深川市議会 令和2年第4回定例会 2020年12月9日
種苗法の問題点
2020年12月9日、深川市議会の一般質問で、佐々木一夫議員が「種苗法の問題点」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 佐々木一夫 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 佐々木一夫
次の質問に移らせていただきたいと思います。種苗法の問題点について伺いたいと思います。1番目、衆議院では11月12日より審議に入りまして、農林水産省の趣旨説明は虚偽性が疑われました。参考人の日本の種子を守る会のアドバイザーが的確にその問題点を指摘しました。与党、自民党、公明党、日本維新の会の賛成多数によって、参議院に送られましたが、その参考人の指摘に対する市長の認識を伺います。2番目でございますが、道内179自治体のうち、74議会が同法改定の撤回及び慎重審議を求める意見書を採択しております。国会に109自治体からの意見書が届いていると聞きます。農業を基幹産業とする深川市として、その問題点を広報等で市民周知する考え方はないのか伺います。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
種苗法の問題点についてお答えいたします。1点目の種苗法改正に係る参考人の指摘に対する市長の認識についてお尋ねがありました。改正種苗法につきましては、先般12月2日に参議院本会議で可決、成立したところでございますが、その前段の11月12日の衆議院農林水産委員会において、種苗法改正案について、農場経営主の方と団体アドバイザーの方2人を参考人として招致して、そこで質疑が行われたということでございます。新聞報道等によりますと、この述べられた参考人の意見といたしましては、1人の参考人からは、この種苗費の生産コストに占める割合は1%から2%程度で、高いという認識はないといったお話。それから、気候変動や新しい病害虫の発生などで経営リスクが高まる中、今後これらに対応した品種改良が必要となってくるため、法改正で国や県、民間が新しい種苗を多く作り、気象変動下でも安定生産により経営が維持できる体制をつくることが農家にとって重要であるといったことなどの意見が述べられたということ。もう一方の方は、議員が触れられておりましたように、政府は、優良種苗の海外流出を避けるために、自家増殖を規制しなければならないと言っているけれども、根拠が乏しい。また、海外流出を防ぐには、海外での品種登録は唯一の解決策だと農林水産省自身が言っているといったことなどについて発言があった。そしてまた、農林水産省は、許諾料は安く、影響はないということを言っているけれども、許諾料に関する規定が法案の中にないといった指摘などもされて、独占が進んだら、価格が安いままであるとは限らず、今後高くなっていけば、生産資材の低廉化を目的とした農業競争力強化支援法に反することになるのではないかといったことなどの指摘があったと承知いたしております。そこで、質問の参考人の指摘に対する認識についてでありますが、この種苗法の改正に関しましては、議員も御承知のとおり、各方面から様々な心配の声が聞かれるところであります。また、衆参両院農林水産委員会での審議に際しても、それぞれ附帯決議が採択されておりまして、こうした中で、法案が成立したことを踏まえて考えてみれば、今後そうした様々な懸念を払拭して、登録品種の海外流出や生産者の不利益を招くような事態にならないように、政府において万全かつ慎重に制度運営してもらわなければならない。そのことは極めて重要であると認識いたしているところでございます。2点目の種苗法の改正の問題点を広報等で市民周知する考えはないかといったお尋ねであります。改正種苗法につきましては、前段申し上げましたとおり、12月2日、参議院本会議で可決、成立いたしましたが、その施行期日は、品種の開発者が栽培地域を国内、あるいは特定の都道府県などに限定できるという制度になるわけであります。そうした項目の改正については2021年4月から、また登録品種の自家増殖を許諾制にする改正は2022年4月から、それぞれ施行されることになっております。今後これらが運用されていく中で、種苗の流通、あるいは利用の実態にどのような影響が出てくるのか、よく見極めることが重要でありますので、行政といたしましては、今申し上げたこれらの動向等をしっかり注視するとともに、JAきたそらちとも必要な対応につきまして十分協議して、万全な対応に努めてまいりたいと考えているところでございます。
再質問 1番 佐々木一夫
再質問させていただきます。最初に言っておきますけれども、市長がおっしゃいました附帯決議というのは、法律の懸念事項に配慮したというポーズでしかないのです。参議院のホームページにも、政治効果があるのみで、法的効力はありませんと明示されております。有名無実であるという実態は、枚挙にいとまがないと思っております。さて、私が問うている参考人の指摘、すなわちそれは農林水産省の種苗法改正の趣旨でもあるのですが、答弁のとおり、農林水産省自身が、海外での品種登録のみが、あなたが以前に金がかかり過ぎてできない非現実的だと言った点です。それについては、流出の解決策は唯一海外での品種登録のみだと認めているのです。したがって、この改正は、海外流出阻止には効果はないということです。次の問題点ですけれども、許諾料の規定がないということ以上に、ここで問題にされているのは、農林水産省が自家採取、自家増殖が禁じられる登録品種は1割しかなくて、9割が自家採取、自家増殖が認められる一般品種だから影響はないと言っている点です。ところが、アドバイザーの言っていることは、登録品種は、物によりますけれども、3割も5割もあるし、稲は33%と言っているのです。農林水産省が言う影響がないという根拠は違うと言っているのです。そして、農林水産省は、自家増殖規制が世界基準だと言いますけれども、全ての登録品種に自家増殖を禁止するのは日本だけだと言っているのです。同時に、農家の衰退によって、日本が種を自給できるのは稲しかない。それも種子法廃止で危うくなっている。それ以外の種、登録品種は外国産であって、この法改正によって、離農者が増える可能性があると言っているのです。それらについての見識をお聞かせください。また、このアドバイザーは最後にこう述べています。残念ながら、種苗法改正案に対し賛成、反対にかかわらず、ほとんどの農家の人たちに浸透していない、知らない人がほとんどだ。このような状態で審議が進んでしまうことはまずいし、地方公聴会も含めて、しっかりした慎重な議論が必要だと言っているわけです。私が2点目で市民周知をと言っているのは、農業を基幹産業とする深川市として、その問題点を市民周知する必要があるのではと言っているのです。改めて答弁をお願いいたします。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
たくさんのことを再質問されたので、全部お答えできるかどうか分かりませんけれども、その前に、附帯決議というのはあまり意味がないのだという趣旨のお話をされましたけれども、これはそうでもなくて、法案を出して、成立させる担当の役所からすると、附帯決議がつけられるとマイナスなのです。点数が下がる。これが実態でございますので、決して無駄なものではない。要するに法案そのものは賛成だけれども、懸念があるので、それはしっかり述べて対応を求めておく。極めて大事なことでございます。その他いろいろ許諾料の話でありますとか、いろいろ問題があるということについての議員の認識はよく分かって、これまでも質問されたこともありますので、理解いたしておりますが、結論的に私自身としては、今回の改正について、いろいろ懸念がある、それは間違いない。私も共有しております。でも、そういう懸念があるから、法案改正をやめてしまうという考え方に立つかと言われれば、私はこの時点では立たずに、必要な海外流出を防ぐ手だてが大事だと。他方で、いろいろ指摘された懸念があるなら、その懸念が生じないように、政府において万全かつ慎重な制度運用をしてもらわなければならない。そのことを真剣に今後の動向を注視していかねばならない。必要に応じてJAきたそらちとも相談して、必要な対応を深川市においても取っていかなければならないかもしれません。そういったことも含めて、慎重に対応していきたいと考えております。
再質問 1番 佐々木一夫
附帯決議については、一番ほごになっている例は国鉄分割民営化なのです。