上富良野町議会 令和2年第3回定例会 2020年9月17日
関係人口の創出・拡大に関する町の施策について
2020年9月17日、上富良野町議会の一般質問で、佐藤大輔議員が「関係人口の創出・拡大に関する町の施策について」質問し、町長 向山富夫が答弁しました。
- 質問者
- 佐藤大輔 議員
- 答弁者
- 町長 向山富夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 佐藤大輔
私は、さきに通告してありました1項目4点につきまして町長にお伺いいたします。都市部、一部地域を除き、全国的に人口減少、少子高齢化が急速に進んでおりますが、本年初頭の社人研、将来推計人口見直しにより、我が町も人口ビジョンの大幅な下方修正を余儀なくされました。そのような中、我が町を含め全国の地方自治体が人口減少に歯止めをかけるべく種々模索しておりますが、どこかが増えれば結局どこかが減るというゼロサムゲームに翻弄されることなく、また、人口の増減に一喜一憂することなく、地域を元気にできる第3の人口として、また、新たな地方創生策につながる可能性を大いに秘めているとして、数年前から注目されているのが関係人口という考え方です。関係人口とは、何らかのきっかけで移住した定住人口でも、観光に来た交流人口でもなく、地元を離れて暮らす方や地域で勤務経験のある方はもちろん、移住に至らないまでも地域のファンとして特産品を購入してくれたり、ふるさと納税をしてくれたり、積極的に魅力を発信してくれたりと、思いを寄せる地域や地域の人々と多様に関わる人のことを指しますが、本年2月に策定された上富良野総合戦略2に、関係人口の創出、拡大に関する具体的施策が掲げられております。そこで、以下4点につき、町長にお伺いいたします。1、今後、関係人口施策に期待することは、人を数で語る時代とは別れを告げ、全体ではなく個としての存在をしっかりと認知し、地域住民、移住者、関係人口、企業といった多様なプレヤーが交錯する中で、移住者が移住者を呼び、仕事が仕事をつくる土壌がつくられ、仮に人口は減少しても人材は増加するシステムの構築だと考えます。そのためには、総務省採択モデル事業等を参考にしながら、我が町の特徴を生かした、もう一歩踏み込んだ施策展開が必要と考えますが、町長の所信をお伺いいたします。二つ目に、コロナ禍において様々な生活様式が見直されている中、既に1か月程度の滞在期間でのリモートワーク客受入れ実績がある町内宿泊業経営者からは、これを機に国の補助金を受けてワーケーション環境整備に取り組むと伺っておりますが、今後、ICT環境が充実し、町内全域でリモートワークが可能になるのであれば、例えば町内旅館、飲食店に対し、コワーキングスペース設置のための国の制度活用を推奨することや、リモートワークモニターの協力を、我が町に事業を展開している企業に仰ぐことで、早期にリモートワークの課題を洗い出し、他市町村に先んじてワーケーション等の新たな施策を実現することも可能と考えますが、町長の所信をお伺いいたします。三つ目に、総務省は、関係人口関連施策を効果的に展開するために、中間支援機能を持つ新たな組織の必要性を示しております。関係人口の接点となるコンテンツが整理され、タイムリーな情報を集約し、情報提供を行う拠点づくりを初めとしたアクションプラン策定のためには、様々な取組をキーワードでつなぎ、同じビジョンを持つこと。また、どれだけ多くの住民の方がプロジェクトに参画されるかが最も重要な指標になると思われ、そのためには、中間支援機能を有する組織が必要と考えますが、町長の所信をお伺いいたします。最後に、総務省モデル事業類型の一つに、その地域にルーツがある者等を対象とする取組があり、出身者やその親族と継続的なつながりを持つ機会を提供する具体策として、本年3月の定例会で質問させていただきました合葬墓の設置は、関係人口施策の目的に合致すると思われますが、町長の所信をお伺― 42 ―いいたします。
答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)
9番佐藤議員の関係人口の創出・拡大に関する4点の御質問にお答えさせていただきます。我が国全体が人口減少の局面に入った今日にありまして、地域の活力を維持し、持続可能なまちづくりを進めていくため、いわゆる関係人口と呼ばれる地域外の方々が地域づくりの一翼を担っていただくことは、今後のまちづくりにおきまして重要な視点と捉えております。町といたしましても、第2期上富良野町まち・ひと・しごと創生総合戦略において、人口ビジョンに示した将来展望を踏まえた四つの基本目標の一つである「人をひきつけ、好きになってもらうまちづくり」において、関係人口の創出・拡大を基本的方向の一つとして掲げているところであります。