幕別町議会 平成19年第3回定例会 2007年9月13日
幕別町農業・農村振興計画について
2007年9月13日、幕別町議会の一般質問で、牧野茂敏議員が「幕別町農業・農村振興計画について」質問し、町長 岡田和夫、経済部長 藤内和三、経済部参事 田井啓一、農林課長 菅野勇次、土地改良課長 角田和彦が答弁しました。
- 質問者
- 牧野茂敏 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫、経済部長 藤内和三、経済部参事 田井啓一、農林課長 菅野勇次、土地改良課長 角田和彦
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質問 9番 牧野茂敏
通告に従いまして、質問をいたします。幕別町農業・農村振興計画について。近年の農業を取り巻く情勢は、国内外とも非常に多難な時代を迎えております。国外にあっては、WT0 農業交渉と EPA 交渉の問題、特に関税を原則撤廃をする EPA は、食料自給率 40%を割った国内農業に大きな打撃を与え、地方経済にも深刻な影響を及ぼすと考えられます。また、国内においては、農業従事者の高齢化、後継者問題、農地の遊休化、輸入拡大に伴う農畜産物の価格低迷による農業所得の減尐など、農業の課題は非常に大きいものがあります。国では、食料・農業・農村基本計画の見直しにより、重要施策の一つとして平成 19 年産から品目横断的経営安定対策、いわゆる日本型直接支払制度が導入されております。また、北海道においても、昨年3月、第3期北海道農業・農村振興推進計画を策定、道が実施する農業・農村の振興に関する施策の方向が指針として示されております。さて、本町では、平成5年のガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意を契機に、平成6年におおむね10 年を見据えて、本町農業の基本的な振興方策を定めた、幕別町農業・農村 21 世紀への道しるべを策定、平成 12 年には見直しを行い、現在に至っていると承知しております。新たな策定見直しの時期は、今年度中とお聞きしておりますが、昨年2月、管内では唯一合併した町として、新たな観点で策定する必要があると思われますが、どのような視点で策定されようとしているのか、以下、次の点についてお伺いをいたします。(1)「幕別町農業・農村振興計画」策定、見直しを含めてですけども、基本的な考え方。二つ目は、幕別町農業、農村をめぐる情勢。現状と課題についてお知らせいただきたい。三つ目は、21 世紀における幕別町農業・農村の将来像。主に施策の展開です。以上であります。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
牧野議員のご質問にお答えいたします。幕別町農業・農村振興計画についてであります。現行の計画につきましては、今、ご質問の要旨にもありましたように、平成5年のガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意を契機に、平成6年に幕別町農業・農村 21 世紀への道しるべを策定し、その後、平成7年の WTO 参画や平成 11 年の食料・農業・農村基本法の制定など、農業情勢の変化により見直しを行い、農業新時代幕別町農業・農村振興計画として現在に至っているものであります。はじめに、農業・農村振興計画の見直しの基本的考え方についてでありますが、大きく二つの視点を基本に考えております。一つ目には、現計画の内容を基本としながらも、品目横断的経営安定対策や農地・水・環境保全向上対策など新たな経営安定対策の実施に伴う農業情勢の変化も盛り込んでいくこと。二つ目には、忠類村との合併により、農業構造が大きく変化いたしましたことから、忠類地域の農業形態の特色を盛り込んでいくことであります。なお、計画期間は平成 20 年度から平成 24 年度までの5年間を考えておりまして、策定に当たっては、ゆとりみらい 21 推進協議会など関係機関との連携を図り、さらには町内の農業者の意見なども反映されるよう意を用いてまいりたいと考えております。次に、2点目の幕別町農業、農村をめぐる情勢についてでありますが、本町の農業は土地利用型の大規模畑作農業や自然と共生した酪農・畜産農業を中心に展開し、北海道でも有数の農業生産地域として、安全・安心で良質な農畜産物の供給基地の役割を果たしております。しかし、昨今の農業情勢に目を向けますと、WTO、FTA 交渉の進展や品目横断的経営安定対策など戦後農政の大改革、さらには食の安全・安心に対する消費者の関心の高まりなど、農業を取り巻く環境は大きく変化いたしております。そのような中で、農業従事者の減尐や高齢化、農業後継者不足、あるいは牛乳の消費低迷による生産調整や農畜産物の価格低迷による経営の悪化など多くの課題も抱えております。次に、21 世紀における幕別町農業・農村の将来像についてであります。