深川市議会 令和2年第3回定例会 2020年9月14日
市立病院の経営とコロナ禍の対応
2020年9月14日、深川市議会の一般質問で、松本雅祐議員が「市立病院の経営とコロナ禍の対応」について質問し、市立病院事務部長 吉田博昭が答弁しました。
- 質問者
- 松本雅祐 議員
- 答弁者
- 市立病院事務部長 吉田博昭
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 松本雅祐
続きまして、4点目、市立病院の経営とコロナ禍の対応についてお伺いします。日本病院会などの関係団体の調査によりますと、新型コロナウイルス感染症拡大で赤字になった全国の病院は、4月から6月の各月ともに6割を超えているとの発表がありました。このうち、コロナの患者を受け入れている病院の8割が赤字で、コロナ患者の治療に積極的な病院ほど苦境に陥っている実態が浮き彫りになった報道がありました。こうした傾向は、全国自治体病院協議会など、ほかの調査でも判明しております。病院経営の悪化原因は、病院側が通常の診療体制を縮小したり、コロナ患者専用の病床を確保するため入院患者を制限したことや、院内感染を警戒し受診を控える患者さんがふえたことなどが大きな原因と考えられます。今後、このような経営状況が続けば、地域医療の崩壊を招きかねないと危惧するところであります。本市においても、新型コロナウイルス感染症拡大のため、外来患者が感染を恐れ受診を嫌がり、また、病院側も不急の検査や手術の延期を行い、そして感染症専用の4病床のほかに、北海道の要請を受け、感染症拡大が発生した場合、一般病棟29床を受け入れのために空床にしていることなどで、医療収益は減少したのではないでしょうか。先月、厚生文教常任委員会で、令和元年度の市立病院の経営状況について所管事務調査を行いました。委員会では、令和元年度の収支決算や新改革プランの取り組みに従って藤澤院長を初め、病院スタッフ一同が経営の効率化や収支改善を図るための経費の削減、収支の確保、経営の安定にかかわる取り組みなどの改革を進めていた矢先、新型コロナウイルス感染症が発症し、本年度の病院経営にも多大な影響を受け、収支が落ち込んでいるとの報告もありました。そして、今、コロナ禍の収束が見えない中ではありますが、国から感染症防止の体制づくりのため、新型コロナウイルス感染症対策地方創生臨時交付金が交付され、北海道からは、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の医療分野の枠で、コロナ患者専用の病床を整備して、都道府県が重点医療機関や協力医療機関として指定した病院に対しての補助もあり、深川市立病院も該当すると仄聞しております。また、これから新型コロナウイルス感染症拡大の第三波が起こる予想もされており、その時期、インフルエンザの感染も流行する時期にもなります。同じような症状が見受けられる中、診療体制についても万全を期さないといけないと私は思います。そこで、お伺いします。1点目、新型コロナウイルス感染症の影響は、特に4月から8月にかけてが大きいと聞いております。この間の状況も含め、新型コロナウイルス感染症による経営状況への影響についてお聞かせください。2点目、今回、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金と、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の支援がありますが、この交付金は全額交付されるのか、提示額よりも少なく交付されるとも聞いております。この国や北海道からの交付金で、市立病院の病院経営は改善されるのかについてお聞かせください。3点目、本年度、深川市立病院は地方公営企業法に基づく繰り出し基準いっぱいの6億7,700万円の支援と、一般会計から特別支援として1億6,000万円の支援を受け経営されております。今後、北空知二次医療圏の中核病院であります市立病院の経営について、本市を初め1市4町の人口は減少しています。外来患者や入院患者も減少し、影響を受けるのではないでしょうか。そうしますと、医業収益は伸び悩むのではないでしょうか。ですから、市立病院に今後も同じような額の繰出金や特別支援ができるのか、今後もっとそれ以上の額の支援が必要になるのではないかとの不安もあります。病院経営の健全性の確保の根幹は、医療体制の整備であり、医師確保だと考えます。本年度、病院関係者の努力により、小児科医が赴任されました。しかし、依然として医師確保は旭川医科大学病院からの医師の派遣に頼らざるを得ない状況でありますので、今後も良好な関係を維持していかなければなりません。また、病院経営については、私も以前から特徴のある病院経営ということで、総合診療医の重要性を訴えさせていただき、市立病院も総合診療医の育成にも取り組まれ、経営されております。私は、市民の皆様に安心していただける地域医療をどう構築していくのか、深川市の長であります山下市長の深川市立病院の未来と役割をどのように考えているのか、お聞かせください。4点目、今後、時期的に風邪やインフルエンザが流行し、新型コロナウイルス感染症と症状が似ている場合もあります。市立病院では、このような症状の患者さんの受診時の対応についてお聞かせください。
答弁 市立病院事務部長 吉田博昭(市立病院事務部長は2022年3月まで)
