みんなの議会

上士幌町議会 令和3年第3回定例会 2021年5月31日

ユニバーサルデザインの考え方によるまちづくりについて

2021年5月31日、上士幌町議会の一般質問で、馬場敏美議員が「ユニバーサルデザインの考え方によるまちづくりについて」質問し、町長 竹中貢が答弁しました。

質問者
馬場敏美 議員
答弁者
町長 竹中貢

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 10番 馬場敏美

おはようございます。私は、ユニバーサルデザインの考え方によるまちづくりについてお伺いいたします。私たちのまち上士幌町は、農林業を基盤として発展し、子供も大人も高齢者も障害者も、全ての人が様々な夢を持ち暮らしています。上士幌町が将来にわたって活力ある地域社会の形成をし続けるためには、全ての人が能力を発揮することができ、様々な活動に参画し自己実現できるよう、そして、全ての人にとって利用しやすい生活環境を整備していくユニバーサルデザインの考え方が重要であると考えます。年齢、性別、能力、障害等に関わらず、できるだけ多くの人が利用しやすい公共的施設及び住宅の構造、設備、情報、サービス等における生活環境の整備は、まちづくりにおいて必要不可欠であります。ふだん何げなく利用している自動ドアは、ユニバーサルデザインの代表的なものです。子供からお年寄り、さらには車椅子やベビーカーを使っている人など、多くの人が無理なく使えるデザインです。今ではユニバーサルデザインであることを意識しなくてもいいほど普及しています。本町の公共的施設においては、どこでも、誰でも、自由に、使いやすくという生活環境の整備の推進として、多目的トイレの設置、子供や障害のある人も利用できる自動販売機の設置、点字ブロックの設置、立体横断施設へのエレベーターの設置、案内板等は見やすい色調、位置、高さに設置、スロープの設置など、自動ドアのように当たり前の生活環境の整備として取り組んでいく必要があると思います。また、ユニバーサルデザインの考え方は、近年まちづくりの柱に据えることが多くなってきているSDGs(持続可能な開発目標)の考え方とも共通します。SDGsでは、私たちとその子孫が将来にわたって豊かに暮らし続けられる社会の実現が大きなテーマになっています。誰一人取り残さないまちづくりです。本町も、人口ビジョン・第Ⅱ期総合戦略の「SDGs・次の時代を見据えた視点と上士幌町の現状と取組」の中で、行政にとって最も基礎となる考え方であり、目標と言えるとしています。多様化が進む社会において、障害のある人もない人も子供もお年寄りも、全ての人が安心して暮らせるまちづくりが求められています。だからこそ、今、本町のまちづくりにユニバーサルデザインの考え方をしっかり反映できる仕組みとその推進が必要と考えますが、町長の見解をお伺いいたします。

答弁 町長 竹中貢

ユニバーサルデザインの考え方によるまちづくりについて、馬場議員のご質問にお答えいたします。ユニバーサルデザインにつきましては、誰もが安全・安心・快適に過ごすことのできる優しいまちを目指す取組として公約に掲げている施策の一つであります。本町におきましては、これまで北団地のバリアフリー改修やまちなか住宅の建設におきましてもユニバーサルデザインの視点に立った整備を行ってきているほか、「わっか」や「道の駅」をはじめ近年建設された公共施設におきましても、各所にその手法が取り入れられております。また、ソフト面におきましても、観光に訪れる様々な方が必要な情報を得るために利用できる各施設のWi―Fi環境の整備や現在進めている地域公共交通計画に基づく地域交通ネットワークの構築、各種生活支援サービスの提供、ボランティア活動の充実、支援が必要な方へのヘルプマークの普及、ICTを活用した高齢者向けタブレットや一斉情報配信システムの端末配付、緊急通報システムの整備など、ユニバーサルデザインに配慮した施策であります。一方で、古くからある施設の中には、一定程度のバリアフリー化は進んでいるものの、多様な人全てに安心してご利用いただくには不十分なものもあり、再整備や改善が必要と感じられるところであります。これまでも、歩いて暮らせるコンパクトなまちづくりに向け、公共施設の再編を進めてきているところでありますが、特定の施設だけにユニバーサルデザインを取り入れるのではなく、それらの施設や交通結節点をつなぐ動線を考慮した歩行空間、さらにはその移動方法にも配慮する必要があります。特に街なかにおける歩道の段差や舗装表面の凹凸の解消についてはニーズが高く、ユニバーサルデザインの視点に立った生活環境の整備を進める上で重要な課題であると認識しております。既に整備されている施設を完全なユニバーサルデザインにすることは難しいことではありますが、今後ユニバーサルデザインを実現していくためには整備する側といたしましても、バリアフリー法や北海道福祉のまちづくり条例などを踏まえて理解を深めるとともに、利用される様々な方のご意見を十分に取り入れ、施設の点検や検証を行っていく必要があります。さらには、町民一人一人が高齢者や障害を持つ方などお互いの違いに気づき、理解し合うことが重要で、そこからお互いを思いやる気持ちが育まれ一人一人の行動へとつながることから、町民がユニバーサルデザインを理解する機会やまちづくりへの参加の場を整えていくことも必要であると考えております。ご質問の中にもありますとおり、ユニバーサルデザインの考え方は、第Ⅱ期総合戦略や町政執行方針に掲げるSDGsの取組にもつながるものであり、ハード、ソフトの両面から考えると、その開発目標は多岐にわたります。このようなことからも、全ての町民はもとより未来に生きる子や孫たちの生活環境や来訪者を迎え入れるおもてなしの在り方を考えると、ユニバーサルデザインは大きな意味を持つ重要な取組の一つであり、地域住民をはじめ各部門がしっかりと連携し検討を重ねることによって、誰もが安心して利用できる、よりよいデザインをつくり上げていきたいと考えております。

