みんなの議会

訓子府町議会 平成21年第4回定例会 2009年12月15日

国保税の減免を行った事例の有無について

2009年12月15日、訓子府町議会の一般質問で、工藤弘喜議員が「国保税の減免を行った事例の有無について」質問し、町長 菊池一春、町民課長 平塚晴康が答弁しました。

質問者
工藤弘喜 議員
答弁者
町長 菊池一春、町民課長 平塚晴康

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 7番 工藤弘喜

7番、工藤です。それでは、これから私の一般質問を始めたいと思います。一般質問の通告書に従いまして、今回は1件の質問となっております。国民健康保険会計の現状と今後の運営についてということであります。本町の国民健康保険会計は、特に、平成19年度より医療給付費の増加と国保の財政調整基金の取り崩しによる基金残高の減少によって、大変厳しい会計状況になっています。このようなことから、平成20年度より国保会計の財源補てんを目的として、一般会計より法定外の繰り入れを行っているところであります。この度行われた「まちづくり懇談会」においても、国保会計の現状と平成22年度に向け健康保険税の引き上げを検討しているとの説明があったところでありますが、これらを受け、次の事項について、町長の見解を伺いたいと思います。まず、1番目です。国保会計の平成21年度決算見込みはどのようになっているのかお伺いいたします。続きまして、2番目、国保会計における近年の滞納状況とその原因をどのように見ているのか伺います。併せて、平成19年度と平成20年度滞納者の所得階層別割合はどうなっているのかお伺いいたします。続きまして、3番目ですが、先般、実施されました「まちづくり懇談会」において、平成22年度に向け、税の引き上げについて、説明があったところですが、この提案によって国保会計がどの程度改善されると見ているのかお伺いいたします。併せて、被保険者に及ぼす影響についてもどう見ているのかお伺いいたします。4番目です。本町の町税条例第166条を適用し、国保税の減免を行った事例の有無についてお伺いをいたします。続いて、5番目です。今後に向けて、町税条例第166条の減免条例を拡充し、町民の生活実態に即した国保税の免除、あるいは軽減措置をしっかり実施することが、国保制度のもっている本来的役割の発揮とさらには、国保会計における滞納世帯の発生を未然に防ぐことにもつながるのではないかと考えるところでありますが、町長の見解をお伺いいたします。以上であります。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