市立病院の経営とコロナ禍の対応について、4点質問をいただきましたので、順次お答え申し上げます。1点目の感染症による経営状況への影響についてであります。当院は、北海道より第2種感染症指定医療機関として4床の感染症病床の指定を受けており、現在、この病床とこの病床に隣接する4部屋16床の一般病床を空床化し、感染症患者の入院診療体制を確保しております。この空床確保には、一般の入院患者の受け入れ抑制が伴いますこと、また、外来診療におきましても、病院内での滞在時間を極力短時間にするために、薬のみの処方でお帰りいただくことを推奨しており、不急の各種検査も控えておりますことから、入院、外来収益ともに減少し、経営面に大きな影響を生じているところでございます。具体的に申し上げますと、本年4月から8月までの5カ月間における入院及び外来患者数と、医業収益の減少の状況を前年度と比較しますと、入院では、延べ患者数で4,255人、率にして16.9%の減少、収益では1億2,486万円、12.9%の減収、外来では、延べ患者数で2,019人、4.2%の減少、収益では3,262万円、6.5%の減収となり、入院外来収益合計では1億5,748万円、10.7%の減収となっております。また、本年度の歳入予算との比較においても、この5カ月間で1億6,630万円、11.2%の減収という非常に厳しい状況にございます。なお、当院は8月1日付で北海道より新型コロナウイルス感染症の受入協力医療機関としての指定を受けましたので、今後も感染症患者を受け入れる入院病床として、20床を空床化して確保する必要がありますので、減収傾向は続くものと推測しているところでございます。次に、2点目の地方創生臨時交付金や緊急包括支援交付金による病院経営の改善についてであります。当院では、地方創生臨時交付金を活用し、感染症対策に必要な医療機器、資材の購入のほか、施設修繕などを行うことにより、感染防止及び拡大抑制を図っているところであり、この臨時交付金にあっては、直接的に経営状況の改善につながるといった状況にはございませんが、医療従事者の安全確保、院内感染の防止対策などに有効に活用しているところでございます。一方、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金においては、その事業メニューに感染患者受け入れのための空床化に伴う減収を補填する事業があり、こちらは直接的に病院経営の支援につながる現金給付となるものですが、北海道の指示により補助金を積算する上で使用する空床1床当たりの基準単価が、交付要綱上の正規の基準単価の4分の1程度の単価に抑えられており、その補填額は4月から7月までの実績に基づく概算払い分として、5,491万円が9月中に交付される予定となっているものです。なお、北海道からは、正規の基準単価を用いた補助金の変更交付申請は、別途提出を求めるとの通知がありますので、現在の交付申請額以上の交付金を受けられるものと考えておりますが、現状、この制度のみをもって経営状態が改善されると断定することは時期尚早と捉えており、引き続きこの制度を注視し、的確な財源確保に努めてまいる考えでございます。次に、3点目の今後の市立病院の役割についてであります。北空知二次医療圏の中核病院の役割を担う市立病院の運営を将来にわたって維持することは、この圏域にとって必須であり、市立病院が存続できないという事態は、確実に地域医療の崩壊を招くものと捉えているところでございます。市立病院の運営に対し、令和2年度予算においては、一般会計より基準内の繰出金として6億7,700万円を、また市立病院の経営状況を勘案し、経営改善対策のために市独自の基準外繰出金を1億6,000万円、計8億3,700万円が措置されているところですが、市からの繰出金につきましては、平成30年度以前、過去5年間の平均は年約10億円でありましたが、令和元年度決算では8億1,400万円、今年度は8億3,700万円の予算額であり、過去の平均との比較では3億円程度減少している状況にございます。今後も深川市立病院新改革プランの着実な実行による医業収入の確保と経費削減に努め、また、圏域内の人口減少や高齢者人口の変革、あるいは地域医療構想など病院事業を取り巻く状況の変化を的確に捉え、加えて市からの適切な繰出金により、将来にわたって市立病院を安定的に運営するよう最大限努めてまいる考えにございます。また、議員ご指摘のとおり、病院経営の健全性の確保に向けて、医師確保は最重要課題と捉えておりますので、これまで同様に市長との情報共有を図り、適宜、医師確保に向け必要な対応をいただく中で取り進めてまいりたいと考えてございます。なお、本年11月には、常勤医師が不在となっていました放射線科医1人が着任される予定もございますが、今後とも旭川医科大学を初めとする関係医育大学との良好な関係性を保ち、医師確保に向けた取り組みを進めてまいります。最後に、4点目のコロナ禍でのインフルエンザの対応についてであります。当院では、今秋冬において流行が想定される新型コロナウイルス感染症及びインフルエンザに備え、圏域住民皆様の安全と安心を確保するため、さまざまな対応策を検討しているところでございますが、これら対策の一つとしまして、本定例会初日に可決いただきました病院事業会計補正予算により、院外に簡易診察室を設置いたします。この簡易診察室は、インフルエンザの流行期を迎える12月に備え、10月下旬から11月上旬までに設置を完了することとしており、発熱や倦怠感などの初期症状により、新型コロナウイルスとインフルエンザを判別することは非常に困難でありますことから、インフルエンザ流行期には、いずれの患者もこの簡易診察室でコロナウイルス感染症とインフルエンザ、両方の抗原検査の実施を予定しており、これらの検査結果をもとに適切な診療を行うことになるものと考えているところでございます。なお、厚生労働省が示す新型コロナウイルス感染症の診療の手引きなどが随時改定されることもあり、これらの動向も注視、確認しながら、具体的な対応方法について検討を進めることとしているところでございます。
再質問 2番 松本雅祐
1点、再質問といいますか、確認させていただきたいと思います。先ほど、2点目の私の質問の中で、交付金が満額出るのかと質問させていただきましたが、今ほどの答弁の中で、北海道の指示により基準単価が4分の1程度ということで、決まってはいませんけれども5,491万円が交付されるということでした。もし正規で交付金が出るとしたらどれぐらいの金額になるのか。そして、その金額が出ると病院経営的には、どういう状況になるのか。これは決定ではないのですけれども、その辺を参考に教えていただきたいと思います。
答弁 市立病院事務部長 吉田博昭(市立病院事務部長は2022年3月まで)
再質問にお答え申し上げます。答弁でも申し上げましたが、基準単価の4分の1程度ということで、今回申請を行っております。4月から7月分までの例で申し上げますと、今回、概算払いは5,491万円、基準単価どおりであれば2億2,000万円ほどの交付がなされるということになります。これが、仮に年間を通して基準単価どおりの交付が当院に行われた場合は、経営状況については、ほぼ空床分はこの交付で賄うことができるという状況にあるところでございます。