富良野市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月12日
(1)海外投資のモデル地域の選定について/(2)海外観光客の受入体制の整備について
2016年9月12日、富良野市議会の一般質問で、水間健太議員が「海外投資のモデル地域の選定について」「海外観光客の受入体制の整備について」について質問し、市長 能登芳昭、企画振興課長 西野成紀、経済部長 原正明が答弁しました。
- 質問者
- 水間健太 議員
- 答弁者
- 市長 能登芳昭、企画振興課長 西野成紀、経済部長 原正明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 水間健太
-登壇-さきの通告に従い、順次、質問いたします。まち・ひと・しごと創生事業が本格化し、本市においても、第5次富良野市総合計画後期計画へ反映し、これからの展開が期待されるところです。特に、農業と観光を基幹産業とする本市においては、農業の振興、発展のための対策と同等に、観光分野への迅速かつ効果的な対策が必要だと感じております。国の進める政策、為替市場のさまざまな要因により、外国から日本を訪れる外国人が急速に増加し、ことしは、過去最高だった昨年よりも上半期で28.2%増加の約1,171万人という報告がされています。また、本市への来訪者も、2011年以降、大幅に増加していて、2011年には外国人の宿泊客数が1万9,457人だったのに対し、2015年には7万7,194人と約4倍になっています。ことしは、観光スポットだけではなく、市内各所を徒歩や自動車で移動している外国人が多く見受けられ、広い範囲を徒歩で移動することは、地域住民と直接触れ合う機会もふえ、飲食を初め、消費の促進にもつながることから、国際観光地づくりを推進する本市にとって、これは最良の機会であると感じています。この機会を最大限生かすためには、後期基本計画にもあるように、海外観光客のニーズ把握と受け入れ基盤の整備を早急に進める必要があり、海外観光客の消費拡大を図ることは、市内事業者の安定につながるだけではなく、起業や雇用の促進など本市にとって大きなメリットがあると考えます。先月、北海道から、富良野市を海外投資モデル地域に選定したとの発表がありました。これは、北海道が地方創生事業の一環で進める投資先導型グローカルビジネス推進事業の受入態勢支援型委託事業のことだと認識しております。この事業をきっかけに、海外観光客が安定して来訪する仕組みと、海外企業などによる投資の受け入れ体制が強固に整うことができれば、国内でも有数の国際観光地となるための基礎につながると思います。しかし、不用意で過剰な投資の受け入れは、地域の未来にとって大きな不安要素になりかねないことだとも感じます。国際観光地として先進地でもあるニセコエリアの倶知安町では、不在不動産所有者の増加に伴い、町民のみならず、旅行者に対して、快適で質の高い環境の提供を維持することが困難になってきていることから、高い満足を持続的に得られる世界水準の観光地づくりを目指し、地区にかかわる人々の主体的な取り組みを支援する倶知安町ニセコひらふ地区エリアマネジメント条例を2014年に制定し、行政と住民が一緒になって観光政策を進めていくために体制を整えてきています。本市においても、国際観光都市を目指すに当たり、明確な地域の将来像を地域住民と共有していく必要があると思います。また、土地取引や開発行為などの投資と、富良野の財産である景観や環境の保護をバランスよく進めていく必要があり、一定の規制や容量制限なども視野に入れ、外資と地方の双方にメリットのある協力関係を構築していかなければならないと考えます。そこで、1件目は、海外投資モデル地域の選定についてお伺いします。投資先導型グローカルビジネス推進事業、委託業務企画提案指示書によると、参加表明書の提出期限が平成28年7月29日、企画提案書の提出期日が8月18日、委託期間が平成29年3月17日までとなっています。この企画提案指示書は、委託業者へ対するものと認識しております。本市がその受入態勢支援型の地域として選ばれたと発表があったのが8月1日だったと記憶しておりますが、本市がモデル地域として選定された経緯についてお伺いいたします。次に、事業概要について、3点お伺いいたします。1点目に、本事業の推進に当たり、事業主体はどこになるのか。2点目に、本事業の概略についてお聞かせください。3点目に、事業完了までどのようなスケジュールとなっているのか、お聞かせください。次に、役割分担について、2点お伺いします。1点目に、本事業の推進に当たり、担当する本市の部局はどこになるのか、また、その対応とその他部局との連携についてお伺いいたします。2点目に、本事業推進に当たり、北海道、富良野市、委託事業者の立ち位置について、それぞれがどのような立場で進めていくのか、お伺いいたします。続いて、2件目は、海外観光客の受け入れ体制の整備についてお伺いいたします。