まず、1点目の関係人口施策の展開についてでありますが、町外の方々が町に興味を持ち、継続的に多様な形で関わっていただくことは、地域の活性化や将来的な移住の誘導にも大きな意義を持つことから、多方面にわたり町の魅力に触れていただける機会を創出していくことが大変重要なことと受け止めております。現在、町では、ふるさと応援寄附及び企業版ふるさと納税の各制度を活用し、町を知り、関心を持ち、つながる取組を進めるとともに、町の地域特性を生かした各種イベントの開催、支援を通じて、町外から訪れていただける機会の創出や、映画やテレビドラマのロケ地として利用されている地の利を生かし、ロケの誘致とともに、ロケ地としての観光資源を誘客につなげるロケツーリズムの取組による持続的な観光振興を、ロケサポートセンターの活動等を通じて推進をしているところであります。さらに、定住・移住促進計画の着実な取組やふるさと会の会員及び全国で活躍されている上富良野駐屯地で勤務経験のある方々など、町に思いを寄せていただいている方々へのアプローチも引き続き進めてまいります。関係人口におけるつながりは極めて多様で、様々な施策の展開が考えられると思われますが、御質問にありますように、関係人口の拡大は、将来のまちづくりの源泉として期待をするに当たり、一歩踏み込んだ施策の展開については、事の正否を左右する重要な要素と捉えており、それらの方々に対応するための受皿づくりと環境整備に引き続き力を注いでまいります。次に、2点目のワーケーション等への取組に関する施策等についてでありますが、働き方改革や新しい生活様式を取り入れた取組として、テレワークやワーケーションといった、いわゆるリモートワークにつきましては、今般の新型コロナウイルス禍の中で関心も高まっているところでありまして、将来の方向性を示したものとして認識をしているところであります。リモートワークは、これまでの私たちの仕事の在り方が大きく変わっていくことでもありますので、将来に向けて様々な視点に立った検討が必要であると考えておりますが、いずれにいたしましても、基盤となる高速通信が可能な環境整備は何よりも必要であるとのことから、国においても今期のICT環境の充実を推し進めるため、本年度、光回線の普及率100%実現するための財政支援が拡充され、町においても今定例町議会において、高度無線環境整備推進事業費の補正予算を上程させていただくところであります。既に町内の宿泊施設におきましても、1か月程度の滞在期間でのリモートワークの実績もあり、さらに当該施設では、国の補助金を活用してワーケーション環境整備に取り組むと伺っているところであります。町では、現在、町内の事業者等へのリモートワーク環境整備を目的とした直接的な支援策は持ち合わせておりませんが、既にある持続化補助の活用なども含め、情報収集に努め、今後の対応を研究してまいりたいと考えております。また、リモートワークモニターの企業への協力につきましては、現在、町と関係のあります企業の方々と情報交換を行うなど、施策や課題について研究を進めてまいります。次に、3点目の関係人口施策のための中間支援機能についてでありますが、関係人口の創出・拡大のための中間支援機能につきましては、国においても民間事業者等から提案を募集し、先駆的なモデル事業をこれから調査検討するとされておりまして、今後、モデル事業の実施状況、検討結果を参考に、町においても推移を見てまいりたいと考えております。次に、4点目の関係人口施策と合葬墓についてでありますが、関係人口の創出・拡大と合葬式施設の設置につきましては、必ずしも目的が合致するとは考えづらいところではありますが、ふるさと会などと同様に、町にルーツがある方々との継続的なつながりを持つ機会や関係を継続していく取組は重要な視点と捉えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
質問 9番 佐藤大輔
ただいまは全ての項目が関連し合う私のやや抽象的な質問に対して丁寧にお答えいただき、感謝しております。関係人口のワードそのものが新しく、全体的にまだ研究段階であるとの御答弁でございましたが、現段階での町長のお考えをもう少しお伺いしたく、まずは、(1)の一歩踏み込んだ施策展開に関して再度質問させていただきます。確かに我が町には、視覚に訴えるコンテンツ、いわゆる映える、地域資源が非常に多く、旅行者や町民が魅力的な食や景観、十勝岳連峰が生まれた背景、時代性をメディアプラットフォームを通じて発信することで、多くの方の興味を引くことは十分に可能だと考えます。しかし、これらは主に交流人口イコール観光人口を生み出す施策であって、私は、関係人口とは、さらに我が町に対する関心と関与が強い方を指すものと認識しております。例えばふるさと応援モニターには、ふるさと住民票を発行する制度整備、また、観光リピーターに生活体験や住民とのつながりを感じてもらう機会の提供など、あたかも階段を一歩上がってもらうような働きかけによって、我が町のコアなファンになっていただく。そしてさらにもう1段上がっていただくと、コアのファンが我が町の課題解決に当たったり、イベントにスタッフとして参加したりと、町外の方でありながら我が町に強いインパクトを与える人材になっていく。私は、この人材こそが、最初の質問で述べた関係人口のプレイヤー像であり、そしてこのプロセスが非常に重要であると感じております。町長は先ほど、一歩踏み込んだ施策展開については、受皿づくりと環境整備に注力していくとおっしゃいましたが、現時点でもう少し具体的なイメージをお持ちであれば、お伺いいたします。