将来に向かっての施策の展開といたしましては、現在の計画が農業担い手支援センターの建設や地図情報システムの整備、あるいは土地基盤整備の推進などハードの整備が主体の計画であったのに対しまして、今回の計画につきましては、それらをより有効に活用したソフト面に力点を置いたものになるよう検討をいたしているところであります。まず、一つ目は、人に対する視点でありまして、農業従事者の減尐や後継者の不足に対応するため、担い手の確保・育成を目的とした「まくべつ農村アカデミー」など人材育成にかかわる施策であります。二つ目は、環境に対する視点でありますが、クリーン農業の推進や農地・水・環境保全向上対策など環境と調和した施策であります。三つ目は、活力ある地域づくりに対する視点でありまして、具体的には都市の住民が農業に触れ合うグリーンツーリズムの推進や食育の推進など、地域がいきいきと輝く農村づくりであります。いずれにいたしましても、昨今の厳しい農業情勢の中にあって、本町の農業がより一層発展し、持続していくための指針となるべく、現在策定中の第5期総合計画との整合性を図りながら進めてまいりたいというふうに考えております。以上で、牧野議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
再質問 9番 牧野茂敏
それでは、再質問をさせていただきます。最初に、基本的な考え方についてでありますが、大きく二つ挙げられておりました。一つは、品目横断的経営安定対策、農政の大改革のこと。二つ目は、合併後の本町の農業の方向付けであると伺いますが、特に忠類地域の大酪農農業形態を織り込んでいくということでありますので、私もこの基本的な考え方については、意を同じくするものであります。したがいまして、この1番目は、基本的に私も賛成をいたしたいと思います。次に、現状と課題、そして、将来像について、質問をさせていただきます。平成 12 年の計画見直しによると、先ほども出たのですけども、今後 10 年間といいますか、平成 22年度のことですね。離農想定戸数約 200 戸のうち、3,000 ヘクタールとありますが、これは現在もそのように推測されますか。その点について、お伺いいたしたいと思います。
答弁 経済部長 藤内和三(経済部長は2008年3月まで)
先ほどの杉坂議員の質問と重なる部分ございますけれども、数字的な関係でございますので、私の方から答弁をさせていただきます。平成 12 年に見直しをいたしました現在の計画。これにつきましては、10 年間における離農戸数。これはおおむね 200 戸という推測をさせていただきました。また、農地面積は 3,000 ヘクタールということでございます。当時の状況といたしましては、農林業センサスにおける販売の価格戸数の統計数値が、平成7年、平成 12 年策定時点までの5カ年。この間では、109 戸、実は減尐いたしておりました。そういったことを踏まえまして、当然、農協の営農計画、農協担当者等のお話もお聞きしながら、最終的には、ゆとりみらい推進協議会。そういった中で協議し、推計したものでございます。しかしながら、実際の動きといたしましては、これもセンサスの数字で申し上げますと、平成 12 年から平成 17 年の5カ年の減尐が、センサスの数字としては 67 戸でございます。計画の見込みより大幅に尐なくなっております。大変有り難い数字だなと、私どもとしては思っておりますけども。また、最近の状況でございます。品目横断等対策ともかかわってまいりますけれども、平成 18 年度末で離農された方が、幕別地域に限って申し上げますと、17 戸と多くなっておりますけども、これは前段申し上げました品目横断の関係から多くなっているものと思っております。逆に申し上げますと、この対策の対象になった農家の方、将来に向けて、営農を継続されると思い ますので、今後、減尐はさらに鈍化するのではないかと。そのように私どもとしては現時点においては推測いたしております。以上でございます。
再質問 9番 牧野茂敏
この傾向は鈍化するというお話でありましたけども、私も平成 16 年の振興公社のアンケートをちょっと頂いたわけなのですけども、この中で、回答率が 70%ぐらいなのですけども、現状維持と拡大をしたいという人が、実に 94%の農業者が、これは忠類地区は入っていないのですけども、幕別地区でいるというのはちょっと驚いたわけなのですけども。これ、平成 16 年から5年間の希望ということで出されているわけなのですけども、この間、縮小したり、売買したりしたい人が 5.5%ということですから。先ほど、経済部長お話のように、確かに鈍化している。これは喜ばしいことなのですけども、そういった意味では、この 10 年間の離農想定戸数とか、あるいは、農地の流動。これはかなり減ってきているように思います。これから策定するわけですから、その辺の数字をある程度正確に掴まえていただいて、策定をしていただきたいと思います。二つ目の質問をさせていただきます。担い手の確保育成についてでございます。農村アカデミーなどで、人材育成、あるいは農業実習などで人材育成をされているところですが、農業者の配偶者確保について伺いたいと思います。農業後継者、このアカデミーの中では、振興公社がグリーンパートナー事業というので、農村花嫁対策というのですか。こういうことをやっておられると思います。その事業の中で、まず、数字的に、過去3年間でよろしいですから、農業後継者の参加数。あるいは、それがきっかけで成婚されたというような例がありましたらお知らせを頂きたい。わかりましたらお知らせを頂きたいと思います。それから、併せて、町内の未婚の後継者の方々の人数も併せてお願いいたしたいと思います。
