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深川市議会 令和4年第3回定例会 2022年9月9日

特別支援教育における学びの確保

2022年9月9日、深川市議会の一般質問で、松本雅祐議員が「特別支援教育における学びの確保」について質問し、教育長 吉村理明が答弁しました。

質問者
松本雅祐 議員
答弁者
教育長 吉村理明

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 8番 松本雅祐

次の質問に移ります。特別支援教育における学びの確保についてお伺いします。特別支援教育は、障がいを抱える子供たちがその能力や可能性を最大限に伸ばし、自立や社会参加に必要な力を養うため、一人一人の教育的ニーズに応じ、多様な学び場において適切な指導を行い、必要な支援を行うことであります。障がいを抱えている子供は、就学先として、小中学校か特別支援学校のどちらかに進み、小中学校に就学する場合は、特別支援学級もしくは通常の学級で学ぶことになります。また、小中学校では障がいを抱える子供のほかに、学習や言葉の遅れ、集中力が少ないなどの様子が見られる子供が存在することから、特別支援学級とは別に、通常の学級に在籍しながら個別の状況に応じた指導を受けられる通級による指導、いわゆる通級指導を利用することも可能になっています。通級指導を利用する子供は言語障がいが最も多く、次に注意欠陥多動性障がい(ADHD)、また自閉症などとなっております。ですから、読み書きが苦手だったり、友人とのコミュニケーションがうまく取れない子供たちは、ふだんは通常の学級に在籍しながら、個別の状況に応じて、一部の授業を別室で受けることができる制度であります。私は、平成29年第4回定例会において、本市のインクルーシブ教育の取組について質問しました。本市の教育現場では、障がいを抱えている子供と障がいのない子供が同じ場で教育を受けられるよう合理的配慮が提供され、学びの確保がなされているとの答弁がありました。しかし、ここ10年で義務教育段階の子供の数が約1割減少している中で、通級指導を受ける児童生徒の数は年々増え2.5倍に拡大し、2020年度の調査によりますと、全国の小中高生のうち16万4,693人がこの通級指導を利用しており、過去最多となり、北海道でも7,108人が利用していると文部科学省が公表しております。背景には、発達障がいを抱える子供の数の増加に加え、通級指導に関する理解や認識が高まったことで、障がいを抱える子供に対する適切な教育支援が広がりを見せていると明らかになっております。こうした中、文部科学省は本年4月27日、特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について通知を出しております。これは、前年度に実施調査をした結果に基づくもので、通級指導の客観的かつ円滑に適切に行う判断として通知され、それを踏まえ、学校現場では適切な対応が求められております。そこでお伺いします。1点目、本市の特別支援学級に在籍している児童生徒数と通級指導を受けている児童生徒数についてお聞かせください。また、通級指導の実施形態として、自校通級、他校通級、巡回指導の三つがありますが、自校通級というのは、自分の学校にあるので比較的利用しやすく、また、巡回指導というのも、そこに指導者が来るので、これも円滑に進みます。しかし、自校に通級指導が設置されていなければ、設置している学校に通わなければなりません。