羽幌町議会 平成20年第8回定例会 2008年12月11日
国の定額給付金について
2008年12月11日、羽幌町議会の一般質問で、伊藤昇議員が「国の定額給付金について」質問し、町長 舟橋泰博、政策推進課長 鈴木典生が答弁しました。
- 質問者
- 伊藤昇 議員
- 答弁者
- 町長 舟橋泰博、政策推進課長 鈴木典生
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 2番 伊藤昇
国の定額給付金について質問いたします。長引く不況、中央と地方や貧富の格差拡大、大失業時代に突入した現代社会、そうした中で米国発の金融危機に端を発した国内景気の悪化は極めて深刻であります。その出口は、全く見出せません。あの小泉首相の行政改革(郵政改革)は、今や全く検証されることもなく、まさにバブルと化して地方の痛みだけが残っております。あれは一体何の騒ぎであったのでしょう。続く安倍総理、福田総理の突然の政治投げ出し辞任。これにかわって出てきた麻生首相は、国民に真意を問うこともなく、人気取りと思われる政策を打ち上げ、その中でも今一番国民の注目を浴びているのが定額給付金の問題でありましょう。生活にあえぐ国民への温かい支援の手と理解したいのですが、どうもそう受け取れない節が多いのであります。選挙対策のリップサービスにすぎないとか、余り評判がよくありません。この給付金は、ご承知のとおり全国民に平等に2兆円を支給するという麻生総理の発案で突然出てきた政策であります。しかし、どうでしょう。生活困窮者ばかりではなく、富裕層にも支給することに対しての異論や内閣の中でも所得制限をすべきだとか、その制限限度額をどうすべきだとの意見の統一ができず二転三転する中で、ついに支給判断は市町村に一任するということであります。これを称して丸投げと言います。麻生総理いわく、地方分権だからすべて市町村に任せてよい。こんないいかげんな理屈で地方に仕事を押しつけた首相に市町村では戸惑いの声が上がっております。何とも奇妙な地方分権論が出てきたものであります。私は、国民の大切な血税を投入するのにこんな場当たり的政策でよいのか疑問を感じます。このことは、今ほとんどの国民の疑問であると信じます。報道によると、共同通信社の世論調査では約6割が定額給付金を評価しないと答えているといいます。巨額の血税を投じるなら、社会保障や教育、医療、雇用など、今直面している緊急の課題に有効活用すべきだと思います。国民の生活の痛みを本当にわかって底上げをしてくれるなら、1回限りの給付金ではなく、社会政策やその充実、低所得者に絞った支援策を講ずるべきだと考えます。以上の観点に立って次の質問をします。1、定額給付金そのものについてどう思いますか。2、市町村に給付をゆだねられたときどうしますか。3、この場合、事務作業がかなり負担になると思いますが、どうですか。以上、質問いたします。
答弁 町長 舟橋泰博(町長は2014年9月まで)
伊藤議員のご質問にお答えをいたします。議員ご指摘のとおり、アメリカのサブプライムローン問題から端を発し、世界は1929年の大恐慌以来の金融危機と言われております。日本においても不良債権処理が終わっているとはいえ、株価の低迷、低調な内需により景気の悪化が進んでおります。さらには、円高により輸出産業は下降の一途をたどり、下請である中小企業は瀕死の状況にあると言われております。定額給付金は、このような景気後退下での住民不安に対応するため、住民への生活支援を行うとともに、あわせて住民に広く給付することにより地域経済対策に資することを目的とする国の施策であります。議員ご質問の1点目、給付金についての考えですが、今申し上げましたとおり国の施策でありますので、町としての施策の是非ではなく、今後の国会での審議を見守ってまいりたいと考えております。2点目の給付をゆだねられたらとのご質問でございますが、先月総務省からこの事業の実施主体は市町村であり、受給権者には市町村が給付し、その実施に要した経費については10分の10を国が補助するとの説明がございました。第2次補正予算案が成立した場合にあっては、国の方針に従うことになると考えております。最後の事務作業量についてですが、議員ご質問のとおり支給事務を町が担うこととなりますと、かなりの作業量になると考えております。3月に国会で予算が成立し、年度内の支給開始となると、町も予算を補正し、歳入歳出に組み込まなければなりません。また、平成20年度の会計が3月で終わりますことから、地方自治法にあります会計年度及びその独立の原則により3月に支出決定ができなければ予算を繰り越すこととなります。その給付方法については、申請方式を採用するため、申請期間が必要となり、国では受け付け期間を3カ月または6カ月で検討しているとのことであります。これにより年度内にすべて支給することはできず、事務の繁雑化が予想されますことから、国からの情報収集に努め、早期に給付準備を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。以上、伊藤議員の答弁とさせていただきます。