ただいま、国民健康保険会計の現状と今後の運営について、5点に渡ってのお尋ねをいただきましたので、答弁をさせていただきます。まず、1点目の「国保会計の平成21年度決算見込みはどのようになっているか」とのお尋ねでございます。近年の医療技術の進歩や高齢化社会と相まって、過去5年間を見ましても、保険給付費総額いわゆる医療費が毎年上昇し、加えて各種拠出金、特に老人保健拠出金の支出金額も高額で推移したことから歳出予算が大きく膨らんできております。国保会計につきましては、支出額に応じて収入額を確保しなければならないという点が一般会計とは異なりますが、支出額は被保険者の医療需要に応じて変動するものであり、収入が少ないからと言ってこれを抑えることができない会計であります。従って毎年度予算を的確に推計し、保険税率の改正を行うことが必要となる訳ですが、安易な保険税率の引き上げは、長引く経済不況の中にあっては、未納額を増やすことになり、結局は増収につながらない状況も心配されますことから、税率の引き上げを見合わせて、財政調整基金の繰り入れにより財政運営をしてきたところでございます。議員もご承知のとおり、平成20年度にその基金が底をつき、平成20年度の財源補てんを目的にやむを得ず、議会のご同意をいただき、最終的に約800万円の法定外の一般会計からの繰り入れを行ったものであります。平成21年度の決算見込みにつきましては、歳出の医療費の伸びはこれから感冒等の流行期を迎え、予測が非常に難しいところではありますが、今のところ年度当初の予測より若干ではありますが落ち着いている状況であります。しかしながら、歳入の国保税については、農業所得をはじめ給与所得等の落ち込みにより当初予算対比で大きく下回り約700万円程度の税収不足が見込まれているところでございます。このことから、平成21年度に予算措置をした法定外の一般会計からの繰入額2,400万円全額を充当しなければならない大変厳しい決算見込みとなっているところでございます。2点目の「国保税の滞納状況とその原因をどのように見ているか。併せて、平成19年度、平成20年度滞納者の所得階層別割合はどうなっているか」とのお尋ねですが、国保会計の財政健全化を図る上でも国保税の収納確保は重要課題と認識しているところでございますので、また、負担の公平の観点からも収納率向上に向けて努力しているところでございます。しかしながら、国保税の現年度分の収納率は低下傾向にあり、平成20年度の現年度分の収納率は97.11%で前年度比0.95%の減でございます。平成20年度末の滞納繰越額は約3,500万円となっているところでございます。これらの原因としましては、長引く経済不況による所得の減少や借金などによる他債務の支払の優先、子どもへの仕送り、さらには納税意識の低下などさまざまな要因が考えられます。いずれにしましても、国民健康保険が果たす役割、目的を納税者にご理解をいただくとともに、徴収活動の充実を図りながら健全な国保財政運営のために収納率の向上に努めてまいります。次に、滞納者の所得階層別割合でありますが、所得の算定にあたりましては、納税義務者及び国保被保険者の所得で算定しておりますが、擬制世帯主以外で世帯員に他の医療保険に加入している者がいる場合には所得に算入しておりませんのでご理解願います。それでは、所得階層別割合でありますが、平成19年度分は50万円未満が28.8%、50万円以上100万円未満が11.0%、100万円以上200万円未満が35.6%、200万円以上300万円未満が16.4%、300万円以上が8.2%であります。平成20年度分は50万円未満が27.1%、50万円以上100万円未満が7.2%、100万円以上200万円未満が31.4%、200万円以上300万円未満が28.6%、300万円以上が5.7%となっておりまして、両年度ともに200万円未満の世帯の割合が高くなっているというところでございます。次に、3点目の「平成22年度に予定している国保税の引き上げにより国保会計がどの程度改善されるのか。併せて被保険者に及ぼす影響は」とのお尋ねですが、平成21年度の決算見込みを基に平成22年度の国保会計の予算見積もりを作成しているところですが、現段階では約3,600万円の歳入不足が見込まれており、国保税率の引き上げをしなければ、この不足額全額を法定外の一般会計からの繰り入れをしなければならない状況であります。国保制度自体に問題があるとは言いましても、全てを一般会計からの法定外の繰り入れをすることになれば、結果として、国保加入以外の町民にも国保税を負担してもらう形となり、このことは、国保加入以外の町民の理解が得られないことから、町民的議論が必要と考え、5月から6回シリーズで国保の現状を広報誌でお知らせしたのをはじめ、12月の1日から3日間、まちづくり懇談会で町民の皆さんに国保の厳しい現状を説明し、国保税の引き上げについてご意見を伺ったところであります。国保税の引き上げについては、管内全市町村の国保税の一人当り負担額のランキングによりますと本町は基礎賦課額分で高いほうから4番目、後期高齢者支援金等賦課額分は高いほうから8番目、介護納付金賦課額分で高いほうから10番目と国保税を構成する3つの区分全てが高いほうから数えたほうが早いという、管内的にも高額な国保税額になっていることから、特別会計の独立採算制の原則があるとは言え、不足する全てを国保税率の引き上げで賄うことは相当な負担増になりますことから、せめて3分の1程度の1,000万円については国保税率の引き上げにより賄うこととし、残りの約2,600万円については、法定外の一般会計からの繰り入れにより賄うことを検討しているものでございます。具体的な引き上げの内容としましては、2本立てとなります。まず、1つ目として、平成22年度から国の法定限度額の引き上げが予定されておりますことから、本町においても国に合わせ、基礎分で3万円、後期高齢者支援金分で1万円、合わせて4万円を引き上げ、限度額総額で現行の69万円を73万円に引き上げることとしております。なお、国では、この法定限度額の引き上げについて、中間所得者層以下の負担軽減を狙ったものであるとしておりますが、最終的には協会けんぽ並みの82万円を目指して引き上げを検討しており、仮に毎年度引き上げていくと6年程度かかる見通しであることから、国と同時期に足並みを揃えて限度額の引き上げを実施していこうとするものであります。それから2つ目として、この法定限度額分の引き上げだけでは1,000万円には届かないことから、低所得者層等に配慮しつつ、基礎分と後期高齢者支援金分の所得割を0.2%程度引き上げることにより、法定限度額の引き上げと合わせて1,000万円を確保しようとする中身でありますが、これは平成21年度の当初賦課時点での所得を基に算定した場合の引き上げ率でありますので、平成22年度の当初賦課時点での所得の状況等によりましては、変動する引き上げ率であることをご理解いただきたいと思います。この税率引き上げによる被保険者への影響についてですが、所得金額が0円の世帯では影響はございません。所得100万円の世帯で年額2,700円程度、所得300万円の世帯で年額10,700円程度、所得500万円の世帯で年額18,700円程度、所得700万円の2人世帯で26,700円程度、所得700万円の4人世帯で43,400円程度となる試算でありまして、高所得者層の負担は増えることになりますが、低所得者層に十分配慮した内容となっております。また、今回の税率引き上げにより国保会計が直ちに改善されるものとは考えておりませんが、国民皆保険の最後の砦であります国民健康保険会計を守り、継続運営するための税率引き上げと考えているところでございます。いずれにしましても、国保税の引き上げにつきましては、平成22年度に向けて議員協議会等で議員の皆様とも議論させていただき、最終的に決断して参りたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。次に4点目の「町税条例第166条を適用し、国保税の減免を行った事例の有無」とのお尋ねですが、国保税の減免につきましては、平成19年度、平成20年度分の国保税において、矯正施設等に入所された方。さらに、後期高齢者医療制度の創設に伴い社会保険の被扶養者から国保に移行した旧被扶養者1件に対して、平成20年度と平成21年度分の減免を行っております。次に5点目の「減免条例の拡充」のお尋ねですが、国保税の減免の適用にあたりましては、減免の明確化を図るために、平成20年4月に「訓子府町国民健康保険税減免取扱要綱」と「訓子府町国民健康保険税の旧被保険者に係る条例減免取扱要綱」を策定し、これにより減免を行うこととしております。特に「訓子府町国民健康保険税減免取扱要綱」について概要を説明させていただきますが、被保険者等の負担能力が著しく低下したことなどから納付が困難であると認められた者に対して減免を行うものであります。対象範囲は、納税義務者が災害等により生活が著しく困難になった場合、その他特別な事情がある者としては、納税義務者又は世帯の生計を主として維持する者の死亡や重大な障がいを受けたことなどで生活が著しく困難と認められる場合、さらに事業の休廃止、失業や干ばつ、冷害などによる農作物の不作による所得が前年より著しく減少した場合などに、収入見込みに応じて所得割を50%から全額の範囲で減免するものであります。また、均等割、平等割の減免につきましても、その納付が困難な場合は、7割軽減額と同額まで減免できることとなっております。概要についてご説明申し上げましたが、ご質問のありました減免の拡大につきましては、当面はこの要綱により適用してまいりたいと考えておりますが、他の税との整合性や税の負担の公平性を保ちながら適切に取り扱っていかなければならないと考えておりますのでご理解賜りたいと思います。以上、お尋ねのありました5点について、お答えさせていただきましたので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