答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)
9番佐藤議員の関係人口に関します御質問にお答えさせていただきます。冒頭のお答えの中でも触れさせていただきましたが、私がイメージいたしております関係人口を構築していくという姿の中で、やはり今そういったネット情報だとか、そういったものを通じて上富良野の姿を体験していただいたり、あるいはお知らせすることは既に一定程度できているというふうに思いますが、しかし、私の思い描く関係人口をしっかりと根づかせる過程として、やはりこの上富良野町の空気であったり、このロケーションであったり、そういったものを肌で感じていただくことが基本になければ、なかなかそういう次の段階へ進む土台ができないのではないかというふうに押さえておりまして、そういう意味で、そういう方々が、関心をお持ちの方がさらに一歩踏み出してみようかと思っていただけるようなきっかけの環境づくり、具体的に一つ一つはなかなか申し上げられませんが、例えば上富良野の様々な情報を発信するような、そういう拠点があったり、あるいは上富良野をめぐるような、上富良野の魅力をアピールできるような、あるいは定住・移住に関する情報を肌で感じていただけるような、そういう総合的な事業展開があるべきだというふうに捉えて答弁させていただいたところでございます。
質問 9番 佐藤大輔
より身近な具体例として、昨日、私、町長と同僚議員とのやりとりの中で、泥流地帯の映画化プロジェクトに非常に大きな可能性を感じました。ただ、その中で構築される、例えば映画関係者、町民、町外から来るエキストラの方、ジオパークの関係者、または三浦綾子さんのファンであったり、そういった方々のこの関係性をさらに進化と深化、これを進めていくのが関係人口施策として、私がイメージする施策なのかなというふうに感じておりますが、その点の、今の話に関しての見解をお伺いします。
答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)
佐藤議員の御質問にお答えさせていただきます。昨日もお答えさせていただきましたが、そういった町外の皆さん方とつながりを持つ、非常に大きな意味を持つツールだというふうに私も強く認識しておりまして、ぜひそういったことを、前段お答えさせていただきましたようなことと、しっかりとそれが一つのものとなるように組み立てていくことが重要だと考えております。ただいま御質問いただきましたようなことは、相当ネットワークも広くなりますので、期待をしている部門だということで、御理解いただきたいと存じます。
質問 9番 佐藤大輔
今の話と関連いたしますけれども、結局のところ、ふだん何げなく眺めている景観や口にしている食事など、我が町の魅力を町内在住者が改めて体感し、多くのファンを持つ上富良野町に住む当事者意識を醸成することで、町民の中にもコアな関係人口、これ私、勝手に地元愛型と言っているのですけれども、町民の中にもコアな関係人口が増えていくということが地域活性化に不可欠かと思います。その道のりは大変険しいものであ― 44 ―りますが、人材が増加するシステムの構築に向けて、ただいまの泥流地帯映画化プロジェクトを含めた取組を注視し、私も微力ながらお力になれるよう努めてまいりたいと思います。もう1点、(1)に関して再度質問させていただきます。先ほどの階段の話で申せば、この階段の行き着く先、いわゆる最上段は定住・移住であることに間違いはないかと思います。しかし、この町に骨を埋める覚悟があるかという地域側の強い思いは、いずれ地域で暮らしてみたい、地域で自分を生かしてみたいと考える人にとっては、非常に高いハードルになると思われます。特に、この町に住みながら、ほかの地域にも移住し、そういった移住を繰り返しながらも、この町に、我が町に関わる関係人口、俗に風の人と呼び、住むことで地域の実情を知り、実現可能な解決策を提案しやすく、地域に同化する前に、去ることで思い切った提案ができるという、大変一見無責任な感覚はいたしますけれども、こちらもインパクトを与える人材と言えます。そもそも移住・定住を前提としない関係人口に関しての町長の見解をお伺いいたします。
