。これまで、合併市町村の地方交付税の算定においては、住民サービスの水準等の調整に必要な臨時的経費を措置する「合併補正」や、合併市町村の普通交付税の額が急激に減額することがないよう、新町としての一本算定ではなく、合併前の市町村が存続すると仮定して算出する「合併算定替」の特例措置が講じられているところであります。これまでの9年間の合併算定替による増加した額は、およそ 29 億 8,000 万円に達しており、26 年度においては3億 8,800 万円が措置されております。合併算定替は合併後 10 年間は満額交付されますが、その後の5年間においては、激変緩和措置として9割、7割、5割、3割、1割と段階的に減額し、一本算定に移行するとされておりますことから、平成の大合併で誕生した地方自治体は、10 年間の特例終了後の財政支援の継続を求めてまいりました。合併市町村におきましては、面積の増による災害対応を初めとした防災対策経費や総合支所の設置に係る経費など、合併による特有の財政需要がありますことから、本町を含む道内の 22 の合併市町は、北海道合併市町連携会議を結成し、これまで国に対し合併特例債の発行期限の延長や合併団体特有の行政需要に係る配慮などについて要望や意見の申し出を行ってまいりました。また、全国の合併市 263 団体で構成される「合併算定替終了に伴う財政対策連絡協議会」においても、「合併算定替終了後の新たな財政支援措置を求める要望」を国に提出するなど、全国的にも取り組まれてまいりました。それらを受け、国においても多くの合併市町村の実情を勘案し、「市町村の姿の変化に対応した交付税算定」として、合併時点では想定されていなかった財政需要を普通交付税の算定に反映させるとして、平成 26 年度から5年程度の期間で、三つの項目について見直しを行うこととしております。平成 26 年度からは「支所に要する経費の算定」として、3,400 億円を3年間かけて3分の1ずつ加算していくとしており、本町におきましても 7,700 万円ほどが一本算定に加算となっております。また、平成 27 年度以降は、新たに、「人口密度等による需要の割り増し」として、消防費など合併による区域拡大に伴う増加経費に対する加算、「標準団体の面積の見直し」による単位費用の充実などの措置が講じられる見込みとなっており、国では、現行の特例分の約7割程度を確保し、特例措置の終了に伴う影響を緩和していくとされております。こうした状況を踏まえ、合併算定替の終了による一本算定への移行に伴う影響額といたしましては、これまでで最大であった平成 25 年度の増加額4億 7,000 万円から算定いたしますと、その3割分の1億 4,000 万円程度の減額になるであろうと試算をいたしているところでありますが、今後の地方交付税制度の見直しについて、国の動向を注視してまいりたいと考えております。ご質問の5点目、「道州制に対する考えについて」であります。近年、平成の大合併を経て、市町村の規模が大きくなったことを背景に広域自治体である都道府県のあり方が問われるようになり、そんな中で「道州制論」が再び大きくクローズアップされてまいりました。市町村と都道府県との間における役割分担の見直し、事務配分や権限配分の見直しを初め、都道府県の区域についても見直しが必要ではないかといった議論が出されるようになり、この考えの延長線上に、「現行の都道府県そのものを廃止し、より広域の自治体として道州を設けるべきではないか」という方向性が示され、これまでさまざまな視点から論議されております。平成 18 年2月、第 28 次地方制度調査会では、国と地方が適切に役割を分担し、地方における行政は地方が自主的かつ総合的に担う分権型社会が求められるとして、国と市町村、その間に位置する都道府県のあり方を再構築するために道州制の導入が適当と内閣総理大臣に答申いたしました。この中では、現在の中央集権体制を見直し、都道府県の区域よりも広い区域において設置される道州と、市町村の区域を基礎として設置される基礎自治体を中心とする地方分権体制を構築することが道州制の基本とされております。この道州制に対し、全国町村会や全国町村議会議長会では、現在、都道府県が行っている福祉・保健・医療や環境保全、土地利用など住民に身近な事務事業の一部が、市町村に移行されることになり、事務を継承できない小規模町村は「合併」を強いられるとして、道州制の導入に反対の立場をとっております。道州制の導入に当たりましては、国民がゆとりと豊かさを実感できる地域社会を目指す地方分権の原点に立ち、国民の福祉の向上や地方の自主自立など幅広い観点から十分な議論がなされていくことが重要であると考えております。以上で、増田議員のご質問への答弁とさせていただきます。

