みんなの議会

清里町議会 平成30年第6回定例会 2018年12月13日

(1)人口減少問題について/(2)地域産業振興対策について

2018年12月13日、清里町議会の一般質問で、伊藤忠之議員が「人口減少問題について」「地域産業振興対策について」について質問し、町長 櫛引政明が答弁しました。

質問者
伊藤忠之 議員
答弁者
町長 櫛引政明

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 1番 伊藤忠之

改めまして伊藤忠之でございます。先に提出しております一般質問通告書に従い、2項目について町の考え方を町長にお伺いたします。まず1項目目の人口減少問題についてですが、ここ近年全国的に地方創生が叫ばれているにもかかわらず、都会への人口の一極集中化の波が止まらず、またさらにはアベノミクスによる経済効果の普及がなかなか地方にまで届かない現状などにより、地方の疲弊が止まらない状況です。そのような中、清里町においても国が制定しましたまち・ひと・しごと創生法を勘案し、平成27年度に清里町まち・ひと・しごと総合戦略を策定し、何とかこの疲弊した状況を改善していこうと日々努力しているところでもございます。この清里町のまち・ひと・しごと総合戦略とは清里町総合計画で示されているまちづくりのテーマや基本目標をもとに人口減少の問題対策に特化した政策や事業を数値目標とともに示す計画であると謳っております。当時清里町は、この清里町まち・ひと・しごと総合戦略を策定するに際し、清里町人口ビジョンの策定もあわせて行いました。この清里町人口ビジョンの中身ですが、平成32年、実際には元号化が変わるので2020年と言う表現に変えますが、人口推計目標を2022年の段階で4千200人以上と設定をされております。しかし現実2018年11月末の段階で4千120人と既にその4千200人を下回っている状況です。この清里町人口ビジョンは5カ年ごとの目標を2060年、つまり45年後まで設定をしているわけですけれども、最初の5カ年目の計画に達する前の段階で目標値を下回ってしまうのは、少々厳しいお言葉になりますが計画が甘かったのではないかと、そのように思っております。地方創生に取り組むにあたり、最重要課題は人口減少問題をどのように改善していくのかということだと私は思っております。そしてまたその改善策が自ずと地域の活性化に繋がっていくことと私は考えております。そのような状況の中、町長はこの人口減少問題をどのように捉えているのか。また町としてこの人口減少問題に対し、今まで具体的にどのような取り組みを行ってきたのかをお伺いいたします。次に2項目目の地域産業振興対策について質問いたします。この清里町は豊かな自然環境を利用した農林業を主とする第一次産業を基幹産業としております。このような環境の中、ここ近年清里町にとって甚大な影響を及ぼすであろう複数の大型国際貿易協定が起き始めております。TPP協定に関しては、政府が平成25年3月15日にTPP協定への交渉参加を表明して以降、重大なる国会決議違反が疑われるにも変わらず、国会批准を行い、半ば強引的にTPP協定参加を決定し、平成30年12月30日に発効することが確定してしまいました。また日欧EPA協定に関しても、今月10日に閉会した第197臨時国会において、実質、審議時間が衆参両院合わせて9時間。関連法案を含めましても14時間半と十分な審議時間がとられないまま、なし崩し的に国会承認が行われ、平成31年2月1日に発効する見通しとなっている状況です。この2つの大型国際貿易協定が相次いで動き出すことによって、日本の農業はかつてないほどの市場開放に直面することとなり、基幹産業を農業としている清里町においても、かなりの影響を受けることが危惧されるところでもございます。このような状況の中でさらに政府は平成30年9月末日米物品貿易協定の協議に入ることを発表しました。この日米物品貿易協定はTPP協定の水準をも超える可能性があると各有識者等の発言も見受けられ、そのような内容でこの協定が締結されると清里町においても基幹産業だけではなく、関連産業までも含め、甚大な影響を及ぼすことが想定されます。TPP協定及び日欧EPAに関しては今までの一般質問でも何回か町としての見解を伺ってまいりましたが、今回はこの日米物品貿易協定について、町はどのように捉えているのか町長にお伺いいたします。以上2項目について私の1回目の質問といたします。

答弁 町長 櫛引政明(町長は2023年3月まで)