質問 7番 工藤弘喜

今、5点についてのお答えをいただいたわけですが、まず、はじめに、何点か再質問になります。今日、最初の一般質問の中の川村議員の質問とも少しかぶってくるというか重なる部分も若干あるわけなのですが、1つは、やはり最初に質問しました1番、2番の中で、本当に今、国保の状況が大変になっているというのは、本当に私も思っていますし、もちろんそれを事務的にも扱っている職員の方々も十分その中で苦慮されていることだとは思います。ただその中で、1つは、やはりどうしても大変さをどう改善していくのかをこれからの論議となる時に、1つは、やはり納付率いわゆる収納率の問題といわゆる未納の問題を常に考えていかなければいけないのではないのかという私の考えであります。考えというよりも、やはりそこをまずどう見るかというところが、1つ現時点で先を見る前に考えなければいけないこととしてあるのではないかというように思っています。その中で思うのですが、先ほどのお答えの中にもありましたように、この所得階層ごとの未納の状況がお答えであったわけですが、極めてやはり、低所得、低収入の世帯がどうしてもその状況に陥ってしまう。いわゆる未納者イコール悪質論、あるいは悪者論ではなくて、いわゆる払える能力が本当にあるのか。あるいはそれに耐えられる保険料となっているのかどうかというところに、今一度立ち返る必要があるのではないかというように、先のことよりもまず、現実の問題で考えていくことが必要ではないかというように思っています。先ほどからありましたように、いわゆる滞納世帯で多いのはやはり200万円以下。特に、収入が100万、所得が100万円。その前後から非常にそのような状況に追いやられていくというところを考えますとやはりそれは、明らかに悪意でもって払わないというのは、それは論外でありますから、それぞれそれなりに大変でありますが、徴収努力もお願いをしなければいけないのでありますが、払える能力を超えているものに対しての徴収のあり方というのは、今一度ここで考えていかなければいけないのではないかということであります。それは、1つは、例えば100万円の所得世帯が、どうだという実例から若干こちら側で試算したというか、考えた部分なのですが、100万円所得の世帯で仮に、夫婦、子ども2人の世帯だとするといくらの国民健康保険料が払われることになっているのか。この健康保険の料金、保険税の算出というのは決まっていますので、それに基づいて試算してみますと非常に極めて簡単にできるのですが、例えば、100万の所得の方であれば、概ね100万円の所得ということになれば、年収で170万円あるかないかの世帯だと思います。その方たちがどれだけの国民健康保険税の負担をということになりますと例えば、医療分でいきますと恐らく14万円弱の負担になるだろう。医療分だけでです。それから、いわゆる後期高齢者支援分として考えますと2万5,000円。そこは、あともう1つ介護分というのがありますが、介護分というのは、40歳以上の方に関わるものでありますが、仮に40歳になられるご夫婦であれば、それに準じて、やはり2万5,000円程度の中身になっていくだろう。合計でどの位かかるかといいますとやはり約20万円近い国民健康保険税の負担ということになってはいかないかということです。これが仮に200万円の世帯ではどうかということになると200万円の世帯で、これも単純計算でありますが、いろいろな状況もありますから、一概にはいえないところもありますが、200万円の世帯は、おそらく収入でいきますと310万円程度、300万円ちょっとになると思います。その程度のところが200万の所得になるとは思うのですが、ここも同じように家族4人の換算でいきますと約33万、34万円を超えるぐらいの保険料になっていくのではないかと思います。そういう実態の中で保険料は、果たして、先ほどから町長のお答えにもあったように、大変厳しい生活状況の中にある人たちが、能力の限界を超えていないのか。そういうものになっていないのかなというとらえ方もやはりぜひ考えていただきたい。恐らく考えてはいるのだと思いますが、今一度、考える必要がないのかというように思います。それが、いわゆる徴収に当たる苦労される職員の方々のことも含めて考えるとやはりその中で、どのような対応が必要になってくるのかというところも見えてこないのかというように思います。その面でいきますとまず、町長にもお答えいただきたいのですが、現在の制度、仕組みの中で出てくるいわゆる負担の問題です。これが特に、低所得者に関わる負担が高いと感じておられるのか、妥当と感じておられるのかについて、その認識と考え方をお聞きしたいと思います。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

