幕別町議会 平成18年第4回定例会 2006年12月12日
高齢者福祉対策について
2006年12月12日、幕別町議会の一般質問で、中野敏勝議員が「高齢者福祉対策について」質問し、町長 岡田和夫が答弁しました。
- 質問者
- 中野敏勝 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 中野敏勝
通告に基づきまして質問いたします。高齢者福祉対策について。わが国の高齢化は、世界に類を見ない速さで進んでいると言われています。2015年には4人に一人が65歳の高齢者ということで、あと、数年でやってくるのです。誰もが思い描くことは、年をとっても健康で明るく、幸せをかみしめながら過ごすことができれば最高だとの思いを強く持っていることだと思います。現在、多くの企業が60歳定年制をしいていますが、仮に65歳に定年を延長したとしても、その後の15年から20年は大方の人に与えられた自由な時間であります。有意義な人生を送るためにも、健康で文化的な人生に生きがいを持つことの大切さを痛感するところでございます。このような社会環境構造の中で、多くの高齢者が何かに携わり、そこに生きがいを感じ、生きがいを見出し、楽しく有意義な人生が送れるように導いていくことも行政の役割と考えます。そこで、次の3点についてお伺いいたします。まず第1に、(仮称)福祉農園の開設について。農園は高齢者や障害者が土に接し作物を育てる喜びという趣味活動を通して、お互いの交流、親睦を深め、健康増進を図る目的で希望者に貸与するものです。痴呆症の療養にも園芸療法として利用され大きな効果を上げているのです。無理をしないで個人の体力にあわせて作業をすることによって、病院にいく回数が減ったり、足腰の動きがよくなるなど、家族が驚くほど健康になっている例もあるのです。また、丹精込めてつくった作物を家族や知り合いに食べてもらって、喜ぶ顔を見るのが生きがいになっているのです。介護予防や高齢者の健康維持増進と生きがい活動のために、福祉農園を開設してはどうかと思いますが、町長のお考えを伺います。2点目に、シニア・ピア・カウンセラー養成講座の実施ついて。この語源となっているのが「シニア・ピア・カウンセリング」。日本では、まだ耳新しいですが、アメリカでは、30年ほど前から既に行われているというのです。カリフォルニア州のある診療所で始められたのが最初で、高齢者の健康診断をしているうちに、高齢者の健康は肉体だけでなく、心の悩みが大きく彰響していることがわかり、カウンセリングの手法を取り入れて、シニア・ピア・カウンセリングが生まれたのです。その後全米に広がり、今日に至り多くの実績を上げているのです。シニア・ピア・カウンセリングとは、元気な高齢者がカウンセリングの基本を学び、悩みを持つお年寄りの話し相手として相談にのるのです。「ピア」とは仲間、同士という意味で、同じ世代、同じ時代を生きてきたからこそ分かり合える仲間意識があります。だから悩みを打ち明けるには最適の相手になる訳です。お年寄りの最大の悩みは孤独、寂しさだそうです。一人暮らしになれば、話す機会も少なく孤独になるのは当然です。家族と同居していても、世代の違いがあれば、必ずしも高齢者の悩みを理解してもらえるとは限りません。むしろ、家族の中にいて、話が通じないで余計に孤独感を感じるケースも少なくないのです。そんな時にこそピア・カウンセラーの役割が必要となるのです。シニア・ピア・カウンセリングは共通の社会的経験持つ同世代のものが、相手の嘆きや悩みをきちんと聞くことによって、相手の心の不安を軽減し、かつ、その人なりの判断や納得を促すという意味から社会的にも重要なことと考えられます。高齢者は、支えられるのみで、支えるのは若い世代となっていますが、これから迎える超高齢化社会、元気な高齢者同士が支えあえる場所も必要と考えます。元気な高齢者がカウンセリングの基本を学び、悩みを持つ同世代の仲間の相談相手になるという活動で、社会に貢献しているという充実感を得ることもできます。高齢者の新たな分野としてシニア・ピア・カウンセラー養成講座を実施してはどうでしょうか、お伺いいたします。三つ目に、高齢者向けの健康遊具の設置について。少子高齢化を反映してか、公園の遊具が様変わりをしているようです。子供向け遊具から高齢者向けの健康遊具を設置する公園が増えているとのこと。これらの遊具は健康維持、増進のために高齢者の利用が著しく増えているとのことです。子供向け遊具のある公園の片隅に設置してはと考えます。また、公園ばかりではなく、団地周辺の空き地などにも設置することによって、高齢者の閉じこもり防止、介護予防にも役に立つものと考えます。冬期間の利用は難しいですが、夏場は多くの利用があるものと考えますが、町長のお考えをお伺いいたします。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
