みんなの議会

富良野市議会 平成27年第2回定例会 2015年6月23日

(1)第5次富良野市総合計画、後期基本計画について/(2)ふるさと納税制度について/(3)水稲作付けの将来構想について

2015年6月23日、富良野市議会の一般質問で、渋谷正文議員が「第5次富良野市総合計画、後期基本計画について」「ふるさと納税制度について」「水稲作付けの将来構想について」について質問し、市長 能登芳昭、総務部長 若杉勝博、経済部長 原正明が答弁しました。

質問者
渋谷正文 議員
答弁者
市長 能登芳昭、総務部長 若杉勝博、経済部長 原正明

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 13番 渋谷正文

-登壇-さきの通告に従いまして、順次、質問をいたします。1件目は、第5次富良野市総合計画、後期基本計画についての1点目、総合計画後期基本計画と地方版総合戦略の整合性についてお伺いいたします。人口減少、地方創生といった内容は、既に前期計画の中で触れられ、PDCAの仕組みを動かしてきた富良野市においては、策定における事務的な作業に大きな変化はないと認識をしております。大枠の考えのもと、市民との意見交換を行い、骨子を固めていくことが必要であります。その実現のためにも、市の将来ビジョンを市民と職員が一緒になって練り上げ、つくるプロセスが大切であります。あわせて、総合計画の策定に当たり、計画の実効性を確保するためにも、都市計画マスタープランなど他計画との調整や整合性についての検討が必要と考えるところです。ここで、四つの点をお伺いします。一つ目として、時代の変化や課題を認識し、将来を展望した後期計画策定に向け、課題と基本方針をどう考えるのか。二つ目として、総合計画後期基本計画と地方版総合戦略の整合性についての検討はどうなっているのか。三つ目として、総合計画後期基本計画の実効性を確保するためにも、他計画との調整や整合性についての検討が必要であると考えることから、見解を伺います。四つ目として、今後の進捗、タイムスケジュールについてお知らせを願います。2件目は、ふるさと納税制度についての1点目、富良野ブランドを活用したふるさと納税制度についてお伺いいたします。平成27年4月からのふるさと納税制度改正により、個人住民税の1割だった控除上限額が2割に拡充されるなど、制度の趣旨に沿った地域の取り組みへの支援が実現できるよう制度の一層の拡充を図るなど、国はふるさと納税のさらなる活用を促進しています。交流人口の拡大が期待され、自主財源の確保の一助にすることによって、いままでできなかった新しい事業や市が抱える課題に対して解決するための事業など、さらなる魅力向上のために多くの恩恵を受けられるように富良野ブランドを活用した策を講じるべきではないでしょうか、見解を伺います。あわせて、平成25年第2回定例会の一般質問にて、ふるさとサポーターについては、今後、調査研究をするとの答弁がありましたので、検討結果とその後の動きについてお伺いいたします。3件目は、水稲作付の将来構想についての1点目、需要に応じた富良野米生産についてお伺いいたします。国が示す農林水産業・地域の活力創造プランにおいては、平成30年産以降は、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも、国が策定する需給見通し等を踏まえつつ、需要に応じた円滑な生産が行える状況となるよう、行政、生産者団体、現場が一体となって取り組むと記されています。しかしながら、現状の富良野市農業再生協議会の水田フル活用ビジョンの取り組み方針の中では、作付確保につながる将来構想が記されてはいません。こうした産地構造の転換は、国の一律的な農業施策だけでは実現しません。本市が中長期的な視点に立ち、地域農業の実情を踏まえ、きめ細やかな施策を組み込むことが欠かせません。生産現場からの課題をくみ上げ、拡充強化を重ねていくことが重要であります。将来展望が描けるように、重要な農業施策と位置づけ、中長期的にどのように取り組んでいくのか発信することは、まことに重要であると考えます。ここで、五つの点をお伺いします。一つ目として、農業振興における米の位置づけについてお伺いします。二つ目として、米政策改革によって本市への影響はどのように捉えているのか、影響を小さくするための対処策の検討についてお伺いします。三つ目として、米政策改革への対処における本市の役割及び関係機関の役割についてお伺いします。四つ目として、主食用の富良野米は、良食味であると評価を受けております。売り場確保に向けた推進は、水稲作付面積の確保につながると私は考えますが、どのような戦略を持って推進していこうとしているのか、お伺いします。五つ目として、水稲作付面積を維持していくためには、飼料用の水稲にも取り組むことを想定しますが、現状では流通のあり方やコストに課題があるように思います。地元畜産農家への供給体制を考え、課題解決を図ることが求められるのではないでしょうか。見解を伺い、第1回目の質問を終わります