今、例えば、所得階層で100万円の人たちが、合計でいくらとなり、それから200万の人がどれくらいの影響で、国保税を払っているのか。また、それは高いのか安いのかと言えば、私自身は生活の中で、このような医療費や介護保険等々を含めていくとある意味では、低所得層の人にすると決して安くはないと言わざるを得ないであろうと思います。しかし、その負担分の国保税のやりくりをどこが行うのかといった議論に立ち返りますと私は町が行うのが本当にいいのかという議論が必要だと考えているところであります。例えば、議員もご存じかもしれませんが、この国保の改正は、1984年の昭和59年、今から25年前に実は行っております。その頃の国保の負担率で言いますと45%から38.5%に国の負担率を削減したという経緯がございます。現状では、まちづくり懇談会でもお話しておりますが、国が36%、道が4%、税が30%、窓口での個人負担が30%でございますから、やはりこの制度というのは、国の負担率を少なくても戻すことであり、あるいは皆保険でございますから、国が責任を持って低所得者層にも配慮した制度に立ち返るということが今、私は必要なのではないかと認識しております。今から1年前と言いましょうか、2年前ですが、実は、国保税の滞納世帯割合というのは、私が入手した厚生省の資料では、およそ20.9%、5分の1の人です。うちの町は、90何%ですから非常に納入率が高い。しかし、全国的なことを見れば、このような状況と考えてみるとやはり一自治体で、この問題が本当に解決できるのかということを再三申し上げているとおり非常に議論があり、制度的に考えていかなければならない状況であると思いますので、ご理解を賜りたいと思います。

質問 7番 工藤弘喜

制度的、仕組み的に非常に問題がある。改善しなければいけないというのは、この町村レベルだけの問題でとどまらない。1つは、やはり国庫支出金の問題です。その歳入に占める割合が、当初は約50%近くあったものが年々減少し、今では30%を切るぐらいの中にあって、各町村が国保、そして、被保険者の環境も大きく変わっている中で運営をしていかなければいけない。その大変さというのは、今、町長がお話になったとおりだと思います。ただ問題は、その中にあってみても、日々毎日生活している町民にとって、特に、病弱、病気を抱えている方、あるいは病気を本当に心配しながら生きなければいけない方たちにとって、やはり国保というのは命綱であり、それを言ってみれば払うことが非常に困難、いわゆる負担能力を超えたものをお願いしながら、さあ何とかしてくださいという議論をそのまま進めていくことでは、やはり解決できない。あるいはもっと言えば、地方自治法にのっとってどうなのかということ。あるいは憲法25条にのっとってどうなのかということをさらに具現化するというのか。それを実際のものとしていこうとした時には、やはりそれなりの大変さを抱えながらも町村としてやらなければいけないことということが出てくるのではないかということも合せて考えているところであります。そのことからいきまして、もう1点、この滞納では、1、2点の質問をしたいのですが、先ほどの川村議員の答弁の中でも、公平性の問題ですが、これは先の議員の答えだけではなくて、一般に町税の問題等々含めて、公平性の問題がよく言われるのでありますが本当にわかります。やはり町税に当たる側からしても、それは公平にやらなければいけない。それは当たり前であります。ただそこで、特に、徴収業務に携わるあるいは地方自治体としてあたる時には、徴収する側の論理としての公平性だけで、本当にいいのかという問題が少し感じるところであります。それは何かと言うとやはり地方自治体というのは、いろいろな人たちが寄り集まって、いろいろなさまざまな境遇、環境、いろいろな生き方も含めて、違った存在の中で、本当に皆が公平、公正に一緒に同じような境遇で生きてきたのか。あるいは生きてこられたのか。あるいは生きているのか。生活しているのかということにやはり結びつけてみなければいけない部分もあるのではないのか。そのような思いもいたします。そのような面から負担能力は、いわゆる本当の妥当な負担能力に合致するような保険行政でなければいけないのではないのか。本当にそのようになってこそ、公平な地方自治というのか自治体のあり方として、なっていくのではないかと思うわけでありますが、その公平性という部分での町長のさらなる見解といいますか。考え方等について、お聞きしたいと思います。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