質問 2番 伊藤昇
答弁いただきましたが、私のいわゆる思いが伝わっていないのか、何か開きを感じます。特に1点目の給付金のことについてどう考えるかというところが町長の今の答弁で、国の施策であって町の施策の是非ではないという答弁。今私がたくさんいろんな資料を読ませていただきました。全国的なこの声を私は手元に持っております。徐々に理解していただき、共通の認識に立てれば幸いだというふうに考えています。最初に、まず11月の26日に全国の町村長大会というものがあったというふうに報道で見ております。当然町長が行かれたとすれば、ここでこの給付費問題が論議があったのかなかったのか、あったとすればどういう論議だったのかお聞かせいただきたいと思います。
答弁 町長 舟橋泰博(町長は2014年9月まで)
全国町村長大会ありました。いわゆる論議ということがあったのかという質問ですので、論議をする場ではないというような感じでございます。というのは、事前に役員会からすべての集まりがそれぞれありまして、各県、道代表だとかという形の中で会長さんだとか役員が出ております。そんな中で総会に係る議案ということで、さまざまな今の町村が持つ課題だとかというものがテーブルの上にのせられて、この扱いをどうする、こうするという話が事前になされてまいります。そして、総会で約1時間で終わるのですけれども、集まった中でそれらの課題をスローガンとして全部挙げまして、このスローガンについて、その内容については今言ったようないわゆる定額給付金事業に関するということもありました。その中でのイエスかノーかというか、これで進めたいと思うということの中で賛同を得たいということで終わるのですけれども、それが論議といえば論議なのかもしれません。ただ、そういう場であって、議員が言われるとおり定額給付金についてもさまざまな全国町村会からの要望があったということは確かであります。
質問 2番 伊藤昇
この大会が役員を決めるとか、そういうものに限られて行われるということであれば、論議がないということはあらかじめわからないわけではありませんけれども、自治体の町村長のいわゆるトップの方々が集まっていますから、今国や自治体がどういう位置や立場、どういうことに悩んでいるかということは当然頭に置いた人たちがみんなそこに集まっているというふうに考えます。そうすると、そういう大会こそ国民が一番関心のあるこの問題について論議をしていいのではないかと思うのです。そういう場になってほしいなというふうに思います。もし町長がまたこういう出る機会がありましたら、そんな主張をしていただきたいというふうに考えます。次の問題に移ります。2つ目は、この支給の作業に対する費用の問題です。国が全額補助をするからということです。これは、報道もされていましたし、私も承知しておりました。その中身についてわからないから、質問させていただきます。支給をするという部分は、私はほとんどが振り込みを依頼されると思うので、振り込み手数料等のそういう問題に限られたものなのか、あるいは町長がこの答弁の中で作業量が膨大になることを想定しております。そうすると、その事務作業に対しての報酬、あるいは何かそういうものが見返りがあるのかどうかを含められて、この100%、10分の10というのはどういう中身を想定していますか。
答弁 政策推進課長 鈴木典生(政策推進課長は2009年3月まで)
お答えいたします。伊藤議員のおっしゃられたとおり、質問なのですけれども、事務費につきましては10分の10、事務費といいますと職員の通常の勤務体制の中での給与は出ませんけれども、まず時間外、それからそのほかの臨時の職員の賃金、それから一般的に係る事務費等についてはすべて出ます。それで、前回10年前に地域振興券の交付がございまして、そのときも事務費出ていますので、同じような形で10分の10出るという判断をしております。以上です。
質問 2番 伊藤昇
そうすると、2兆円政府で出したというほかに、さらにこうした各自治体の職員の膨大な作業量、超勤あるいは臨時職員の手当、これらを含めるとこの事業を政府がやることによって相当の事務経費がかかる。そういう分をほかに回したほうがいいのではないかという声も実はあるのです、これは。ただ、それは今置いておきましょう。ただ、もう一つ、事務作業上で答弁の中で述べておりますけれども、いわゆる既に想定をしています3カ月から6カ月の期間が必要である。今、年末に実施したとしても間に合わないのです。とすれば、年度内というお約束の期限に間に合わすのには夜通し24時間でも働いていただかなければ間に合わぬと思うのですが、この3カ月から6カ月に対して町長、どうですか。どういうふうに処理できるのか、消化できるのか。
答弁 政策推進課長 鈴木典生(政策推進課長は2009年3月まで)