中野議員のご質問にお答えいたします。高齢者福祉対策についてであります。はじめに、「(仮称)福祉農園の開設」についてでありますが、本町の高齢化率は本年10月1日の時点で22.5%となり、5年前と比較して4ポイントの増となっておりまして、高齢化の速度は本町においても例外ではなく、今後さらに加速していくものと考えております。このため本年3月に、高齢者の皆さんが健康で生きがいを持って生活していただくことを目指して「幕別町高齢者保健福祉ビジョン2006」を策定し、四つの柱を基本目標として設定した上で、その実現に向け取り組んでいるところであります。その基本目標の一つに、「健やかに楽しく生活することのできる地域社会の創造」を掲げておりまして、高齢者の方が、心身の健康をいつまでも維持し続けられますよう、健康の増進や疾病予防、リハビリテーションなど、きめ細かなサービスがいつでも受けられるシステムづくりを推進いたしております。高齢者の多くが、地域の中で健やかに、生き生きとした生活を送ることを望んでおられることから、生きがい活動支援通所事業によりまして、自宅に閉じこもりがちな高齢者に対し、陶芸教室、料理教室、絵手紙教室をはじめ、健康体操やカルタとりなどの各種コースを取り入れた「いきいきエンジョイ教室」を開設し、多様な交流機会の提供によって、高齢者自らが生きがいを持って健康で文化的な生活を送ることができるよう努めているところであります。中野議員ご提案の福祉農園の開設につきましては、農作業の持つリハビリテーションと授産、交流等の福祉的効用を踏まえながら、参加者が農作物の収穫に喜びを共感し、収穫物の消費・販売・加工活動等を通じて、健康の増進と生きがいを感じるなど、情操教育や福祉を目的とした役割も期待されるものと考えております。高齢者と農業の関わりにつきましては、農家出身者が都会での定年退職後に故郷へUターンし、第2の人生として農業を始める「定年帰農」や「定年就農」と称して、都会人が定年後Iターンして農業に従事するなど、農業の中に身を置いて充実した老後を過ごされている方が、近年は増加しつつあるというふうに伺っております。しかしながら、福祉農園を町単独の施設として開設することになりますと、当然のことながら、必要な用地の確保をはじめ、運営面においても相当数の職員配置等について考えていかなければなりません。また、農業を基幹産業とし、身近に田園風景が広がる環境の中で、どれだけの方々にご利用いただけるかといった懸念や、さらには、一過性のブームで終わるのではないかという点が危惧され、現在、このような状況にありますことから、これら福祉農園の開設につきましては、町内に農業生産法人等が運営する市民農園等があります。興味を持たれた方々には、まずはこうした農園をご利用いただいて、それらの利用状況や利用効果等の情勢を勘案した上で、町としてどのような支援をできるのか、利用者の皆さんとともに見出してまいりたいというふうに考えております。なお、市民農園の利用を希望される高齢者の方には、老人クラブ活動等を通じ、また、障害をお持ちの方には、地域活動支援センター事業の中でのご利用を検討いただきながら、需要の状況等を見極めてまいりたいというふうに考えております。次に、シニア・ピア・カウンセラー養成講座の実施についてであります。お元気な高齢者がカウンセリングの基本を学び、不安や悩みを持つお年寄りの話し相手として相談にのる「シニア・ピア・カウンセリング」につきましては、日本ではNPO法人の認定制度により、平成14年度から実施されておりまして、ご質問にありますように、高齢者が気軽に相談できるというだけではなく、カウンセラー役の高齢者にとっても、自分の生きがいづくりに役立つと言われております。この活動の基本は、高齢者の豊かな人生経験によって支えられておりますが、高齢者特有の悩みや不安を相手の気持ちに沿って解決するためには、専門的な知識や技術の習得が必要になるものと思われます。現在、本町の高齢者相談支援の体制は、保健師の日常業務として行っております訪問業務をはじめ、介護保険の補完事業であります「お元気ですか訪問」、民生委員・児童委員の方々によります訪問相談、社会福祉協議会において実施されております心配事相談、人権擁護委員の皆さんの活動として実施されております毎月の特設人権相談所の開設、そのほか、町職員の日常業務におけます各種相談の対応となっております。さらに昨年度より老人クラブ連合会が事業実施主体となり、財団法人北海道老人クラブ連合会の「高齢者相互支援推進・啓発事業」を導入し、「在宅福祉を支える友愛活動」によりまして、「よき話し相手」となることを基本とした友愛訪問活動を行なっており、高齢者相互が日ごろの訪問活動によって支えあう事業の実践に取り組んでいただいているところであります。シニア・ピア・カウンセラー養成講座の実施ということでご提案であったわけでありますが、先進の事例等を調査いたしましたところによりますと、やはり多いのは首都圏及び関西の大都市圏で、幾つかの自治体がこうした養成講座を導入し、カウンセリング技術向上等の効果を上げているようですが、一方ではカウンセラーの増加と利用の実績が伴わず、さらなる活動の場を広げることができないため、開設後2、3年での養成講座休止を検討している状況もあるように伺っております。