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

-登壇-おはようございます。渋谷議員の御質問にお答えをいたします。1件目の第5次富良野市総合計画後期基本計画に関して、総合計画後期基本計画と地方版総合戦略の整合性についてであります。人口減少や少子高齢化は、地方の共通の大きな課題であり、本市におきましても、昭和40年と平成22年の国勢調査による人口比較では33%の減少であり、高齢化率は26.8%となり、平成15年度から死亡数が出生数を上回る自然減が続いているところであります。後期基本計画の基本方針につきましては、第5次富良野市総合計画の基本理念や将来像、五つの基本目標の体系は踏襲しつつ、人口減少や少子高齢化の対応、交流人口の拡大、農業の担い手育成や6次産業化などを総合的に組み合わせた施策、取り組みを構築することが重要であると考えております。次に、総合計画後期基本計画と地方版総合戦略との整合性についてでは、総合計画は、総合的な振興や発展を目的とした本市の最上位の計画であり、人口減少克服や地方創生を目的とする地方版総合戦略は、総合計画の施策の一部として位置づけ、策定をしてまいります。次に、他計画との調整や整合性につきましては、福祉、教育、産業などを個別具体の政策課題については40の個別計画として策定しておりますが、総合計画を具体的に実現していく個別計画として一体的に推進をしてまいります。次に、人口減少対策に向けた地方版総合戦略の取り組みにつきましては、昨年の9月から11月まで、人口減少に関する危機感を市民とともに共有するために、人口減少の現状をテーマとした「市長と語ろう!地域懇談会」を開催し、12月には内閣まち・ひと・しごと創生本部事務局の五十嵐参事官を招き、市民を対象に「北海道の人口動向と地域戦略の考え方」と題した講演会を開催したところであります。庁内の取り組みといたしましては、昨年12月に女性職員によるワーキングチームと中堅・若手職員によるワーキングチームを設置し、約4カ月の議論を経て3月末に人口減少対策に関する提言書をまとめたところであります。4月には総合戦略策定本部を立ち上げ、国の地方創生関連施策の情報収集を行うとともに、地域経済分析システムによるデータ分析をし、さらに、人口減少問題に関する市民アンケート調査を実施しております。今後におきましては、庁内論議として6月までに課内における前期基本計画の検証作業と後期基本計画の策定作業を行い、7月には専門部会、8月には総合戦略策定本部会議において素案を作成する予定であります。さらに、庁外論議といたしましては、9月から産業界、行政機関、教育機関、金融機関、労働団体による富良野市総合戦略有識者会議において素案の協議を行い、10月以降、地域懇談会、パブリックコメント手続により市民からの意見を求め、来年3月までに国へ地方版総合戦略を提出したい、このように考えているところであります。次に、2件目のふるさと納税制度に関して、富良野ブランドを活用したふるさと納税制度についてであります。まず、ふるさとサポーターの検討結果についてであります。ふるさとサポーター制度は、全国各自治体においてさまざまな方法で実施されておりますが、一つには、ふるさと納税制度とあわせて、まちの応援団として同制度を導入し、まちの情報発信を願ったり、まちづくりのアイデアをいただくといった例もございます。ふるさと納税につきましては、条例制定及び基金の設置は行わず、一般寄附として取り扱うこと、特典を設けての募集は行わないことを基本に行っているところであり、登録された方にさらなる特典を付与するような内容でのふるさとサポーター制度の導入は現段階では考えておりません。