ただいまの伊藤議員からいただきました御質問の1点目の人口減少問題について。人口減少問題に対する町としての考え方及び取り組みについてということで、お答えを申し上げたいと存じます。清里町における人口は、昭和35年の国勢調査の1万1千13人をピークに、減少に転じております。この11月末現在では4千120人とピーク時の37%となっております。減少傾向に歯止めがかかっていないのが実態でございます。本町が人口ビジョン及び第5次後期5ヶ年計画で目標値として定めた平成32年の推計人口につきましては、先ほどもありましたように4千200人でございますが、もう既にこの数値を割り込んでいるのも事実でございます。町では、人口ビジョンに基づいて平成27年度に地方創生に係る、まち・ひと・しごと総合戦略を作成し、総合戦略費、予算科目も新たに創設をしながら移住定住対策や子ども子育て支援及び福祉医療対策など人口減少に歯止めをかけるための各種の政策を積極的に進めてきたところでございます。また総合戦略におきましては、地方における安定した雇用を創出する。地域の新しい人の流れをつくる。若い世代の結婚、出産、子育ての希望を叶える。時代にあった地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに地域と地域を連携するという4つの基本目標を掲げておりました。これは目標を達成するために、国の地方創生の交付金を活用して清里町の知名度を上げ、交流人口の増大を図るためPR活動を積極的に展開するとともに、人口減少に歯止めをかけるための各種の取り組みを行ってきたところでございます。ちなみに本町の昨年から今年にかけての人口動態の推移を見てみますと平成29年の人口減、社会減でありますがプラス6名になっております。ただし自然減、いわゆる出生と死亡との差でありますがマイナスの45名でございます。平成30年の11月末現在の社会減の増減がマイナスの20名。自然減がマイナスの26名となっておりまして、今までの平均値を下回る状況となっていることも事実でありますが、人口減少のペースについては従前よりはかなり緩やかになってきているというところでございます。出生率が伸び悩んではおりますが、社会増減につきましては移住者が徐々に増加をしていること。また、これまで様々な観点からの政策による効果が徐々に現れてきているものと考えているところでございます。しかしながら人口減少は今も続いております。少子高齢化の状況が続いていることも現状でございます。また人口の増加に向けた政策としての効果を加速させるためにも、今までの政策や各種事業の継続と新たな対策について限られた予算を有効に使いながら、町民の皆さんと一緒になって取り組み推進していかなければならないものと考える次第でございます。次に2点目の地域産業振興対策の日米貿易協定交渉について、町としての考え方でございます。経済のグローバル化に伴う多国間における様々な貿易協定の現状につきましては、世界の巨大な経済圏の構築を試みた環太平洋パートナーシップ協定が、今年3月チリでの脱退を表明したアメリカを除いたTPP11として署名をされてございます。現在までに日本を含めた7カ国が国内手続を完了いたしまして、半数以上の完了があれば、これで協定が発効する仕組みとなっておりますので、最後の国の承認から合わせると、今年12月30日からこの協定が発効するという仕組みになっております。世界の貿易ルールの決定につきましては、WTOによる国と地域の全会一致を原則として始まっておりますが、先進国と途上国の交渉の低下の中から2国間による関税の撤廃・削減を求めるFTA交渉。そして関税だけでなく知的財産の保護や統治ルールの整備などを含めたEPAの経済連携協定。そうした交渉へと徐々に変化をしておりまして、TPP以外で日本と欧州連合、いわゆるEUとの経済連携協定EPA協定につきましても既に国会で可決承認がされました。来年2月1日での発行がほぼ確定をしたといっても過言ではないかと思います。また御質問の日米貿易協定の関係でありますが、農産物や工業用品など幅広い貿易品目が対象とされておりまして、現在国はTAG協定をこれまで日本が歩んできた包括的なFTAとは異なるものとして、日本側においては次TPPの合意水準を上限としてそれで交渉に入りたいということでの構えでありましたが、既に交渉準備の段階でアメリカ側においてはTPP協定以上の水準を上回る要求を掲げてきております。予断の許さない厳しい状況下での今後の交渉が予測されているところであります。とりわけ農畜産物の輸入数量と関税率の取り扱いにつきましては、最大の注意をしなければないものと認識をいたしております。特に農業を基幹産業とする我が町のような農村においては、地域の存亡にもかかわる極めて重要な課題と認識をするところでございます。今後は交渉の経過や内容を的確に把握をしながら、関係機関団体との密な連携のもとに国や北海道に対し、これら協定に係る影響緩和策について強力に要請してまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。以上申し上げ、1回目の答弁とさせて頂きます。

