幕別町議会 平成16年第2回定例会 2004年6月17日
小学校における英語教育の現況について
2004年6月17日、幕別町議会の一般質問で、永井繁樹議員が「小学校における英語教育の現況について」質問し、教育長 沢田治夫が答弁しました。
- 質問者
- 永井繁樹 議員
- 答弁者
- 教育長 沢田治夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 17番 永井繁樹
それでは通告のとおり、小学校からの英語教育についてを質問いたします。2002年度から実施されています総合的な学習の一環として、英会話の時間を設けることを文部科学省が認めて以来、全国の公立の小学校でも英会話の授業を実施するところが増えてきております。新学習指導要項の目玉である総合的な学習の時間は、小学校3年生以上を対象に実施されているところであります。英語のほかに環境問題、地域社会など、教科書に縛られない自由な授業が特徴であります。テーマ設定やカリキュラム編成は、各学校、教師に委ねられているため、すべての学校で英語教育を取り入れているとは限りません。学校、教師ごとに差が出てくることが予想されます。バラエティに富む民間の英語教育に対して、公の教育での英語教育導入が遅れすぎているのではないでしょうか。使える英語を身につけているかどうかは小学生の頃にかかっているのです。幕別町においても、今後さらに、一歩進んだ英語教育を実施していく必要があると思いますが、以下、質問をいたします。1、小学校における英語教育の現況について。2、外国人英語指導助手、いわゆるAETの授業活用について。3、英語教育推進校の設置と国際などの科目授業の策定について。4、英会話能力を身につけるという明確な教育指針について。5、親子が一緒に英会話を勉強することの重要性について。6、学校の勉強に馴染まない子供たちに対して、学校教育の枠からはずれたところにある英語教育の重視について。7、子供の適正を判断しての英語教育について。これらを充分に考慮し対応できる今後に向けた小学生からの英語教育についての考えを伺います。以上です。
答弁 教育長 沢田治夫(教育長は2005年9月まで)
永井議員のご質問にお答えをさせていただきます。はじめに、小学校における英語教育の現状とAETの授業活用についてあります。各学校の総合的な学習の時間の実践につきましては、ご質問の趣旨にありますように、各学校が地域や児童の実態などに応じて創意工夫し、特色を生かしながら子どもの興味・関心に基づく課題に取り組む学習の一つとして、「国際理解教育」があります。幕別町では中学生の英語指導を主な業務とした、AETを平成 14 年度からは幅広く国際理解教育を推進できるように、CIR、いわゆる国際交流員と改め、この活用や、JICA(国際協力機構)及び外国人留学生などの協力を得ながら、昨年度は町内九つの小学校の内、6校が総合的な学習の時間に国際理解教育を取り入れているところであります。内容といたしましては、英語を使った簡単な遊びやゲーム、外国でのさまざまな場面を想定した簡単な英会話、挨拶や自己紹介、さらに外国の環境や文化を学ぶなど、それぞれ工夫した授業を実施しているところであります。また、幕別町のCⅠRは学校教育連携の一環として町立幼稚園においても、月に2回から3回程度、園児と一緒に英語を交えて歌ったり、遊んだり、挨拶するなど幼児期から英語に慣れ親しんでもらうなど、幼・小・中それぞれの教育場面に応じた活動をしていただいているところであります。文部科学省の「公立小・中学校教育課程編成状況調査」によりますと、小学校の総合的な学習の時間に、約 65%が何らかの形で国際理解教育を取り入れている調査結果が示すように、全国的にも小学生段階の早い時期から英語に慣れ親しむ教育実践が行われております。次に、「英語教育推進校」の設置、「国際」などの科目授業の策定と「英会話能力を身につける」という明確な教育指針についてでありますが、小学校から英語教育を進め、英語に慣れ親しみながら実践的コミュ二ケーション能力を伸ばし、将来的に国際舞台で活躍できる人材を育成することは大事なことと理解しております。しかしながら、ご質問の趣旨の実現に向けての第一の壁は、教科のバランスであります。総合学習や学校五日制の導入で教科の授業時数が削られたこともあり、授業時間の捻出が困難であることや、学力テストの結果は算数が苦手と出ておりますし、文科省の文化審議会は、国語授業の大幅増を求めていることから、現段階では英語の新規参入がかなり厳しい状況にあることも確かであります。第二の壁は、教える体制にあります。小学校の教員に英語教授法の研修を受けてもらうには相当の年数と費用がかかります。