答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)
佐藤議員の御質問にお答えさせていただきます。非常に前段の質問で共感を私させていただきましたけれども、まず、こういった関係人口もさることながら、定住・移住を進める一番の根本、根っこは、私は絶対これはぶれることはあってはならない。やはり住んでおられる町民が本当に自信を持って、上富良野が好きだと、上富良野でなければならないというような、そういう町民の意識をしっかりと根づかせるということが、まず基本にあるべきだということはこれからも変わりないと思います。一方、関係人口という捉え方から、そういう視点から見て、暮らし方に対する価値観は、非常に今大きく変化をしているなというふうに捉えております。具体的に、これが全てではございませんが、例えば若い元気なうちは、大勢の人の中で自分を試してみたいと。一定程度、少し人生設計の中でまた違った生き方を選択するという中で、自分の理想に近いところで住んでみようと。そして、そういう過程の中では、そういう視点から見える地域の地域づくりに対する意見も発信していくようなことも大切でしょうし、そしてさらに、やはり年を重ねていくことによって、今度、自分自身が便利、不便もまた一方で生じてきますので、そういう段階を迎えたら、残念ではあるけれども、やはりそういった自分の身体を中心とした暮らしやすさと、そういうようなところをまた一つの自分が暮らす場所として選んでいくというような、そういう暮らし方も、そういう多様性がこれから求められる時代になっていくのかなというふうに理解をしているところでございます。
質問 9番 佐藤大輔
多様性ということで、先ほど申した風の人などは、大変いぶかしく見られがちであったりします。住んでいない者がこの町に口を出す資格なしと排除することなく、やはりそういった全て、上富良野に関わろうとする方を抱きかかえる風土づくりにも、これは口で言うのは大変簡単なことでありますけれども、そういった風土づくりにも尽力していただきたいものと存じます。続きまして、(2)のリモートワークにつきまして再度御質問いたします。ワーケーションが普及すれば、連泊による宿泊施設の稼働率向上が期待されます。町長は、リモートワークの可能性を含め、今後、研究を進めると述べられましたが、労働者の間でワーケーションの概念が徐々に広がり、企業が労務上の仕組みを構築し始めている今のフェーズ。今のフェーズは、恐らくよちよち歩きのようなフェーズかと思いますけれども、ここから東京を含めた大都市からの人口分散が顕著化され、気候変動による猛暑も相まって、ワーケーションが一気にスタンダードになるフェーズに移行するまで、この移行が恐らく、よちよち歩きが急に皆さんが歩き出す、こういったフェーズかと思いますけれども、このフェーズに移行するまでに、まずは、町長が示された国の補助制度を用いて、町内事業主にリモートワークのハード面整備を推奨し、全国の競争相手と戦う準備を整わせること。そしてその後、能動的にワーケーション利用者を呼び込む施策を展開し、事業者が稼ぐための手助けをするということが、行政の負うべき責務であると私は考えておりますが、この点、町長の見解をお伺いいたします。
答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)
佐藤議員のワーケーションに対します考え方についてお答えさせていただきます。これからこういった働き方については、一定の市民権を得ていくものというふうに理解をしております。私も大変関心のあることでありまして、これまでも、このコロナ禍で、特に今注目をされておりますので、私が接する町外の方々、特に企業に携わっておられる方々とお話ししたり、あるいは訪ねてこられたりする方々にお会いしますと、話題の一つと― 45 ―して、リモートワークだとかワーケーションだとか、それからリモートワークだとかということについてお聞きするのですが、皆さん大体共通しておられるのは、佐藤議員も、よちよち歩きかなというような見解をお持ちですが、まさしくそういうように、部署によっては、そういったことに置き換わっていくことが可能だというセクションも企業によってはあるというふうにも位置づけておられる企業もありまして、なかなか人と対面することによって業が成り立っているような方々については、なかなか定着しづらいというような様々な今、直接その現場におられる方からお話を伺っております。ただ、冒頭申し上げましたように、そういった働き方が、働き方の一つの形としては、これは定着していくものだと思いますが、町としてそれを、ある種前のめりぎみに積極的に展開する、今、町としての体制はまだそこまで届いていないし、知見もまだ十分持っていないという段階でございまして、これからそういった領域にさらに足を進めていく必要は感じているところでございます。
