みんなの議会

幕別町議会 平成23年第1回定例会 2011年3月8日

町の産業活性化対策におけるバイオマス活用促進の取り組みについて

2011年3月8日、幕別町議会の一般質問で、中野敏勝議員が「町の産業活性化対策におけるバイオマス活用促進の取り組みについて」質問し、町長 岡田和夫が答弁しました。

質問者
中野敏勝 議員
答弁者
町長 岡田和夫

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 11番 中野敏勝

通告に従いまして、質問をいたします。町の産業活性化対策におけるバイオマス活用促進の取り組みについて。食品廃棄物や家畜の排せつ物、下水の汚染、古紙、林地残材、おまけに家庭から出る生ごみの果てまで、持続的に再生可能な資源であるバイオマスを国民生活で幅広く活用するために、国はバイオマス活用推進基本計画を 2010 年 12 月 17 日閣議決定されました。「バイオマス活用推進基本法」に基づき策定され、大きな柱は農村の活性化や産業の創出、雇用の拡大など、地球温暖化防止の観点から、バイオマス活用推進を位置づけ、2020 年までに達成すべき目標を明記し、農村活性化では全国 600 市町村の「バイオマス活用推進計画」の策定、市町村が独自に立てる計画の着実な実施を後押しするとなっています。地元十勝管内においても、既に畜産農家と畑作の生産農家が協力し、牛ふん堆肥と収穫後の麦わら粗肥料の交換をする耕畜連携が盛んに行われ、相互の経営強化に役立てられています。家畜農家から出たふん尿は堆肥化され、自家用のデントコーンなどの飼料畑や近隣の畑作農家に還元することで、循環型農業が推進されているのです。幕別町の新エネルギービジョンによりますと、集中型プラントの利用モデルや個別型の利用モデルを見ると、エネルギーの使用量を算出して推計し、その結果、いずれも電力、熱ともに自給可能と試算されています。町内で年間発生する家畜のふん尿量等も 17 万トン余り、これが町の賦存量とされています。これをもとに、バイオマス発電や熱利用の条件には新たな施設が必要となりますが、多くの人材のかかわりで成り立つシステムでもあり、農業の活性化と産業の創出、雇用の拡大にもつながるものと考えます。バイオマス構想に対する町の取り組み、考え方について伺います。以上。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

中野議員のご質問にお答えいたします。「町の産業活性化対策におけるバイオマス活用促進の取り組みについて」であります。バイオマスにつきましては、再生可能な生物由来の資源で、農作物、家畜排せつ物、林地残材、食品廃棄物などが挙げられます。国のバイオマスに係る活用計画は、平成 14 年に閣議決定された「バイオマス・ニッポン総合戦略」を基本に、平成 22 年を目途とする目標を設定し、取り組みが進められてきたところでありますが、この総合戦略においては、地域が主体的にバイオマスの活用に取り組む枠組みである「バイオマスタウン」を、300 地区程度構築することを目標として設定されていたところであります。その後、国においては総合戦略の成果を踏まえ、平成 21 年にバイオマスの活用の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進することを目的として、「バイオマス活用推進基本法」を制定し、平成 22年 12 月には、前段申し上げました総合戦略を発展的に解消して、新たに「バイオマス活用推進基本計画」を策定したところであります。この基本計画におきましては、平成 32 年を目途に、農村活性化として、従来の総合戦略における「バイオマスタウン構想」に相当するものと位置づけられている「市町村バイオマス活用推進計画」の 600市町村での策定、産業創出として、バイオマスを活用する約 5,000 億円規模の新産業の創出、地球温暖化防止として、炭素量換算で約 2,600 万トンのバイオマスの活用を目標としております。バイオマスタウン構想につきましては、地域のバイオマスの総合的かつ効果的な利活用を図るために市町村が策定する計画でありますが、全道では 28 市町村、管内的には、帯広市、豊頃町、鹿追町、中札内村、清水町の5市町村が策定をしており、いずれもバイオディーゼル燃料やバイオエタノール製造施設、バイオガスプラントの建設の際に、その財源である国の交付金の事業採択上、必要性があることから、専ら民間企業などの要請に基づき、策定されたものであります。バイオマスの利活用の例といたしましては、ご質問の要旨にもありますように、家畜排せつ物を活用したバイオガスプラント、農産物を利用したバイオエタノール生産施設などがありますが、いずれもコスト面で課題があるという実態であります。町としてバイオマスの活用の考えはないのかということでありますが、活用可能と思われる主なものといたしましては、家畜ふん尿、食品残渣、林地残材などが挙げられます。このうち、家畜ふん尿につきましては、現在、そのほとんどについて、農家個々が堆肥と麦わらを交換しておりますが、不足している堆肥を町外から購入しておりますことから、余剰の家畜ふん尿がない状況にあります。なお、家畜ふん尿を1カ所に集めて、食品残渣を含め、バイオガスプラントにおいて堆肥製造と発電を行うことも考えられますが、他町村の例からコスト的に運営が難しい状況にあることに加え、畑作農家にとっては、製造された堆肥を原価で購入するとしても割高であることや、畜産農家にとっても新たに敷料を確保しなければならないという問題が生じるなど、極めて難しいものと考えられます。また、林地残材につきましては、木質ペレットへの利用が考えられますが、例えば、町内にペレット製造工場が存在したとしても、林地残材を森林から搬出する際の森林内の路網整備や残材の集積作業、工場までの輸送コストがかさむことなどから、これについても非常に難しいものと思っております。こうしたことから、現段階ではバイオマスの活用利用推進計画の策定など具体的な取り組みを進めていく状況ではないものと考えておりますので、ご理解をいただきたいというふうに思います。以上で、中野議員のご質問への答弁とさせていただきます。