議員おっしゃるとおり、実際にはできません。まず、今通常国会1月5日からと予定されていますけれども、そこで出されまして、最低通らないで60日いったとして3月になります。3月の中に入りますと、まずうちのほう予算を組み込まなければいけません。それと、繰越明許をかけなければいけません。それまず、3月の議会に間に合えばいいのですけれども、間に合わない場合には臨時議会という形になります。それの後、申請方式でうちのほうから通知書をまず1回出しますので、それに対しての申請書を受理してから、それからの給付という形になりますので、かなり時期はずれる。ずれるというのは、3月の中で支出ができるものもあれば、ほとんどのものが3月を過ぎての支給になると考えております。
質問 2番 伊藤昇
最初は、これは麻生総理は年末に支給をしますということであったのです。そこに度が入ってきて年度末なのです。そして、今聞いてみればまず3月の年度末では無理だろうという答弁。自治体がそう言っているのですから、作業する皆さんがそう思うのですから、これは間違いないでしょう。そういうこともまた非常に私は不信に思うし、国民に対して申し開きの立たぬことの一つではないかというふうに考えます。今そこら答弁していただきました問題について、申請書方式でやると言っていますね。心配なのは、あの灯油支給のときもいろいろと間違いなく該当する者に全員通知し、そして吸い上げることができるかという論議もございました。さて、今回この申請書、その灯油よりも数はうんと多うございますね、全町民の数。そうすると、そういう中には高齢者もい、あるいは身体的弱者もいます。そういう方もみんな申請手続ができると想定できますか。
答弁 政策推進課長 鈴木典生(政策推進課長は2009年3月まで)
まず、国の考え方は、基準日まだ決まっていないのですけれども、1月1日の基準日か、2月1日の基準日で考えていると言われております。その基準日の住民基本台帳に載っております方に給付するということになります。それで、まず最初に町村では申請書を先に、その後に基準日があるのですけれども、基準日の後に給付日があるのですけれども、それを設定しまして、その後にうちのほうから申請書を郵送ですべての町民の方にお送りするという形になります。申込書を送付するのですけれども、申込書の中に申請書が入ってございますので、その申請書で出していただくということになりますので、すべての方にうちのほうから申込書を送付する形になりますので、それにつきましてはすべて網羅できると考えております。
質問 2番 伊藤昇
どういう支給方法、申請式というのはわかるのです。それを町長がどう考えているかということを第1の質問の中に実は入れたつもりなのですが、給付の2点にも答えがありません。結局所得差をつけるのかと。あるいは、つけないのかと。ここのところが非常に国会でも与党、野党含めて論議のあるところなのです。ここのところを町長に是非どうなのかということを聞いているので、答えてほしい。
答弁 町長 舟橋泰博(町長は2014年9月まで)
この定額給付金という目的からいきますと、いわゆる福祉政策、また経済政策というか、いろんな物の考え方があるというふうに判断いたします。ある意味では、福祉的な生活支援ということになると一部のそういう今言っているような制限だとかということもそのテーブルの上にのっかってくるのかなというふうにも思いますし、また経済的なもの、経済政策というふうに考えると、所得制限ということなしに住民ひとしく、国民ひとしくという物の考え方も出てくるでしょうし、一様に考え方としては難しい。そういう理屈をつけるのであれば難しいなというところがあります。ただ、私自身が今のこの流れの中で判断する中では、所得制限は持とうとは思っておりません。そんな中で粛々と今の決定状況を見ながら、そして予測する中で対応する組織も含めて、役場の中で早目に手を打っておこうということでおります。
質問 2番 伊藤昇
それでは、これから私いろんなふるさと創生資金事業なんかのことからさかのぼって、今回国が突然出してくるこういうようなとっぴな政策を比較対照してお互いに認識を深めていきたいというふうに考えます。竹下内閣のときにふるさと創生資金というのをやりました。これ現在検証されている部分がずっとあるのですが、もう全国全部特徴的なの載っています。羽幌町はあのとき探勝船でした。幌延は心象館です。ずっと見ていって東北地方まで眺めていったときに、はっと1つ気づいたのです。このふるさと創生資金は、今言っているこの給付金政策よりももっとすぐれているなと思った点が1つあります。どこかというと、自治体に大きな負担を、事務作業をかけなかったということと、それからもう一つは青森県を例にとってみますと、極端なのが載っていました。青森県の黒石市では、これを純金にいたしました。金は非常に最近値上がりしまして、銀行利息よりうんといいだろうというふうに、私はこれはためになっただろうと。もう一つ、秋田県仙南村という村、現在は3町村合併で三郷町となっているそうです。ここは、仙南村時代に村営キャバレーを建設したのです。笑いますけれども、本当なのです。あっという間に赤字でつぶれました。だから、功罪は非常に差があると。でも、いろいろと金にしたり、うちは探勝船でよかったか悪かったか、とにかく事業もやれました。これを今度給付金の問題で見てみます。