深川市議会 令和7年第1回定例会 2025年3月5日
災害時のやさしい日本語
2025年3月5日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「災害時のやさしい日本語」について質問し、企画総務部長 佐藤秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 大前昭代 議員
- 答弁者
- 企画総務部長 佐藤秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 大前昭代
私は毎年この時期に、日本に起こった記憶に残る大きな災害を思い起こしてお話をさせていただいています。本年1月17日で30年を迎えた阪神・淡路大震災、3月11日で14年になる観測史上最大のマグニチュード9.0、最大震度7を観測した東日本大震災、本年9月で7年になる日本で初めてのブラックアウトが起こった北海道胆振東部地震、そして昨年1月1日に発生した能登半島地震から1年がたちました。これらのように悲惨な大きな災害は決して忘れてはいけない。記憶を語り継ぎ、教訓として身近に起こり得る災害に備えなければならないと思いながらも、あっという間に月日は流れ、記憶が薄れていくのを私自身感じることがあります。6,434人が亡くなった阪神・淡路大震災の発生から30年の本年1月17日には、神戸市中央区の東遊園地に犠牲者を悼む灯籠が1.17や寄り添うという文字の形に並べられ、地震が発生した午前5時46分に黙祷がささげられました。寄り添うという文字には、震災を経験した人が少なくなっても、被災者を忘れず寄り添い続けようという思いや、この30年間に起きた様々な災害の被災地にも寄り添い、支えていこうという思いが込められているということでした。いつ起こるかもしれない災害を一人一人が自分のこととして捉え、備える行動につなげられるのか、皆さんにも、ぜひ防災について日々意識を高めていただきたいと考え、通告に従って一般質問を行います。1点目、災害時のやさしい日本語について質問させていただきます。このやさしい日本語については、私自身、以前に一度質問させていただいておりますが、毎年起こっている大きな災害と予想を超えたインバウンドの対応として、災害時、本市においてどのように安全を確保してもらうことができるのか。阪神・淡路大震災から30年がたった今、海外からの旅行客や働き手が増える中、災害時に必要な情報を適切に伝える重要性は高まり、孤立を招いた阪神・淡路大震災などの経験を踏まえ、発信する側の工夫が欠かせなくなってきているとの報道を、昨年目にしました。防災がテーマの教材を作るなどして、外国人に理解が難しい言葉を分かりやすい表現に言い換える、やさしい日本語を学ぶ取組が進んでいるといいます。昨年6月、大阪市立総合生涯学習センターと神戸学院大学は、外国人に向け、災害の備えなどを学べる教材を作成し、動画やクイズで知識の定着を図ったとありました。動画に用いられた表記は、漢字にルビを振ったり、曖昧な表現を避けたりすることで分かりやすく言い換えたやさしい日本語で簡潔に説明されたそうです。また、神戸学院大学社会防災学前林清和教授は、災害が少ない国や地域が出身の外国人もいる中で、やさしい日本語は自分の命を守るツールの一つになると話されていました。鳥取県では、医療・災害など分野ごとに日本語文例集を作成したという報道もありました。日本語を母語としない人にも理解できる言葉遣いで情報を伝える機運は、先ほどから紹介しています1995年に発生し、30年たった阪神・淡路大震災をきっかけに高まり、そして背景には外国人への支援が後手に回った教訓があったといいます。東日本大震災でも当初、交通機関が停止する状況で十分な情報が届かず、混乱を招いたそうです。在留外国人は、2024年6月時点で過去最高の358万人となり、1995年の136万人と比べ2.6倍超に膨らんでいる現状があります。訪日外国人も右肩上がりで、安全や健康に関する情報を確実に伝える必要性は増しています。2024年1月1日に発生した能登半島地震で、速報を伝えるアナウンサーの絶叫を聞いた人も多いのではないでしょうか。「ここは大丈夫だと思うのは危険です。情報を待って逃げ遅れないでください」、「可能な限り高いところへ逃げること」、これは一見、やさしい日本語とは正反対のきつい日本語に聞こえますが、難しい言葉を避ける、曖昧な表現は避けはっきり言うという点では、やさしい日本語のルールに沿ったもので、やさしい日本語のルールに沿った呼びかけや情報発信が多く見られたという新聞記事も目にしました。そして、振り仮名がついていて、専門用語や難しい表現を使わないやさしい日本語は、外国人の方だけでなく、知的・発達・視覚・聴覚障がいのある方や子供たちにとっても理解しやすいことは間違いのないことだと思います。ここで質問の1点目です。国は、日本語を母語としない人にも分かりやすいやさしい日本語の普及に注力し、2024年度に地方自治体の窓口業務などを想定した職員研修用の教材を作り、増加傾向にある在留外国人が必要な行政サービスを受けられるように環境を整えると新聞報道で目にしましたが、窓口業務において、やさしい日本語の教材は活用されているのか現状を伺います。質問の2点目、令和3年にやさしい日本語について伺った際には、まだ本市としての取組はないとのことでしたが、現状の取組はどのようになっているのでしょうか。新型コロナウイルス感染症の流行時には、通訳が入れないということもあり、簡単な日本語で感染予防や相談窓口を案内する自治体もあったと聞きます。このように、災害時や非常時においてすぐに活用できると思われるやさしい日本語を本市の防災ガイドブックや災害時の広報車などでの呼びかけに活用するべきと思いますが、やさしい日本語の取組の現状と今後の考えについて伺います。
答弁 企画総務部長 佐藤秀樹
災害時のやさしい日本語についてお答えいたします。1点目のやさしい日本語の職員研修教材についてと2点目の防災ガイドブックや災害時の広報車での呼びかけにやさしい日本語を使用すべきとの質問につきましては、関連がありますので、一括してお答えさせていただきます。やさしい日本語の使用につきましては、過去の大震災などを通じて、必要な情報を分かりやすく正確に伝えることの重要性が認識されてきたことなどから、鳥取県のように独自のハンドブックを作成するなどの先進的な取組も進められてきております。質問にありましたやさしい日本語の職員研修教材につきましては、法務省出入国在留管理庁のホームページに、入管職員をはじめとした行政職員向けに作成した研修教材の一例が掲載されていることは確認しておりますが、現時点で、国から関係する通知や教材の送付を受けていないことから、活用には至っていない状況であり、災害時等の情報伝達についても、やさしい日本語の観点では参考となる事例も少なく、十分に取り入れることはできていないところであります。しかし、災害時の被災状況や避難情報については、必要な情報を分かりやすく正確に伝達することが重要となりますので、内閣府が作成する避難情報に関するガイドラインなどを参考としながら、伝達文を簡潔にし、避難行動を取ってもらうために緊迫感のある表現で、対象者が取るべき行動を具体的に示すなど情報を受け取る方々に確実に伝わるよう心がけているところであります。今後のやさしい日本語の活用につきましては、多くの人に伝わりやすい表現について、引き続き鳥取県などの先進事例なども参考に、窓口での対応や発行から5年が経過しております防災ガイドブックの改訂の際など反映できるものがないか十分に研究してまいりたいと考えております。