質問 9番 佐藤大輔
国内の大手観光業が営むホテルが旭川にございまして、ワーケーションプラン、リモートワークプラン、テレワークプランかな、15泊で本来12万円からのところを15泊で4万5,000円からのような、そういったプランも既に出されております。しかしながら、バケーション要素はうちはどこにも負けないわけでして、やりようによっては、本当にそういった大手企業と十分に渡り合える可能性はありますので、先ほど町長もおっしゃったように、それこそその時々の状況に応じて、観光協会、商工会と連携しながら、町内事業者に対してのリモートワークの支援を引き続きお願いしたいところでございます。もう1点御質問させていただきます。我が町で育った多くの子供たちは、都市部に職を求め巣立ってまいります。これはもう厳然とした事実でございます。しかし今後、リモートワークを推奨する企業が増えればUターンも増えるかもしれません。さらにそこから我が町において、都市部の企業人同士もしくは都市部の企業人と地元の企業人といったコミュニティーが形成され、生まれ育ったこの町で事業を興してみたい、起業してみよう、そういった若者が増えるかもしれない。若者を輩出できるかもしれない。そういった可能性があると思いますが、この点、町長の見解をお伺いいたします。
答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)
佐藤議員の御質問にお答えさせていただきます。今、御質問いただきましたような働き方については、もう既にそういう芽が全国で生まれているということは見聞きもしております。ましてやこの町で生まれ育って一人前になった人たちが、この町でさらに大きく羽ばたいていただくということは願ってもないことでございまして、そういったような環境、要するに上富良野にまた戻って活躍をしてみたいと思えるような町であることが、まず基本でございまして、そのまちづくりの過程で、議員から御質問にありましたような環境整備、そういった働き方を支える環境整備、そういうものが同時に進むべきものというふうに考えておりますが、残念ながら今、上富良野町におきましては、そういったことに対するノウハウだとか蓄積がまだ十分でございませんので、大いに関心を持って、そういうふうな結果をもたらすように、私どもも重要な事項として捉えていきたいというふうに考えております。
質問 9番 佐藤大輔
私も可能性の話ばかりして大変申し訳ないのですけれども、やはり可能性がある以上は、今後、せっかくITインフラを整備してよかった。したのになというのではなくて、整備しておいてよかったな、このITインフラを十分に活用できるような、そういったことを、私が申すまでもありませんけれども、そういったリモートワーク、テレワークの可能性を探求していただきたいと思います。続きまして、(3)の中間支援機能に関して再度お伺いいたします。私、最近ロードバイクを購入しまして、サイクルリストの仲間入りを果たしましたと言ってもいいのか分かりません。まだ1回しか乗っていないので、分かりませんけれども、私の背中を押してくださったのが、町内、自転車の分野において、国内はもとより国外にも多くのサイクリストとのつながりを持ち、精力的に情報発信している町内在住の、いわゆるインフルエンサー的な方であります。この方を含め、私は議員になって初めて、上富良野町には各コンテンツのスペシャリストが大勢おられることを実感しております。特に、町の潜在魅力の掘り起こしや既存魅力の拡散は、結局頼るところはマンパワーでありまして、そのパワーの最大化のためには、町内外問わず、いわゆるインフルエンサー的な方同士、またはインフルエンサー的な方と旬のキーワード等を効果的に結びつける調整役が必要ではないかと思います。中間支援機能の手腕は、まさにコーディネート機能と捉えております。町長は、この機能の受皿として、行― 46 ―政、NPO、協議会、公益法人など、現時点でどのような形態がふさわしいとお考えか、もしイメージをお持ちであればお伺いいたします。
答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)
9番佐藤議員の関係人口に関しましての中間支援機能につきましての御質問にお答えをさせていただきますが、これによらず、地域と都市部、あるいは地域と地域を結ぶような、そういう事業展開の中で、やはり一番キーポイントとなるのは、そういう縁結びをしてくれる方がいるか、いないかというのは非常に大きなポイントでございます。そういう意味におきまして、少し具体的なイメージは、まだ国においてもこういう形というものは示されておりませんが、中間支援機能のような存在というものの価値は十分認めるものでございますが、具体的にどういうようなところが担えばいいのかというのは、なかなか、残念ながら私のイメージでは。ただ、これを経験則的に申し上げますと、官主導でやることは、むしろ否定的だというふうに御理解いただければと思います。以上でございます。