時間がないので、余り詳しくは言いませんが、11月の25日に、町長もごらんになったと思いますけれども、北海道新聞の朝刊に2兆円こう使ったらどうでしょうという記事が載っていました。たくさん載っているのです。ご紹介しますと、あっと思って見ました。詳しく全部述べると私の時間なくなりますので、拾ってみますと、全国265校の私立高校に聞きました。私立高校です。退学した人は1年間で何人いますかと。103人と。そこで、こうした勉学の意思に燃える子供たちを何とか経済的理由でやめていかないで救ってやるのに方法がないかということで書いているのです。見ましたら、これは公立、私立問わずにすべての高校生を1年間に家庭から一銭も負担を取らないでかける費用が2兆3,500億と出ていました。2兆円あると全部の高校生が心配なく勉学できます。もしこれ裕福な家庭にやらないで3分の1ということになれば、不幸な家庭の子供は3年間勉学を安心してできるという数字になるのではないかなというふうに考えました。あと、こう書いています。医学の問題、医者の問題。産婦人科医を、年間2,000万を保証する産婦人科医であれば1万人の医師を10年間雇用できますと書いています。2兆円あると医療の問題こんなに助かるのか、これも非常に頭の底に残りました。もう一つ、医療の問題非常に困っています……
質問 2番 伊藤昇
これから趣旨に沿うように、前段の理解を得るためにこういうふうに述べているのです。何がどうかということを今町長に聞いていくためです。誤解しないように聞いてください。もう一つ、病院の問題ですが、全国の自治体病院の累積赤字が2兆15億円だそうです。これを解消できるのでないかと。あるいは、小中学校、きのう実は「報道ステーション」という番組見ましたが、余りいい番組でないと嫌いな人もいるようですけれども、あそこで報道していた学校の耐震化問題。これが4万棟全国であるそうです、まずい学校。これを全部直したということになると、2兆円では済まないのです。3兆ちょっとかかる。例えば1年間に1万校直すとすれば、これは8,000億で済むと。これは、ここにも書いていますし、また「報道ステーション」でも取り上げておりました。学校も指定して、そこへ取材しております。私が言いたいことは、定額給付金と関係があるのはこれからなのです。こういうふうにいろんな金の要る場所がたくさんあるのです。だから、町長、どうでしょう。自治体は、今地方分権を本気になって定着させて推進していかなければならない。したがって、もしできるものであれば国が言う政策であるから是非はないとか、こういう認識を持つのではなく、私は国であろうと、道であろうと、まずいものはまずいとはっきり言っていく、そういう自治体でなければ独立独歩、いわゆるそういう本当の意味での地方自治体に成長していかないのではないかというふうに考えまして、この給付金、ほかに回したらいいという声について町長、どう思いますか。
答弁 町長 舟橋泰博(町長は2014年9月まで)
私にとって今の質問というのは意に沿う返答ができません。と申しますのも、いわゆる定額給付金として、国の施策として今出てきている。その中でそれは2兆円、1兆9,600億、その数字ということになって、その政策の是非を問いながら、だったらこうなる、これに使える、あれに使えるということをどう思うかというご質問だというふうに今とらえました。私これ論議にならないような気がするのです。それをやめたらこっちに使えるとかということの発想というのは、なかなかそれがいいか悪いかとかということは私の今の場で返事に困ります。というのは、定額給付金についての政策的にどう思うのかという論議であれば、それはそれなりの考え方というのが出てくる。方向も出てくるのかもしれません。今その問題が住民の方々にいろいろな問題を提起しているような部分もあるので、それをとらえられながら、その政策がいわゆる問題あるぞと。だから、これだけ使うのだったら、ほかのこの事業はということですから、ちょっと私にとっては返答はしかねます。
質問 2番 伊藤昇
私は、今眺める窓口を給付金の窓から見てみました。ただ、そういう私たちが自治体をやっていくときに国に対して物を申すことができるかということが主たる質問であったけれども、その辺が余りはっきり言うと質問の内容と違いますので、なるべくぼかしましたが、そういうつもりで質問しておりますので、ご理解をいただきたいと思います。時間もなくなりましたので、私は最後に町長にお願い申し上げて私の質問は終わりたいと思いますが、まず地方分権時代といっても財政の保障は全く先が見えません。そんな中でのこれからの地方自治体というものは、前途全くイバラの道でありましょう。しかし、そこに住民が存在する限り、どうしても町長も、また議会も最善の方途を探り、住民に提示して、提供して、協働の町づくりを住民とともに全力傾注をしなければならないのは論をまつまでもないと思うのです。そのために町長には、我が町の将来像を明確に示し、国に対しても道に対してもまずいことはまずいと言って、住民の側に立って主張して、要求していっていただきたい。待ちの姿勢ではなく、攻めの姿勢でいかれることを願って、私の質問を終わります。