総合計画、総合戦略では、国際観光地づくりの推進として、海外観光客のニーズの把握を初めとして、積極的な誘客を図るとしています。日本への訪日外国人の増加に伴い、本市への海外観光客も増加傾向にあり、現状、多くの外国人が市内を回遊しています。特に、中心市街地を徒歩で観光する方も多く見受けられ、これは消費拡大の機会であるとともに、ニーズ調査の絶好の機会であると感じます。そのような中で、地域住民とかかわる機会をさらにふやすことと、市内事業者への訪日外国人への対応に関する支援を行うことは、本市にとっても大きなメリットとなり、海外観光客にとっても快適かつ安心して旅行ができることにつながることから、リピーターになってもらえる可能性も広がるのではないかと考えます。そこで、海外観光客の受け入れ体制の整備についての進捗状況と今後の取り組みについて、3点お伺いいたします。1点目は、海外観光客のニーズ把握の進捗状況と今後どのようにニーズ調査を行っていくのか、お伺いします。2点目は、総合計画には、市民が積極的に外国人と接する機会をつくるとありますが、市民と海外観光客が接する機会はどのように確保されているのか、お伺いいたします。3点目は、今後どのように受け入れ体制の整備に取り組んでいくのか、内容とスケジュールについてお伺いいたします。次に、海外観光客が中心市街地などを回遊している現状について、2点お伺いします。多くの海外観光客が中心市街地を中心に回遊している中、それぞれの店舗がどのような対応しているか、聞いたり見たりしているところでは、多言語のメニューや値札などで対応するところ、入店はさせるが、どのように対応していいかわからないので、何もしていないところ、入店も拒否しているところなど、それぞれの店舗により異なります。また、対応はするが、時間がかかるので、できれば来てほしくないと言っている店舗もありました。共通していることは、その対応については個別の店舗では限界があり、文化の違いや接客の仕方がわからず、どのように対応するのがベストなのかがわからないということです。しかし、これだけ多くの海外観光客が中心市街地を歩いていることは消費拡大のチャンスであり、その消費を最大限引き出すことができれば、本市にとっても大きなメリットがあると思います。個別の店舗の努力である点も理解をしますが、海外観光客の消費の促進を図るため、市が包括的・具体的施策を推進する必要があると考えますが、見解を伺います。次に、2点目、総合戦略で、具体的な事業としてわかりやすい案内誘導看板で海外観光客の積極的な誘客を図るとありますが、消費促進のためには、看板だけではなく、時代に合った効率的に誘客する仕組みが必要であると考えますが、見解をお伺いし、1回目の質問を終わります。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
-登壇-水間議員の御質問にお答えいたします。1件目の海外投資のモデル地域の選定についての1点目、経緯についてであります。北海道は、海外から本道への投資を促進するため、地方創生推進交付金を活用した投資先導型グローカルビジネス推進事業の中で、海外投資受け入れのモデル地域を道内からおおむね3市町村を選定し、海外プロモーションの実施や、投資家招聘受け入れ体制づくり等のサポートを行うとともに、日本貿易振興機構などと連携して相談体制を強化し、フォローアップの充実を図ることとしているところであります。こうした中、北海道は、本年6月22日付で、道内市町村に対して、海外からの投資受け入れに向けた計画案の募集を行ったところであります。本市では、近年、外国人観光客の増加とあわせ、外国資本による開発計画や建物建設の相談など、海外から投資に関するニーズが高まっていたため、海外からの投資に対する受け入れ体制の確立を図り、定住・交流人口の増加による地域活性化と雇用の確保を図ることを目的に、6月30日に海外からの投資受け入れに向けた計画案を北海道に提出し、8月1日付で受け入れ体制づくりのモデル地域として選定をされたところであります。次に、2点目の事業概要についてであります。事業主体は北海道であり、事業内容は、北海道が本市に対して効果的な情報発信や受け入れ体制の課題解決に向けた提言を行うこと、外資誘致の専門家を派遣して研修会を開催すること、提言を踏まえた必要な支援を行うこと、投資対象物件や投資優遇措置に係る英語版データ集を作成することなどであり、北海道が専門知識を有する事業者に委託することとなっております。また、事業完了までのスケジュールにつきましては、今後、北海道及び委託事業者と協議の上、本市における現状、課題把握と方策の提言、専門家派遣による指導・助言、その他、提言を踏まえた必要な支援やサポートについて、平成29年3月に開催予定の北海道が主催する産学官連携会議において、委託事業者が事業効果や今後の課題等について報告し、事業が完了をいたします。なお、事業完了後も、引き続き、北海道と連携をしながら、海外からの投資受け入れの体制づくりに努めていきたい、このように考えているところであります。