深川市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月11日
日米貿易協定
2019年12月11日、深川市議会の一般質問で、小田雅一議員が「日米貿易協定」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 小田雅一 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 小田雅一
それでは、通告に従いまして一般質問を行います。ことしの4月より日米物品貿易協定の交渉が開始され、10月7日に日米貿易協定に署名がなされました。そして、今月4日に参議院本会議で可決されたところであります。そこで、協定の概要と北海道における影響について、北海道での試算が発表されております。国民の主食である米においては除外されるとともに、全ての林産品、水産品など幅広い品目については譲許せずとされている一方、牛肉などについては、TPPと同様に、関税撤廃・削減が設定されるなど、北海道農業にとって大変厳しい状況へ向かおうとしております。特に牛肉は、アメリカ産の価格が低下するため、肉質の面で競合する乳用などの北海道産牛肉が値下がりする可能性があり、53億円から106億円もの生産額が減少するとしております。深川市においても、畜産業、酪農業の農業者も多く、深川牛としての販売体制を確立されるなど、地域経済の振興に大きく寄与しているところであり、将来の経営に甚大な影響を及ぼさないか心配するところであります。そこで、伺います。1点目、日米貿易協定の影響について、道内における畜産業、酪農業の農業者にとっては、これまでのTPP11協定での影響に加えて、今、日米貿易協定が国会で審議される中、さらなる影響を受けているとしています。北海道試算の中においても、牛肉だけではなく、北海道産小麦においても、42億円もの生産額の減少になるとしており、深川市としての見解をお聞きするとともに、深川市の影響はどのように捉えているか伺います。2点目、アメリカ離脱後のTPP11協定に基づく輸入品の急増を防ぐため、緊急輸入制限、いわゆるセーフガードの修正が必要と言われておりますが、セーフガードでの枠がアメリカ離脱前の水準で定められているため、実質的に基準の拡張につながるものであります。これらの問題が想定されますが、日米貿易協定を踏まえた今後の深川市としての対応について伺います。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
日米貿易協定についてのお尋ねにお答えします。まず、1点目の日米貿易協定の影響についての本市の考え方についてであります。議員も今述べられましたように、今回の日米貿易協定につきましては、ことし4月から交渉が行われ、アメリカのニューヨークで行われた日米首脳会談において、ことし9月25日、これは現地時間でありますが、この25日に最終合意が確認されまして、その後、10月7日にワシントンD.C.で署名が行われたものであります。そして、今月4日に参議院本会議で同協定が承認され、可決、成立し、来年1月1日に発効される見通しとなったものであります。この合意の内容につきましては、主な農産物で申し上げますと、議員も言われたように米は対象から除外されておりますものの、例えば小麦については、TPPと同様で、政府が輸入麦について徴収する差益でありますマークアップを、主要3銘柄で令和8年度までに段階的に45%まで削減するほか、米国枠数量の設定が行われ、平成19年度12万トンが24年度には15万トンに拡大となったところであります。また、牛肉につきましても、TPPと同内容で、関税が現状の38.5%から段階的に9%まで削減されてまいりますが、セーフガードつきで長期の関税削減期間が一応設定された内容となっていると理解しております。そして、これらの合意内容による道内農業への影響につきましては、道が11月に公表した資料によりますと、小麦については約22億円、牛肉については約53億円から106億円までの間で影響するほかに、牛乳、乳製品、豚肉などを含めまして、生産減少額全体としましては、約235億円から371億円が減少額として見込まれると発表しているところでございます。また、これにTPP11協定でも影響が生じてくるわけでありますが、それによる影響額を加えた合計でいいますと、約352億円から518億円の間の額の生産額が減少すると見込まれているところであります。質問の日米貿易協定による深川市についての影響でありますが、本市におきましては、昨年度、小麦は7,780万円、肉牛は肥育牛で約10億円という大きな販売額となっておりますが、小麦については、マークアップの削減に伴う国産価格の低下ということが懸念されることになります。そして、牛肉についても、肉質面で競合する乳用種と交雑種を中心に国内の牛肉価格の低下が生じるのではないかと懸念されておりますことから、全体として、本市におきましても定量的に申し上げることはできませんが、一定の影響は出てくるものと考えているところであります。次に、2点目の日米貿易協定を踏まえた深川市の今後の考え方という点についてであります。セーフガードにつきましては、輸入急増による国内産業への重大な影響、損害を防止するために認められている緊急措置の制度でございまして、輸入量が急増して、発動基準数量を超えるような場合、関税の引き下げをさかのぼって、関税引き上げ措置を講じることが認められた制度でございます。議員ご指摘のとおり、TPP11協定における牛肉のセーフガードが定められていたわけですが、このセーフガードはアメリカからの輸入分も含んだ発動基準数量となっているものでございまして、アメリカが抜けても、その数量は変わっていない。他方で、アメリカからはTPP11の外で日本に牛肉等が入ってくるということで、本市といたしましては、これは問題だということになりますので、これまでも北海道市長会を通じまして、TPP11協定における牛肉のセーフガードにつきましては、その基準数量の縮減に向けて、協定の修正協議を行うように強く政府に求めると同時に、国際交渉に関する十分な情報提供、あるいは対策の着実な推進について、北海道市長会の要望事項にきちんと盛り込みまして、強く政府に要望しているところであります。今後におきましても、北海道市長会や空知総合開発期成会などを通じまして、地域農業の持続的展開を図るための要請を力強く行ってまいりまして、関係機関・団体などとしっかり連携して、とにかく本市農業の振興・発展のため、必要に応じまして適時適切な対応に努めてまいる考えであります。