富良野市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月13日
(1)子育て支援について/(2)公有財産について/(3)JR線存続について
2016年9月13日、富良野市議会の一般質問で、岡本俊議員が「子育て支援について」「公有財産について」「JR線存続について」について質問し、市長 能登芳昭、市民生活部長 長沢和之が答弁しました。
- 質問者
- 岡本俊 議員
- 答弁者
- 市長 能登芳昭、市民生活部長 長沢和之
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 岡本俊
通告に従いまして、順次、質問してまいります。1点目は、子育て支援についてお伺いいたします。市長は、平成28年度の市政執行方針において、推進する三つの重点政策として、1、農村観光環境都市の形成、2、中心市街地の活性化、3、人口減少と地方創生を掲げ、市政執行の基本としているところであります。重点政策の人口減少と地方創生においては、人口減少は、日本社会の構造的な変革と人々の価値観にまで踏み込まなければ真の解決には至らない難しい問題で、特効薬はないとしているところでございます。人口減少対策と地方創生に向き合うとして、市民参加のもとで、2年間、市民、職員の議論を経て富良野市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン・総合戦略を策定し、「ひと」をつなぐ富良野戦略、「しごと」をつくる富良野戦略、「まち」を育てる富良野戦略を掲げ、合計特殊出生率1.8、観光経済効果に対応する就業者数3,600人、まちなか居住人口1,200人を5年後の数値目標として、仕事をつくり、人を呼び込み、人の暮らしを支える富良野のまちが活性化し、好循環する相乗効果を目指しているところでございます。このような中で、厚生労働省の調査では、平成20年から平成24年の道内自治体での同期における合計特殊出生率1.8を超えている自治体は、共和町、日高町、えりも町、別海町の自治体だけで、同期間での富良野市の合計特殊出生率は1.44であります。私は、子供を産み、無理なく子育てのできる地域社会づくりが大切であると思います。そして、子供の将来の可能性を尊重し、子育て支援の充実、女性の働きやすい環境づくり、教育・医療環境の充実したまちづくりが基本と考えております。そのためには、子供が健やかに育ちやすい社会、安心して子供を育てられる社会の形成が基本で、国、自治体、企業、地域の理解とそれぞれの役割を積み重ねることによって、子育てに対する市民の理解が深まると考えております。市においては、乳幼児医療費助成について、課税世帯を対象とした自己負担の制限がなくなり、この8月より3歳から就学前の児童の入院、通院の医療費1割の自己負担がなくなるところでございます。私は、さらなる支援対策として、現在の小学校卒業までの入院無償化を通院まで拡大を図り、子育て環境の一層の充実、負担軽減を行い、合計特殊出生率1.8の実現を考えるべきと考えますが、市長の見解をお伺いいたします。次に、公有地の今後の方向性についてお伺いいたします。旧北の峯ハイツは、昭和54年1月に中御料にて事業を開始し、平成25年に現在地の東雲町に移転、新築しました。北の峯ハイツ施設は無償譲渡、土地は無償賃貸となり、私も、平成26年第2回定例会において、施設の利活用について質問し、市長答弁においては、多目的交流ができる施設として検討中との答弁がありました。今年度当初予算において改装経費が計上され、現在、改装が終わり、部屋の坪数の大小はありますが、11の部屋ができ上がりました。今後の貸し付けについてお伺いいたします。1点目に、市民利用に当たっての貸し付け開始時期、2点目に、貸し付けを受けることができる団体や個人と対象についてお伺いいたします。3点目に、貸し付けの募集期間、4点目に、利用料などについてお伺いいたします。さらに、旧樹海東小学校は、平成19年3月に廃校になり、同年8月から平成24年まで民間に貸し付けしておりましたが、その後、再利用がない状態で今年度まで続いております。また、旧麓郷中学校は、平成元年に建築され、体育館は昭和28年に建築し、平成25年に廃校されましたが、その後、校庭にはエナライン株式会社によって太陽光発電所が完成し、現在、供給世帯127の発電を行っているところでございます。しかし、旧校舎、体育館は、利用されていないまま、現在に至っているところでございます。