質問 10番 馬場敏美

ただいま答弁がありましたけれども、ユニバーサルデザインの視点に立ってハード面の整備、そしてICT等を活用した情報通信等ソフト面の整備については、上士幌町としても取り組んできているところだと理解しております。最近、ハード面において、新築また改修した部分において、残念ながら段差の解消や誰でも利用できるようなトイレの設置等、ユニバーサルデザインの視点に立って一部配慮されていないものが見受けられます。また、ソフト面では、このコロナ禍の中で急速に整備されてきていると感じております。その中で町民への情報の発信、提供について、今後はユニバーサルデザインの視点に立って様々な工夫を凝らして、誰にでも分かりやすい情報の提供に心がけ、そのためには様々な伝達手段を活用することが大事でないかと思っています。そして、最終的には、日常生活に役立つ情報の提供に努めていくということも今後考えていかなければならないのかなと思っております。また、日常の暮らしと切り離すことができない食の部分です。買物についてでありますけれども、障害のある方や高齢者に対してのサービスの提供や、近年増えてきている外国人も、気軽に利用できる視点で整備していくことが必要ではないかと思っております。例えば、町が助成を行う新築や改修工事については、事業者の協力の下、多機能トイレの設置、分かりやすい看板等案内情報としてサインの多言語化、振り仮名表記等、ユニバーサルデザインの視点に立った整備をすることも今後は求められてくるのではないかと思っております。以上について、再度見解を伺います。

