みんなの議会

上士幌町議会 平成26年第4回定例会 2014年9月2日

空き家、空き地、廃屋対策について

2014年9月2日、上士幌町議会の一般質問で、伊東久子議員が「空き家、空き地、廃屋対策について」質問し、町長 竹中貢が答弁しました。

質問者
伊東久子 議員
答弁者
町長 竹中貢

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 1番 伊東久子

私は、空き家、空き地、廃屋対策について質問をいたします。現在の日本では、少子高齢化で人口減少が進む中、全国では空き家が820万戸、全体の13.5%で、道内は14.1%になりつつあります。上士幌町でも空き家、空き地、廃屋が多く見られます。現状では、所有者に対して注意喚起することしかできないようでございます。本町では定住住宅が新築されていますが、一方、空き家対策は進んでいないようです。今後も高齢化が進み、空き家がますます増加するのではないでしょうか。行政は、空き家の詳細を把握し、所有者と協議して有効活用するべきだと思います。次の点について質問いたします。1つ、移住定住者への空き家情報提供の現状をお聞きいたします。2つ、空き家の撤去費用の補助、固定資産税の減免の考えは検討なされているのでしょうか。3つ、景観の悪化、老朽化での倒壊、防犯上の対策が早急に必要であり、隣近所の方の迷惑を行政としてどのように認識されていますでしょうか。4点目、北海道内では空き家対策を含む条例が32市町村で制定されています。十勝管内では更別村と鹿追町が制定されています。本町でも、悪質な所有者に対して解体、勧告や代執行の必要性はあると思いますがいかがでしょうか、お聞きいたします。

答弁 町長 竹中貢

空き家、空き地、廃屋対策について、伊東議員の質問にお答えいたします。例年、町民から、土地や家屋の管理がされず雑草が繁茂し、火災や害虫の発生が心配であるとの苦情や相談が寄せられる空き家等が存在しています。所有者等みずからが修繕・除却等を行い、空き家等の危険性を除去することが原則であることから、町としては、上士幌町環境基本条例に基づき、土地家屋の所有者へ直接または文書にて土地や家屋の適正管理を指導、要請するなど、所有者等に対する対応を促すことを対策の基本としております。廃屋の中には、老朽化等により腐朽、破損し、危険な状況にあるものがあります。しかし、所有者等に危険除去の対応を促しても、なかなか解決に至っていないのが現状であり、町として何らかの対策を講じていく必要があると認識しております。1点目のご質問の移住定住者への空き家情報提供の現状についてでありますが、本町には不動産業者がいないことから、NPO法人上士幌コンシェルジュに生活体験モニター事業管理運営業務の中で、空き家、空き地等の不動産情報の管理を委託しております。所有者から掲載依頼のありました情報を「移住.com」という本町の移住定住専用のホームページへ掲載及び情報の提供を行っているところであります。市街地における空き家や空き地は、昨年、内閣府特定地域再生計画策定事業の中でも調査しており、これらの情報提供や、継続的に調査するとともに、ネット等を活用して空き家、空き地情報を発信してまいります。2点目の空き地の撤去費用の補助、固定資産税の減免の考え方についてですが、著しく老朽化した廃屋等については、景観・生活環境、犯罪や火災等の面からも撤去していただくよう要請していますが、撤去するためには一般的な家屋で100万円近い費用がかかり、この費用が負担できないために放置されたものが多く、空き家撤去を促すためには何らかの支援が必要と認識しておりますので、他市町村の状況等を調査しながら、要綱等の設置に向け検討してまいりたいと考えております。また、もう一つの要因として固定資産税ですが、空き家を撤去した後の更地は固定資産税の住宅用地特例を受けられなくなることが空き家撤去の障害となっている問題については、更地の場合と住宅がある場合の固定資産税の格差を縮小していくことが望ましいと考えておりますが、固定資産税の軽減については、町の財政運営への影響など、慎重に検討していかなければならないと考えております。3点目の空き家等の景観悪化や建物の老朽化対策についての町の考え方についてですが、空き家、空き地、廃屋は、人口の減少や高齢化の進行など多様な要因が指摘され、また犯罪や火災、景観・生活環境の悪化など、管理不全の空き家や空き地、廃屋が及ぼす影響は多岐にわたる困難な問題となっております。空き家や空き地は個人等の資産であるため、その管理は所有者・管理者が行わなければなりません。予想される危険に対して安全を確保できるよう管理する義務を負い、空き家等を放置していることで事故等が発生し、他人に損害を与えた場合は、これによって生じた損害を賠償しなければなりません。しかし、世帯の高齢化、核家族化、都市部への移住による過疎化などにより、個人等による管理が難しくなっているのが現状であり、町として何らかの対策を講じていく必要があると認識しております。所有者等へ、環境美化の維持に向けさらなる啓発を行っていくとともに、地域の環境保全という視点もありますので、地域の皆さんにも協力をいただきながら対応したいと考えております。4点目の空き家対策を含む条例化ですが、市町村独自の空き家等の適正管理に関する条例化については、国においても法制化の動きがありますので、その内容等について精査した上で、条例化の必要性も含めて検討していきたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。