市は、現在、ヤフージャパンが実施する官公庁公有財産売却、ヤフーオークションの一般競争入札において、7月19日から8月4日までを入札申し込み期間、8月19日より26日を入札期間とし、予定価格については旧樹海東小学校が3,620万円、麓郷中学校が5,935万円で今年7月に公告されましたが、オークションでの売却の可能性、売却の時期を含めて、見込みについてお伺いいたします。次に、根室本線、富良野線存続の取り組みについてお伺いいたします。JR北海道は、14路線、30区間の営業係数を公表し、黒字路線は一つもないことを明らかにしました。そして、国鉄民営化後、最大規模の事業見直しを目途に、JR北海道単独では維持困難な線区をこの秋にも公表し、沿線自治体と線区ごとに協議会を設け、運賃値上げや減便、廃線に伴うバス路線への転換について示された報道があったところでございます。このような中で、8月に北海道に上陸した台風7号、9号、11号の猛威は、石北線上川-白滝間の路盤が崩落、台風6号が通過し、5号の接近、10号では根室線帯広-富良野間の鉄橋の崩落など、現在も運休が続いている中、また、台風13号から変わった低気圧の影響で、宗谷線では路盤流出などが確認されるなど、一連の台風被害によって北海道に大きな傷跡を残し、さらに鉄道網には大きな被害をもたらし、台風による根室線の運休は富良野農業、観光、通学など、市民生活に大きな打撃を与えております。旭川と富良野を結ぶ富良野線は、通学、通院など、地域の公共交通機関として沿線の住民の皆さんの日々の暮らしにとって大切な足でありますが、今回の台風の影響が少なかったことに安堵しているところでございます。今回の出来事によって、北海道を結ぶ鉄道網がいかに私たちの生活、基幹産業の農業、観光にとって重要なのかを改めて実感したところであります。富良野市では、昭和60年に、市、議会、農業団体、商工団体、労働団体、女性団体などで構成し、鉄道事業の合理化防止、運行体系の改善と整備に対処し、利用促進に努め、地域住民の交通利便を確保することを目的に、市民にJRの利用を掲げ、1回でも多く利用することを目的に、富良野市根室本線・富良野線利用推進協議会を立ち上げ、市長は会長として利用促進、存続に向けた取り組みの先頭に立ってこられました。さらに、滝川市、赤平市、芦別市、富良野市、南富良野町で構成する根室本線対策協議会会長、富良野市根室本線・富良野線利用推進協議会会長として、北海道旅客鉄道株式会社、北海道運輸局に対し、これまで要請活動を行っていると認識しております。そのような状況のもとで、今回のJR北海道の示した方向性はとても残念であり、同時に、厳しく受けとめているところでございます。私は、JR北海道の厳しい経営環境は、そもそも分割民営化で鉄道事業が本州と切り離されたときから、構造的な赤字を強いられていることが根底にあると思います。JR線は、市民の交通手段として、富良野地域経済の農業、観光にとって、最も重要な交通機関であり、関係自治体と協力し、存続に向けた取り組みを行ってきましたが、この問題は、JR北海道と自治体間の枠組みを超えた運動として、国に対し、JR北海道の支援策を強く働きかける必要があると考えております。富良野地域住民、富良野に訪れる観光客の足を守り、消費地に向けて富良野の農産物の安定出荷に向けた今後の取り組みについて、市長の見解をお伺いいたします。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
-登壇-岡本議員の御質問にお答えをいたします。1件目の子育て支援について、医療費助成拡大についてであります。これまで、北海道補助基準をもとに助成を行っていたところでありますが、富良野市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン・総合戦略により、乳幼児期の子育て世帯の経済的負担を軽減するため、本年4月診療分より3歳から小学校就学前児童の課税世帯を無料化、さらに、8月診療分より、小学校就学前児童の所得制限を廃止し、小学校就学前の通院及び入院に関する医療費については無料といたしたところであります。一方、小学生につきましては、北海道補助基準に基づき、非課税世帯の入院に係る医療費は無料、課税世帯の入院に係る医療費は1割負担となっているところであります。今後、その実績、効果を検証し、子育て支援の総合的な政策の中で、一部助成等を含めて判断していくものと、現在、考えているところであります。次に、2件目の公有財産について、公有財産3施設の今後の方向性についてであります。