質問 9番 佐藤大輔
またしてもおぼろげなものを町長にぶつけているところでございまして、私も、最後に町長がおっしゃった官主導というのはそぐわないという点に関して、同じ意見を持っております。関係人口モデル事業に取り組むある町の行政担当者に電話で取材しましたところ、事業の事務局が行政に置かれておりまして、ほぼ職員のみで運営しているが、徐々に疲弊してきていると、そういったことを伺っております。その原因というところまではお伺いしておりませんけれども、今後、中間支援機能に関する議論の際は、事務局の疲弊から引き起こされるであろう活動停滞を避けるためにも、また、機能の自由度を増すためにも、官民連携がいいのかちょっと分かりませんけれども、恐らく官主導でない形を推し進め、財源、キャッシュポイント、いわゆる稼ぐ機会の創出、世代交代等の諸課題を意識しながら慎重に進めていただきたいものと考えます。続きまして、最後、(4)の関係人口、ゆかり型関係人口施策に関して再度お伺いいたします。町長、正直、性懲りもなくという感覚をお持ちであったかなというふうに思いますけれども、確かに、前回の質問後、合葬墓があったらいいよねというような反響が割と大きかったということは事実でございます。しかし、今回におきましては、あくまでも関係人口施策として適しているのではないかという考えの下で質問しておりますことを御理解願いたいと思いますが、先ほどの町長の御答弁をお伺いして、今日をもって合葬墓は完全に諦めましたので御安心いただきたいものと思います。それと引き換えにではないのですけれども、ふるさと会についてちょっと御質問させていただきます。関係人口を語る上で大変重要だと私は思っている、先ほどの郷土愛型とほぼ同類になると思うのですけれども、ゆかり型、我が町の出身者、また親が出身者という方をゆかり型というふうに呼びますが、ゆかり型関係人口拡大の方策として、町長、先ほどふるさと会を挙げられました。しかし、大変残念なことに札幌ふるさと会会員は、平成18年の532名をピークに減少を続け、昨年は167名。そして一時は100名前後で推移しいた総会の参加者も昨年は49名というふうに伺っております。町長はこの現状をどのように受け止めておられるか、また、今後行政としてふるさと会にどのように関わっていくおつもりかをお伺いいたします。
答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)
9番佐藤議員のふるさと会についての御質問についてお答えさせていただきます。私もこれまで12年間、札幌のふるさと会あるいは東京のふるさと会、欠かさず出席をさせていただいております。佐藤議員が見解をお持ちのように、年を追うごとに参加者が減ってきているというのも肌で実感をしております。しかしながら、いろいろ課題を聞きますと、やはり私どもといたしましては、関係を強くするために様々な応援もさせていただいております。しかし、札幌も東京も含めまして、やはりそういった中でお世話をしていただける方の人材、何と申しましょうか、そういう人の確保が非常に難しいということはどなたからもお聞きしております。ですから、ある方が携わって、お手伝いをしていただけるような組織ができた、それが14年、20年にわたって同じ方がやっぱり担わざるを得ないというような背景がありまして、当然そういう方は、自分の年代を中心にした人脈に声をかけるものですから、どうしても若い人のほうには情報もありませんし、なかなか誘う機会がないということでこぼされております。ですから、私どもそういったところをどうやって、地元としてどうやってそこをお手伝いしていけ― 47 ―ばいいのかということは本当に難しいのですが、そういうふるさと会、上富良野出身者の方は全国におりますので、そういった方々に何かの方法をもって町の情報をお知らせするとともに、お世話をしていただける方の確保、これについて町としてもできるだけの応援はしていかなければ存続しないなというふうに危機感を持っているのが実態でございます。以上でございます。
質問 9番 佐藤大輔
私も総会に出席したことがございまして、ホテルのパーティー形式ということで ご ざ い ま し た が 、 や は り 私 ぐ ら い の 年 齢 で もちょっとハードルが高いなという思いをした記憶がございます。例えば年に1回札幌で開催されて、今年は中止でしたけれども、さっぽろオータムフェストに町として出店するので、その出店のボランティア、お手伝いに、札幌に住む上富良野出身者が集まっていただくとか、そういったことで若者の新規参加、新規会員を増やせたり、また、新規会員の発掘、掘り起こしだったり、そういうところにつながる可能性があるのかなと思いますが、やはり外部団体ということで、そういったことは不可能なのでしょうか、お伺いいたします。