質問 1番 伊東久子

空き家対策については、私も担当課に相談に行きました。現状では、所有者の理解がなければ、担当課としては注意する程度しかできない。それも、数年間にわたり何も解決はできておりません。私が相談を受けたところは、ごみの山というか、自然に生えたであろう大きな木、枝が覆いかぶさり、日中でも日陰状態でした。ネズミが多く、野良猫が子供を産み、数十年この状態が続いております。精神的にも大変つらいと話しておられました。このことがあってから、私、町内を見て歩きましたが、空き家、空き地は景観的にも環境的にも悪化が進んでいるように思います。全国的に核家族になり、生活様式は随分変わりました。団塊の世代と言われる方々は、上士幌にはないシニアマンションやケアハウスを希望する方も大勢出てきております。施設入所、遠くの子供のところで世話になる、そうなると空き家はどんどんふえるのではないでしょうか。町長が政策で子供1人につき100万円の住宅補助をしておりますが、非正規労働者の住宅新築でローンを組めない人たちに、リフォームをして町の公営住宅として借り上げ住んでもらうのも子育ての大事な政策であり、空き家活用によいのではないでしょうか。町長のお考えをお聞きいたします。

答弁 町長 竹中貢

空き家問題については、地方の過疎化とともに極めて大きな課題となっております。そのようなことから、国においても議員提案というふうなことで、その立法化に向けて動いていることでありますし、本町においては特に糠平地域、観光地域における廃屋の問題は、景観のみならず地域経済にも大きな影響を及ぼすということで、さまざまな要請を行ってきたところでもあります。これらについても喫緊な課題として今取り組んでいるところでありますけれども、一般の住宅についても、昨今いわゆる倒壊するような極めて危険な住宅があって、なおかつ所有者が不在という事例も出てきております。特に豪雪地帯における冬の間の積雪による荷重に耐えられなくて崩壊してしまうと。そのようなことから、国の制度をもう待っていられないという動きの中で、条例化も進んでいるという事実もございます。本町としても、今、糠平地域における廃屋、大型の問題、あるいは転居して出た後の極めて景観を汚すような状況、それから市街地の中においても、少子高齢化の中で人口移動に伴って廃屋が目立ってきているということであります。そして、またお話があったように、一方ではここで住みたいというお話もありますけれども、廃屋があっても、住めるような家がなかなかないというのも事実でございますから、住宅の問題はリフォームのお話がありましたけれども、総合的な対策として、子育て推進する上でも重要な課題であるというふうな認識をしております。そういった意味での子育て支援のための住宅政策もとっておりますけれども、多様な働き方、あるいは多様な世帯に対する住宅のあり方についても、今、住宅の整備計画の見直しをしているところでありますから、そういった中でも十分配慮し、あるいは検討して、その中で取り組んでいきたいなと、そんなふうに思います。町なかも今、今回の特定地域の再生整備の中ではコンパクトなまちづくりを進めていくと。町の中が空洞化すると、空き家、空き地も含めて空洞化していって、それで郊外のほうにお年寄りが残っているというふうな状況も、いわゆる生活の弱者やそういったところに後々そのような形がついて決していいとは思われません。そのような町の住宅の、高齢者住宅だとかそういったことも含めて、再配置の計画も見直しをしていく必要があるというふうに考えております。

質問 1番 伊東久子

1点目のホームページの件なんですけれども、私もホームページ見せていただきました。町長が言うように、昨年ですか、調査したということなんですけれども、市街地区では1件しか出ておりませんでした。農村地区は9件あります。農村地区は、多分これは従業員住宅だと思うんですけれども、定住促進賃貸住宅補助を受けてのものだと思いますが、いかがでしょうか。この9件について。問題なのは、高齢者の住宅も含めて広く調査して、ホームページ情報を発信していただきたいと思いますし、行政でもいいですしコンシェルジュでもいいんですけれども、空き家バンクの設置をしてはいかがでしょうか。空き家バンクについては、行政から働きかけるのと、あとは物件の発掘、問い合わせ、紹介、コンサル、そして発信をする、情報を登録する、そして借り手を探すというような空き家バンクなんかはどうでしょうか、考え方をお聞きいたします。