送り迎えの多くは保護者がされていると聞いております。本市の通級指導の実施形態と保護者の負担軽減の支援についてお聞かせください。2点目、4月27日付の文部科学省が発出した特別支援学級及び通級による指導の適切な運用についてでは、学びの場の確保や交流、共同学習が求められておりますが、特別の教育課程を編成していなかったり、算数や国語の指導のみであったり、また、障がいの状態や特性、心身の発達の状態の段階に応じた指導を行っていないなどの場合もありました。また、自立活動の指導では、自立活動の時間を設けていない場合や、通級による指導の充実では、障がいを抱えている子供と障がいのない子供が可能な限り同じ場所で共に学ぶことの追求が図られていないなど、今回の通知では具体的な取組が示されております。本市では、今回の通知を踏まえ、どのように取り組んでいるのかお聞かせください。3点目、今回、特別支援教育を研さんする中で、境界知能という言葉を知りました。子供たちの中には、テストで低い点数を取ることが続いたり、忘れものが多かったり、黒板を書き写すのがいつも遅いという子供たちの状況は、本人の頑張りが足りないからと捉えられがちでありました。しかし、近年、個々の特性の理解が進み、そのような子供には適切な支援をすることが非常に大切であるとの認識が広まっております。境界知能とは、昔の知的障がいと定義されていたIQが70から84で、日本人の7人に1人、学校では35人クラスに約5人いると推測されております。平均的な子供の7割から8割ぐらいの知能であると考えられ、その子供たちは生活に困難を抱えているそうであります。多くは通常の学級に在籍しておりますが、認知機能などが弱いために授業を理解するのが難しいと言われ、小学校2年生頃から勉強についていけず、友達からいじめられたり、からかわれたりし、不登校になる場合もあると、この境界知能を研究されている立命館大学の宮口幸治教授が言われておりました。本市での境界知能の対応と取組についてお聞かせください。4点目、特別支援教育を実施する上での課題もあるのではないでしょうか。障がいを抱える子供と障がいのない子供が交流し、一緒に学ぶ通常の学級では、各担任の先生が授業を行い、ほかに特別支援教育支援員の方がおられる教室もあります。以前、私のインクルーシブ教育の質問に対する答弁の中で、定数改善による指導者及び特別支援教育支援員の増加など人員配置が求められると、支援員の不足が挙げられておりました。支援員がいることで教員の負担軽減にもつながり、何より、現在は通級学級を利用している児童生徒が増えている中で、子供の学びの確保の観点からも支援員は重要であると考えます。本市の支援員の仕事の内容、配置状況についてお聞かせください。また、予算措置についてもお聞かせください。5点目、特別支援教育は、学校や障がいを抱えている子供の問題だけではなく、障がいのない子供や保護者、社会の理解が欠かせません。学校だけでなく、地域内で障がいを抱える子供と交流する機会を持つことでお互いの理解を深められるのではないでしょうか。SDGs、持続可能な開発目標の目標4に、質の高い教育をみんなに、また目標10では、人や国の不平等をなくそうとの目標達成が求められている中で、今後は、学校でもさらに障がいの垣根を超えた学びの場を広げていかなくてはならないと考えます。教育は、人が成長するために重要な役割を果たします。インクルーシブ教育を推し進めることで特別支援教育が充実すると考えます。本市におけるインクルーシブ教育の方針についてお聞かせください。