税の徴収にあたっての公平性の問題については、基本的には公平でなければならない。しかし、税というのは、状況によっては、公平でない場合ももちろんあります。これは、わかりやすくいいますと子どもさんのおられない人からしてみると教育に金を使うことは、子どもの教育にお金を使うというのはどうなのかと言えば、それは公平性とは言えない。しかし、やはり全体として責任を持つという点で、自治体や国や北海道などの役割というのは、あるのではないかということであります。今、別表であげている国民健康保険税の減免取扱基準、先ほど条文上で申し上げましたが、所得が半分以下になったとか。あるいは納付義務者が大変、災害等で厳しい状況になった。これは、近隣の大筋、この北見地方の1つの基準であります。ここを改めて、さらに町長が認める減免措置を講ずる基準の所得割を下げれということは、私は町民的なあるいは議員の中での議論が必要だと思います。いずれにしても、減免することによって一般会計から繰り入れしていかなければならないという現実です。今回、3,600万円の赤字を国保はもう既に予測されている。1,000万円だけでも負担をしていただきたい。もっと言いますと昨年の定例議会で、一般会計から繰り入れすることは、ある意味では地方自治体としてのひとつの姿勢の問題として、福祉優先ということは、理屈上、理論上では理解できる。しかし、そのことが町民的なコンセンサスが同意の議論を経て、額を決めるべきではないのか。現時点では、平成22年度の国保会計当初予算は、従来どおり、一般会計からの繰り入れでこれは出します。しかし、実際に始まるのは、夏でございますから、途中で条例改正等の必要が出てきた時には、条例の提案をしなければいけない。国保税の改定をこのまま例えば、1,000万円部分をお願いするとすれば、国保会計の審議会、さらには、まちづくり懇談会、そして、議会の中でもこうして今、議員が言われた減免措置のもっと柔軟性をとる。低所得者層に配慮した減免措置が本当に公平、平等で福祉優先と言えるかどうかという議論も含めて、私は町民的な議論の中で、平成22年度の予算で皆さんで議論し、皆で決めていきましょう。町は、3,600万円のうちの1,000万円を町民の税負担をお願いしたいという立場で提案するところでございますが、議論をしていただきたいと思うところでございます。

質問 7番 工藤弘喜

今、減免のほうに少し話しが移っているわけですが、減免関係の条例、166条も含めた減免は、もう少しあとにしたいと思うのですが、もう1点は、滞納の問題です。いわゆるそれの取り扱い等々についての関係で、もう1点だけ少しお聞きしたいというのか、このようにできないものかということも含めてなのですが、これは、20年度の決算書あるいは毎年度の決算書の中でも出てはいるのですが、地方税法の15条の7でしたか。いわゆる自治体の長の権限。これは地方税法であれば、自治体の長の権限でいわゆる滞納がなかったこととするような制度で、20年度も、ど忘れしたのですが、2、3件、その制度を適用した経過があると思うのですが、これは非常に緊急かつ大変な状況におかれている実態を見ながら、当然、適用していかなければいけない問題でありますが、この地方税法15条の7の適用についての考え方をもう少し積極的にやっていくという考え方はないのか。いわゆる不納欠損処理の部分にあたると思うのですが、これについては、検討したことはないでしょうか。

答弁 町民課長 平塚晴康(町民課長は2011年6月まで)

地方税法ですが、今、手元にありませんが、15条の7ということになりますと執行停止だと思いますが、その分につきましては、昨年度、20年度も数件やってございます。その部分で、この中でも一応その要件としては、財産がない。そのほか生活困窮、居所不明、納税の義務の消滅という形で取り決めされていることになりますが、これは私どもが訪問し、徴収したり、納税相談を受けている中で、生活困窮であれば、生活保護を受けたということになれば、これを対応するというようなことでは進めてございます。そのようなことで、今後も納税相談等をこまめに行いながら、これがもし該当すれば対応していくというようなことになろうかと思います。

