訓子府町議会 平成28年第1回定例会 2016年3月10日
地方創生への対応について
2016年3月10日、訓子府町議会の一般質問で、工藤弘喜議員が「地方創生への対応について」質問し、町長 菊池一春、企画財政課長 伊田彰が答弁しました。
- 質問者
- 工藤弘喜 議員
- 答弁者
- 町長 菊池一春、企画財政課長 伊田彰
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 工藤弘喜
「地方創生」への対応についてです。本町でも昨年の10月に「訓子府町まち・ひと・しごと創生人口ビジョン・総合戦略」を策定し、三つの基本目標を設定し、その実現に向け、各種事業を「総合戦略」に盛り込んでおります。また、2015年度地方創生先行型交付金を活用した事業も上乗せ分を含め、約3,460万円を活用して8件の事業費に充当している経過にありますけれども、今年度に関わる「地方創生」関連の二つの交付金などについての現状と町長の考えをお伺いいたします。一つ目は、国の2015年度補正予算で計上されていました「新・三本の矢」の取り組みに貢献することを目的とした「地方創生加速化交付金」と2016年度からの地方版総合戦略の本格的な推進に向け、地方創生の深化のためにと創設した「地方創生推進交付金」への本町の対応とその現状についてお伺いをいたします。二つ目は、国は人口減少を前提とした国土計画「国土のグランドデザイン2050」に基づく「公共施設等総合管理計画」の策定を各地方自治体に求めていますが、この件に対する本町の対応と今後の取り組みについてお伺いをいたします。以上です。
答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)
ただいま「地方創生への対応について」2点のお尋ねをいただきましたので、お答えをさせていただきます。まず1点目に「国の2015年度補正予算で計上されていた『新・三本の矢』の取り組みに貢献することを目的とした『地方創生加速化交付金』と2016年度からの地方版総合戦略の本格的な推進に向け、地方創生の深化のためにと創設した『地方創生推進交付金』への本町の対応とその現状について」のお尋ねがございました。一昨年11月に成立した「まち・ひと・しごと創生法」に基づき国は総合戦略を定め、地方への総合戦略策定を促してきました。2013年に政権は、経済再生なくして財政再建はないとして「大胆な金融緩和政策」「機動的な財政政策」「成長戦略」の三本の矢を唱え、日銀法改正によるゼロ金利政策、公共事業への積極的な財政出動や企業のグローバル化、構造改革などの政策を強力に推し進めています。経済状況は、株価上昇など一部では好転しましたが、地方経済は明るさが見えない混沌こんとんとした状況が続いていたなか、昨年は日本創成会議が提唱した地方消滅論に端を発した地方創生を掲げ、補正予算で地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金いわゆる地方創生先行型交付金を措置し、各自治体に地方版総合戦略策定を条件に基礎交付金を交付し、総合戦略の10月策定と他団体の参考となる先駆的事業に対し有識者によるコンペ方式で採択、交付する上乗せ交付金を交付するなど短期間での計画策定を奨励しました。また、昨年9月には「1億総活躍社会」を掲げ、12月には国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を改訂し、地域に活気あふれる職場と魅力的な投資先を取り戻し、人材や資金それを支える技術や情報が自由・活発に行き交う活力ある日本を取り戻す「未来投資による生産性革命の実現」を旗印とした「希望を生み出す強い経済」「夢をつむぐ子育て支援」「安心につながる社会保障」の「新・三本の矢」により、2020年頃の国内総生産額600兆円、介護離職者ゼロなどを新たな成長戦略として示しています。12月18日には、平成27年度補正予算案に「地方創生加速化交付金」、24日には平成28年度当初予算案に「地方創生推進交付金」を盛り込み閣議決定されています。