深川市議会 令和3年第1回定例会 2021年3月9日
小中学校教員の現状
2021年3月9日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「小中学校教員の現状」について質問し、教育長 吉村理明が答弁しました。
- 質問者
- 大前昭代 議員
- 答弁者
- 教育長 吉村理明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 大前昭代
1年以上続いたコロナ禍で、ようやくワクチンの接種が始まり、かすかな光が見えてきましたが、ここに至るまでの新型コロナウイルス対策や観光支援事業、GoToトラベル停止の判断に続き、首都圏の緊急事態宣言も21日までの延長が確定し、医療の逼迫は解消されず、新規感染者数の減少も鈍化しており、首相の対応、政府のあらゆる対策は全て後手後手に回り、それらに対する国民の批判が高まっています。また、延期になっていた東京オリンピック・パラリンピック開催に力を尽くしてきたJOC、日本オリンピック委員会の会長であった総理大臣経験者の女性蔑視発言が問題となり、オリンピックのイメージを失墜させ、国内のみならず、世界中から反発の声が上がりました。私自身も議員になってから、あの女性議員はとか、女性議員がという表現を幾度となくされていますが、逆に、あの男性議員はとか、男性議員がという表現をされることがあるでしょうか。あまり聞かないと思います。そういうありがちな言葉さえ差別的な表現だということも、なかなか理解されていないのが日本の現実なのだと思い知らされます。昨日は国際女性デーでしたが、もともと日本は、国際社会の中において、男女不平等や男女格差、女性差別をはかるジェンダーギャップ指数が低く、2019年は149か国中110位、2020年は153か国中121位と順位を下げている中、さらなる日本のジェンダー不平等への意識の低さを世界中に露呈させてしまう事態となり、同じ日本人として本当に恥ずかしい限りだと思います。1年以上も続いてしまっているコロナ禍で、日本中、皆が疲弊しています。そして、怒っています。通常の生活にもなかなか戻れず、支障が出ている。経済も回らない。賃金が減り、職を失った方もいる。そのようなときに、何なんだ、何をやっているんだと私自身もいろいろな意味で怒りを感じることが多々ございますが、このようなときだからこそ、これらの出来事もしっかりと教訓として受け止め、市民の皆さんの信頼に応えるためにも、自らの発言、態度、行動に責任を持ち、深川市議会議員として、改めて襟を正し、通告に従って一般質問させていただきます。最初に、小中学校教員の現状について伺います。新型コロナウイルス国内感染者の確認が報告されて1年になりますが、新型コロナウイルス感染拡大は、教育現場にも大きな影響を及ぼしました。卒業式や入学式などは、時間を短縮したり、出席者を限定し人数制限をしたりと、規模を縮小しながら行い、これらは今年もまだ続いており、感染拡大防止に理解を示しつつも、残念がる意見も上がっていると聞きました。クラブ活動では、大会や発表の場の中止を主催者らが次々と発表し、これまで努力を積み重ねてきた生徒たちが、成果を十分に発揮する機会を奪われ、悔しさに涙する場面もあったようです。しかしながら、一方で、新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、教育現場でのICT環境の整備もゆっくりだったものが、円滑な活用に向けて、小中学生1人に1台の端末を配付し、授業に活用するGIGAスクール構想も本格的に進行しており、少人数学級にも期待が高まっていると聞きました。OECD、経済協力開発機構が発表した国際調査の結果で、2018年、日本の1クラス当たりの児童生徒数平均は、小学校で27人、中学校は32人で、OECDの加盟国の平均は、小学校で21人、中学校は23人でした。加盟準備中を含む38か国のうち、比較可能な国の中では、日本は小中学校いずれも2番目に多く、OECDは、学級規模と学力の相関関係については否定的な立場を取りつつ、少人数学級のほうが子供と教員の対話が進むメリットがあるとしているほか、昨年前半の休校措置も各国でなされましたが、1クラス当たりの児童生徒数が少ない国では、学校の再開が容易だったともしています。こういったことも含め、少子化の現状もあり、少人数学級も現実化していくかもしれません。