民間の英会話教室への委託も考えられますが、財政負担の問題や義務教育は全国で一定水準の教育を提供することが大前提であり、都市と地方に差をつけてはならないと、こんな考え方もあります。第三の壁には、英語の早期教育の効果にも定まった評価がなく、逆に本人の意欲と環境が伴わないと英語力が身につかないことや、指導を怠ると英語嫌いを増やす恐れもあると指摘されております。その一方で、高まる一方の英語熱から文科省も小学校から英語を正式教科に取り入れることができるかどうか、現在、中央教育審議会の教育課程部会に調査グループを設け、検討しているとも聞いておりますのでその結果を待ちたいと思います。したがいまして、それまでの間はこれまで同様、各学校において総合的な学習の時間に国際理解教育の一つとして英語を取り入れていただくよう、これからも学校にお願いをしてまいりたいというふうに思っております。次に、子どもが幼児期から親と一緒に英会話を勉強することの重要性や学校の教育課程外での英語教育の重視、さらには、子どもの適正を判断した英語教育についてでありますけれども、こうした早期英語教育に関しては、現状、専門家の間でも賛否両論もあります。賛成派の考えは、英語が、一つ目には国際的なコミュ二ケーション言葉であることや、二つ目には国際理解に最も役立つ言葉であること。3点目は人間形成に役立つ言葉であることや、4点目、児童期は英語学習の最適期であるとの考えがある一方、反対派の主な見解としては、一つには幼児期、児童期における言葉獲得の臨界期そのものについて、脳科学の確たる裏付けがないこと。二つ目には指導者、教材、指導法など深刻な課題を抱えていること。3点目には日本の文化、伝統、日本語の正しい使用法、表現などをきちんと習得させ、基礎学力を養うほうが先決との考え方。4点目には、アメリカの幼稚園や小学校で行なわれている「ショウ・アンド・テル」。いわゆる、見て話すといったように単純な物事を母語(日本語)で説明できる力を養うほうが先決だなど、さまざまな考え方があります。互いに、私ども、現段階で良し悪しは言えませんけれども、早期英語教育ブームが巻き起こっていることは確かであることから、どの時点で子どもに英語を学ばせるかについては、個々の子供の発達状態に合わせてそれぞれの家庭で良く考え、親子で十分に話し合いのもと判断すべきものと思います。いずれにいたしましても、町を歩けば幼児児童向けの英会話教室の看板が目にとまりますし、通販やインターネットでも誘いの案内などもありますけれども、大事なことは英語教育の情報洪水の波に足をすくわれることがないよう、自己決定、自己責任の原則をもって家庭での教育を行うことが望ましい、そんなふうに考えています。教育委員会といたしましても、それらに対する様々な学習の機会づくり、これまで同様に努めると同時に、早期英語教育に対する研究を深めていきたいと思います。以上で、永井議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 17番 永井繁樹
ただいまのご答弁の中でお聞きしたかった点で答弁されていない部分がありますから、そこから入らせていただきますが、まず、過去の教育行政執行方針の中で、11年度からみてみましたけれども、当初、岡田町長の1年目からのスタートになると思いますが、国際理解教育はやはり一つのテーマになっておりまして、今の教育長の答弁のとおり、国際交流員、CIRですね。それが英語指導助手というかたちにつながっていくのだと思いますが、それと中学生の海外研修派遣事業というテーマで、ここずっと続けられてきている状態です。議会の中でも、英語教育についての執行方針はほとんどこれ以上は触れられていないというところだと思うのです。昨年になって、やっと国際交流ホストファミリー事業ということで、海外に行った、そして向こうから来たという形の中でホームステイを実施しているという、やっとここまで来ているという状況です。今、ご答弁の中になかったのですが、中学校では、この執行方針の中には英語が最重点科目という表現をしているのです。そうしますと、私が今、一番懸念しているのは、小学校での教育に対する考え方と、中学校へ行ってからのすぐ重点科目になるという、この連携というのですか、これが今のご答弁の中からはちょっと窺えない。ですから、私のお聞きしたいのは、今、現状、全国的に見ても教育長のおっしゃられるとおりだと思いますが、今後、幕別町においてどういう方針をとるかというときに、今の状態で果たしていいのですかという問いかけですから、ここからお聞きしますが、それでは、いつ何時どの時期が一番最適かというときに、教育委員会でどう考えられているか、まずお伺いしますが、まず幼児期から小学校の低学年における英会話、どのようにあるべきだと考えられているか。それから、次に小学校の中学年になりますが、3年から4年にいたってはどういうあり方がいいのか。