再質問 1番 伊藤忠之

それでは再質問の方に入らせていただきます。まず人口減少問題についてですが、ただいま町長からのご答弁いただき、町長御自身、人口減少問題に関して、私とちょっと認識が少々違う所があるかもしれませんけれども危機感を持っていられるということが解りました。そしてまた、町としての具体的な政策に関しては清里町まち・ひと・しごと総合戦略の中の4本の柱を基軸に取り組んでいることも解りました。それでは次に今まで行ってきた人口減少の改善に向けた政策に対し、現段階での効果検証を町として行っているのか、いないのか。また行っていないのであれば、町長御自身どのようにお考えになっておられるのか。また逆に行っているのであれば、それをさらに今後どう具体的に政策へ落とし込んでいこうと考えておられるのか町長にお伺いいたします。

答弁 町長 櫛引政明(町長は2023年3月まで)

人口減少をどのように検証しているのか、捉えているかということでありますが、本町に限らず、特に町村における人口の社会減の主な原因としては、高校を卒業すると、ほとんどの学生は専門学校やまたは上級大学へ進まれるというケースが非常に多いわけでありました。また就職するにも希望する就職先の業種が少ないということも影響していることと思います。さらに高齢者の皆さんは医療環境の関係で医療が整った地域に出られてしまう。またさらに元気な方であっても子供たちの近くに行きたいというようなことで転居していくケースが内容的には多く見られております。これらのことが大きな原因とは考えておりますが、それ以外に近年は生まれる方よりかなり亡くなられる方のほうが多いというようなことで、こういう姿になっているというふうに押さえているところであります。またそれぞれのこれらに向かった施策の関係でありますが、すべての政策が、結果的には理想とするまちづくりに向かうわけですが、そのためにはやはり人口の減少、少子高齢化対策として一定の機能を果たしている。その成果が徐々にではありますが現れつつあるのかなというふうに思っているところであります。従前毎年の減少率は数100名単位で減少をした時期もありますが、最近は全体でも多いときで60名前後で推移をしていると。年によっては数名の異動しかないという場合もあるわけでありまして、一律人数だけでは申し上げることはできないというふうには思っておりますけれども、それぞれ今まで実施をしてきた施策が一定の効果を徐々に表しつつあるというふうに、私は認識をしている次第でもございます。以上申し上げまして内容に代えさせていただきたいと思います。

再質問 1番 伊藤忠之

町長からご答弁いただき、一定の効果が出始めているという捉え方にしておきます。完全に出来ているとは僕も思っていませんので、そういう捉え方にさせていただきますが、この人口減少問題の改善に関しては、先ほど町長からのご答弁もありましたが社会減、また自然減など複合的な要素が多々ありまして、大変難しく即効性のある施策もなかなか見つからず効果を得るためには時間がかかると私もそう思っております。ただしかし、効果を得るために時間がかかるからこそ、施策の策定には勇気を持って大胆に。そしてスピード感を持って取り組まなければ、時すでに遅しというふうになってしまう危険性があります。地方における人口減少問題に歯止めをかけるためには、移住定住の促進が非常に重要となってきます。ですがそれと同時に今住んでいる町民の方々にとっても住みやすい町と認識していただけるような施策を行い、人口流出を防いでいくことも非常に重要なことだと思っております。今まで行ってきた施策の中で、子育て支援に関する施策や教育環境支援に関する施策等は限られた町の財源の中で他町村よりも充実していると、ある一定の高評価を町民、特に若い世代の方から聞こえてまいります。このような声は大変嬉しい限りですが、さらに最近先ほどちょっと町長の危惧された部分があったんですが、次のステップへ進みつつある現象が起きているようです。実はこの住みやすい清里町で育ち、その後この町を巣立っていった子供たちの中で、外に出て改めて地元の温かさや住みやすさを知り、地元愛が芽生え、地元で就職したいと考える若者たちが結構増えてきているそうです。大変喜ばしい現象だと私も思っておりますが、しかし現実にはこの清里町に戻りたくても就職する場所がなく、残念ながら断念しているということだそうです。また、移住定住の促進、特に元々清里町に縁のない人達が幾ら清里町の魅力を感じていただいたとしても、現役世代の移住定住には、やはり安心した雇用の場がないと二の足を踏むことにもなります。こういうことを鑑みたとき、やはり人口減少問題の改善を図る上で最重要課題として位置づける施策は雇用の場の確保。これを行政として本気で実施していかなければならないと私は考えておりますが、町長はどのようにお考えですか、お伺いいたします。