地方創生加速化交付金につきましては、1億総活躍社会の実現に向けた緊急対応として「希望を生み出す強い経済」を実現するため、また「子育て支援」や「安心につながる社会保障」も含めた「新・三本の矢」に貢献することが目的とされ、平成26年度補正予算で措置された「地方創生先行型上乗せ交付金」のタイプⅠ、いわゆる他団体の参考となる先駆性のある事業をさらに高め、レベルアップの加速化を図るとされています。具体的な事業イメージとしては、中堅・中小企業の生産性向上や新事業促進、農林水産物の輸出拡大、観光振興などの「しごと創生」、生涯活躍のまち、地方創生人材の確保・育成などの「人の流れ」、若者雇用対策、ワークライフバランスの実現などの「働き方改革」、コンパクトシティ、小さな拠点、まちの賑わいの創出、連携中枢都市などの「まちづくり」が示されましたが、実態は事業を進めるなかで「稼ぐ力」が発揮され、事業推進主体が自立し将来は行政からの補助金に頼らず自走していく「自立性」、行政のみの取り組みではなく民間と協働して行う事業で金融機関からの資金を得て行うことがより望ましい「官民協働」、単一の政策目的を持つ事業ではなく複数の政策を相互に関連付けて、全体として地方創生に対して効果を発揮する事業である「政策間連携」、単独の地方公共団体のみの取り組みではなく関係する地方公共団体と連携し広域的なメリットを発揮する事業である「地域間連携」の四つの先駆性のある取り組みが必須要件となっており、前段申し上げた「成長戦略」に資する経済施策に重点配分される枠組みと感じられます。一方、新年度に予定される「地方創生推進交付金」につきましては、新年度予算であることから要綱等の詳細は示されていませんが、地域再生法に位置付けられた法律補助として、複数年度の事業計画が可能となり、地域再生計画について内閣総理大臣の認定を受けた事業に交付される予定にあります。事業イメージにつきましては、地方創生先行型、加速化に続く新型交付金であり、旧交付金の深化を目的としていることから「先駆性のある取り組み」では、加速化交付金の四つの先駆性のほか事業を実効的・継続的に推進する主体を形成すること、事業を推進する過程で地方創生に役立つ人材の確保・育成に資するものであることや国の総合戦略における政策5原則に資する事業であることなど三つの条件が加えられています。また、既存事業の隘路あ い ろを発見し、打開する取り組みである「隘路打開タイプ」、先駆性・優良事業の横展開を図る「横展開タイプ」が示されており、市町村は2事業までを目安とし、1事業の事業費の目安は先駆タイプで2億円、隘路打開タイプ、横展開タイプで5千万円、補助率は2分の1とし、地方負担の2分の1を普通交付税、さらに2分の1を特別交付税で措置するなどの地方財政措置が予定されています。本町では、地方創生につきまして、昨年10月に「訓子府町まち・ひと・しごと創生人口ビジョン・総合戦略」を策定するなど取り組みを進めています。特に地方創生先行型交付金、上乗せ交付金は、議員が言われるとおり各種事業を展開してきていますが、先駆性が求められるタイプⅠの申請は見送ったところであり、加えて加速化交付金では本町で実施している多子世帯保育料応援補助金などの給付型のソフト事業や新規性のない事業は対象外となったこと、従来、国が進めていた継続性のある交付金ではないこと、一昨年大臣発言にあった「地方創生に資する自由度が高い交付金」ではなく経済性が追求されることとなったことなどから、現段階では加速化交付金の予算提案は見送りしている状況であります。また、地方創生推進交付金は、加速化交付金よりもさらに厳しい採択要件となり、特に広域での事業展開が必須となっていることから、以前にも一般質問でお答えしていますが、地方創生施策で危惧していた地方中核都市への資源や政策の集中投資が現実となってきたと感じているところです。しかし、国の事業スキーム(採択基準)に適合する事業につきましては、積極的な後押しが必要と考えていますので、事業者をはじめ関係団体、自治体と連携するとともに訓子府町まち・ひと・しごと創生有識者会議で検証、事業化を協議してまいりますのでご理解を賜りたいと思います。次に、2点目に「国は人口減少を前提とした国土計画『国土のグランドデザイン2050』にもとづく『公共施設等総合管理計画』の策定を各自治体に求めておりますが、この件に対する本町の対応と今後の取り組み」についてであります。