再質問 17番 増田武夫

それでは、再質問させていただきます。この平成の大合併、忠類のその立場といたしましても、当時、忠類の村政の中で、住民生活が非常に不便で、そうした点で合併しようではないかというような議論ではなかったわけであります。合併の最大の理由が財政問題だと、合併しなければやっていけないのだというのが、一番大きなその理由だったわけであります。当時、幕別町、忠類村の合併協議の中で、合併協議会の便りの中にも明記されているわけでありますけれども、合併しなければ平成 15 年度に 33 億円あった基金残高が 21 年の 8,800 万円を最後に底をつき、翌年度には財政再建団体になるものと推定されます。また、忠類村も 17 年度から単年度収支がマイナスになり、基金は 23 年度で底をつく推計になりますと。幕別町も忠類村も平成 22 年、23 年にはもう財政再建団体になるのだと、そういう推計をして、そして示されるいろいろな試算というのは、さまざまな住民負担が合併しなければ、こんなに高くなるというそういう数字ばかりを列挙したものが住民に示されたわけであります。その合併協議の中で、私も申し上げたわけでありますけれども、もっと現実に即したその財政シミュレーションをし直してほしいと、そういう要望をしたわけであります。そんなに地方交付税が極端に減っていって、そして平成 22 年、23 年に財政再建団体になるなどという試算が、どこから出てくるのかというのが非常に不思議だったわけであります。本来、地方交付税というのは、その基準財政需要額から基準財政収入額を引いた額が地方交付税として交付されると。これは全国どこにいても同じような行政サービスが受けられるようにということで設けられた制度でありまして、地方交付税は国のおぼしめしで交付されるものではなくて、きちっと憲法で保障された地方自治法を守るために地方財政法、地方交付税法、その他でしっかりと確保されるように決められているわけであります。政府は、財政難ということで地方交付税を減らしてくる姿勢を強力に示して、当時も小さい町村に設けられた段階補正を次々になくしていくような方向をとっておりましたので、確かに財源は厳しい状況にありましたけれども、しかし、数年後に財政再建団体に陥るなどということは、この地方交付税の交付の仕方を考えれば、これはそんな結論にはならないというのが行政の専門家である役場の立場からは当然導き出される結論ではなかったかというふうに思います。なぜ、こういうような財政シミュレーションが出てきたのか。当時、道からの派遣職員も来ておられまして、そして国の意向が強く反映されたことだというふうに思うわけなのですけれども。やはりその最大の理由が、この合併しなければやっていけなかったのだと、そのことが今どうだったのかということが問われるのではないかというふうに思うのです。私、人口 2,000 人以下の町村が、今、道内に 12 ありますけれども、その町村のその実質公債費比率、当時と現在どうなったのかということを調査してみましたけれども、その平均は、合併当時の平成 17年度の実質公債費比率はこの 12 市町村の平均で 15.1 だったのですけれども、現在、平成 25 年度のその比率は 7.0 と、物すごい好転を見せております。我が町の実質公債費比率は 21.5 から 16.1 に改善はしているわけでありますけれども、そういうことを考えると、合併しなかったらやっていけないのだと、合併しなかった町村、一つも財政再建団体になっていないわけでありますから、合併しなければやっていかれないのだと。こうして合併協議会が示した財政シミュレーションがそれを裏づけるようなものを出してきたわけなのですけれども、しかし、それは全くの誤りの試算だったと、そのように、今、判断できると思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

これは、合併シミュレーションのこの財政問題の中で、今、増田議員が言われるような財政再建団体に陥るというような言葉は出ていないというふうには思っております。あくまでも、このまま行くと、今言われた年度に基金がマイナスになりますよというようなことは現実に、これ、出されておりますけれども、おっしゃるとおりどこの町村も再建団体になったところはありませんから、私どももそういった再建団体に陥るというようなことは、明言とてもできるような状態では私はなかったのではないかなというふうには思っております。ただ、厳しい財政状況にあり、さらに今後も厳しい財政状況が見込まれる中に、安定した財政基盤を確立させていくためには、合併の道が一番いいのではないかというような選択肢があったことだけは、これは間違いないのだろうというふうに思います。ですから、私どもはいろんな条件のもとで合併が協議されてきました。確かに財源問題が一番大きな課題であったかもしれませんし、恐らく国もその辺を主体として合併を進めてきたのだろうというふうに思われますけれども、私どもはそういった経緯を踏まえながらも今日を迎えているわけでありますから、新たなまちづくりのためにうまく進めていくことが、よりよい方向に進めていくことが大事であろうというふうには思っております。