次に、ふるさと納税制度の改正についての対応であります。控除額の限度額が拡大され、ワンストップ特例制度が設けられたことから、市ホームページにふるさと納税の項目を設け、より簡単に御案内、お知らせができるようにしております。次に、自主財源の確保の一助にして事業に充てることにつきましては、今般、ふるさと納税制度が拡充された一方、改めて、国から地方公共団体に対し、特産品など返礼品は制度の趣旨を踏まえた良識ある対応とすることが通知されたところであります。本市におきましては、ふるさと納税の趣旨並びに現況に鑑み、これまでどおりの対応をしてまいりたい、このように考えているところであります。3件目の水稲作付の将来構想に関して、需要に応じた富良野米生産についてであります。国が示した農林水産業・地域の活力創造プランを受け、平成27年からは新たな食料・農業・農村基本計画のもとで、米政策の見直しが進められることになっております。今回の米政策改革では、行政主導による米の生産調整を平成29年度に廃止し、平成30年度からは、これにかわって生産者、農協系統組織が主導する需要調整に置きかえていくことと、食生活の変化等による需要減への対応として、飼料用米や加工米への誘導強化が進められます。まず、本市農業振興上の水稲の位置づけにつきましては、土地利用型作物として重要であると認識をしております。特に、現在まで水張りをしている水田は、排水性の問題等から他作物への転換が困難であり、耕作維持のためには水田のまま活用していくことが望ましいと考えております。次に、米政策改革の影響につきましては、平成30年度から始まる民間主導による生産調整がしっかりと機能しない場合には、過剰米が発生することが懸念されるところであります。これに加え、TPP交渉の行方次第では、米の輸入量がふえ、供給過剰となり、価格が低下し、生産者の営農意欲が低下することが懸念されるところであります。米政策改革への対応につきましては、平成30年度からの民間による生産調整がしっかりと機能するように、国の役割を一定程度残すよう北海道農業会議を通じて5月に要請したところでありますが、今後も、全国市長会や北海道農業会議を通じて、実効性のある生産調整の実現と、米をTPP交渉における重要品目として関税撤廃の対象から除外することを引き続き要請していく考えであります。また、産地としての対応につきましては、これまで低農薬、良食味をベースとして売れる米づくりを推進してきましたが、今後は、一歩進んで、消費者から選ばれる米づくりを行おうという観点で、これまで以上に関係機関・団体と連携を深めていく必要があると考えております。米の売り場確保に向けた戦略につきましては、消費者から選ばれる米づくりを推進することが重要であり、消費者の嗜好を適切に把握し、生産現場に伝え、生産者が主体的に判断できるような体制づくりが重要になる、このように考えているところであります。飼料用米への取り組みにつきましては、現在の富良野市農業再生協議会による水田フル活用ビジョンにおいて記載しておりません。これは、流通・販売環境がまだ整備されておらず、推進できる環境に至っていないためであり、国内需要の状況によっては飼料用米への誘導を検討する場合があると考えております。現在、国におきましては、農協系統の全国組織が全国ベースで一元的に流通を行うことで、流通の円滑化、経費の合理化を進めることを検討していると聞いているところであります。地元流通につきましては、今後、国の状況や地元畜産農家の利用意向を見きわめて、誘導すべきかどうか、関係機関・団体と連携をしながら慎重に判断をしてまいります。以上です。