質問 11番 中野敏勝

町では非常に資源が足りない、そしてまたコスト高ということで、取り組みをする予定はないようですけれども、鹿追町の取り組み、国内最大級のバイオマスプラントができているわけですけれども、ここの様子を見ると、非常にいいものができているというふうに感じます。事の始まりというのは、町の近郊に立地する畜産農家が発するふん尿臭というか、においですね、これが観光客とか近隣の住民から一つのクレームとなって、町がバイオマスタウン構想を立ち上げたそうでございます。環境保全センターという名前で運用されているわけです。バイオマスプラントとコンポスト化プラント、それから堆肥化プラント、消化液の貯留槽といった形のものをつくって、この家畜排せつ物の利用プラントからなっているわけです。維持管理については町が行って、事業の運営は 11 戸の畜産農家がやっているそうです。組織をつくってやっているわけですけれども、このプラントから、ふん尿が主体ですけれども、メタンガスを取り出して、メタンガスを濃縮・発酵させて、ガスで発電をしている。電気はこの施設内のボイラーとか電力機械に使って、余った分を売電しているそうです。売電量としては年間 4,000 キロワットを起こして、それを北電に売って、年間 350 万円の収益を上げているということであります。また、この電力をつくるのも、化石燃料と違ってバイオガスで得られるエネルギーですから、カーボンニュートラルと言われる概念から、二酸化炭素の排出されないクリーンなエネルギー資源というふうに言われております。そのガスを今発電だけでなくて、このガスを取り出したもの、水分の多いものはふん尿ですけれども、大型の貯留槽に入れて、液肥として今度活用するわけですね。その液肥も大型のタンクで農村に持っていって、そして反幾らとか、トン何ぼのあれで販売しているのです。そして活用されているということです。そのほかに、ガスについても、ガスの主成分自体が都市ガスと変わらないということで、今、ボンベに入れて、このボンベもほかの施設で活用するというようなことも考えていて、非常にクリーンエネルギーの自給の町として注目を集めているようでございます。いずれにしても、幕別町においても、なかなか新たな企業誘致というか、こういうものも思うように進まないわけですけれども、今こそこの自治体がこの農業、農協あるいは企業体とタイアップしながら、こういうところにももう尐しも目を向けていく必要があるのではないかというふうに感じますけれども、いかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

お話ありました鹿追町の事例でありますけれども、私どももいろいろお聞きをいたしております。これあたりも、総事業費でいくと、当初でやっぱり 16 億円ぐらいの投資をされていると。国の補助あるいは交付金等をもらっての対応があったのでしょうけれども、今言ったように、それなりの農家が協力をしていただいて、そして事業が可能になるということであります。本町の場合は、先ほど言いましたように、それぞれ個々がもう堆肥盤をつくって、そこで処理しているような状況の中から、なかなか皆さんにこうしたことについての呼びかけをしても、現実的にはそう大きな賛同の声はないというのが現状のようでありまして、決して私どもも計画がありますように、このことがだめだとかあきらめたとかというわけではありませんけれども、当然のことながら、町がこういう事業を進めるに当たっては、農家の方々や自営を初めとする関係機関との調整、連携ということは当然必要になってきますので、今後とも引き続きこういったよりよい方向が可能なのかどうかについては、検討をさせていただきたいというふうに思いますし、ご相談もまたさせていただきたいというふうには思っております。

質問 11番 中野敏勝

非常に難しいことでありますけれども、今は鹿追町の部分の話なのですけれども、グリーンエネルギー、グリーン電力の発電所の認証を受けたり、それから二酸化炭素の排出の削減目標を明確に決めて取り組んだりしているわけです。また、年間 1,000 名以上の視察者がいるそうなのです。それで、こういう施設見学もあるものですから、今、修学旅行の子供たちを受け入れたり、町の環境教育の場として研修所もつくっているわけですね。こういうようなことで新聞を見ますと、去年の暮れですかね、そういう形でもう研修所が運用されているようです。町も第5期総合計画を見ると、この町の将来像の基本目標に農業を核に競争力のある産業のまちづくり、豊かな自然に恵まれ、畑作と酪農、それから肉用種を中心に国内でも有数の農業地帯であり、自然とともに生きる環境に優しいまちづくりの中で、自然環境と調和した地域社会の形成を目指し、ごみ処理対策を初め、省エネルギー、新エネルギーの普及とリサイクルの推進などで循環型社会の展開を図るのだというふうに示されています。今、一般企業も建設会社とか、そういうところに多角化の経営ということで、可能性を探る事業というか、こういうものに参入していく時代にも入ってきているわけです。こういうところを見ても、町も鹿追町の施設ですけれども、こういうところを視察して研究する必要があるのではないかと思うのですけれども、これについてはいかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

こうした施設、今、鹿追町の事例が先ほど来、話しされておりますけれども、鹿追ですとか、清水なんかで、町村が実施主体として事業を行っているところ、あるいは更別ですとか、豊頃ですとか、中札内なんかは、いわゆる民間が主体となって事業を実施しているところ、いろんな手法あるいは取り組みがあるのだろうというふうに思っていますので、私どもも先ほど言いましたように、今のうちの町の形態からいくと、なかなか町が率先してそういうものを設置していくというのは難しいのかなというふうに思いますけれども、士幌町なんか行きますと、一農家が、1戸の農家の方がこういう施設をつくって実施されているというようなこともありますので、これは先ほども言いましたように、十分私どものみだけでなくて、例えば推進協議会ですとか、いろんな機関の中でも研究をしながら、検討をしながら、今ご提言をいただいたような視察等も実施しながら、また考えていきたいというふうに思います。

出典:幕別町議会 平成23年第1回定例会 2011年3月8日 議事録 PDF(34ページ) 間違いを知らせる