再質問 17番 増田武夫

合併協議会だよりもきちんと明記されていますけれども、先ほど協議会だよりのそれをそのまま読み上げたわけですよね。実際そのいろんな示されたこういう合併のシミュレーションの図なんかを見ましても、その時点で赤字になるということが示されているのですよね。やっぱりそういうものを示されて、村民に示されれば、こんなに大変なら合併せざるを得ないなとなっていかざるを得ないわけですよね。だから、もっと現実に即したシミュレーションをして、そして資料を出し直してくれと。その上で住民投票をやって、みんなの総意で合併していったらいいのでないかという主張をしたのですけれども、それは実現しませんでした。はっきりと翌年、平成 22 年度には財政再建団体になるものと推定されます。こういうことで示されているのですよね。余りにもそうした合併協議の中の示されたものと、10 年余りたった今日を見れば、そうした推定がいかに現実に沿った推計でなかったかということが言えるのではないかというふうに思います。そういうことを考えますと、合併して現在をいかに、町長が言うように、一体となった新しい町にしていくかということは、我々も努力していくわけでありますけれども、そうした手法、この財政状況判断などは、やはりこれからも教訓としていかなければならないのは、自分の頭で考えて道役人が示すそういうものをもとにするのではなくて、自分の頭で考えたそういうものにしていかなければ、これからも誤りを犯すのではないか、そのように思うわけです。先ほども言いましたけれども、小さい町村が特に大変だという状況が生まれた中で、例えば当時、中頓別町は 17 年の実質公債費比率が 26.0 でありましたけれども、現在では 12.4 になっていると。やっぱりそういうことを考えると、先ほども言いましたけれども、やはり地方交付税のそのあれは、やっぱり基準財政需要額から収入額を引いたその残りの分を基本的には保障していくのだというそういう財政上のあれから言えば、そんなに簡単に地方が壊れていくものではないということを申し上げて、教訓にしなければならないというふうに思います。次に、2番目の問題ですけれども、やっぱり合併してよかったとの意見が少ないと。そのことは率直に申し上げなければならないというふうに思うわけです。そうした点で、やはりいろんなものが不便になったということは、しょっちゅう耳に入れられることであります。いろんな問題が総合支所で完結しないで、こっちの本庁のほうに問い合わせなどをしてなかなか解決しないというような問題もしょっちゅう聞かされてきたわけであります。先ほども申し上げましたけれども、住民の負担増というものも同時にもたらされたわけで、やはり合併によるいろんな財政効果が生まれて、そして基金なんかも積み上がった状況を見れば、例えばまちづくり基金なども相当ふえているわけで、そういうことを考えると、忠類だけをよくせいということではないのですけれども、新町全体が旧忠類村でやっていたサービスに近づいていくような努力をすることが、やっぱり合併してよかったと言ってもらえるような、そういう行政になっていくのではないかと、そのように思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

忠類の皆さんに、合併してよかったと言っていただけるまちづくりを進める、これはもう最初から今も変わるものではありませんし、これからも当然続けていかなければならないのだろうというふうに思います。もちろん負担の関係では、今までから忠類村時代から幕別町と合併したことによってふえたものもあるでしょうし、逆にそうでないものもあるのかもしれませんし、これはよくなった部分、あるいは今おっしゃられるようにデメリットの部分もきっと合併によってあるのだろうと思いますけれども、そうしたことを一つ一つ乗り越えながら、新しいまちづくりを進めるというのが、これは私どもの責務だというふうに思っておりますので、これからも引き続き町政を担っていくための新しいまちづくりというのは、これからも変わることは私はないのだろうというふうに思っております。