次に、3点目の役割分担についてであります。本事業の本市の担当部局は、企業誘致に向けた施策や制度、土地利用などの総合調整を担う総務部企画振興課であります。その対応として、今後、北海道及び委託業者と協議の上、具体的な取り組みを詰めるとともに、他の部局との連携については、本年7月19日に、企業立地への対応による産業振興と雇用拡大を目的に設置した富良野市企業立地庁内連絡会議の中で情報の共有を図ってまいりたい、このように考えているところであります。また、北海道、委託業者、本市それぞれの立場でありますが、北海道は事業主体としての発注者側であり、委託事業者は業務を請け負う受注者側であり、本市はモデル地域として選定された市町村として、海外投資に関する課題、まちづくりの方向性、これまでの取り組み内容について意見反映をし、海外投資による地域のトラブルを未然に防止し、定住・交流人口の拡大による地域の活性化と雇用の確保を図っていきたい、このように考えているところであります。2件目の海外観光客の受け入れ体制の整備についての1点目、推進状況と今後の取り組みについてであります。国は、観光は成長戦略の大きな柱の一つであり、地方創生の切り札として積極的に取り組みを進めていくものという考えのもと、海外観光客の目標数を2020年に4,000万人、2030年には6,000万人と設定をしたところであります。本市といたしましても、この国の方向性に合わせ、海外観光客の受け入れを進めることにより、観光による経済活性化を進めてまいりたいと考えております。沿線1市4町1村で構成します富良野・美瑛広域観光推進協議会では、海外観光客の新規開拓を進めており、現地での旅行博覧会において、直接、旅行の動向の調査を行うとともに、現地旅行会社との意見交換による実態把握も行っているところであります。また、政府観光局からの情報収集や市の海外担当嘱託職員による旅行会社への聞き取りも行い、成果を上げていることから、今後も同様の手法により取り組みを進めてまいりたい、このように考えているところであります。次に、市民と海外観光客が接する機会の確保についてであります。冬期間の取り組みとして、パーティー形式によるまちなか交流イベントを開催し、市民と海外観光客の交流や、地元文化に触れる機会を提供していくとともに、地元高校生の協力により、茶道の体験や、海外観光客と一緒にスキーを楽しむスキーホストなどに取り組んでいるところであります。また、市内飲食店では、独自で海外観光客との交流の場を設けるところもあるなど、さまざまな形の中で交流の機会が確保されているものと認識をいたしているところであります。次に、今後の受け入れ体制の整備についてであります。一つ目は、平成29年度に国が認定するブランド観光圏の認定要件に従い、パンフレットやウエブサイトの多言語化、外国人スタッフの配置、市内2次交通の充実、標識サインを整備するなど、引き続き海外観光客の受け入れ対応に取り組んでまいります。二つ目には、海外観光客を含めた本市の観光全体をマネジメントする組織としてのふらの版DMOの設置について、関係団体と連携を図りながら検討しているところであります。三つ目には、本年度、本市を訪れた海外観光客が宿泊先から市内を移動するための2次交通の調査を行う予定であります。また、引き続き、海外観光客の満足度向上に向け、小学校の外国語授業を活用した異文化理解や、市民講座による語学研修など、市民の海外観光客の受け入れに向けた意識の醸成に努めてまいります。次に、2点目の海外観光客が中心市街地などを回遊している現状についてでありますが、現在、フラノ・マルシェを拠点施設として、まちなかを回遊する海外観光客はふえていると認識をしているところであります。このような現状の中、消費拡大に向け、消費税免税に取り組む店舗があるとともに、市としては、従業員向けの語学研修会の開催、外国語表記の協力などについて対応しているところであります。しかし、海外観光客の受け入れを望まない店舗もあることから、観光協会や商工会議所などと連携をしながら、海外観光客の消費拡大に向けて取り組んでまいりたいと考えているところであります。次に、消費拡大に向けた効果的な誘導についてでありますが、現在、商工会議所では、海外観光客のまち歩きに向けた環境整備の検討を行っていることから、これと連携を図りながら海外観光客のまちなか回遊を誘導してまいりたい、このように考えているところでございます。以上であります。
再質問 11番 水間健太
それでは、順次、再質問をさせていただきます。まず、1件目の海外投資モデル地域の選定についてなのですけれども、これから、北海道と委託事業者と本市が協力して調査を進めていく、体制を整えていくというような答弁をいただきました。本事業によってある一定の方向性が示されると思うのですけれども、その方向性と、本市の事業完了後の外資の受け入れ体制の基本的な考え方というものは同じものになるのかどうか、見解をお伺いいたします。