質問 7番 工藤弘喜

この15条の問題なのですが、これは単なる地方税法の15条がこのような形で処理しなければいけないということだけではなく、言ってみれば、その自治体の長の義務というのか。これを怠ることがある意味、違法とまでは言っていないのですが、やはりそれだけ、町であれば町長に、やらなければいけないことですよと。いわゆる強制力を持った法というように私はとらえています。今、課長もお話されましたが、この要件としては、いわゆる滞納処分を中止するということになるのでありますが、執行できる財産がない時、あるいは処分を執行することで、その人の生活を著しく困窮させる。いわゆる生活を路頭に迷わせるような状況になったり、あるいは納税者がいわゆる財産と共に不明となるという時には、これが適用されるということになるのですが、いずれにしても、この部分の適用については、町長として、いわゆる自治体の長として任されている。単に法律があるというだけではなく、先ほどから言うように、やはり自治体の長としての権勢けんせいの意味も含めた強制力を持ったものでもあるというようにとらえていますので、ぜひここら辺も果たして本町にとって、その滞納者あるいは滞納繰越の中に、そのような状況があるのかないのか。これは非常に精査しなければいけないこともありますが、そのような状況と対応も考えながらあたっていただきたいというように思っているところが1つであります。それでは、時間の関係もありますので、町税条例の関係に入っていきたいと思います。町税条例の166条について、質問の4番、5番に関わることですが、先ほど町長からも平成20年9月に取扱要綱などという話がありまして、それを基にいろいろやっているということも含めて、お答えいただいたわけですが、その前段のお答えの中でも、いわゆる条例適用での減免をしたというのは、やはりあまり過去に例がない。なぜ、これだけ特にこの近年、先ほどから言われていますように、未納額が増え、滞納繰越が年々増えていく中で、この166条が動かないのか。なぜなのかという思いがいたしますが、この点について、考え方をお聞きしたい。これまでの経過も含めて、お聞きしたいと思います。

答弁 町民課長 平塚晴康(町民課長は2011年6月まで)

町税条例166条の減免の関係でございますが、これの適用が少ないということでございますが、先ほど町長から答弁しましたように、所得が著しく減少した場合ということでございまして、中にはこれに該当する方もおられますが、その方についても納付している人ももちろんおられますし、それから細かくその辺の分析というのはしてございませんが、中には、もしかしたら所得が減少した方もおられますが、それは納税相談等がございました。例えば、該当すればそちらのほうということになりますが、ただ、なかなか滞納の部分で辞めたということになるとこれがわかるという部分もなかなか会社を辞めたということが私どものほうでつかみにくいという部分です。それから、ずっと何年か滞納している方は、そこに訪問しますので、その部分ではわかるのですが、新規で出てきた方については、なかなか会社を辞めたとか病気になったとかということがつかみづらいということがございますので、その部分では、納税者から納税相談でもあればわかるということになりますが、これが納期限の前に申請をするという形になりますので、そのことで納期が過ぎてから、この事実がわかるということももちろん出てきますので、なかなか実際上は、把握をしにくいというのが現状だと認識しております。

質問 7番 工藤弘喜

確かにそのようなこともあろうかと思います。ただ思うのは、これだけ大変な人たちが、この本町においてもいわゆる収入の少ない人、そしてそれによって、国保あるいは国保だけではなくて、このような滞納をせざるを得ない人たちの問題をどうするかということから考えると一般の私的な企業とはまた、あるいは単なる私的なサービスを受ける。その部分とは違い、自治体としてやらなければいけない、取り組む構えというのは、やはり非常に大切になるというように思います。あえてお答えいただきたいのは、少し具体的になりますが、例えば、この166条の中に、災害等の問題もありますが「貧困により生活のため公私の扶助を受けるもの」ということになっていますが、この公私の扶助として、一体どのようなものが公私の扶助として、ここに規定されている中身になっているのか。少しお伺いいたします。

答弁 町民課長 平塚晴康(町民課長は2011年6月まで)

166条の「貧困により生活の公私の扶助を受けるもの」ということでございますが、これにつきまして、考えられるのは、国保に加入していて、そして、生活保護を受給したということになれば、税はそのまま残っておりますので、その部分で、これは先ほどの納期前ということもありますが、納期前申請というのが原則ですが、その辺を考慮しながら、対応するということも出てこようかと思います。ただ、あと具体的には、あまりケースもございませんが、今言いましたのが、ケースとしては、過去にはあったというように思っております。