進行度合いや学習の定着状況、児童生徒の心理的な負担軽減も含めて、今はまだ課題は山積していると思われますが、こういった世界中の様々な状況、国内での現状を見ると、少しずつ教育現場でも状況に対応した変化をしてきていると感じています。そのような中にあって、教員の働く環境はどうなのでしょうか。学校教育の現場においては、先行きの見えない状況の中、様々な対応に追われつつも、子供たちの安全と学びを両立させるべく、日々教員の方々が奮闘され、このような状況下に陥ったことによって、これまでの学校教育の在り方を問い直し、新たな在り方を模索しているといったところもあるのだろうと思います。今までの授業や事務作業、会議や打合せ、生徒指導、部活指導に加え、教員がデジタル端末を授業に取り入れるためのスキル取得や準備、新型コロナウイルス感染対策など、いまだに教員の献身的な長時間勤務の上にそれらは成り立ち、さらに長時間労働の体制となっているのではありませんか。東京大学大学院教育学研究科の大学院生を中心としたプロジェクトチームは、2020年、コロナ禍における教師の心理状態と実態認識に関する全国的なアンケート調査を実施しました。その速報結果で、教員の心理状態として、コロナ禍において感じた不安についてはという質問に対し、感染症予防や感染者発生時の対応などの職場の衛生管理が75.8%、一斉休校などに伴う休暇や業務調整に対する業務マネジメントが73.3%でした。また、コロナ禍におけるストレス要因として、児童生徒の学習指導でコミュニケーションや細かな指導を充実させることが困難であるが40.6%、教育委員会などの行政上の都合に細かく応じることの負担が大きいが39.7%、十分な設備や情報なしで仕事をしなければならないことが多いが35.4%という結果でした。そして、私が一番ショックだった項目が、仕事を通じて、情緒的に力を出し尽くして消耗してしまった状態とされる情緒的消耗感において、不健康な状態に陥っている教師の比率が全体の74.8%であったということです。また、教員の働き方を考える学生団体の教員免許を持つメンバーの大学院生ら3人が、教員の超勤訴訟を支援する中で、教員の労働時間の記録がなく、過労死しても公務災害としてなかなか認められない事例もあり、タイムカードが普及しても、押さずに仕事を続ける先生がいるなど、客観的な記録が取れていない実態を知り、スマートフォンの位置情報を利用し、在校時間、残業時間も計算して保存もできる無料アプリを開発し、今年4月にリリースするという記事も目にしました。この記事を読み、これから教員になろうという学生たちにとっても、教員の超過勤務問題は大きな問題であると捉えられている表れだと思いました。以前、教員の働き方改革について伺ったとき、学校における働き方改革アクション・プランとして、平成30年度から3年間で、1週間当たりの勤務時間が60時間を超える教員をゼロにすること、部活動休養日を全ての部活で実施するなど、五つの目標に取り組むとのお話でした。また、教育委員会としても、有給休暇の取得促進策として、平成30年度から夏季と冬季休業期間中に、教職員が一斉に休暇などを取得する学校閉庁日の設定を行い、夏季で3日間、冬季で6日間、年間9日間以上の学校閉庁日を全小中学校において設けるとのことでした。令和3年に入った現在において、学校における働き方改革アクション・プランの成果は、結果はどうなったのか。新型コロナウイルス感染拡大という予想外の状況下ではあったと思いますが、少しでも目標に近づき、教員の働きやすい環境整備への取組は実現したのでしょうか。ここで質問の1点目です。平成30年度から3年間で、学校における働き方改革アクション・プランとしての目標や有給休暇の取得促進策の現状はどのように推移されているのか伺います。質問の2点目、教育委員会と深川市校長会で設置した働き方改革推進部会は、学校における働き方改革アクション・プランなど、教育現状の把握と必要な見直しを行うと以前お話がありましたが、現在はどのような話合いをされ、どのようなことに取り組み、結果はどうなっているのか。教員が健康でやりがいを持って働くことができる環境の整備、子供たちと向き合う時間を確保するため、教員の負担を軽減する取組はされているのか伺います。また、コロナ禍において、精神的なダメージやストレスなどに対する児童生徒のカウンセリングは、皆が気にかけて注視している部分であったと思います。しかし、現場で日々奮闘されている教員のストレスや長時間労働などに対するケア、相談対応などは考えられていたのでしょうか。質問の3点目、教員の負担を減らすため、実効性のある対策が必要と思いますが、実際この1年間のコロナ禍での教員のストレスや長時間労働などに対するケア、相談対応、または対策など講じられていたのか伺います。