しいては5、6年にあたってはどういうあり方がいいのかということを、まず、お考えがあるかどうか確認をしたいのです。このことがないと、小学校の適正なる英語教育という指針には向かっていけないと思うのです。今、私は質問の中に細かくこういうことを申し上げませんでしたから、お答えにならなかったのかと思いますけれども、これらについてのお考えをそれぞれお伺いしたい。それが、しいては中学校の重点科目にどうつながっていくのか。そこのところを、まず、お伺いをしていきたいと思います。それから、出ました国際協力員のCIR。もう一つはJICA云々という問題がございますが、外国人の協力を得ての英語指導というものについての考え方をお伺いするわけですけれども、これらの人たちの協力を得て9カ所6校実施とありますが、実施校の数はわかりますが、問題なのは年間何回これを実施しているかということです。月当たりどの程度の実施率で、かつ9校中6校で3校が実施していないということの理由ですね。それも幕別町における英語教育の水準の統一化には3校欠けるわけですから、その辺の理由もお聞きしたいと思います。併せて、この国際協力員、もしくはJICAとかという外国人の協力を得てやっていただいているのですが、今後、例えば、より充実したこういった人たちの協力を求めるために、私の言う、俗に言うAETといわれる外国人の英語指導助手というものを新規に取り入れていく必要があるだろうと。ということは、今まで人材だけでは多分充分ではないのだろうなと思うのです。ですから、その辺の今後に向けた考え方。特に、俗に日本人バイリンガルといわれる海外駐在経験があるとか、例えば、国際結婚をしていて英語が日常会話で堪能であるとかという人が、やはりいろいろなところにおられると思うのです。そういったものの、例えば、協力を得ての英語教育の実施とかというものも当然、私は考えていく必要があると思うのですが、それらについての考え方をお伺いいたします。それから、教育長もご存じだと思いますが、全国的に見ますと、やはり先進的な事例という中で、年間に30時間程度、この小学校における英語教育を既にこの4月から実施しているところもあります。これは、名前をいうと地方分権研究会とありまして、そこでやっている6県が、岩手、宮城、和歌山、鳥取、福岡、佐賀の6県ですけれども、ここは非常に積極的にカリキュラムを組みまして、特に公立小学校の先生が、英語を教えることを目的としてはいないのです、先生としてなるときに。ですから、どうしても、私もそれを思うのですけれども、教えるときの道具といいますか、方法というのは非常に不足しているわけで、先進的なところというのは、これは北海道の教育全体の問題につながりますから、幕別町だけに聞いてもう云々という問題はあるでしょうけれども、方法としてやはり、これから方策として確認をしていきたいのですが、やはり先進地では、専門のCDロムを使って、それ相応のきちっとしたカリキュラムの中で積極的にとり行っているというところは事実です。これは、もちろん教師用ということです。それと児童用は写真ですとか、イラストをつくったワークブックを非常に多用しております。ですから、今後に向けた小学校全校における教育委員会としての方向性について、もう少し具体的にお伺いをしたいと思います。
質問 17番 永井繁樹
端的に理解しますと、今の現状では、教育委員会としてはどうしようもないのだというところでいきますと、これからの子供たちは少しかわいそうだなという気がするのですね。我々も英語教育についてはそうですが、外国へ行って英語がしゃべれないというのが日本人の現実なのです。それで、この国際社会を見たときに、今の子供たちが近い将来、海外に出てとか、もちろん母国内での外国人との接触ですとか非常に増えていくだろうと。そのときに、今の状況でいきますと、英語が全くしゃべれない子供たちの率というのは高いという。ですから、私がここで求めているのは、地方からの英語改革をしていただきたいということが、自分の気持ちなのですよね。ですから、そのための手段をこういった形の中で話が出たきっかけをスタートとしまして、やはり今のご答弁の中から、行政ができるだけのことはしていただきたい。ですから、ある程度やっぱり学校と教師に委ねられた部分が多いというのが今の現状で、英語教育が伸びていかないわけですから、ここのところを教育委員会が改革してくれないのであれば、どこがどうやってやるのですか。では文部科学省が言ったり、道教委が言うの待っているのですかということになるわけですから、そこのところを聞きたいわけです。当然、法律にのっかった状態でできないことはいっぱいあるのはわかっています。でも、私たち地方議員が聞くのは、幕別町としてどうするかということを聞きたいわけですから、その点の考え方もあればお聞きしたいと思います。