答弁 町長 竹中貢

今、コンシェルジュで情報として上げている物件について、詳しくそれが賃貸住宅であるのか従来のそれであるのか、あるいは持ち主からの依頼に応じた掲載なのか、その辺については今、具体的に承知しておりませんけれども、ただ、実態としては掲載するような空き家が極めて少ないということなんですね。今日的には最低でも下水道の完備だとか、あるいは浴槽シャワーだとか、そういったものに加えて、寒冷地でありますから暖房についてどうなのかというようなことになりますと、極めてそういった物件が少ないという状況であります。それから、NPOのほうで情報を収集してやりますけれども、家主だとかの理解を求めるにもなかなかそう簡単ではない。多分中にはお盆に帰ってこなければならないだとかお墓参りだとか、そんなようなことで住宅を残していくという人もいるだろうというふうに思いますし、実際の問題として、むしろ一般の民間における賃貸住宅、マンションだとか、そういった物件がほとんど本町にはありませんので、いきおい今まで住んでいたところがその対象になるわけでありますけれども、今まで申し上げたように、そういった物件については極めて少ないという状況であります。そういった物件についても、後々それは町の中における物件であればどうあったらいいのか、特に農村部における物件については非常にニーズが高くて、ほとんど実際民家の後はないというのが実態だというふうに聞いております。いずれにしても、賃貸住宅の物件が、上士幌町に来て一時期ではあっても住みたいという人に十分耐えられる状況ではないということであります。ただ、それ以外の古い住宅は、片方としては、いわゆる老朽化した危険的な、あるいは景観を汚すような、そういった物件については現実の問題として課題としてあるなと、そんなふうに思います。空き家バンクのことについてですけれども、今、NPOのほうがある意味ではこのような役割を果たしているだろうというふうに思っています。ただ、不動産に対する資格等を所有していないものですから、ですからその紹介等におけるあっせん等のことができないというふうな限界があるという、そういった問題も抱えているということであります。

質問 1番 伊東久子

それでは、2点、3点目については、空き家の活用ができない住宅も多くあるということから、町としては早い時期に調査、検討しなければならない課題だと思っております。住宅が撤去できないその理由の一つ、先ほど町長も言われましたように、低所得者だとか、もう一つは更地にすると固定資産税が何か6倍になるとかと言っておりましたけれども、聞いております。そういうことで、なかなか撤去ができない状況にあるのかなと思います。町といたしましても、自主財源ですから、あまり減免をすると歳入が少なくなるし、難しい面もあると思いますが、撤去に対しての一部補助等はできないかどうか質問いたします。

答弁 町長 竹中貢

その件については、検討する余地は十分あるだろうというふうに思っています。特に、先ほども申し上げたように、いわゆる地域経済の背景となっています糠平や、いわゆる集団地域の国立公園の、あの環境整備は極めて急がれる話だなと、そんなふうに思っております。あそこには住宅もありますので、それらの問題も出てくるだろうと思います。それにあわせて、町なかの住宅の撤去の問題、これらについても考えていかなければならないというふうに思いますが、その中で、いわゆる所得の程度に応じた減免策だとか含めて検討し、背中を押してやる政策は、これは必要でないのかなというふうに思います。ただ、固定資産税の問題についてですけれども、住宅、住んでいるときに、それは特例として安くなっている話でありますから、そうなりますと、住宅撤去した後に、それがまた前と同じということになりますと、もとへ戻すのが本来の姿であって、その後の撤去した後の更地を前に住宅に住んでいたから減免するというのは、税の均衡、公平性の原則からも、大きくこれはゆがめることになりかねないということであります。ですから、むしろ逆のような形になる可能性というのが、それであれば、じゃ住宅を建てて何らかでも税金をいただく、それから更地になっても同じような形、そういった動きの要請がむしろいわゆる町村会だとか、あるいは市長会からの要望として上がっているということでありますので、撤去してなおかつ固定資産税を減免をしたままというのは、これはなかなか難しい話だなと、そう思います。

質問 1番 伊東久子

農村地区からも何か撤去したいと。でも、固定資産税が高くなるためにできないという話もたくさん聞いております。景観を守るためには大変必要な課題だと思っています。撤去した宅地を農地の変更することは、私はこれは勉強不足でわかりませんが、そんなことはできないのかどうか、農村地区の皆さんについても意見を聞いてほしいと思っております。最後になりますが、4点目の空き家等適正に管理する条例を調べてみました。そうすると、一番わかりやすかったのは北竜町の条例で、所有者の責務、実態調査、助言、指導、命令、公表、行政代執行と11条から成って、町民にもとてもわかりやすくできておりました。上士幌町は、環境条例があり、大雪山国立公園のふもとに抱かれた町でありますから、観光、環境、景観にぜひ配慮しなければ、住んでみたい町にはならないと思います。国において法制化の方向があると思いますが、これは全国統一のものと思われますので、ぜひ上士幌町にふさわしい条例の制定を考えるべきだと思いますが、町長の考え方を聞いて質問を終わります。

答弁 町長 竹中貢

今ご指摘の意見については、ぜひ前向きに、その意向を踏まえてこの後対応していきたいというふうに思います。また、北竜町が非常にわかりやすい条例をつくられるということでありますから、これらについても参考にしたいと、そのように思っております。いずれにしましても、町としても公共施設の再生含めて町並みの再編整備を今進めているところであります。その意味では、この空き家、廃屋の問題についても、その中の一つの課題として受けとめる必要があるだろうというふうに思います。それから、農村地域の減免の問題、これらについては、過去にもサイロに対する税金の減免の問題があって、特例的な対応の仕方だとかあったようであります。著しく均衡を欠くようなことのないように、なおかつ農村あるいは農業という特別な事情を勘案した上で、どんなことが可能なのか、あるいはどんな課題を持っているのか、そんなことは踏まえながら、この後の政策の具体化に取り組んでいきたいというふうに思います。

出典:上士幌町議会 平成26年第4回定例会 2014年9月2日 議事録 PDF(19ページ) 間違いを知らせる