質問 7番 工藤弘喜

この分について、自分なりに調べた経過でいくとここでいう公私の扶助というのは、今、課長がお答えいただいた部分プラス、例えば就学援助を受けている方。公の扶助の部分でいきますと就学援助。あるいはそれに類する公的なところから、いわゆる生活が大変であり、あるいは老齢者、障がいを持っている。そのような形でさまざまな扶助制度、措置を受けている方。そのようなものがいわゆる公私の中の公の扶助の部分です。私的な部分でいくとこれは私的な扶助ですから、例えば、本当にその家の誰かがたまたま大変な状況になり、じいちゃん、ばあちゃんから仕送りを受けた。あるいは資金援助を受けた。それは私的な扶助となるのです。これは、今から20年少し前に、この問題について国会でも議論されている経過があるのです。その中で当時の大臣がその中で、それが公私の扶助の中に、ここでいう166条の公私の扶助の中に入りますというお答えをいただいて、それをもってして各自治体がこのような仕組みを入れている。問題は、それを現場がどう理解し、活用していくのかというところも非常に大切になりますというのが、当時の大臣のお答えだったのです。いわゆる投げかけられたわけです自治体に。だからそれに向かってどうするのかということを考えた時、次に本当に言いたいことはこのようなことなのですが、よく健康保険の問題でも、会計が大変だから皆さん助け合いの制度だから納めましょう。保険税を納めないと皆が支えきれないという議論になりますが、その広報も非常に大切ですが、もう一方で、今言ったような広報とは別に、本当に大変な方は申し出てくださいというのが果たしてどこまで町民の中にあったのか。それがある意味、先ほどから蒸し返すようですが、公平性というところに返ってこないのか。本当の意味での公平性を言うのであれば、そのことも含めた公平性というのが、これからの成熟した自治体、地方自治の中には、必要になってくるのではないのですかということを町長に改めてお聞きしたいと思います。いかがでしょうか。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

国民健康保険税等の税制を熟知された上でのご質問ということで申しますと私たち自治体は、1つとして、大筋では、独立採算制のこの国保のありようの是非です。それから、少なからず所得階層に占める国の今次の政治の判断は、国保料の上限を上げる。すなわち、高所得者に対する賦課を高めていくという方向で、低所得者や中間層に配慮をしたいという考え方であります。しかし、このことは、抜本的な解決にはなっていない。国保税全体の抜本的な解決になっていないというのは、冒頭申し上げたとおりです。さらに、不足するものについて、自治体としてやれること。これは、国保の一般会計からの繰り入れで、できるだけ被保険者の負担増や生活苦にならないような配慮が自治体として、求められているということは適切にやってきた考え方でありますし、さらに、私どものことで言いますと川村議員の答弁でもお話しましたように、性急なことで、例えば短期証明書や資格証明書を出すようなことがあってはならないということを自治体の姿勢として、私どもは努力してやってまいりました。一方で、今言われたように、低所得者層に対する配慮。税のとらえ方の問題で言えば、まだまだ不十分なものがあるかもしれません。しかし、これは今、私どもの町だけではなくて、この管内的の考え方としては、今、私どもが述べたことが、ひとつの限界のような状況でございますので、さらに、低所得者の人たちに対する配慮を広めていけるかどうか。いくべきかどうかというのは、町長の姿勢だということでございますが、これも町民的な議論を深めていかなければならない。決して訓子府が後退しているという状況ではないということをまず、ご理解いただきたい。さらにもう一方では、私たちは適切な徴収と不納欠損を出さない。徴収率を高めろというのが、議員各位から決算審査あるいは監査委員からも職員の努力をさらにということもございますから、一方では、一つひとつのケースを、不納欠損の内容も精査し、例えば、財産がない。破産等がうんぬん等々も含めたものに対する不納欠損の状況を適切に判断しながら、現状では進めているところでございますので、議員の意見も参考にしながら、再度、細かく検討してまいりたいと思いますので、ご理解を賜りたいと思います。