旧北の峯ハイツにつきましては、市民アンケート調査の中から出された地域活動、芸術・文化の創作活動、研究・研修活動、各種サークルなどの活動拠点として、個人、団体の専有を前提とした多目的な貸しスペースの整備を現在進めております。今後、この施設を利用していただき、市民の交流の輪が広がり、また、市民活動が活性化することを期待するところであります。早期の利用開始を考えているところであり、貸し付けに係る募集要項の整備、貸し付け料金の設定など、準備が整い次第、広報、ホームページ等で募集をしてまいります。また、貸し付け料については、利用しやすい設定を考えております。次に、旧樹海東小学校と旧麓郷中学校の2施設は、売却を方針とし、現在、ヤフー官公庁オークションの公有財産売却を活用し、売却を進めているところであります。なお、旧麓郷中学校につきましては、今年度に入り、購入の打診があり、現地案内をするなどの対応をしているところであります。次に、3件目のJR線存続について、根室本線、富良野線存続に向けた状況の御質問であります。この御質問につきましては、きのう質問をいただいた中での回答と重複をいたすところがございますが、改めて、この問題につきましては、上川地方総合開発期成会では、地域における公共交通機関の路線維持・確保のための総合的な支援制度の創設について国や道、管内国会議員に対して要請している現状でございますけれども、今後、さらに、北海道市長会においてJR北海道の鉄道事業見直しに関する要請を行う予定になっているところであります。以上であります。
質問 7番 岡本俊
まず、第1点目の子育て支援についてであります。まち・ひと・しごとの冊子の中に、子育て世代の実態というアンケートなどが出ているわけでありますが、子供を産めない理由の一つに、お金がないのでという回答が73%だというふうに記憶しております。そういうことで、正直に言って、いまの富良野の賃金体系の中では、若い世代の皆さんにとって2人目というのは非常にハードルが高く、なかなか難しい環境ではないかというふうに思っております。ちなみに、平成25年でありますが、富良野では、26歳から30代の月額給与が17万8,190円、年間所得が237万7,536円という賃金体系です。これは平成25年なので、いまはもっと上がっているのではないかと思っていますし、もうちょっとしたら平成28年度版が新しく出ると聞いておりますが、そういう厳しい環境というか、厳しい賃金体系の中で、子供を産み育てるということは大変だなと改めて実感したわけであります。しかし、いま、合計特殊出生率1.8を目指す富良野市としては、その手助けをする、少し背中を押してあげる、そういう心遣いが必要だというふうに思っておりまして、それが、市長の目指す合計特殊出生率1.8につながるというふうに改めて思っております。その辺に関して、先ほどは、今後判断していくというような答弁をいただいたと記憶しておりますが、その判断ということについてもう少し深めたお話をしていただければありがたいと思います。
答弁 市民生活部長 長沢和之(市民生活部長は2018年3月まで)
岡本議員の再質問にお答えいたします。先ほど御回答したとおり、本年度につきましては、小学校就学前までの負担を無料化するということで、いろいろな制限を廃止して負担軽減を図ったということでございます。次のステップとしましては、小学生の部分がまだございます。さらには中学生ということですが、他市の状況を見ますと、道内でも既にそこまで踏み込んで対応している市町村がございます。総合的な判断でございますが、他市の状況というより、当然、富良野市がどうあるべきか、どう対応すべきかということが優先でございます。さらに、財政的な負担がどの程度になるか。小学校の入院及び通院を含めて全て無料ということですと、かなりの負担がございます。その部分で、例えば入院分から徐々に進めるというような対応もあるかと思いますので、他市の状況を含めて、そこら辺を検討していきたいということでございます。以上です。
質問 7番 岡本俊
やはり、この政策を進めるためには、ある部分では待ったなしであって、やはり、行政として多くの市民の皆さんに強いメッセージを出さなくてはいけない、私はそう思っているところでございます。そういう部分で行くと、私自身は、もう少し踏み込んだ答弁が欲しいなというふうに思っております。道のホームページには、道内の各町村の子育て支援に対する実施状況が出ております。そういう中で、多くの自治体では小学生まで、中には中学生まで子育て支援をやっている自治体もありますので、やはり、私は、富良野は早急にこの判断をしなければいけないのではないか、そう思っておりますが、その辺の見解についてお伺いいたします。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