再質問 13番 渋谷正文

では、順次、再質問をさせていただきます。まず、1点目の第5次富良野市総合計画後期基本計画についてでございます。いままでの流れについて御説明いただいたところは理解するところでありますが、改めて、後期基本計画の策定においては、前期基本計画の単なる引き継ぎではなく、社会環境情勢もやや変わってきているところもあろうかと思いますので、総花的ではない優先順位を明確にした見直しをかけるような気概が必要ではないかなと考えておりますけれども、見解を伺います。

答弁 総務部長 若杉勝博(総務部長は2018年3月まで)

渋谷議員の再質問にお答えをいたします。後期計画に向けてということで、今年度で前期5カ年を終了いたしますので、いま、課内に検証を指示したという答弁をさせていただいております。当然、この5年間の中で社会情勢は日々動いていると思っております。また、経済情勢もしかりでございます。そして、いま、人口減少、総合戦略という部分もございます。これらを十分検証し、また、いま進めている施策を検証した上で、引き継ぐべきもの、新たに起こすもの、あるいは廃止すべきもの、これらを整理して後期5カ年の基本計画としていく考え方でございます。以上です。

再質問 13番 渋谷正文

検証した上で進めるということであります。行政サイドにおいては、先ほどタイムスケジュールのほうも示されましたので、この件については理解するところであります。市長は、常々、情報共有と市民参加のルールについてよくおっしゃられております。これは、市は、市の基本構想、基本計画、その他基本的な事項を定める計画の策定または変更を行おうとするときは、あらかじめ市民参加手続を行うとなっております。そこで、行政用語でよくあるパブリックコメントについてでありますが、現在、総合計画、条例などの策定を行うときには、行政が立案してパブリックコメントをして行政決定するという3段階方式で行っております。しかし、私が考えるパブリックコメントというものは、まず、1番に市民の考えを取り入れて、そして行政立案する、また、市民意見をいただいて行政決定していくという4段階の方式をとるのがよいのかなというふうに考えております。市民自治は、市民が本当に何を必要としているのかというところを富良野のまちづくりにしっかりと取り込んでいくことが大切ではないかというふうに思っております。いま一度、お子様からお年寄りまで、市民全員のまちづくりの声を聞いて、市民の豊かな知恵と申しましょうか、考えを総合計画のほうにも組み込まれるようなことが大切であるかなというふうに思っております。こうした情報共有、市民参加につきまして改めて検討の余地があるのか、お伺いします。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

渋谷議員の再質問にお答えをさせていただきたいと存じます。市民と共有する課題へのそれぞれの取り組みの中で御質問ありました。いま、富良野市における市民共有の課題への取り組みについては、私は、他市町村よりかなり進んだ市民の共有を図っているというふうに考えております。私は、約10年の間に、子供たちが将来の富良野に対してどういう希望を持ち、あるいは、施策に対してどういうものを感じられるかということで、毎年、中学生対象に未来フォーラムをやって、その実績はもう10年に至っております。例えば、一例を挙げてみましても、それからの発想としてマルシェの誕生を生んだわけであります。もちろん、いま御質問があったように、個々の意見を聞くのも当然必要です。これは、私も、ここ10年来、地域懇談会を設定しながら、毎年、17カ所ぐらいやっております。そういう市民の意見を聞くこととともに、小学生あるいは中学生を対象として、行政に対する小さな夢なり、子供たちが富良野のまちづくりをどう感じているのかといったことも吸い上げてきているわけでございます。いま御質問があったような市民の意見を聞いてからまとめるというのは、当然、有識者の会議なり、あるいは、まちづくり市民会議で十分御論議をいただければいいわけであります。ですから、私としては、市の市政執行方針、基本計画あるいは事業計画の策定に当たりましては、それが正しい方向になっていくのか、予算的に将来はどうなのか、こういう論議を提起してから意見を受けるべきだ、このように感じております。いま御質問があった件も少し検討してみたいと思いますけれども、私は現状の姿で十分機能していると感じておりますので、その点で一つ御理解を賜りたいと思います。