再質問 17番 増田武夫

そうした点で、合併した今、いろんな点で本来の地方自治体の役割である住民の福祉の向上などにやはりきちんと対応していくことが大切だというふうに思います。小学校卒業まで医療費が無料になるでありますとか、いろいろな幕別町の忠類の地域に地域密着型の特養ができただとか、そういういい面もあるわけで、そうした点では忠類の住民が本当に幕別町と合併してよかったと、そう思ってもらえるような努力を今後も続けていっていただきたいというふうに思うわけです。次に、3点目であります。そういうことで、忠類地域の状況というものがしっかりと把握されて今後も行ってほしいと思うのですが、調べてみますと、例えば函館と合併した椴法華村でありますとか、恵山、南茅部などの人口は、椴法華などでは 30.1%、それから恵山 26.1%、南茅部 20.9%というような人口の減少があります。それに比べて忠類は 12.何%でしたか、の減にとどまっております。しかしながら、やはりほかの町村、例えば大樹町の人口の減少は、どのぐらいかといいますと、この忠類が合併してからのあれを見ますと 7.7%にとどまっている。それから更別村は 1.9%の減少、それから中札内村は 3.1%の増加というようなことで、忠類の周りの町村は忠類ほどの落ち込みにはなっていないわけです。函館の合併した町村のような減少、人口減になっていないことの一つには、やはり忠類総合支所という形でその 27 人、8人の支所を維持していただいて、そして行政に当たっているということも大きなその支えになったのではないかと思うのですよね。だから、以前の一般質問でも申し上げましたけれども、いろんな工夫をして忠類の地域の総合支所の仕事を、みんなこっちに持ってこないで、光通信でもう結ばれているわけでありますから、やはり忠類の総合支所にそれなりの仕事を残すのだと。例えば前に申し上げました、今、牧場の管理なんかは向こうでやっている。それから町有林の管理なんかも向こうでやったらどうかという提案をさせていただきました。向こう側のほうに町有林なんか張りついているという関係もありますのでね、そういうことだとかさまざまな仕事を向こうに残すことが、忠類の総合支所を残していく保障になるのではないかというふうに思うのですよね。そういう努力もして合併した周辺の地域を、やはり過疎にさせない努力が必要でないかというふうに思うのです。質問でも言いましたけれども、忠類村も一般会計で二十数億円、特別会計も入れれば 30 億円近くの予算をあの地域で回してきていたわけですよね。そういう結果、商業活動なんかもそれなりに行っていたわけなのですけれども、それがやはりそういうことにならない結果、今、商店なども大変な状況にありまして、食料品店なんかもなくなっていけば、それこそお年寄りなどの本当に住みにくい地域になってしまうというふうに思うわけで、ぜひともそうした点での努力をしていっていただきたいというふうに思うわけです。もう一つ、地域住民会議があるのですけれども、地域住民会議は町長の諮問機関という位置づけでいろんな意見を町長に投げかける役割を果たしているのですが、もう一歩進めて地方自治法が改正されて、地域自治組織、それを地域自治区というような形で設けて、そして一定の予算も持った上で、地域の自治活動をやはりしっかりと定着させていくことによって、その地域の寂れといいますか、活性化を図っていくという、そういうあれが地方自治法に位置づけられたわけですので、これは地域自治区は忠類の地域だけにつくるというわけにはいかなくて、やっぱりそれを設ける場合には、ほかの地域にも満遍なく設けなければならないことになっておりますけれども、ぜひともそういう地域住民会議だけでなくて、地域の自治活動を活発化させ、定着させていく中で、その地域が息づいていけるようなそういうことも将来考えていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

住民会議のあり方については、先ほどもご答弁させていただきましたけれども、来年で 10 年一区切りがつくわけであります。これらを含めながら 10 年の経過を踏まえながら、今新たにできました、今、忠類地区に 14 の公区がありますけれども、この公区長連絡会議とどう整合性をとっていくかというような課題もあります。そういったことを含めながら十分検討させていただきたいというふうに思います。また、自治組織の関係は、これは合併時からそういうことも話題にのっていろいろ議論もされた経緯があります。ただ、おっしゃるように、忠類地区だけではなく、つくればそれでは札内も幕別もとなるけれども、本当にそこまで町に必要かということになると、どうしても最後は決着がつかない、決定ができなく回ってしまったと、結局議論だけで終わってしまったという経緯はあります。引き続き、そういったことが今後望まれるものであり、必要性が出てくれば、これはまた考えなければならないかもしれませんけれども、今段階で、こちらの町側から声かけて、すぐどうかということには今ならないのだろうというふうには思っております。