岡本議員の再質問に市民生活部長からお答えしたことに、私からも補完的にお答え申し上げたい、このように思います。医療費の問題につきましては、いま、どこの市町村においても、いろいろ創意工夫しながらやっているわけでありますが、本市では、この財源が大体3,000万円ぐらいかかるわけです。そういう中で、いま現在、市民福祉を含めて、議員の皆さん方から市民生活向上の御質問をたくさんいただいておりまして、また、地域の皆さん方からもいろいろな御要望が出てきているところであります。さらに、特に今回の災害によって、農地の災害が大幅に出てきております。これは、災害の適用がならないわけであります。今後、本市においても、将来展望を考えた基盤整備等をしていかなければならない、こういう課題もございます。そういう状況に鑑みると、いま一挙にというお話でございますけれども、私は、医療費の状況がどんどん伸びてくるような状況なのか、あるいは、実施したことによってどの程度の増額が見込まれるのか、こういうことを総合的に判断しながら次の段階のステップを踏む、こういう考え方で進めたいというふうに感じております。恐らく、いま、国で考えているのは地方交付税の減額でありまして、ことしはもう既に4,700万円の普通交付税の減額であります。いま、本市においては、地方交付税が歳入の44%を占めているわけでありますから、こういう状況を考えてみますと、健全財政を行っていく上においては、これからの総体的なまちづくりの中で事業というものもある程度抑えながら、そういうように計画的に進める事業についても、暫時、御理解を賜りたいというのが現状でございます。そういった点で答弁とさせていただきたい、このように思うところであります。
質問 7番 岡本俊
いまの市長の答弁では、一つ一つ段階を踏みながら支援策を考えていくということであります。しかし、この5年間で合計特殊出生率を1.8にするということは、やはり大変な努力が要るのではないかというふうに思っております。これは、家庭内や地域の課題もあれば、行政的な支援とか、いろいろな要素があるというふうに思っております。市長のお考えとしては、財政的なことも含めて検討しなければならないので一気にはできないというふうなことでありますが、5年間で合計特殊出生率を1.8にするという部分でいくと、私は、やはり、一定のカンフル的な施策も必要ではないかというふうに思っておりますが、その点について改めてお伺いするところでございます。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
岡本議員の再質問にお答えをいたしたいと存じます。議員の御意見が出生率にかなり集中しているようでございますけれども、いま現在の1.44は全道的にも低いほうではないわけであります。恐らく、これから現在の状況である1.44を下げないような状況づくりを基本にしていきたいと思います。さらに、1.8にするためにはどうかというような状況も、過日、鳥取大学の藤山先生のお話を聞いた議員もたくさんいらっしゃると思いますけれども、出生だけにこだわるのでなく、当然、移住あるいはUターンといった施策もあわせてやるのが地方創生の大きな施策でございます。当然、出生率を上げることに向けて努力はしていかなければならないと思いますけれども、現状を考えたときに、医療費の無料化だけでそういうことが解決するかということなりますと、それだけでは出生率の大幅な増強は望めない、その他のものももろもろをかみ合わせながら施策をやっていくことが出生率にもつながっていく、私はこういう考え方に立っております。岡本議員から御質問ありましたことについては、見解の相違もございますが、それぞれの考え方をお持ちですから、それはそれとして尊重していかなければなりませんけれども、現在の状況では前段で申し上げた考え方のもとに実施したいという意向であります。
質問 7番 岡本俊
見解の相違と言ってしまうと、この場で議論できないと思います。私は、やはり、市が掲げ、そして市民の皆さんで一緒につくり上げた創生の戦略会議に市としてどのように近づけるか、そういう努力が必要であります。その手法はいろいろあるかもしれませんが、その手法を組み合わせていくということであって、それを財政的なところで切るようなことでは、この目標はなかなか達成できないのではないかというふうに思っております。今後、逆に市長の行政手腕が問われるのではないかというふうに私は思っているところでございます。以上です。