答弁 町長 竹中貢

ユニバーサルデザインという文言といいますか、このことについて、今までなかなか町政の中で具体的に発信するというようなことはこれまでなかったと、そんなふうに思っております。ですから、新しい概念のようでありますけれども、実はこれまでやってきていることをもう一度整理をした結果といいますか、取り組んでいることを町民に知ってもらうという意味で大切だというふうに思います。特にユニバーサルデザイン、障害者も、それからお年寄りも子供も、もう全ての人方にとって利用しやすい、便利だというようなことでありますけれども、どちらかというと政策の中心は生活弱者、特に障害者だとか高齢者だとか、そういったところの施策がメインに出ていたというふうに、これは必要な行政のセーフティネットという意味では非常に大切なことでありまして、させていただいてきているところであります。ただ、町内には様々な人、もっと幅広な人方が生活しているわけですから、そういった方々にも満足できるような、そういった施策をさらに見える形でこれから進めていく必要があるだろうというふうに思います。そういった意味で、例えば健常者、意外と健康だからそのことについて余り触れることは少なかったのでありますけれども、今取り組んでいる健康ポイントなんかというのは、これは健康な人方も積極的に参加していただくと。健康だから、別にそれは今のままでいいのではないだろうかというふうに思いがちなんですけれども、ひょっとすると生活習慣病につながっていく可能性があるから、事前に自ら改めて健康を意識して歩いてもらいながら健康増進を図っていただこうというような取組、健康である人方にとっても必要な施策をこれからはとっていく必要があるという意味では、全ての人方にとって必要なサービスを改めて今後、やってきたことを含めて整理をして、町民に伝えるところは伝えながら、新たに必要なことについては施策を講じていくということでございます。今回、私の公約の中で、ユニバーサルデザインということを推進していくという公約を掲げさせていただきました。特に3点ほどありますけれども、1つには、街なかの歩行空間が果たしてみんなにとって優しいのかのかどうかということ。これ、障害者あるいは生活弱者の意見を聞くということも必要でありますし、加えて健常者にとっても非常に行き届いたサービスがそこで行なわれているのかというようなことをやっていくと。こういったことが一つの事例でありますけれども、そこのところの今まで着目していなかった部分について、これからそこも含めて行政サービスの在り方として質の高い生活環境なりインフラ整備、そしてまた、全ての人方がお互いに認め合うような、そういった意味でのソフトの面の内容の充実、これを改めて今までやってきたことを確認をし、さらに足りないものを提供していくということになるかと思います。そういった意味で、まず、お話ありました、こういったユニバーサルデザインという考え方について、まだ町民にもなじみがないということでもございますので、非常に内容については分かりやすい話でございますから、しかも、今まで大方は取り組んでいるということでありますけれども、さらに全ての人方にとって、あるいは外国人も含めて、あるいは観光客にとっても優しい、こういったことの総合的な環境の整備に取り組んでいくと。ですから、今まで行ってきた行政サービスに加えて、さらに多くの人方にとっても納得、満足していただけるような環境整備を図っていこうという取組をこれから試していこうということで、まだなじみのない言葉でありますけれども、こういった考え方と、それから具体的な実践活動をしていきたいというふうに思っていますが、公約の中では3点ほど具体的に大きく掲げております。公共交通も、当初はお年寄りが足がなくて困った人方に何とかしなければならないというようなことでのサービスの始まりだったわけでありますけれども、町外から来る人方にとっても、それから健常者であっても、これから免許証を返納するというような人方に対しても、交通のネットワークがしっかりなされているのかどうかというようなことを点検していこうと。それから、公園についても、子供の公園だとか、それから単なる憩いの公園だとか、そういった色分けにどちらかというと特化されていた節があるところでありますけれども、子供からお年寄りまで全ての人方が楽しめるような公園、こういったことを通しながらバリアフリー、ユニバーサルデザインという視点、実践的な取組と同時に、この情報の提供を発信をしながら、ユニバーサルの視点についてのご理解を賜っていきながら、取組をこれからしていく必要があるだろうなというふうに思います。お話がありましたように、外国人が来ても安心してこのまちの中で観光が楽しめるような、そういった意味の多言語表記、これまでも課題になっておりますけれども、これからもそういったことは当然出てくるだろうというふうに思います。サインでやるということもありますし、それから、今は翻訳の関係、機能だとか様々なそういうアプリも出てきておりますから、そのようなことも非常に国際化の流れの中でも必要になってくるというふうに思います。外国人もたくさん就労で来ている方々もいますから、その方々にとってもこのまちが快適で過ごしやすいというようなこと、あるいは不便していることがあるのかどうかというようなことも、この後取り組んでいく大事なポイントになってくるだろうと。これが、ある意味では成熟していくと、まちがまた非常に魅力的なまちになっていくだろうと、そんなふうに考えております。

質問 10番 馬場敏美

ただいま答弁聞いて、先ほどの答弁の中にもありましたんですけれども、今まで特に第5期総合計画の中でのユニバーサルデザインというのは、どちらかというとハード面、施設整備に重きを置いてきた計画だったかなと、そんなふうに思っております。今の答弁も含めて、町長はこのように言っています。町民一人一人が高齢者や障害を持つ方などのお互いの違いに気づき理解し合うことが重要であり、そこからお互いを思いやる気持ちが育まれ一人一人の行動へつながることから、町民がユニバーサルデザインを理解する機会やまちづくりへの参加の場を整えていくことが必要であるというふうに答弁しております。私も今言いましたように、ソフトの面も含めて総合的に進めていくという上では、大変大事な考え方なのかなと、そんなふうに思っています。さらに、町長は、バリアフリー法や北海道まちづくり条例などを踏まえてということでいろいろ施策を推進すると言っております。私は、その上で、例えば上士幌町ユニバーサルデザインによる優しいまちづくり条例のような、そのような誰にでも分かる、そして見える、そのような指針なるものが必要じゃないかなと、そんなふうに思っております。それは、1つは、今申しましたけれども、今年で最終年になります第5期総合計画の中に健康で安心して暮らせるまちにユニバーサルデザインと明記されております。利用しやすい施設づくりに努めるとなっております。しかし、冒頭も申し上げましたけれども、現状十分推進されていないように思います。そして、また、今も言いましたように、町長は、お互いの違いに気づき理解し合うことが重要であると答弁していますけれども、これは町民のまさしく気持ちに寄り添うソフト面に触れております。今も言いましたように、第5期計画の中にはなかったものであります。私は、第6期の総合計画には、ぜひこのような趣旨でユニバーサルデザインが含まれることを期待しております。ユニバーサルデザインのまちづくりを町全体で推進していくためには、町民や各種団体等様々な立場の人が参画し、みんなの意見が反映できる仕組みづくりの体制を整え、ユニバーサルデザインの計画づくりやその実施、評価にも町民が参加し、継続的に取り組んでいくことでユニバーサルデザインのまちというのは育っていくのではないかと、そんなふうに思っています。また、各施設の施策の取組においては、ユニバーサルデザインの視点に立って町が率先して実践していく上でも、条例等はっきり見えるような、そういう指針をしっかり町民に示した上で、これからのまちづくりに進んでいくことが必要ではないかと思っております。この点について、再度お伺いいたします。