答弁 経済部参事 田井啓一(経済部参事は2007年9月まで)
グリーンパートナー対策事業についてのご質問でございますが、グリーンパートナー対策事業、これは新和にあります農業振興が行っております花嫁対策事業でございまして、年4回の交流事業に企画、あるいは参加をしているというような状況でございます。それで、過去3カ年の参加状況でございますが、平成 16 年から 18 年の参加者、3年間で述べ 97 名の方が参加をされているということでございます。また、成婚者数につきましては、16 年が 20 組、17 年が 10 組、18 年が 13 組というような状況でございまして、ただ、その中で、交流事業がきっかけとなっている部分につきましては、3カ年で一応5組というように、公社の方では捉えております。また、独身後継者の数でございますが、全部で 19 年4月現在でございますが、153 名ということでございます。年齢構成の内訳といたしましては、25 歳未満が3割、26 歳から 29 歳までの方が1割、30 歳から 35歳の方が2割、35 歳を超える方が4割というような構成となっております。以上でございます。
再質問 9番 牧野茂敏
今、こういった事業で、きっかけで結婚をされたというのが5組ということですね。今、153 名と言われたのですけども、本当に私ども農業をする上にはパートナーというのはこれは本当に必要な話でありまして、農業を後継する。それにはやはりパートナーというが大前提になってきます。農村青年は特に、出会いの機会が尐ないわけですから、そういった意味ではこの事業に私ども期待を大きく寄せたいと思います。昨今は余りわからないのですけども、以前、名古屋でしたか、そういった方面との交流もやられていたと思うのですけども、これは、最近は道内、十勝管内ということらしいのですが、この辺のことは、もう行わないということなのですか。道外については。
答弁 経済部参事 田井啓一(経済部参事は2007年9月まで)
道外事業につきましては、北海道に内定支援センターという組織がございまして、そこが企画をしてということでの事業は、現在も続いておりますが、なかなか、過去、募集をした経過がございますが、参加者が現れなかったという経過もございます。そういったことで、現在は取り進めてはおりません。グリーンパートナー事業で行っております年4回の交流会の参加ということでございますが、農業後継者で組織されておりますクラブアップルという組織がございますが、その役員会と、投稿者、担い手専属アドバイザーを中心とした公社の職員とで、年3回の交流会の企画実施をしているところでございますが、交流会に参加される女性の方、特に 30 歳を超える高齢の方も数多く参加されているというような状況もございまして、交流会では適当な相手が見つからなかった中でも、公社の担い手専属アドバイザーが間に入りまして、女性の方の希望を聞き、適当な農家さんに紹介をするなど、そういった日常的な業務は精力的に行っているところでございます。以上でございます。
再質問 9番 牧野茂敏
よくわかりました。引き続き、是非ともこういった、通常、こういう事業に乗らなくても見つけられる方はいいのですけども、やはり、振興公社の大きな仕事の一つとしてやっていただきたいと思います。では、次の質問にさせていただきます。グリーンツーリズムなのですけども、先ほどからお話あったのですけども、幕別町でつくっている、まずはグリーンツーリズムに参加している参加農家の数というのは押さえておられますか。
答弁 農林課長 菅野勇次(農林課長は2012年3月まで)
グリーンツーリズムにおける参加農家戸数の関係でございますけども、グリーンツーリズムの関係につきましては、概念がちょっと、はっきりした概念と申しましょうか、難しいところはあるのですけども、現在、町の方で押さえております参加戸数につきましては、収穫体験農園や農産物の直売所、あるいは農産物の加工体験施設、農家レストランなど、6件ほどの農家の方が活動を実践されているというふうに認識しております。
再質問 9番 牧野茂敏
ただいま、6件というお話ありましたけども、先ほどからお話ありますように、活力あるまちづくりを、グリーンツーリズムというのは、やはり推進していかなければならない。さらには、都市の住民と農業にふれあういわば私は観光の一翼も担っていると思っております。本町は、先ほどからお話のように、忠類地区の観光が増えた分、大変よくなったのかなとは思いますけども、まだまだ観光に関しては、後進地域のような気がいたします。それで、今、農村滞在型とかいろんな規制緩和でいろいろなことができるわけですから、これも施策の中に。先ほど頂いた答弁の中では入っていましたけども、これも是非進めていただきたい。併せて、食育でありますとか地産地消、あるいは、安全で安心な食物というのは、今、全国各地でファーマーズマーケットというのが開設されています。道外ではほとんどのところにございますし、道内でも道央圏を中心に、ファーマーズマーケットがすごく盛んに行われて、生産者と消費者が直接話をできる、見える品物ができるというようなこともございますので。本町でも札内農協が試験的に今、始めたとお聞きをしております。是非、こういった対策も、将来像の中の施策の中にひとつ含んでいただければと思いますけども。この辺についてはどう思われますか。