再質問 13番 渋谷正文

市長のほうからは、少し検討したいという一歩進んだ答弁をいただいておりますので、実現に向けて願うところであります。それでは、次に進みたいと思います。ふるさと納税についてでございます。ふるさと納税の制度については、いままでも各議員が議場においてさまざまな論戦をしてきたかというように思っております。私が思うところは、答弁の中では良識のあるものという言い方をして、過度な景品合戦をしてはいけないというようなことをおっしゃられたかと思うのです。ただ、その良識のあるものということについては、多分、市が思うところと私が思うところにずれがあるのかなというふうに思います。私は、まちづくりに対して積極的な活動ができるということは、大変重要なことであるのかなと思っております。確かに、ホームページにおいては簡易的に案内しておりますけれども、我がまちがどのようなことでというような詳細については寄附を募るようなところに至っていないのかなと思っております。そうしたところも踏まえて、もう少し踏み込んだホームページのあり方を検討してはどうかというふうに思っております。その中で、私は富良野ブランドというものをしっかりと打ち出していったらいいのかなというふうに思っておりますが、見解を伺います。

答弁 総務部長 若杉勝博(総務部長は2018年3月まで)

渋谷議員の再質問にお答えいたします。良識ある対応ですが、いまはふるさと納税をめぐってプラスの面とマイナスの面が非常にあると思っております。プラスの面の部分では、多くの寄附を集めている段階ではそれがまちづくりの一つの財源になりまして、いままでの住民の税だけではできなかった事業が展開できるということもあろうかと思います。ただ一方では、税制という中で見たときには、基本的に、住民税というのはそこの自治体にお住まいの方がその自治体に納めて、道路、水道、下水、都市インフラ、あるいは、福祉、教育などのさまざまな施策に使われる、これが原則であります。ですから、国は、地域の振興にと言う一方では、先ほど市長からも答弁させていただきましたように、過度な内容、例えば高額な商品であるとか、あおるような形のものに対しては良識ある対応ということで自粛を要請されております。この制度は平成15年からですが、私どもはそのときに随分論議した経緯がございましたけれども、やはり、税制という立場をきちんと整理した上で、物産振興なり地域振興という部分ではまた別な形での施策展開があるべきだという判断で現在まで続けております。後段にありましたホームページにおいても、我がまちはこうしたまちづくりを進めておりますと紹介してふるさと納税を募ることには工夫の余地があって、特にお金をかけなくてもできることでございますので、今後、検討してみたいと思っております。以上です。

再質問 13番 渋谷正文

ただいまの答弁では、プラスとマイナスの要因があるということでありましたけれども、そのマイナスの要因の中に税制度について課題があるということでありました。せっかくですので、その税制度の課題について、もう少し突っ込んだ形で御説明いただきたいと思います。

答弁 総務部長 若杉勝博(総務部長は2018年3月まで)

再質問にお答えをいたします。税のあり方として少々詳しくということでございますので、答弁させていただきます。国は、当初、この制度設計は、3大都市圏、いわゆる都会から地方へ税を流す、都会は自主財源が豊富である、地方の私どもは3割も自主財源がない、そうした中で、豊かな税収がある都会から地方へ流す、そこで三つの意義を見出してこの制度を始めました。その三つの意義というのは、一つは、国民に税というものの意義を自覚してもらうことです。二つ目としては、都会、特に東京は地方からの集まりと言われていますが、育ったのが北海道であったり、九州であったり、教育を受けたのもそうでありますので、生まれた自治体、あるいは育った自治体への寄附ということがありました。三つ目としては、自治意識を高めてもらうことです。自分が納めた税金がどう使われているのか、それぞれ認識していただくことによって納税意識あるいは自治意識の高揚に寄与するだろうというところで制度設計され、当初はそういう形になっていました。しかし、これが、全国どこの自治体へも寄附が可能という形になった点で、その意義が若干希薄になってマイナスの要素があらわれているのかなと思っております。先ほども申し上げましたとおり、住民税というのは、そこに暮らす方が、みずからが住む自治体に納めるものです。さらに、私どもの自主財源は3割もございませんが、国からの財源もいただきながら、それらをもとに各施策を執行していく、これが基本だと考えております。全体的にいけば、所得税、国税についてはプラス・マイナス・ゼロです。しかし、住民税は、ふるさと納税が多く集まる自治体あるいは集まらない自治体において差が出てきます。例えば、富良野みたいに知名度がある場合は、よそがやっているような形でやれば集まる可能性が高いかと思いますけれども、一方では、そのことによって税収が落ち込む団体もあります。北海道では、士幌、夕張あたりが相当集めておりますが、北海道総体としてはマイナスという話も伺っております。ですから、私どもは、ふるさと納税制度を積極的に展開するのは果たしてどうなのかという判断のもとに、現行のやり方が本当の意味でのふるさと納税制度の趣旨に合ったもので、本当に富良野に寄附をしたい、有効に使っていただきたいという思いが生かされている形だと思っております。以上であります。