答弁 町長 竹中貢

ユニバーサルデザインの考え方、基本的には多様性を認め合う社会ということだろうと思っております。健常者もそれからそうでない方々も同じように社会の一員として尊厳を持ってお互いに認め合うと。具体的に実践しているのが、あるいは実践的な条例等には、たくさんございます。三愛計画だとか、あるいはバリアフリー関係のいわゆる施策だとか、実践的な施策については個別条例がかなり生きているというふうに考えております。それを包括的な意味でのユニバーサルデザインという、それの上位に位置するというふうな形でありますので、極めて理念的な意味合いを持ってきているというふうに思っております。そういう意味では、北海道もユニバーサルデザインという視点は入っていますけれども、なかなかそれをもって具体的に各条例化をしていく内容については、検討がまだ必要でないだろうかなと、まだ私のところでそこのところのイメージというのは湧いてきていないところであります。後々どんなことが必要になってくるのかということでありますけれども、理念的な意味合いでのユニバーサルデザインというのは、具体的な実践は実践、それぞれの条例によって行われておりますから、今後の検討課題にさせていただきたいなと、そんなふうに思うところでございます。いずれにしても、全ての人方が存在感、尊厳を持って生きていくと。健常者もそれからそうでない人も、どちらかというと今まではいわゆる弱者というところの視点というのが多かったわけでありますけれども、そうでない全ての人方がまちづくりに参画をし、そしてそれぞれがまた住みよいまちをつくっていくという大きな考え方については変わるものではありませんけれども、それをあえてまたどのような形での条例をつくるかどうかについては、まだ整理のついていない検討段階だというふうに思っています。北海道の中でも条例としてユニバーサルデザインという命題での条例というのはなく、その中において福祉サイドの中でユニバーサルデザインという視点は入ってきてはいますけれども、それ単独で条例をつくっているというような状況ではありませんから、その辺のところの取組といいますか、北海道、建設関係、むしろ建築のほうにはかなりユニバーサルデザインという視点が入って公営住宅なんかについてもありますけれども、道の全体として福祉的なサイドだとかそういったものではないのかも分かりませんけれども、まだ検討の余地があるのかなと、そう思っております。ただ、いずれにしても全ての人方が自分らしく、そしてまた尊厳を持って生きていくために、大きな枠組みの視点としてのユニバーサルデザインというのは必要なものだろうということは、今後ともその理念を失うことなく施策の中に反映していくというふうに考えたいと思っております。

質問 10番 馬場敏美

本当に視点としては、非常に幅広い視点でまちづくりをしていく考え方の中心になっていくのかなと、私はそんなふうに思っています。一番分かりやすいのは、ユニバーサルデザインの考え方によって整備された施設というのは、最近非常に自然災害なんか多くなってきているんですけれども、それがいとも直さず避難場所に提供できる、ユニバーサルデザインの考え方で整備した施設は、障害のある方もない方も関わらず、その避難場所として提供できるというような、そういう利点があるかなというふうに思っています。そういう意味では、ぜひ今後検討という町長の答弁もありましたけれども、町と町民が一体になって協働のまちづくりをしていく上でも、そういうものがあれば、より町民が分かりやすいかな、見えるかな、そして、みんながそこに一つになって知恵を絞ってまちづくりに取り組んでいけるかな、そんなふうに思っておりますので、ぜひ検討をよろしくお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございます。

出典:上士幌町議会 令和3年第3回定例会 2021年5月31日 議事録 PDF(69ページ) 間違いを知らせる