公共施設等総合管理計画につきましては、平成26年度に総務省から公共施設の老朽化や利用需要の変化などに対応し、全体の状況を把握、長期的な視点に立った更新、統廃合、長寿命化などを計画的に行うことにより、厳しい財政状況の負担軽減や平準化をし、公共施設等の最適な配置を実現するため計画策定を求められております。本町におきましても昭和40年代後半から50年代に道路、橋 梁きょうりょうなどのインフラ資産や公共施設が集中して建設され、多くの施設が更新時期を迎えています。既に平成25年度に児童センター、本年度はこども園を機能拡充し改築しているところですが、今後においても機能強化を含めた施設建設需要が見込まれているところであります。また、道路、橋梁、公営住宅につきましては、個別の長寿命化計画を策定し、橋梁長寿命化修繕事業、路盤再生事業や公営住宅長寿命化修繕事業などが実施されています。また、公共施設等総合管理計画が過疎対策事業債の同意基準の優先要件となったことや、平成29年度社会資本整備総合交付金要望に計画書の添付が義務付けされるなど、本計画策定がさまざまな地方財政措置に影響を及ぼすことが予想されます。加えて町の財政負担の軽減や平準化をするため、国で進める全ての資産についての計画策定が必要と判断し、現在策定を進めているところであります。以上、お尋ねのありました2点についてお答えをさせていただきました。ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。
質問 5番 工藤弘喜
あまり時間もないので絞って1、2点だけ質問をしていきたいと思います。今、回答の中でも前段の交付金の関係については詳しく回答もありまして、わかりましたけれども、いずれにしてもはっきり言えば非常に使いづらい交付金だと。一昨年、あるいは昨年から政府も含めて地方創生を進めるという意味では、この加速化交付金および推進交付金を使いながらという触れ込みもありましたけれども、実際、現場においては、なかなかこれを使って一つの町をどうするかと、町づくりにどう使うか、あるいは政策として使うかということについては非常にハードルが高い。逆にこのことで先ほどとちょっと関連するかもしれませんけれども、このプランのためのプランを練ることで仕事が終わってしまうような、こういうことはやはりやるべきではない。そういうところにエネルギーを使うべきではないなというふうに私も思いますので、あまりあえてこれについて、そこに該当にならなかったからとか、あるいは申し込まなかったということに対してどうこうという私の考えはありません。かえって逆に変にこれによって縛られるよりも、もっともっと広範に向けて大事な点があるような気がいたしますので、ぜひそういった議論の方を大事にしていただきたいと。ただ、使えるものであれば使うということも大事な点でもありますけれども、1点だけ、推進交付金の中でこれからちょっと考えていることなんかはあるんでしょうか。簡単でよろしいんでちょっとあればお答えいただきたいと思いますけれども。
答弁 企画財政課長 伊田彰(企画財政課長は2019年6月まで)
今、推進交付金の中で考えていることがあればということでございます。現段階では28年度については提案をさせていただいていないということもございまして、そういう意味では、昨日余湖議員への答弁でも申し上げたとおり今後具体的な目標に向かって検証した中で新しい施策として出た部分については可能な部分であれば交付金の申請をしていくという状況でございますので、ご理解いただきたいと思います。
質問 5番 工藤弘喜
あまりこの交付金が出たことによって、その活用も含めて変な淡い期待を持つのではなくて、そしてそれによってバタバタと振り回されるようなことだけは、やはり避けていただきたいなというのが私の思いです。やはり政策的なもの、訓子府はなんだかんだいいながらも福祉政策も含め、あるいはきめ細かい部分も含めて相当他町から見ても、ああなるほどなとうらやましがられるような、そういうような施策も結構多いのではないかなといううに私自身は思っています。これは他町の人たちからの、議員さん含めて聞くことでもあります。やはりそういう地に足をしっかりとつけた政策展開というのが交付金のあるなしに関わらず、どう自分たちで財源を確保しながらやるかという、そこをやはりしっかりとこうしていくということが今一番求められていくのかなというふうに思っていますので、ぜひそういったサイドで仕事を進めていただければというふうに思っています。