答弁 経済部長 藤内和三(経済部長は2008年3月まで)
今、ご提言いただいた内容については、大変重要な案件であると認識いたしております。いずれにいたしましても、この策定につきましては、農協関係者も含めて、多くの方の意見を頂いて策定するものであります。そういった中では、こういった問題も提起させていただきながら、いい形の内容となるように努力してまいりたいと思っています。
再質問 9番 牧野茂敏
それでは、もう一つ視点を変えまして、農地・水・環境保全対策でございます。これは、6月定例会で前川議員の方から質問がございましたが、改めて、あれ以降尐し変わっていると思いますので、質問をしたいと思います。参加地区数及び進捗状況合わせて、今出揃っている地区のかかわる、町のかかわる負担金、それらについてお知らせを頂きたいと思います。
答弁 土地改良課長 角田和彦
農地・水・環境保全向上対策事業についてでございますけれども、現在のところ、来年度から取組をしたいというように各地域で考えられているということで連絡いただいているのが、公区数でいくと 17 の公区が、取組の地区という形で考えますと、11 の活動組織をつくって取り組んでいきたいというふうに伝え聞いております。そのほかに、現在、相川地区で取り組むかどうかを検討しているというような話も聞いております。それで、進捗状況でございますけれども、17 の活動組織のうち、7活動組織が設立総会を終えております。残る四つの活動地区につきましては、多分来月中ぐらいに設立総会が行われるのではないかというふうに考えております。進捗状況の中でいきますと、今後ですけれども、12 月ぐらいをめどに、その設立された活動組織がどのような活動をするのかというのを煮詰めていって、来年の3月に町と協定を交わすというような形になっていくのだろうというふうに考えております。あと、町が負担する総事業費の4分の1は町が出すということになっておりますけれども、総事業費でいきますと、これは農地の、農振の農用地面積について単価が決まっておりますので、まだ正式な面積というのは拾っていませんけれども、概算で拾った面積に、その交付金の単価を掛けますと、総額でいきますと1億 4,200 万ぐらいのお金が各地域に交付されるというような形になると思います。それの4分の1が町の負担ということになりますので、町は 3,500 万円程度を負担するというような形になると思います。
再質問 9番 牧野茂敏
手出しが幕別町では 3,500 万ということなのですけども、これは2年ぐらい前には交付税措置をされるのではないかというお話も一時あったのですけども、この辺の話は全然今、ないわけなのでしょうか。
答弁 土地改良課長 角田和彦
これにつきましても、昨年の 12 月に、国の方から交付税措置されるということで、特別交付税と普通交付税において、交付税措置するというような話になっております。
再質問 9番 牧野茂敏
ありがとうございました。いろいろこの振興計画にかかわって質問をさせていただいたわけなのですけども、最後に、町長は6月の定例会で、町政執行方針の中で、農業を核に競争力のある産業のまちづくりということを挙げていたわけなのです。新しく策定される振興計画には、当然町長の意向が強く反映されると思いますので、町長の本町の農業に対する思いを伺って終わりたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
私はどこへ行っても、やっぱり幕別町の基幹産業は農業でありますということを言い続けているわけでありますし、私は農業を核としながら、さらにいろんな分野に農業を媒体として、経済が発展していくことがやっぱり望ましいのだろうというふうに思っております。特に今年は、幕別町の総合計画の策定時期でもありますので、それらとの整合性もとりながら、本町の農業振興計画をつくっていかなければならないのだろうというふうに思っています。ただ、一番私ども農業で心配するのは、施策が大きく変わっていく。そしてまた、農業自体は町の施策というよりも、やっぱり国全体の中で施策が構築されていくわけでありますから。そういったものが町としてどういったことがやっていけるのか。そしてまた、それを国の施策を受けた農業者の皆さんが、どういうふうなことを町に、あるいは国、あるいは行政に望んでいるのか、期待をしているのか。そういったことも含めながら、農業振興、農業行政を進めていかなければならないのだろうという思いでおりますので。引き続き、皆さんのご意見やご提言を頂く中で、頑張らせていただきたい。そういう思いでおります。