答弁 教育長 吉村理明(教育長は2024年3月まで)
小中学校教員の現状について、3点の質問をいただきましたので、順次お答え申し上げます。初めに、本市の学校における働き方改革アクション・プランでございますが、このプランは、教員が健康でやりがいを持って働くことができる環境を整え、教員の負担を軽減する取組として、平成31年2月に策定いたしました。その後、国の指針や北海道教育委員会のアクション・プランなどの見直しに基づきまして、令和2年1月に改定したところでございます。この改定によりまして、当初目標としておりました1週間当たりの勤務時間が60時間を超える教員を全市立学校でゼロにするといったものを、原則として、教員の超過勤務時間を1か月で45時間以内、1年で360時間以内にすることに改めまして、現在、鋭意取り組んでいるところでございます。そこで、質問の1点目、学校における働き方改革アクション・プランの目標や有給休暇の取得促進策の現状についてでございます。超過勤務時間の令和2年4月から3年1月までの出退勤記録の集計では、1か月45時間以内の目標達成率は、月ごとに変動がございますけれども、最高が91.7%、最低では52.1%となっておりまして、この期間の平均では68.7%となっており、年間360時間以内の目標につきましては、今年度末の達成は40%にとどまるものと見込んでいるところでございます。また、部活動の休養日の実施につきましては、おおむね達成しております。そのほか、有給休暇の取得促進策でございます学校閉庁日、それから変形労働時間制の活用、定時退勤日の設定につきましては、全校が達成しておりまして、特に学校の閉庁日につきましては、全道統一による9日間の学校閉庁日に加えまして、深川市独自の学校閉庁日を設ける取組を行って、令和元年度の実績は、学校別で9日から15日間だったものが、2年度は、全校が15日間を設定し、実施されたところでございます。次に、2点目の働き方改革推進部会での話合いや取組の状況とその結果でございます。アクション・プランの推進のため、教育委員会と深川市校長会で構成いたします働き方改革推進部会を設置しておりますが、令和元年6月には、部活動休養日の曜日及び定時退勤日の設定を協議いたしまして、また12月には、その進捗状況の確認とアクション・プランの見直し内容について協議を行ったところでございます。令和2年度におきましては、新型コロナウイルス感染症等の影響で部会の開催には至っておりませんけれども、校長会に対しまして、教職員の出退勤の正確な記録の徹底を周知し、超過勤務時間の要因の把握に努めたことで、校種や役職、それから部活動との関係などの傾向が見えてきておりますので、今後、各学校の校長及び教頭と情報を共有するとともに、部会で具体的な対応策の検討を行っていきたいと考えているところでございます。次に、3点目の教員のストレスや長時間労働などに対するケアや相談対応、またコロナ禍における対策でございます。まず、学校の教職員を対象といたしましたストレスチェックは、毎年10月に実施しておりますけれども、高ストレスと判断された場合には、学務課を窓口といたしまして、深川市の産業医との面談ができるようになっているところであります。また、深川市がデ・アイで毎月2回実施しております心と体の健康相談の利用が可能であることを、ストレスチェックを実施の際に、教員等に対して周知しているところでございます。このストレスチェックの結果につきましては、今年度はコロナ禍による影響が懸念されていたところでございますけれども、高ストレス者は数人にとどまっており、例年と変わりのない結果となってございます。本市の教職員の高ストレス者の割合は3.4%という状況でございまして、ストレスチェックの委託先であります公立学校共済組合が昨年度実施いたしました受検者全員の結果が10.1%となっておりますけれども、これと比較いたしまして、6.7%低い状況となっております。今後におきましても、教職員のストレスの状況把握、それから働きやすい職場環境づくりに鋭意努めてまいりたいと考えております。