答弁 町長 櫛引政明(町長は2023年3月まで)

人口対策、一通りの施策ではなかなか前に進まないと。もうこれが実態かなというふうに、総合的な政策の中で住みやすいまちづくりをいかに作り上げていくかというところにかかってくるのかなというふうに思っております。その中でも今ありましたように子供たちが地元で就職したいが、就職する場所がないというこれも大きな課題ですし、また移住定住の場合においても、やはり生活の基盤であります就職先ということになってくるわけでありますが、すべての就職先を行政が準備をするというわけには、なかなか出来ません。そうした中で政策の1つとしては、福祉対策、また産業対策においては、各企業に頑張っていただくという意味でのいろんな支援策を打ってきたわけでもあります。特に福祉関係においては町が直接できる部門もありますので、これらについては、例えば今回もそうですが、ケアハウスを建設いたしました。そこにも従業員が必要になってまいります。また介護老人保健施設も建設をいたしました。この近隣の市町村において、70数名の職員を抱えている社会福祉協議会はないわけでありまして、やはりそうした取り組みも一面、収支的にはいろんな課題もあるというふうには思っておりますが、特産品開発を兼ね備えた焼酎事業所においても数10名の雇用を生み出しているというようなこともありますので、そういう行政の本来あるべき姿とあわせながら雇用対策についてもできる限りの対応をしてまいりたいというふうに考えているところでありますし、また商工会においても商工業事業関係の支援も一定程度行ってきたということもありまして、そういう中に雇用の場を見つけていただければありがたいというふうに思っております。すべてを清里で用意するというのは、いずれにしても難しい話であります。例えば働くのは近隣の町でもいいと。ただし住むのは清里にという施策。つまりは子ども子育てのしやすい町として、清里町は相当努力をしてきたつもりでもございます。そういう意味において少しではありますけれども転勤される方のうち、お母さんと子供さんが清里に残られるという事例が出てきていることもあります。そういうような部分を少しでも範囲を広げていければ、人口減を一気に解決するというわけにはまいりませんけども、徐々に効果が現われてくるものと期待をいたしている所でございます。以上申し上げ答弁とさせていただきます。

再質問 1番 伊藤忠之

今町長から雇用の場の方針について答弁をいただいたわけですけれども、確かに町が全部、雇用の場を新しく創設してということは難しいと解りますが、実際今までも行政として、緑清荘やきよ~る、また清楽園や老健。そして先ほど町長も御答弁しておられましたけども全国に誇れる清里焼酎醸造所などさまざまな雇用の創出を行ってきたとそれは認識しております。さらにこれも先ほど出ましたけれども、本年度からケアハウス事業も行い、雇用の場の創出に寄与してきたと理解しております。ですが、だから良いでしょうではないです。今までこういうことを行ってきたからこそ、この人口減少率で進んでいると私は思っております。先ほど町長は難しいと述べておりましたけども、ここで手を抜くと人口減少が加速していくと私は思います。今現在、地方における民間企業がかなり疲れてきていると思います。人口減少の改善につながる雇用の場の創出を100%、地方の民間企業だけに任せるのではなく、半官半民でも構わないので、例えば平成28年度一般質問でも提案させていただきましたが、地場産小麦を使用し、製麺所からうどん屋まで一貫してできる施設を旧小学校跡地で行うとか、また基幹産業である農業関連の仕事を掘り起こし、町のリーディングカンパニーでもあるJA清里町に協力を仰ぎながら連携して雇用の場の創出を考えていくこと。またさらには、せっかく全町に整備した光回線の優位性を基に斜里町や北見市でも試験的に行われているテレワーク事業を、町長自らトップセールスマンとなって企業誘致活動行うことなど、人口減少問題の改善に向け、雇用の場の創出を行政自ら、今後も実践していくことも必要ではないかと、やはり私は思ってまいりますが、町長はどのようにお考えですか。もう一度お伺いいたします。

答弁 町長 櫛引政明(町長は2023年3月まで)

過疎地域におけるまたそれ以外のほとんど全国の市町村で人口減少に悩んでいることは事実であります。私どもにおいても、すべての政策事業を投下しながら何とか減少を食いとめていきたいということで、今までも精一杯努力してきたつもりでありますが、先ほど来ありますように、ここで手を抜くということは一切考えておりません。さらに進めていきたいというふうに考えているところでありますが、また町だけというわけにもいけないわけでありますから、多くの関係の皆さんの力を借りながら一つ一つ掘り起こしをしていきたいというふうに思っております。後段にもありました光ファイバーを使った情報通信、そういう部分の中にもテレワークだとかサテライトオフィスだとかいろんな雇用の仕方が新たな角度から出てきておりますので、これらについても検討をさせていきたいなというふうに思っているところでもあります。少しでも人口の増える、移住定住に繋がっていくそういうような対策に、そして一気に来てくださいと言ってもなかなか難しいわけでありますんで、清里町に知ってもらって来てもらうと、そこからスタートをしていかなきゃならないことだというふうに思っております。いろんな施策や事業を展開しながら、またいろんな媒体を使いながら清里町をPR・宣伝をして、そして清里町を知ってもらい来てもらう。まずはしっかりと足元を見つめていきたいというふうに考えている次第であります。

再質問 1番 伊藤忠之

今、町長からご答弁をいただきました。ここで切り口を変えて質問をしたいと思っております。人口減少問題の改善を図る上で、今までずっと述べてきました雇用の場の確保は、とても重要な施策になります。ですがもう1つ重要な施策があります。それは住環境の施策だと思っております。移住定住の施策を推進していく上で何とか雇用の場の確保ができたとしても、住居がなければ人口減少の改善にはつながりません。単身者用住宅に関しては、一時期なかなか足りておらず、単身者が他町村から通っている状況もありました。本年度より空室が出ている、55平米以下の世帯向け公営住宅を単身者でも入居可能にする要件緩和を行ったことなどにより、少しは改善されてきたのかなというふうに思っております。ただ一方で55平米以上の話になっていくんですが、55平米以上の世帯向け公営住宅では、何年も空室状態があるのも変わらず、収入要件の関係で入居できない状況もあります。また空き家に関しては、10月末の段階で町内に170件ほど確認されています。あることにはあるんですが、住宅の中に荷物などが残っており貸し出ししていただけないケースも多く、なかなか他町村からの移住につながらない。それどころか町内で結婚を考えている若い子たちが結婚後の住居確保が難しいため、結婚を躊躇する。もしくは町外に転居を考えているというケースも聞こえてきております。このような状況を町長はどのように捉えているか。お伺いいたします。

答弁 町長 櫛引政明(町長は2023年3月まで)

移住定住と合わせた住環境対策の関係であります。御案内のように町においては公営住宅を中心としながら特公賃や特賃住宅さらには単身者住宅、この整備をしながら住環境の整備にあたってきたところであります。なかなか所得要件や平米数の制約がございます。当然公営住宅については、公営住宅法の関係で福祉公営住宅でありますから、所得の割に少ない方を対象とした住宅という制約がもともとあるわけでありました。一般の皆さんは入りにくい、そういう住宅になっているかなというふうに思っております。そういう部分を少しでも解消するためにということで、清里町は従前民間の賃貸住宅は全くないと言ってもいいぐらいに少ない自治体であります。結構近隣の町では民間の方々がアパートメントを運営されているところもあるんですが、清里は不思議と少ない町であります。どちらかというと公営住宅に今まで頼ってきたというところがありましたので、これをもう少し解消しなければという思いから、民間賃貸住宅の建設に係る支援事業も展開し、少しでも住環境に寄与できるようにというふうに進めてきたところでございます。また空き家バンクとの絡みでありますが、民間の空き家も相当数実際あります。ただ中に物が入っていて物置代わりに使うんだと。だから人には貸せないんだというのが相当あるようでありまして、毎年空き家バンク登録というのは限られております。数件というような状況でありますんで、これを少しでも増やすためにということで空き家バンクを委託しております観光協会とも積極的にそれらの登録についてのPR活動をお願いしたいということで、これらのことについてお願いを申し上げているということであります。またお知らせを通じながら、やはり協力をしていただきたいということで周知活動を行っているところでありますが、徐々にこれから増えてくるかなとは思ってございますが、なかなか急激に伸びていないというのも実態であります。ただ現状問題としては空き家バンクに登録していなくても個々の取引の中で清里を離れる人が住宅をほかの方にお譲りになって離町されると言う方も見受けられておりますので、空き家バンクだけの登録ではないのかなというふうに思っているところでもございます。いずれにしても住環境の問題、大変大事なことであります。やはり移住定住政策を抱えるバックになるのが住環境の整備というふうに考えているところでありますんで、今後も民間住宅の対応などについても進めていきたいというふうに考えているところでございます。なお、清里町における特賃の戸数自体は、今現在57戸世帯向け、単身が84戸ございます。単身も一時は足りなくてというのがあったんですが、ここに来て少し落ちついたかなと、だいたい良い数字になっているのかなと。ただこれを移住定住対策でどんどん展開をしていくとなれば、また違う角度から出てくるのかなというふうには思っております。いずれしても環境対策に適切な配置を考えていきたいと思っていますし、また先ほどありましたように、条件緩和につきましても、もう一段進める段階を検討していきたいというふうにも考えているところであります。以上であります。

再質問 1番 伊藤忠之

今町長からご答弁いただきましたが、空き家対策に関しましては、答弁されていましたけれども、ただ民間に協力を呼びかけてもなかなか難しいのはないかなと考えております。例えばですけれども、空き家を賃貸にしていただくということを前提条件として、その中に荷物があるとそういうようなものの廃品処理及びリフォームの費用の一部を助成すると、そういうような条例の検討を考えてみてはいかがかなというふうに思っております。また世帯向け公営住宅の入居緩和ですが、町長からも話し出ていましたけれど、平成19年12月に入居収入基準引き下げの公営住宅法施行令の改正が行われ、平成21年4月1日から施行された状況でございます。町長も御存じのとおり、この改正に基づき本来階層の収入分位25%の収入基準が、20万円以下から15万8千円以下となりました。ただこの施行令改正は都会において公営住宅の入居募集に対する応募数の殺到を緩和し、先程町長がおっしゃられていました福祉政策による低所得者入居目的とするための法改正であります。空室が出ることを余り想定していなかったというような状況と私は思っております。そのことを裏づけるように実は資料もあるんですけれども、町長も御存じかと思いますけれども、平成24年4月に義務づけ枠付けの見直しと条例制定の拡大に関する情報が内閣府地域主権戦略室から出ております。この資料によりますとこれまで国が一律に決定し、自治体に義務づけてきた基準など自治会から条例の制定などにより自ら決定し、実施できるとなっており、地方分権改革推進委員会の勧告により公営住宅の整備基準及び収入基準の条例委任の法改正を目的とした第1次一括法が平成23年4月28日に成立しております。これにより、ここにもちょっとあるんですけれども、公営住宅の入居基準改善ですが、従前ですと本来階層の収入分位25%で15万8千円以下。また裁量階層のみ収入分位の40%までで、21万4千円以下というふうに変わったわけです。これが今後地方独自の条例改正によって、本来階層及び裁量階層どちらも収入分位最大50%まで25万9千円以下、ここまでに拡大することができるとなっております。ちなみにこの資料には、地方独自の基準の具体例が載っていまして静岡県浜松市が定住促進地域活性化の観点からの活用といたしまして、収入基準を先ほど来言っています15万8千円から25万9千円以下にまで拡大したと書いております。インターネットで調べたんですけども静岡県浜松市ホームページを調べました。実質本当に15万8千円ではなく、25万9千円まで拡大されておりました。先ほど町長もおっしゃっていましたが、本来の福祉政策の意味合いも十分に理解しております。ただ、何年も使用されてない空室は痛みも早くなりますし、何より住宅困窮者がいる状況の中で人口減少の改正のためにも、条例改正等を早急に検討されるべきではないかと私は考えておりますが、町長どのように考えですか。お伺いいたします。

答弁 町長 櫛引政明(町長は2023年3月まで)

2つの質問と思いますが、最初の部分、空き家をさらに賃貸をするためのいろんな政策の関係であります。今現在も空き家を貸すということであれば、空き家を改修すると、そして貸すということで支援方策を講じているところでございます。また、空き家の部分でも本当にだめな空き家があって、これについては取壊しまで支援をするということで町の方で施策を打っているところであります。その中で御提案をいただきました廃品処理の部分でありますが、なかなか財産を処理するということでありますのでどうなのかなっていう部分はあるかと思いますが、大所高所検討して、仮にこの制度が有効に活用されて、賃貸にどんどんどんどん登録されるということであれば、最も効果的な方法になるのかなというふうに思っておりますが、これらについて、もう少し内容を検討させていただきたいというふうに思っております。それから2点目の公営住宅の基準緩和の関係であります。これらについても御案内のように法改正に伴って条例の委任がされるようになっております。ただし基本的にはやはり公営住宅法の基本法がありますから、これについても大所高所を検討させていただきたい。町のほうでは、先ほども申し上げましたように今現在では55平米以下の公営住宅についての単身入居。これらも基準緩和をしてきているところでありますので、全体の所得層との関係もありますから、その基準が入ってからすべてをそうしてしまうかということになると、また低所得者という部分の対応が必要になってまいりますんで、十分に内容を見きわめた上で、どういう方法が最もこの地帯としてベターなのか、十分に検討させていただきたいというふうに考えております。以上です。

再質問 1番 伊藤忠之

今町長のほうからも私からの提案に対していろいろお答えいただいたわけですけども、その法律の部分なんですが、今町長もおっしゃられているということと認識が違うんですけれども、もう一度も調べまして再度どこかの場面で言うことがあれば質問いたしますし、その時は対応していただきたいと思っております。人口減少問題の改善にとって移住定住の促進は非常に重要な施策になっていきます。もちろん町外からの移住も大切ですが、やはり清里町に住んでいる町民の方々にとっても住みやすく魅力あるまちづくりを行っていかなければなりません。町民の声に耳を傾け、よりよいまちづくりに推進されていくことを期待しながら、2項目目の質問に移らさせていただきます。地域産業振興対策についてですが、先ほどの御答弁の中で日米物品貿易協定が清里町の地域経済にとって、甚大な影響を及ぼしかけないという認識を町長もお持ちだということが分かりました。今回、この協定の一連の経緯の中で安倍首相はこれまでアメリカとのFTA、さらには予備交渉さえも行わないと発言してきました。しかしここにきて、今協議に入る協定は日米FTAではなく、あくまで日米物品貿易協定であると苦しい弁明をしております。しかし、この日米物品貿易協定は、調べれば調べるほど日米FTAであると各有識者たちも発言しております。先ほどの町長のご答弁にもございましたけれども、政府は日米物品貿易協定は、TPP協定の水準は超えないという主張をしていますが、TPP協定を離脱したアメリカがTPP協定の水準を超える譲歩を日本側に求めてくるのは明白です。過去にも政府は、日豪EPA協定の水準を今後の国際貿易協定でのレッドラインにすると主張しておきながら、その後のTPP協定ではいとも簡単にその水準を越えさせました。さらにその後の日欧EPAでは、一部品目で今度はTPP協定の水準を超えさせた経緯があります。私はこの一連の国の対応に深い憤りを感じます。そのような情勢の中、農水省がTPP協定及び日欧EPAにおける農林水産物の生産額への影響試算を出しております。それもここにありますけれども、この公表されている政府の影響試算を清里町に当てはめて計算した清里町における影響試算というものを清里町農民連盟が早くも仮作成しております。ここにもこれあるんですけれども、この影響試算表を見ますと事細かく作物別にも分かれていて、非常によくできているなとそのように思っております。今日は時間がなく事細かく説明はいたしませんが、平成29年度清里町における農産物の生産額ベースでTPP協定でマックスで、3億8千万円の減、日欧EPAで、マックスで2億8千万の減、合計6億6千万円の減。これに今話しております日米物品貿易協定を一応TPP協定と同水準として当てはめると、清里町の農産物だけで合計10億4千万の減になります。これに関連産業及び農業者などの購買力の減少など影響。さらにこの政府による影響試算は低過ぎると警笛を鳴らす各有識者等の意見を踏まえていきますと、この清里町の地域経済にとって、甚大な影響を及ぼすことは避けられないと、そのように考えております。先ほど述べました、国のこれまでの交渉経緯及びこの清里町の地域経済への影響試算について町長どのようにお考えになりますか。もう一度お伺いいたします。