これらのことから、本町におきましては、現在持ち合わせている社会資源等への支援を図り、より充実した高齢者相談支援体制の確立を推進するよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。次に、高齢者向け健康遊具の設置についてであります。高齢者の方々が元気で生き生きと活動できる環境づくりが求められており、健康づくりの場として公園などに寄せられる期待は大きいものと考えております。ご質問の高齢者向け健康遊具につきましては、日常生活に必要な体力の回復、維持、あるいは柔軟性を養う目的のために様々な健康遊具が開発されております。例えば、転倒防止のバランス運動を行うもの、体をしなやかに強くする運動を補助する器具などがありますが、これらは、高齢者ばかりではなく、中年層の運動不足の解消、幼児・児童の発育・発達にも有効であるというふうに言われております。ご質問の高齢者向け健康遊具の設置することにつきましては、高齢者等の健康づくりに有効であると考えておりますことから、既に依田公園及び幕別南コミセン東側広場に、背伸ばしベンチ等を設置しております。また、今後整備されます北栄地区の公園整備におきましても、具体的に検討してまいりたいというふうに考えております。将来的な設置拡大につきましては、こうした利用状況などを見極めた上、遊具の更新時などにおいて取り組んでまいりたいというふうに考えております。以上で、中野議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 11番 中野敏勝
1番目の福祉農園の件ですけれども、今、答弁を頂きますと、町独自でこの施設として開設することになりますと、必要な用地の確保をはじめ、運営面においても相当な職員の配置が必要だというようなことを言われておりますけれども、職員の配置をされる前に、利用される方の責任というか、そういうものが当然必要になると思います。ルールを決め、責任を持たせて活用させるというようなことができると思います。町には、これらの遊休地というか、そういうものはないものでしょうか。ないのであれば、民間等に遊休地を探せば見つかるものと思います。遊休地というのは活用しなければ、雑草が生えて草刈作業に労力がかかるわけです。そういうところがあれば、そういうものを活用することもあるのではないかというふうに思います。農園として利用することによって、草刈作業の手間も省け、家庭菜園も楽しめると。一石二鳥ではないかというふうに思います。それらを活用できるように、住民に積極的に働きかけることによって、利用があるものと思います。私も個人的でありますけれども、知人の空き地を利用して家庭菜園を楽しんでいるわけですけれども、面積が広いために、4軒ほどで利用しております。過去に体調が悪い、体調が崩された方も、現在は体調がよくなって、孫まで連れてきて楽しみ、自然体験の場として活用しているところです。このようなことから、町も積極的に進めるべきと思いますが、再度お伺いいたします。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
市民農園については、一時かなりブーム的に流行ったといいますか、ブームになったといいますか、町内にも民間等で市民農園的なものが広がりまして、私も記憶しておりますのは、ちょうど稲志別の中間駅の辺りでは、帯広辺りからも毎週バスで来て通って、みんなしてつくられていた。ただ、これも先ほどちょっと申し上げましたように、一過性の部分がありまして、何年か経ってしまうと、バタバタとブームが消えると、今はもう草地になってしまっているようなところがある。それと、もう一つ、そう住民の皆さん、高齢者の皆さんから多くの要望がないのは、やはり幕別地区的では、どこを見ても田園風景で、隣近所、あるいは自分の庭辺りでも、本当に自分がやろう、好きでやろうとする方については、かなりそれらの何坪かの菜園というものが確保できているのが実情でないのかなというふうな思いもしているわけでありまして、そうしたことから、町が改めて農園を求め、そしてそれを住民の皆さんに開放するというようなことまでは、今までも現実には対応してきてなかったわけでありますけども、これらのような今お話がありましたように、その効果が、効率だということについては、これは当然誰もが認めることだと思いますけども、今言う需要の面ではどうなのかというようなことがあって、今まで余り検討されてきていない原因があるのだろうと思いますけども。そうした方がこれからもどんどん増えてくるというようなことがあれば、またいろいろ相談をしていかなければならないのだろうと思いますし、ただ、本来的には町が農地を持つということはないのでしょうけども、市民農園にかかってはそういった法律的にも可能だというような話も聞いておりますので、そうした問題もあるとは思いますけれども、十分やはりニーズといいますか、高齢者の皆さんのニーズの把握の中で対応していくことが、これからも大事であろうというふうには思っております。