答弁 企画振興課長 西野成紀(企画振興課長は2019年12月まで)
水間議員の御質問にお答えいたします。今回、富良野市は、海外投資モデル地域に選定されましたけれども、本市といたしましては、今後の海外投資のニーズに関して、このような投資家はどのようなニーズがあるか、投機目的なのかどうなのか、まずそうした情報収集を行うことと、あわせまして、受け入れのためのさまざまなノウハウが蓄積されていないので、その蓄積が必要であり、あわせて、海外の資本進出に際しては文化の違いによるトラブル、あつれきへの対応も必要であります。このようなことから、今回、応募し、そして、選定を受けたものでございます。今後、道、委託業者、市と三者の連携の中で協議を行っていきますけれども、こうした富良野市が抱えている課題等の意見反映を図り、事業完了後には、基本的に道が考える海外資本の促進と富良野市が考える受け入れ体制の整備について整合性を図って話し合いを進めていきたい、このように考えているところでございます。以上でございます。
再質問 11番 水間健太
それでは、次に移ります。海外観光客の受け入れ体制の整備について、進捗状況と今後の取り組みについてはただいま説明いただいたことで理解いたしましたが、海外観光客が中心街などを回遊している現状についての1点目で、消費拡大に向けて具体的な施策を講ずるべきと考えるがという質問に対しては、市長のほうから外国語表記の支援を行っているとお伺いいたしましたけれども、この具体的な内容について御説明をお願いします。
答弁 経済部長 原正明(経済部長は2017年3月まで)
水間議員の御質問にお答えいたします。商店の皆さんの外国語表記の支援ということでございます。現状では、個店のほうから、こういう形で外国語表記をしたいので、それについて指導してほしい、あるいは手伝ってほしいという申し入れを受けまして、そのお手伝い支援をしているという現状でございます。
再質問 11番 水間健太
了解しました。続いて、効率的に誘客する仕組みのほうで再質問させていただきます。観光庁の外国人旅行者に対する調査では、旅行中に困ったことという問いに対して、無料公衆無線LANの環境と答えた人が36.7%、地方部に限れば50%と、全項目の中でも圧倒的に高い数値となっています。12月の定例会でも質問させていただきましたけれども、私も、無線公衆LANの整備は多額の費用と時間かかってしまうために難しいと思っています。しかし、観光案内所にあってほしいサービスはという問いに対しても、無料公衆無線LAN環境の情報というのが45.1%で、地方部に限れば49%と、高い割合となっています。一方、ピクトグラムだったりサインが少ないと答えている人が、地方部においては1%、わかりにくいと言っている人が4%です。先ほど、市長は、今後はサインや看板などの多言語化に努めていくと言っていましたけれども、もちろんこれも必要だと思うのですが、無料公衆無線LANに関して、整備はできなくても、民間でも無料開放しているところがかなりふえてきている現状がありますので、行政や民間で無料開放している場所や、SSIDなどの情報をまとめたパンフレットがあったり、あるいは、ウエブで情報提供できれば海外観光客の満足度も上がると思いますし、中心市街地の回遊促進や市街地以外へ誘客するきっかけにもなるのではないかというふうに考えています。ほかにもそういう体制を整えれば、各種イベントでも活用できますし、さまざまな施策に役立つのではないかというふうに思っています。ですから、国内外の観光客に一括した情報提供するということは、市が先頭に立ってやるべきことだと私は思っています。12月の定例会で同じような質問をさせていただいたときは、無料公衆無線LANに関する一括した情報は市では出していない、それぞれが自己で行うべきものと答弁されていますが、その見解についてはいまも変わっていないか、確認をお願いします。
答弁 経済部長 原正明(経済部長は2017年3月まで)
水間議員の御質問にお答えいたします。観光客、特に海外の観光客が観光地を訪れてどんな問題が起こるかというようなことでの私どもの基本的な理解ですが、言語、言葉、Wi-Fi環境、それから、カードの利用、地域内の2次交通というようなことが支障になる、あるいは、問題になると理解をしております。そういう中で、Wi-Fi環境については、昨年12月の答弁で、基本的には事業者のお考えのもとにというようなお話をさせていただいたと思いますけれども、そちらが基本になることについては現状でも変わっておりません。ただ、いま申し上げたとおり、Wi-Fi環境については大きな課題でございまして、現在、商工会議所のほうで、まち歩きナビゲーション開発事業という補助事業で調査を実施しているところでございます。この中で、いまお話が出ているような環境整備、あるいは、どんな情報があったらいいのかということについて調査をすることになってございますので、そちらの調査の結果を含めて、改めて商工会議所と協議をしてまいりたいというふうに考えてございます。