質問 7番 工藤弘喜

それでは、もう1、2点だけ質問して終わりたいのですが、これからの問題になりますが、まちづくり懇談会でも、先ほども質問した中にもあったように、いわゆる見直しも含めた議論がこれから始まろうとしているわけですが、今、前段でこのような形でいろいろ議論していくことも踏まえながら、値上げの方向として、いわゆる限度額を引き上げる。あと所得割の問題です。これについては、私の個人的な思いからいけば、少なくても均等割いわゆる低所得者の方々に対して、負担になる平等割、均等割が含まれていないことは、やはり救いだと思っております。でも、なおかつ、そのことを評価しつつも、やはり少し考えてもらいたいのは、これは先ほどの山本議員の質問とも少し関わるかもしれませんが、今言われているように非常に先行きが見えない日本の政権運営のあり方が問われている中で、今、1つはっきりしてきているのが、いわゆる扶養控除の廃止というものが打ち出されています。これは、扶養控除が廃止されることによって、いわゆる所得が上がる。今までの収入であっても所得が上がっていくという問題が出てきます。これによって、さまざまな、健康保険税もそうですが、子どものいる方たちにおいては、保育所の料金の問題等々、いろいろなものが関わってくる問題として出てくるのではないのか。そのような心配がある中で、果たして、先ほど町長から最初に説明のあった所得ごとの影響指数、いわゆる額が示されたところにありますが、やはり額が少ないとはいえ、数字的には少ないと感じるかもしれませんが、やはり今、国全体がどうなるかわからない。そして、上げる方向だけは少し見えつつある中で、やはりこれはすべきではないのではないかと思うわけでありますが、今一度、これも町民的な議論ということにはなっていますが、その辺も踏まえた検討というのが今一度あってもいいのかと思うわけでありますが、いかがでしょうか。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

まちづくり懇談会では、3点の方向と意見が出されています。これ以上上げてもらっては困るというのが1つであります。それから2点目は、仕方ない。やはり国保会計も大変なのだから、せめて1,000万円分を払うのは、ある意味では、当然ではないのかという意見。3点目は、今、工藤議員がおっしゃったように、今、国の状況も後期高齢者制度の廃止あるいはいろいろな状況の中で、もう少し様子を見たほうがいいのではないのかとの3通りであります。しかし、どうしたらいいかの議論をしても、これは始まりませんので、私どもは、とりあえず1,000万円分を上げさせていただくという提案をしているところでございますので、最終的に議員協議会で議員さん方のぜひ議論をお願いしたい。今言った議論が、工藤議員の言っていることが、本当に正論かどうかということも含めて、私たちは、その議会の意向を真摯に受け止め、22年度の国保の値上げについては、慎重に対応したいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。

質問 7番 工藤弘喜

今、これまで、さまざまな議論してきたわけですが、まだまだ本当は聞きたいことも少しあったわけですが、いずれにしても、やはり地方自治体だというのか、その役割が何なのだというところから、出発しなければいけない議論になってくると思います。このような、いわゆる税あるいは使用料の問題になりますとどうしても町民といわゆる徴収する側といわゆる職員の方々と町民が対立するような関係に、どうしてもなってしまうのですが、決して私はそれはするべきではないし、してはいけない議論だと思います。対立では絶対に解決しないし、もう1つは、やはり本当の意味でのこれから町をどうするのか。あるいは自治体、地方自治をどうするのかという成熟に向かうためのステップとして、やはりお互い議論する場というのが、さらに必要になってくると思います。その点でいけば、今、町長が言われたように、まず、議会の中でもさまざまな議論のぶつけ合いというのが必要になるでしょうし、もっと言えば、そのことを町民の中でもやはり必要になると思います。そのことからいって、ぜひ、その部分を避けて通ってはほしくないということと合せ、いずれにしても目線というのが、特に、国保のいわゆる健康、命に関わる部分についていけば、どうしてもせざるを得ない部分であれば、最大限それに耐えきれない部分、耐えれない部分をどのようにするかという議論も抜きにした提案では、絶対あってはいけない。やはり最大限そのことも配慮し、実際言葉だけではなくて、実際できる状況をつくり、それから提案をお願いしたい。それがやはりこれからの本当にこの町に住んでいて、安心して住んでいける第一条件になっていくのではないかと思いますので、その点について、最後に町長のお考え方を聞かさせていただいて、終わりにしたいと思います。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

私は、従来がどうだったかということはとやかく申しませんが、使用料や税の値上げを私どもと議会だけで提案し議決するという方法は改めたいということを何度も申し上げているとおりであります。その点で言うと水道料の値上げにしても、それから借換債にしても、まちづくり懇談会や財政再建計画の中で町民的な議論をさせていただきながら、最終的には、議会と私どもが議論をし、そして、議決をしていただくとう形をとっていきたいというのが私の願いであります。これは、今年の新春インタビューでも訓子府新報でも私は述べましたが、予算の策定にあたっても住民参加ということを何とか実現できないかということをお願いしていこうと思っているところでございますので、そのベースには徹底した情報公開とその状況を町民に知っていただく。その上で私たちは、責任を持って町民が安心、安全のまちづくりをしていかなければならないのではないかと思いますので、議員がご指摘のように、あくまでも町民の目線に立って、私は真摯な議論をし、そして提案をさせていただきたいと思いますので、ご理解を賜りたいと思います。

質問 7番 工藤弘喜

これで私の質問を終わります。

出典:訓子府町議会 平成21年第4回定例会 2009年12月15日 議事録 PDF(32ページ) 間違いを知らせる