答弁 町長 櫛引政明(町長は2023年3月まで)

今回のTAGいわゆる物品貿易協定につきまして、具体的な交渉がこれから始まっていくというふうに聞いております。私としてもなぜFTAでないのか、ちょっと内容が理解できないところはあるわけでありますが、結果的には2国間での話し合いですから、極端に言えばFTAになってくるんではなかろうかなと。FTA交渉はしませんよという当初国の考え方、約束を反故にすることができないということから名称をTAGに変えただけではないかなと。私はそういうふうに理解をしているところでありますが、影響額を試算するにあたって、仮にFTAであればというような計算方式を当てはめてきたのではないかなというふうに思っております。いずれにしろ清里の農業、畑作においても、基幹3作物は馬鈴薯・甜菜・麦であります。これ全て国家の全体の輸入品目にかかわるものであります。またEPAの中では特に輸入製品、チーズ・バター等に対する乳製品もすべて含まれてまいりますから、清里のような農業形態のところでは、100%影響が出てくると私自体は理解をしております。大きな数字になってくるんだろうというふうに思っております。国の方も影響額の緩和に向けてさまざまな対策を打っているところであります。今回も報道で出ておりますが、小麦やビートの交付金を引き上げますよとか、いろいろな部分で出てきておりますから、対応を見ながらどういうふうに影響額をより縮めていければということを探っていかなければならないというふうに考えているところでもあります。特に小麦関係は輸出入等の関係のマークアップが無くなるわけですので、こういう部分についてもしっかりと対応していただけなければという思いをいたしておりますし、またそれ以外のそれぞれの作物関係においても、必ずやいろんな面で影響が出てくるものというふうに理解をしているところであります。いずれにしてもそれに対する進行云々というのはわが町だけでの話ではありませんので、やはり国家的な観点の中から日本の農業をどうしていくんだと自給率をどう高めていくんだということをしっかりと国において判断をしてもらうと。そのために最大の努力をしていきたいというふうに考えているところでありますのでご理解を賜りたいというふうに思います。

再質問 1番 伊藤忠之

今町長から御答弁いただいたわけですけれども、1点だけ、先ほどの影響試算ですか。町長は今答弁の中でFTAに準ずる形で落とし込んだのだろうという理解をしたんですけれども最後にいれたものはあくまでTPPと同水準でFTAになるとかなり上になります。こんなものではすみません。そこだけで訂正していただきます。ただそれ以外のところ完全に町長も私と同じ認識だなということが解ったんで少々安心しているところですけれども、この日米物品貿易協定は、TPP協定及び日欧EPAと同様に清里町の地域経済にとっても甚大な影響を与えかねません。この国際情勢を今後十分注視し、各関係機関や近隣自治体さらにはオホーツク圏活性化期成会等と連携を密にとりながら、国にしっかりと説明を求めていただくことと同時に情報収集をしっかりと行い、地域産業振興対策に万全を期していただきたいとそのように思っております。本日、質問及び提案させていただいたことをスピード感を持って検討、そして対応していただき、今後町長の町政に対する力強い舵取りに御期待申し上げながら、今回私の一般質問を終わらせていただきます。

答弁 町長 櫛引政明(町長は2023年3月まで)

ただ今御質問をいただきました人口減少対策に対するさまざまな施策の関係、それからもう一つは、TAGの貿易協定関係いずれにしろ清里にとっても大変な重要な課題でございます。特にTAG関係につきましては、TPPがありEPAがあり、FTA、さらにはTAG。私は良く言うんですがとんでもないアメリカのごり押しとそういう思いであります。そういう意味の中において、今後各関係機関と足並みを揃えながら、影響額に向けた支援対策について国の方にしっかりと要請をしていきたいというふうに考えている次第であります。また先ほど来ありました人口減少に関わる、移住定住対策また状況環境の整備とこれについても全体の政策や事業の配置の中でしっかりと対応していきたいというふうに考えておりますので、ご理解を賜りたいというふうに思います。以上申し上げ答弁とさせて頂きます。

出典:清里町議会 平成30年第6回定例会 2018年12月13日 議事録 PDF(29ページ) 間違いを知らせる