答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)
佐藤議員のふるさと会を育てるというような御質問にお答えさせていただきますが、佐藤議員、オータムフェストを通じていろいろアプローチをしていただいているようですが、それに限らず様々な機会を通じて、ゆかりの方々にネットワークを広げていくと。また、声をかけていくということは、やはり地味ではありますけれども、やはり最後はそこに行き着くのかなというふうに思っております。また、最近、私、自分なりにこれまでの経過を振り返ってみますと、どうしても、例えば札幌のふるさと会でありますと、札幌におられる方々に声をかけようということはどうしても頭の中で先行しているような気がいたします。待てよと、立ち止まって考えてみますと、町民の皆さん方に、こういうふるさと会が札幌にありますよと。だから自分の兄弟だとか親戚だとか、そういった方に、今度こういう会があるので、ぜひそれぞれがお声がけをしていただけませんかと、そういうアプローチは今までしてきておりませんので、本当に原点にやはり、例えば札幌なら札幌にある会が母体になることも大事ですけれども、やはり輩出しております町民の皆さん方から情報を提供していくということも一つの考え方とし て 、 こ れ か ら 検 討 す る 必 要 も あ る の か な と 。ちょっと質問からは拡大してお答えしておりますけれども、そんな印象を持っております。以上でございます。
質問 9番 佐藤大輔
町長のただいまのアプローチ法に関しては、私も本当に同意といいますか、非常に興味深く聞かせていただきました。繰り返しますけれども、ゆかり型というのは、生まれた瞬間に、おぎゃとここで生まれた瞬間に、あなた関係人口というようなものであると私は認識しております。ですから、こういった方というのを今後どのように、しっかり上富良野に結びつけていくのか、しつこくすると嫌がられたりもしますので難しいかと思いますけれども。先日、同級生とちょっとお話しする機会があって、議員になった経緯であったりとかという話の中で、郷土愛という言葉、ワードが出てきたのです。郷土愛とはそもそも、どのぐらいの年から感じ始めたかというと、これは分からないのですけれども、何となく40歳ぐらいからではないかと。人生の折り返し地点で、要は先、老後が何となく見えてきた世代からそういうものが生まれるのかなと。同時に、例えば、昔、十勝岳に登ったねとか、運動会で上富良野音頭って、なんか変な踊り踊らされたねとか、そういった、変なは、すみません、訂正します。作詞・作曲者と振りつけ者におわびして訂正させていただきます。でも、物すごく印象に残っているのです。ですから、今で言うと恐らくジオ教育がそれに当たるのかなというふうに思いますので、関係人口と教育というものも非常に密接な関係であるということを、本当にこれ私が申し上げるところではないのですが、教育長にお伝えをし、最後、もう1点質問させていただきます。最後に、町長、2年前の同僚議員の関係人口の質問に対しまして、関係人口施策は北海道にはなじまないというふうに御答弁されておられますが、今はどのようにお考えになられているか、こういったことを最後にお伺いして、私の質問を終わります。
答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)
佐藤議員の御質問にお答えさせていただきます。そもそもこういった関係人口なるものの発想の底には、私はこれまでの経験の中で申し上げますと、やはり大都市一極集中ということが非常に声高に叫ばれるようになって、そういった人たちが首都圏あるいは大都市圏を中心に過疎化が過度に進んでいるというような背景の中で、それぞれ各中小の市町村の生き残り策として、そういった関係を持っていただく方、人口を確保することによって、町の勢い― 48 ―を、活力を維持していこうという流れが背景にあるというふうに理解をしております。そういったことから、昨今いろいろな交通体系が整備されてくる中で、ましてや温暖化が進む中で、北海道のよさというのは各方面でPRをされておりまして、また、北海道へ来られる方々も確実に、現在はともかくとして、増えている状況の中で、北海道も都市の周辺部とはまた違った意味で、関係人口維持だとか町の活力維持のために関係人口というものに徐々に目が向いていったものというふうに、この数年間の中で背景が変わってきているというふうに理解をして、今、北海道もそういったくくりの中に入るのかなというふうに理解をしているところでございます。