答弁 教育長 吉村理明(教育長は2024年3月まで)

特別支援教育における学びの確保につきまして5点の質問をいただきましたので、順次お答え申し上げたいと思います。初めに、1点目の特別支援学級と通級指導教室の状況についてでございます。特別支援学級につきましては、各小中学校にそれぞれ開設されており、在籍児童生徒数の合計は、令和元年度が37人、4年度が49人となっております。また、通級指導教室につきましては、深川小学校と深川中学校にそれぞれ開設しており、通級している児童生徒数の合計は、令和元年度が77人、4年度が96人となっておりまして、いずれも年々増加している状況にございます。本市の通級指導の実施形態でございますけれども、深川小学校と深川中学校の児童生徒は自校通級、それ以外の学校からは他校通級となり、通級の回数は個々の状況でそれぞれ異なりますが、1週間に1回から5回の通級となっている状況でございます。なお、他校通級の場合の通学につきましては、保護者が送迎しておりますことから、その通学の負担軽減といたしまして、通学の距離に応じて通学費を助成しているところでございます。次に、2点目の特別支援学級及び通級による指導の適切な運用についてでございますけれども、議員の質問にございます文部科学省の通知におきましては、特別支援学級または通級による指導のいずれかにおいて教育を行うべきかの判断、特別支援学級に在籍する児童生徒の交流及び共同学習の時数、特別支援学級に在籍する児童生徒の自立活動の時数、通級による指導のさらなる活用、これらにつきまして改めて通知されたところでございますけれども、本市におきましては、これまでも児童生徒一人一人の状態や特性及び心身の発達段階等に応じた指導の充実に向けまして、適切に教育課程を編成し実施しているところでございます。具体的な取組といたしましては、交流や共同学習として、可能な限り通常の学級において授業を受けたり、一緒に給食を食べたりしているほか、学習発表会などの学校行事におきましても通常の学級の子供たちと一緒に参加している状況にございます。また、少人数での指導が必要な場合には、特別支援学級や通級指導において学習や自立活動など、個々に応じた指導を行っているところでございます。次に、3点目の境界知能の子供への対応と取組についてでございますけれども、市内の各学校におきましては、境界知能かどうかなどをIQにより対応するのではなく、学習や生活に困り感のある子供たちに対しては、一人一人の状況や特性などを把握いたしまして、その状況に応じた指導及び支援を行っているところでございます。次に、4点目の小中学校の支援員の配置状況と課題についてでございますけれども、特別支援教育支援員は、特別支援学級に在籍している子供が通常の学級で学ぶ場合や、通級指導教室に通級している子供だけではなく、通常の学級に在籍している子供でも支援が必要な子供がおりますので、それらについて板書をノートに写したり、教員の指示を丁寧に伝えるなどの支援をするとともに、周囲の子供たちに対しても、支援を必要とする子供への理解を促進する指導といったものも行っているところでございます。今年度の支援員の配置状況でございますけれども、深川小学校と一已小学校には各3人、北新小学校、納内小学校、音江小学校、深川中学校、一已中学校に各1人、合計11人を配置しておりまして、毎年、支援が必要な児童生徒の状況により配置を変えて対応しておりますけれども、総体の人数といたしましては、平成29年度に松本議員からの一般質問にお答えしました状況から増減はないところでございます。また、令和4年度の予算額につきましては、支援員の報酬、手当、共済費などを含めまして、11人の総額が3,212万2,000円となっている状況でございます。課題といたしましては、子供への必要な支援が入学や卒業、それから成長の状況により毎年変わること。また、一人一人に必要な支援を定量的に表すことが難しいといったことから、適正な人員配置に苦慮していることが課題となっているところでございます。次に、5点目のインクルーシブ教育の方針でございますけれども、私から今年度の教育行政方針でも述べておりますし、また、第六次深川市総合計画にも記載しておりますとおり、障がいのある子供も、障がいのない子供も、共に学ぶインクルーシブ教育システムの理念を踏まえまして、引き続き、子供たち一人一人の多様なニーズに応じた教育の場を提供し、自立や社会参加に向けた教育を進めることで、議員も触れられておりましたSDGsの目標達成に資するよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

再質問 8番 松本雅祐

1点再質問させていただきます。特別支援学級と通級指導教室の生徒数は令和元年度から4年度では年々増えております。その中で少し驚いたのが、そういう子供たちの学びを確保するということでは支援員の重要性は高まっていると思うのですけれども、平成29年度の11人から今も変わっていないという答弁でありました。利用する子供たちが増えている中で、先ほどの課題では、状況により毎年変わることや、また一人一人の特性によって支援員の配置が必要かどうかの議論は確かに必要だと思うのですが、実際利用される方が増えているのであれば、やはり深川市教育委員会としては、子供たち一人一人の学びの確保という観点では、私はこの支援員を増やす方向性で考えられないのかと。予算も確かに大切ですけれども、子供たちの学びの確保を第一義に考えたときに、この支援員を増やすという考えについて、教育長の考えをお聞かせください。

答弁 教育長 吉村理明(教育長は2024年3月まで)

再質問をいただきましたので、お答えさせていただきます。子供たちに必要な支援を行うことにつきましては、支援の必要量に応じた支援員や教員の配置が必要と考えておりますけれども、先ほどの答弁の繰り返しとなるかもしれませんが、毎年、必要な支援の状況が変化すること、必要量の定量化が難しく、適正な人員を推しはかることが難しいことなどから増員には至っていないところでございます。また、特別支援学級や通級指導教室の教員定数は学級数や児童生徒数に関連いたしますので、これらの状況も総合的に判断しながら、恒常的に人員不足といったものが見込まれる場合には、増員を含めた対応を検討させていただきたいと考えております。

出典:深川市議会 令和4年第3回定例会 2022年9月9日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる