釧路町議会 平成25年第3回定例会 2013年9月4日
生活保護制度の引下げによる影響について
2013年9月4日、釧路町議会の一般質問で、中田磨議員が「生活保護制度の引下げによる影響について」質問し、町長 佐藤広高、教育長 伊藤利晴、福祉課長 佐藤智昭、健康福祉部長 大滝渉が答弁しました。
- 質問者
- 中田磨 議員
- 答弁者
- 町長 佐藤広高、教育長 伊藤利晴、福祉課長 佐藤智昭、健康福祉部長 大滝渉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 中田磨
今定例会には3件の一般質問を通告しておりますので、順次、伺っていきたいと思います。1件目は、生活保護制度の引き下げによる影響について。一つ目としては、ことし8月から生活保護費の支給が減額されているということで、制度の改正がありました。こうした中で、今の制度の今後の見込みや制度変更による状況がどう変化しているのかという点を、1点目として伺います。2点目として、こうした中で、町内の受給者の、保護世帯の生活の影響というものがどういうふうに出ているのか伺いたいと思います。3点目として、保護費の減額による当町の制度などへの影響ということで、当然、生活保護の基準をもとにしたさまざまな諸制度が、町としても制定されているというふうに捉えていますけれども、これらの影響がどうなっているのかを3点目として伺います。4点目として、今後の制度のあり方や方向性について、どういうような状況が、今、動いているのかも含めて、4点目として答弁を求めたいと思います。
答弁 町長 佐藤広高(町長は2018年9月まで)
中田議員の生活保護制度の引き下げによる影響についての中で、今月8月からの生活保護費の支給減額の状況についての、まずお尋ねでございますが、ことし8月から減額されているのは、生活保護費のうち生活扶助分のみでありますけれども、平成25年7月定例支給分総額と8月定例支給総額、これを比べてみますと、支給総額で約113万9,000円、率にいたしますと5.4%、これが減額されている状況にあります。次に、町内受給者の生活への影響についてのお尋ねでございますが、8月定例支給分総額が前月支給分より、ただいまお話しいたしましたとおり113万9,000円減額されており、被保護世帯数で割り返しますと、1世帯当たり約3,580円、こういった減額となってございます。ただ、この減額につきましては、被保護世帯が一律に同額で実施されているというわけではございませんで、世帯状況によって減額の幅が変動されているということにつきましては、議員御承知と思います。次に、保護費の減額による当町の制度などへの影響についてのお尋ねでございますが、町の条例、規則等により生活保護基準以下を減免の対象としているものにつきましては、少なからず影響はございますが、それぞれの制度の趣旨や目的、そして実態を踏まえますと、減免制度の公平性や町民理解を得るためには、国が示す生活保護基準に準じることはやむを得ないものと考えてございます。次に、今後の制度のあり方や方向性についてのお尋ねでございますが、釧路総合振興局からの情報ではありますが、国では生活扶助基準の減額に伴う激変緩和措置として、平成25年度から3年間で段階的に生活扶助総額の10%を減額することとしておりますが、平成26年度以降につきましては減額時期や減額幅、これらのものが現段階では示されてございません。以上であります。
答弁 教育長 伊藤利晴(教育長は2016年9月まで)
中田議員の生活保護制度の引き下げによる影響についての3問目で、当町の制度などへの影響のうち、教育委員会で所管しております制度への影響でありますが、就学援助事業及び奨学金貸付事業が対象になるものと把握しております。平成25年度においては影響がない状況にありますけれども、平成26年度以降として、就学援助事業について、平成25年8月現在の生活保護基準額により、今年度決定者を対象に、同じ収入であると仮定して審査したところ、1名が該当とならない状況となりました。また、奨学金貸付事業についても同様に、今年度決定者を審査したところ、1名が該当とならない状況となったところであります。次に、今後の制度のあり方や方向性についてでありますけれども、就学援助事業及び奨学金の貸付事業につきましては、従来から生活保護基準に基づいて世帯の困窮の状況を判断しておりますことから、平成26年度以降につきましても同様に進めてまいりたいというふうに考えております。以上です。
質問 12番 中田磨
一つ目の8月の支給減額の状況ということでは5.4%の減額になっていると。二つ目ともかかわりますけれども、平均ですから、それ以上のところもあれば、それ以下のところも、額としても出てくるということもあるということは、私も当然承知しているのですけれども、やはり今、生活保護というものに対するバッシングなんかもあるのですけれども、実際、本当に困っている中で、どうしても制度を利用する、または働く場所がないから、それまでの繋ぎで何とか生活を維持して働いて頑張っていきたいというような、本当に生活そのもの、また、人生そのものを補完する制度であると私は捉えています。そうした中で、年間200万円も300万円も400万円もということで、所得が多くある方が3,000円月々減りましたよということと本当に違って、今これで生活ぎりぎりなのですよと、政府がこれまで認めていたものが、もっと安く生活してくださいと言われたということが、やっぱり大きな減額、これから行われる、さらに最終的には10%ということですけれども、大きな影響を与える。さらに、こうした中で、生活状況が今の状況でいくと、物価がかなり上がってきているのですよね。灯油を買おう、買い物へ行って生活しよう、生活費にかかわるものを買おうということでも、物価が上がる中で収入が減るということは、当然、生活実態としては、さらに困窮な状況に押しやられるということが、制度の現状を見ても、私は見てとれるのですけれども、そういった本当に生活している方の状況として、どう、今の点も含めて捉えているかというのを、ちょっと伺いたいのですけれども。
答弁 福祉課長 佐藤智昭(福祉課長は2014年3月まで)
生活扶助費の減額の捉え方ということでございますけれども、福祉事務所である総合振興局のほうからの情報といたしましては、単身世帯の場合でしたら扶助費の減額ということにはなってございますけれども、70円の増額になっている部分もありますし、家族が多くなりますと、その減額の幅も大きくなっているという部分は聞いてございます。
質問 12番 中田磨
それは、私も、制度が全くわからないでしゃべっているわけではないのですけれども、今、ちょっと答えにくい点というのはあるかと思うのですけれども、制度運用が町が丸々責任を持ってやっているということではない中で、じゃ、どうしたらいいのだろうかということでの答弁の大変さというのは、私も認識していますから、まず、伺いたいのは、本当に今、釧路町の町民でも生活保護を受けている人がいますという実態があるわけですよ、まず第一に。この生活して、町民生活を送っている中で、特に家族の多い方のほうが減額率が高いという状況になっているという答弁があったとおりですけれども、その中で、物価が上がってきていると。特に、原油価格が上がってくる、その中に転嫁されてきて上がっているものもあると思うのです。輸送費が上がった、原材料費のプラスチックが上がった。生活する中で、生鮮食品も上がってくるということで、同じ生活を維持しようとしても、この生活保護費が減ったと、さらに物価が上がったということで、本当に今の同じ所得ではなくて減ったという現状と、今の社会情勢やそういう物価どうこうを踏まえたときに、今、この人たちがどういうふうな状況に陥るのかということを聞いているのですよ。例えば、もっと働いて所得がふえれば、その物価上昇分を超える収入があれば生活維持できる、もっとよくできるというような人とは違うのですよ。今の、この対象になっている方々というのは。普通であれば、物価上昇分に伴う生活費を確保するために、保護費も上げなければいけないというのは、私は考えるところなのですけれども、これが逆行しているわけですから、実態として生活状況がどうなのかというのは予測されるわけですよ。私は、それを聞いているのですよね。
答弁 健康福祉部長 大滝渉(健康福祉部長は2015年3月まで)
生活保護基準でございますけれども、今の経済状況、大変厳しいというのは担当としても思っております。生活保護基準をどこに設けるかというのは、国の専権事項でありますし、その方式については、当然その状況、1年前のものが採用されるわけですから、その1年間の間に起こる経済情勢にはついていけないという制度ではあります。ただ、それは、国民等しく経済情勢を反映しますから、その辺は次の年に政府が調査した結果、生活保護費が上がるという状況で算定されるものと思っておりますので、若干のタイムラグはやむを得ないかなと考えております。
質問 12番 中田磨
それでは、今言うように、タイムラグが生じますといいながら、結局、制度設計の政府の考え方でいえば、もう減額方向を決めているわけですよ。いつやるかというだけの話になっているのですよね。今、部長答弁があるように、今こんなに物価が上がっていて、それこそ燃油代、または食糧費に生活費がさらにとられるような状況が生まれてくれば、上がるのですか。そういう制度になっているから上がりますという、部長が決める制度ではないからあれですけれども、今の答弁は、物価が上がれば上がりますからということで捉えていいのですか。
答弁 健康福祉部長 大滝渉(健康福祉部長は2015年3月まで)
改定方式については、生活保護制度ができてから何度か変えているということで、最終的には水準均衡方式というのを現在とっておりますけれども、それについては10年間変えてこなかったという状況もあります。ただ、それまでについては、年々基準が変わってきているということもございます。今回、3年間について減額するということで、今の状況からすると、その10%、1割が標準の他の国民の生活水準の上で、生活保護として、セーフティーネットとして設定する位置が1割下げる。それを3年間で改定するということなものですから、今年度については平均して5%となっておりますけれども、今の時点では国民の水準を若干上回っているのかなということで、国が制度を進めているのだと考えております。
質問 12番 中田磨
最低水準をどこに位置するかということや、当然、公的な制度ですから、これまでの制度がどうだったのかということを検証するということでの今の中身になってくると思うのですけれども、やはり実態として、本当に生活保護を受けている方が十分だということになっているのかという点で言えば、まだまだ厳しい部分もあるのですよ。保護を受けるがための制限も、当然、伴う中で、自立をしていきたいということで頑張っている方も多いわけですから、そういう中で、最低水準を下げるということが、やはり大きな問題になっていると思うのです。私、今回の場合は。そのことが、今、物価の上昇と相まって、さらに厳しい条件になってきているのではないかなというふうに私は思うのですよ。こうした中で、やはり私は、この最低水準を下げるということが大きな問題ですし、住民生活の実態を考えていったときに、いろんな制度の問題もあるのですけれども、やはり町としても実態、本来であれば、総合振興局のケースワーカーさんが、それぞれ担当者の方の声を聞きながらいろいろやっていると思うのですけれども、私としては、町としても、やっぱり住民の声を聞きながら、生活実態について声を上げていくべきだと思うのです。本当に今、こうした中で、裁判闘争なんかも運動として起こっているという話も聞きます。これは、なぜ起こるかといったら、やっぱりそれではやっていかないからだという声のあらわれだと思うのですよ。これは、以前の母子加算であったり、老齢加算であったり、いろいろな生活保護水準だったり、制度が変わるたびに住民の声が上がってきたということの、一つの今回も同じような事例だと思うのですけれども、やはりそういう声を町としても行政機関として受けとめて、単に国の制度ですからということで、運用自体はそれを曲げることはできないかもしれないですけれども、現場の声を上げていくということも私は必要ではないかなと思うのですけれども、そういった考えや取り組みというのはどういうふうに捉えているのか、伺いたいと思います。
答弁 福祉課長 佐藤智昭(福祉課長は2014年3月まで)
先ほどのお話の中でも、部長の答弁にありましたけれども、物価の上昇に伴い消費動向が上昇する場合につきましては、そのことも勘案して改定を検討してまいりたいということで承っております。また、町において、被保護者のほうからそういう意見がございましたら、それについてもうちのほうから振興局のほうに申達してまいりたいと思っておりいます。
質問 12番 中田磨
わかりました。3点目に移りますけれども、運用の問題ということで私もさっき言ったのですけれども、基準以下になってしまったら制度運用というか、教育委員会も含めてですけれども、なかなか実行することができないということが現状の町の対応なのかなというふうに捉えたわけですけれども、ただ、実際問題、同じ生活をしていて、同じ状況で今まで支援を受けていたのに受けれなくなるというのは、やはり私はちょっと違うのではないかなというふうに捉えるのです。やはり、今までだって大変だったと。だから、さまざま各種制度が利用できたというふうになると思うのですけれども、具体的には、教育委員会から出された就学援助で、貸付金も含めて同じ水準ですから、基準ですから、同じ家庭、世帯が対象となるのかなというふうに思いますけれども、具体的に外れる可能性があると。また、去年まで、ことしまで同じ所得、同じ家族構成、同じ基準で受けられていたものが、来年から受けられなくなるという方がふえる。要するに、制度の縮小に、具体的にはつながることになるのだなというふうに捉えるわけですけれども、例えば、今、必要だということで実施しているわけですから、この水準を、やはり維持するということは考えられないのかというのが、私、今回の大きな質問の目的でもあるのですけれども、その点について伺いたいと思います。
答弁 福祉課長 佐藤智昭(福祉課長は2014年3月まで)
町長答弁にもございましたとおり、国が示す生活保護基準に準じることにつきましては、やむを得ないものと考えます。
答弁 教育長 伊藤利晴(教育長は2016年9月まで)
先ほど、4問目でもお答えしましたけれども、生活保護基準を採用していますし、釧路町の場合、2級の1という釧路町の基準よりも高い基準を使っていますので、あくまでも生活基準、これまでの基準を採用して認定をしていきたいというふうに考えております。
質問 12番 中田磨
先ほど、教育委員会のほうは二つの制度を出されたのですけれども、町部局で取り扱うこうした制度というのは、どれくらい引っかかるのでしょうか。生活保護基準を準用した制度運用をしているものというのはどれくらいあるのか、その点をまず伺いたいと思います。
答弁 福祉課長 佐藤智昭(福祉課長は2014年3月まで)
条件はいろいろでございますけれども、各種要綱、施行規則を含めますと10件くらいございます。
質問 12番 中田磨
やはり、こうした中で、本当に生活保護を受けるか受けないか、または1.3でしたっけ、基準、グレーゾーンというか、生活保護の枠よりも、ちょっと取得あるところまで、それでも生活が厳しいと、所得が厳しいという中で、そこが下がると、その上の部分の水準が下がってしまって、対象となる所得がさらに減るということが、今の答弁の中で10件、教育委員会では2件ほどの事業が当てはまるということになるのですけれども、やはりこのものでいえば、具体的に生活保護費の支給額、基準が下がってしまったということで、もう来年には、このことが具体的に起こると。去年、申請したけれども、ことしは受けられないというのが、平成26年度では生まれてくるということが出てくるということでいえば、私は、生活を応援するという点でいえば、やはり同水準については何かしらカバーしていけるような施策というのは取り組んでいけないのか。基準を、これを変えるということはできなくても、それをカバーするような対応というのは具体的にできないのか。法的にとか、要するに、それをやってしまうと違法な支給になりますよということになってしまうのか。それよりも、町として、やっぱりこの水準の方々には必要だと。そうじゃないと、十分な住民生活、また、教育環境の整備というのがなかなか厳しいということで対応できないものか、再度、伺いたいと思います。
答弁 健康福祉部長 大滝渉(健康福祉部長は2015年3月まで)
セーフティーネットとして最低基準とする生活保護費が減額されるということで、町民は大変厳しいかなと思っております。減額することが、町の条例で保護基準を準じるということになりますと、若干の影響は出ると考えておりますし、その基準を幾らにするのかということは、町民理解を得るためにきちっとしたものを利用しなければならないと、それが条例の趣旨でございますので、生活保護基準が、国が定めた最低水準、セーフティーネットとしてある以上は、それを準じるのが町民理解が得られるのだろうと思っております。
答弁 教育長 伊藤利晴(教育長は2016年9月まで)
今、健康福祉部長のほうからも答弁ありましたとおり、あくまでも生活保護基準を使って認定しているわけですから、これを毎年毎年、基準を変えるということにはなりませんので、あくまでもそのときの生活保護基準を採用していくということに変わりはないところであります。
質問 12番 中田磨
その根底が、やっぱり大もとの問題になってきているというのは、今の質疑の中でもお互い共通認識になっているのではないかなというふうに私は思っているのです。それは勝手な思い込みかもしれませんけれども、でも、やはり、水準、基準、この2本で、また地域的には北海道の釧路町で生活する中で、どういう最低基準なのか、生活保護、憲法に保障された生活をどう送っていけるのかということでの制度のあり方ということでいえば、制度的に運用するところでは、それを受け入れざるを得ない状況というのは、町にあるということは承知しているわけですけれども、やはりその中で、実態として住民生活、町民生活がさらに困窮する、さらに厳しくなるということは、火を見るよりも明らかな状況に、今回の改定によって起こっているわけですし、将来的にも、その点について、やはりさらに制度の、私は改悪と思っていますけれども、そういった状況が生まれるということでは、町としても、先ほど課長答弁で、被保護者の方の声があれば上げていきたいということで答弁ありましたから、それは本当によしとしたいと思っていますけれども、町としても、やはり地域の実態、または住民生活の、本来であれば水準を上げていくというのが国のあり方であって、下げるというのは、ちょっと違うのではないかなと私は思っています。そういった中で、町として国や道に対して、また関係機関とともに一緒になって戻してほしい、また水準を守ってほしいという声を上げてもらえないものかどうか、その点について伺って1件目を終わりたいと思います。
答弁 町長 佐藤広高(町長は2018年9月まで)
先ほど、福祉課長が御答弁申し上げましたとおり、そういった実態を私どもも確認をさせていただいた上で、そういった、今、議員が言われるような行動が初めてとれるものと私は思ってございますので、その辺については担当部局、そして総合振興局とも十分連携をとらせていただきたいと思います。