質問 11番 中野敏勝
1番目の部分について了解いたしました。シニア・ピアのカウンセラーの部分ですけれども、北海道の老人クラブ連合会と、よき話し相手となる基本、友愛訪問活動というようなこともあるのですけれども、こういうところに養成講座を設けてあげるというようなことはできないものかということなのです。それと、老人クラブそのものに入っている方はいいのですけれども、加入されていない方も結構いるわけですね。こういうところにも広げていければというふうに思うわけです。当然、拡大をしていって、そういう一人暮らしのところとかそういうところに話し相手として進めていくことが必要でないかというふうに思いますけれども、この辺いかがでしょうか。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
このカウンセラーについては、その今中野議員の質問にあるシニア・ピア・カウンセラー、これはある程度のやはり基礎知識を持った方。資格を持った方がこうした仕事に従事されるということなので、友愛訪問ですとか、今、一般の老人の家庭を訪問する保健師や民生委員さんの活動とはまたちょっと違うものがあるのかなというふうに思っておりますし、少なくともこのいろんなNPO法人が行う講習を受けて、何日間かの講習を受けて、そして資格を受けて、その人がカウンセラーとして認定されて、こういう活動をするということですから、ちょっと一般的な友愛訪問とはまた違う面もあるのかなと思いますし、それとこの制度自体がまだできて非常に新しいというようなことで、北海道でもまだ数えるほどしかそういう資格を持った人がいないというのが現状のようでありますし、正直私どももこの認定制度がどのような内容で、果たして誰がどういう資格を与え、付与するのかということまでわからないようなものもたくさんあるものですから、先ほど申し上げましたように、少し調査検討をしていかなければならないなというふうに思っております。ただ、それらのことを踏まえながらも、なおかつ先ほど言いましたように、老人クラブの活動ですとか、民生委員や保健師の活動の中でも、孤独にならないような、老人の一人暮らしの訪問活動は、もてる資源を生かした中で、これからも進めていきたいというふうに思っております。
質問 11番 中野敏勝
是非、研究をして検討をしていただきたいというふうに思います。3点目の高齢者向けの遊具の件ですけれども、高齢者が気軽に近くの公園に出かけて、筋力トレーニングとかストレッチ、それから、運動に励む高齢者が非常に増えてきているということで、この答弁にもありましたけれども、ちょっと離れたところの公園というか、そういうところに、背伸ばしベンチ、これを設置してあるというようなことであります。こういうものは非常に効果があるということで言われております。できれば、歩いて通えるというか、そういうようなところにどんどん設置をしていっていただきたい。一遍に代えていくのは非常に難しいものがあると思いますけれども、徐々に取り入れていっていただきたいというふうに思います。参考までに、資料ですけれども、国土交通省では3年ごとにこういう調査をしているようですけれども、2001年から2004年の間に、子供向けのゆりかごぶらんことか、吊り輪、回転塔など、大幅に減少しているのですね。そして、その反面、健康遊具、これがどんどん増えてきているということなわけです。費用がかかると思いますけれども、方針に合わせて検討していくということでありますけれども、もっと近くの部分に設置をしていただきたい。例えば、公営住宅の周りにも結構子供の遊具があるわけですけれども、そういうところにも設置していただきたいというふうに思いますが、この辺を伺って質問を終わりたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
先ほどもお話しさせていただきましたように、公園の利活用も、子供、お母さんのみならず、高齢者の方の利用も多くなってきているということから、この遊具の設置についても、先ほど申し上げましたように実態を把握しながら、そしてまた、利用度合いを見ながら、できる限り更新時に合わした中で、そういった遊具を取り入れていくことがいいのでないかということで、内部では検討をさせていただいているところであります。身近なところといいますと、かなりな範囲に広がっていくのだろうというふうに思いますけども、本来的にいえば、前でいえば、保健福祉センター、あるいは今ではトレーニングセンターとか、スポーツセンターには、当然のことながら、こうした遊具が置いてあるわけですけども、これらなんか住宅の周りまで広げて設置していくとなると、お金もさることながら、ある意味では時間的にももう少しかかるのでないかと思いますけども、先ほどの繰り返しになりますけれども、公園遊具の更新時期等と合わせながら、これからも対応してまいりたいと、検討してまいりたいというふうに思っております。