再質問 13番 渋谷正文

説明をいただいたのですが、聞いていて改めて私が思ったのは、ふるさと納税というのは税制における受益と負担の原則からは外れているのかなと思いますけれども、一定の範囲内で活用することは、私は賛成だと思っておりますし、自治体の創意工夫を引き出すことによってこうしたことを解消できるのではないかと考えます。また、北海道全体で積み上げるとマイナスになっているということからしますと、黙って指をくわえていれば、その税収は他の自治体に持っていかれてしまいます。そこで、このふるさと納税は納得がいかない制度だと言って、少し冷静になって距離を置くことにするか。私は、一定距離内で一定の競争しようというところで自治体の姿勢が問われているというふうに思いますが、改めてこの点についてお伺いいたします。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

渋谷議員のふるさと納税に対しての再々質問にお答えをさせていただきたいと存じます。いま、総務部長からるる説明させていただきましたが、ふるさと納税のあり方というのは全国的に相当加熱しております。多いところでは10億円以上のお金を集めているという実態であります。加熱するということは、恐らく、冷え込むときが必ず来るわけであります。そのときに、その財源を使って住民サービスをやっていると、これをやめなければならない現状が出てまいります。私は、加熱した後に必ず冷え込むという繰り返しはこれから必ず起こると思いますので、そういう状況を考えてみたときに、ふるさと納税の基本的なことはやはり崩すべきでないというのが私たちの考え方であります。これから地域の物産を振興、発展させていくのであれば、私は、別な形で全国に発信する必要性があると思いますし、これが一番だと思います。一つの例として、十勝の上士幌町では、牛肉を主体として10億円近くやっております。いま、大変好評ということで受けておりますけれども、時代の流れとともに、その財源的なものは必ず少なくなっていくというふうに感じております。そういう意味で、富良野は、いま、知名度からいっても全国で5位か6位にランクされるところでございます。ですから、これをどのように生かして富良野の農産物やその他の産品を発信していくか、こうしたことを考えるほうがこれから期待の持てる状況につながっていくと感じておりますので、私としてはそういう方向づけをしていきたい、このように考えているところであります。

再質問 13番 渋谷正文

では、次の項目に移ります。富良野米についてですが、今後における取り組みについて非常に前向きな答弁を聞かせていただいたと思っております。そこで、論点を絞って2点ほどお伺いしたいと思います。米価を取り巻く環境は、非常に厳しくなってきておりまして、主産地としての地位を保つためには、生産、販売の戦略を持って進めていくことが必要だと思っております。これは、行政だけがということではなくて、一体的に進むことが必要であります。同時に、生産者は非常に不安を感じておりますので、生産意欲を高める意識づけ戦略が必要になってくる、私はこのように思っております。こうしたことから、持続可能な農業の実現のために、農家所得の向上に貢献するためにも、富良野の米農家が再生産できるような価格で購入する、あるいは、そういった消費の運動を展開していくことが必要ではないかと考えておりまして、これが、実は、富良野の米の居場所確保といいましょうか、つくる面積をしっかりと確保することにつながるというふうに思っておりますので、見解を伺いたいと思います。