もう一つだけ、これだけはちょっと思っていたんですが、2番目の公共施設等の総合管理計画の問題ですが、これも今回の創生がらみでも出てきている問題であると思いますけれども、計画はやはり人口減少になってくる。あるいは建物そのものが老朽化してきて何とかしなければいけない。そういう時代の要請というのはやはりあると思うんです。地方創生を別にして。やはりそういったものは別枠で考えながらもこの問題は、公共施設をどうするかという問題については、やはりしっかりと検討していかなければいけない、そういう時期ではないかなと思っています。本町において、管理計画、今回28年度の策定のための予算措置がされているような気がしますけれども、大体どの程度の数が公共施設としてあるのか、ちょっとわかっている範囲でお願いします。
答弁 企画財政課長 伊田彰(企画財政課長は2019年6月まで)
ちょっと申し訳ありません。時間の関係もございますけれども、ちょっと手元に資料がございませんので、後ほど回答したいと思います。
質問 5番 工藤弘喜
はい、わかりました。相当な数、やはりこの町にしてもあるのかなというふうには思います。そういうことでぜひそういったものがこれから出てくるんだと思いますけれども、計画の進め方ということがやはり一番大事になってくるのかなと。統廃合も含めて出てくるかもしれません。その統廃合も含めて出てくる計画をどうやって実行していくのかということについての基本的な考え方というが求められてくるのではないかなと思いますけれども、町長にちょっと最後にお伺いしたいんですが、一つは公共施設というのはどういうことを指すのか。その見解をちょっとお聞きしたいということと、私は公共施設のありようというものは、やはりいろいろもっていますけれども、この再編・統廃合の問題が出てきたときには、その課題というのはやはり住民自治というか、まさにそのことと切り離してはいけない課題になっていくのかなというふうに私は思っています。そのことで例えばそれがうまくいかないということになれば、無用の住民同士の対立だとか、行政と町民との対立だとか、そういうものが起きないような仕組みというのは、やはり絶対に必要になってくると。それはやはり住民自治という部分の観点になるのかなというふうに思いますので、ぜひその部分での計画推進にあたって、実行にあたっての考え方を最後にお聞かせいただいて私の質問を終わりたいと思いますけれども。
答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)
一般的な公共施設の分類で言いますと、建築物ですと例えば庁舎、子育て・福祉関係、地域会館、産業振興関連、住宅、社会教育施設、体育関連、公園、学校、職員住宅、その他ということになると思うんです。それからインフラ系の施設でいうと道路、橋梁、河川、上下水道、公園等が公共施設と捉えられていいのではないのかなと思っております。それから今後のある意味での自治体運営の問題で、地方創生等に対する今後のまちづくりの方向性の問題でありますけれども、私は今、興味を持っているのは、第31次地方制度調査会が、これは内閣総理大臣の諮問機関でありまして、三菱東京UFJ銀行特別顧問が会長をやっておりますけれども、人口減少社会に対応した地方自治体のあり方に関する答申を出したと。これは従来からいっている道州制は出していませんけれども、市町村の広域連携と都道府県による補完による行政サービスということであります。特に中枢の拠点都市に集約する連携中枢都市圏などを構想していく、民間委託や、あるいは地方独立行政法人に委託できる制度にどんどん出資していくというようなことですから、考えようによっては・・
答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)
このことが本当に住民自治に依拠しているのかどうかということは、やはり精査していかなければならないというふうに考えております。
質問 5番 工藤弘喜
ぜひ、その辺がこれからさらに求められていく部分、例えば今回の公共施設の問題含めてシビアになっていくのかなというふうに思いますので、ぜひそういった観点を持ちながら進めていただきたいなと思います。これで私の質問を終わります。