再質問 17番 増田武夫

一番合併してみんなの気持ちに大きく響いたのは、やはり合併しなければやっていけなくなるというそういう思いのもとに合併したけれども、合併して9年、10 年たった今、合併しなかった町村、財政もどんどんよくなっているではないかと、財政再建団体になった自治体は一つもないよというような現実を見せられたときに、本当にこの合併がどうだったのかという、そういうことにならざるを得ないということになります。そうしたことを思えば、やはり今言いましたように、地域で自治活動がしっかりと定着していくような、忠類の住民の人たちもいろんな活動で積極的な行動を起こしていると思います。そういう努力には私自身も頭が下がるわけなのですけれども、そうしたさまざまな住民活動がしっかりとこれからも息づいていくように、町としてもしっかりとサポートしていただきたいと。そうしていくことが本当に一体感の出た、合併してよかったと言えるようなそういうものになっていくのではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。4番目でありますけれども、地方交付税、いろいろな合併してからの市町村の働きかけでいろいろな措置が講じられつつあるというようなことがこの答弁で述べられておりますので、今後も一層そういう点での働きかけを強めていただきたいというふうに思うわけですけれども、政府の合併の一番の眼目は、そうやって自治体を少なくして、最終的には一本算定になったときに、財源がうんと少なくて済むよというそういう思惑で合併を進めていったわけでありますけれども、しかしながら、やっぱり合併して周辺になった地域のその現状を見ますと、本当にこれでよかったのかと、そういうような意見が出てくるのは当然の状況になっておりまして、非常に残念な結果であります。引き続き地方交付税については、努力をしていっていただきたいというふうに思います。時間もありませんので、最後の問題でありますけれども、今、この合併 10 年ぐらいたちまして、国会でもさまざまな議論が行われています、合併に対するですね。3月4日の日には参議院の国の統治機構に関する調査会というのが開かれまして、そこで東京大学の名誉教授の西尾勝さんという人、これは第 27 次から相当の期間、地方制度調査会の委員をやられたりして、町村合併に対する西尾私案なども出して、それで小さい自治体はほかの大きい自治体に面倒を見てもらえばいいのだというような私案だったもので、市町村からも相当批判を受けた西尾私案を出して、やっぱり合併の推進の立場だった人でありますけれども、その人が4日のその調査会で、何を言っているかといったら、当時は合併を推進する立場だったが、結果を見ると大失敗だったと言わざるを得ないと。それぞれの地域の自治を守る方策を考えるべきであった。本人が大失敗だったと言っているのですよね。何か僕も直接読んだわけでないのでちょっとあれなのですが、総務大臣も今度の国会で、合併は失敗だったというようなことを言っているということであります。やはりそうした財政のむちをもって、そして合併にあれして、町長の答弁にありますけれども、自治体の半分ぐらいになってしまったという状況の中で、合併の周辺地域がどんどん過疎化していくわけなのですが、そうした折に、増田元総務大臣やった増田さんが参加する地方創成会議というものが自治体の消滅論を発表して、こんな冊子であれも出ているのですけれども、その 896 にも及ぶ自治体が消滅していくのだと。そういうようなことを言い出して、そして地方を不安にさせると。その根拠は、その自治体に二十から 30 代の若い女性が今の半分以下になってしまう、そういうような自治体はみんな消滅していくのだというようなことなのでありますけれども、しかしそれを今度は、先ほど言ったような道州制の問題に結びつけて、そして道州制を推進するその一つの役割にしていこうというような動きが強くなってきているわけです。先ほど町長も道州制については、町村会、全国町村会だとか議長会が反対の立場をとっているというお話でありましたけれども、そこには町長はどういう立場かということが抜けているのですけれども、地方の自治体をあずかる者として、やはりこの道州制がどういう役割を果たしていくかということを次の町政にもしっかりと受け継いでいっていただきたいというふうに思うのです。これ北海道の町村会が出した道州制の何が問題かという冊子なのですけれども、これにはこういうこと書いてあるのですね。町村からのメッセージということで、私たちはふるさとを守りたいという文の中に「道州制が導入されれば、財源が豊かで投資力のある大都市圏がますます豊かになるだけであり、財源や投資力に乏しい農村や山村、漁村はますます疲弊し、活力を失っていきます。それは平成の市町村合併により周辺化した地域の状況を見れば明らかです」と。そのようにまで言っているのですよね。やっぱりこの全国町村会が共通の認識として出したこういうことにもしっかりと学んでいかなければならない。全国町村議長会でもこういうようなパンフレットを出して、そして道州制には反対だという姿勢を明らかにしております。そういうことを考えますと、この平成の大合併が失敗だったと、そういうことを進めていた人たちも言っているわけですよね。今度は先ほど言ったような人口がうんと減っていって、消滅の自治体が800 も、半分以上が消滅していくのだというようなことをてこに、さらに道州制に進めていこうとするようなことは、やはり防いでいかなければ、周辺地域、農村、今、TPPなどが推進されて、この農村などが非常に厳しい状況に置かれようとしている中で、地方創生などと言って、政府も乗り出してきているわけですけれども、やはりそういう……

再質問 17番 増田武夫

一つ一つにしっかりとこれからも対応していかなければならないというふうに思います。そういうことで、先ほどの質問でもありませんけれども、私も 42 年弱の中で、相手が病気でいないときは別にして、全ての議会で質問をさせていただきました。これからも町村議会がこうした議論の場になることを祈念しまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

出典:幕別町議会 平成27年第1回定例会 2015年3月10日 議事録 PDF(53ページ) 間違いを知らせる