答弁 経済部長 原正明(経済部長は2017年3月まで)

渋谷議員の再質問にお答えいたします。米政策の関係で、米を守っていくためにも戦略を立てて農家の生産意欲を維持する必要があるということで、しっかり買ってもらうことが必要なのではないかということだというふうに思っております。米に限らず、農産物ついては、一つの方法として、産地として物量を確保するやり方、それから、個別に品質を中心に売っていくやり方があると思います。米についても、もちろんしっかりした数量を確保するやり方もありますが、富良野市内においてもインターネットなどでの個々のじか取引も含めて販売しておりまして、一定程度の所得を確保できる売り方をされていることは理解しております。ただ、それについては、リスク等もございますので、今後も研修会等を通じて売り方の研修を進めていきたいというふうに考えるところでございます。

再質問 13番 渋谷正文

その中で、行政がやれるところを私なりに少し考えてみますと、メディアに対するさまざまな広報活動とか販売イベントの促進、あるいは、いろいろな情報の提供といったことで、消費拡大に向けた積極的なPRをできるのではないかなというふうに思っております。近ごろのことを振り返ってみますと、富良野米におけるこうしたPRについては余り見かけることがないのかなと思います。確かに、2階に行きますと富良野米の垂れ幕がかかっていたり、グリーンフラッグで富良野米を消費するとか、あるいは、富良野オムカレーで富良野米を使っているといった展開はあろうかと思いますが、そこで立ちどまっているように私は思います。これは、常日ごろ、いろいろPRをしていくことが、居場所確保といいましょうか、つくるものを富良野でしっかりと抱えられるところにつながると私は思っております。市長のトップセールスも含めて、そうしたPRについてもう少し積極的に行うことが必要ではないかなというふうに考えますが、いかがでしょうか。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

渋谷議員の再々質問にお答えをさせていただきたいと思います。時代の流れとともに、上川100万石の上川南部については、もう既に空知のほうに水田が進んでしまったという状況がございます。いま御質問ありました件については、先ほど経済部長からも御答弁させていただきましたけれども、将来展望を考えたときに、富良野地域における個々の水田農家の反別を維持できる状況かというと、かなり心配される状況であります。恐らく、TPPを含めた中で外国から米の輸入もふえてくるような状況もございます。ですから、私は、行政的に言わせていただければ、一つは、国は国の考え方で政策というのが出てまいりますけれども、先ほど答弁をさせていただきましたが、他の地域よりもすぐれたものをつくっていくという基本を持たなければならない、そのことで富良野ブランドとして伸びていくような状況づくりができると思います。きょうの朝のNHKでやっていましたが、岩見沢の農家の25歳の青年が、反別が少ないことと、面積が小さい田んぼですから集約的な農業ができない中で、みずから米づくりをして北海道でも有数の米に育てたということで、道内の米を販売するお店の方々が、秋の状況を見にそれぞれ訪問されているという報道がございました。必ずしもこれがいいということではありませんが、富良野においても、これから資本投下をして基盤整備や排水対策をやるような状況も考え合わせたときに、いまは品質づくりを重点的に考えてやっていくことも富良野のブランド力を強めることになっていきますので、その上でのトップセールスということが必要ではないか、私はこのように考えております。そういう意味で、米問題というのは富良野の将来展望においても見逃せないものでありますので、国の推移を十分見ながら、行政としての支援的なもの、あるいは方向づけについて考えていく必要性がある、このように感じているところでございます。以上であります。

出典:富良野市議会 平成27年第2回定例会 2015年6月23日 議事録 PDF(4ページ) 間違いを知らせる