深川市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月10日
事業承継
2019年12月10日、深川市議会の一般質問で、宮澤孝司議員が「事業承継」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 宮澤孝司 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 8番 宮澤孝司
次の質問に入ります。事業承継についてであります。数カ月前になりますが、市内のこうじ製造業の方がことし廃業されるとの話を聞いた道外の方から、この方は以前深川市にいた方ですけれども、できれば店を継がせもらいたいとのことで、私のところに相談に来ました。その方と私とで、元こうじ屋さんを尋ね、話を聞いていただきましたが、廃業に至った経緯としては、高齢のため経営が困難である、身内に後継者がいない、機械が老朽化し使えないとのことでありました。事業承継するには難しいが、他の場所で開業するならば、こうじづくりなどのノウハウを伝授いただけるとの話でありました。私ももう少し早い時期に接点を持つことができれば、状況は変わったのではないかと、残念に思っております。事業承継とは、このような情報の集約の重なりが成約を生むものと感じたところであります。毎年、全国で数万社に上る中小企業の廃業、その3分の1から4分の1は後継者の不在が原因と言われております。国は、後継者不足で廃業が相次ぐ事態は経済に大きな損失との認識を示しております。企業を将来にわたって永続、成長させるためには、経営者は後継者を決め、託し、そして後継者は挑戦を続けなければなりません。事業承継とは、そうした一連のプロセス全てを示すものと言え、大切な経営資源を計画的に承継することが必要であります。中小企業の経営者は、事業内容だけではなく、これまで築き上げてきた企業風土も含め引き継がれることを望むため、親族から後継者を探すケースが多くなっております。また、事業承継に向けた交渉の中では、自社の帳簿など重要な情報を親族以外の第三者に示すことにためらいを感じている経営者もいるとのことであります。しかし、国の事業引き継ぎ支援事業での昨年度の成約件数の内訳では、親族内承継は全体の8%で、従業員承継は25%、第三者承継は67%となっており、第三者承継が多く、承継にかかわる情報の多くは金融機関や商工会議所などの公的団体から寄せられるものであります。事業承継に関しては、深川市議会でも平成19年第3回定例会で、中小企業の事業承継円滑化のための税制改正を求める意見書を国に提出しております。税制面では、平成30年度税制改正による特別措置として、事業用資産についての贈与税・相続税が一定期間、猶予や免除となっており、事業承継件数もふえております。事業承継での自治体の取り組み事例としては、群馬県下仁田町で、町が「食も地域の文化」と地元の味の伝承を任務とする地域おこし協力隊を募集し、老舗食堂の味を引き継ごうと、地域おこし協力隊として東京の飲食店で商品開発などを手がけた方が着任し、店で修業し、のれんを受け継いで二代目として食堂を経営しています。この老舗食堂は、地域で有名な餃子屋さんだそうです。また、0円都市開発を利用した美深町の酪農家の取り組みでありますが、0円都市開発とは、無償譲渡物件などのマッチング支援サイトです。これは、牧場の敷地内で営むチーズ工房と事務所を無償譲渡したいとの希望から、0円都市開発に掲載したところ、希望者が見つかり、1カ月あれば仕事はマスターできるとのことから、事業承継に向けた研修期間中に入っており、このような後継者発掘も今後は多くなると思われます。ここでお聞きします。現在、市としては事業承継に向けての動きは見えませんが、今後の事業承継に対する考え方についてお伺いします。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
ただいまの事業承継についての質問にお答えいたします。今、議員から、中小企業においては、後継者がいないことから廃業する事業者がふえていて、したがって事業承継といいましょうか、現経営者から次の経営者へ事業をバトンタッチすることの必要性について、るる説明があり、質問があったわけであります。そこで、まず国では、中小企業庁でありますが、2025年までに70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者の数を約245万人と見ておりまして、そのうち半数の127万人が、後継者未定になると推定しているところであります。また、北海道経済局から委託を受けて、事業承継などの相談窓口となっております北海道事業引き継ぎ支援センターでは、事業承継をする上での課題として後継者不在を挙げる経営者は3人に1人に上るということ、さらに60歳以上の経営者のうち5割が廃業を予定しているということ、特に個人事業者においては約7割が自分の代で事業をやめるつもりと言っているといったことなどを内容とする調査結果が公表されているところであります。このため、国では、後継者育成には当然、一定の育成期間が必要ということを考慮に入れると、事業承継には5年から10年ほどかかると予測して、会社の大きな転換となる事業承継の早目の準備を推奨するとともに、先ほど申し上げた事業引き継ぎ支援センターの設置を進めたり、議員も言われた事業承継の際の贈与税、あるいは相続税の納税を猶予する制度でありますが、その事業承継税制の拡充など、その支援に力を入れていると我々は認識しております。事業承継につきましては、具体的に、これも議員が言われたように、親族または役員、あるいは従業員へのいわゆる承継と、それから社外の人への引き継ぎといったパターンがあり得るかと思いますが、後継者がいない中小企業に対しましては、引き継ぎを検討することになるわけであります。さきに触れた北海道事業引き継ぎ支援センターでは、この引き継ぎの専門家が課題解決に向けた助言、あるいは情報提供、そしてM&Aのマッチング支援等を行うことになっているところであります。そこで、本市の事業承継に対する考え方でありますが、深川市内でも後継者未定の中小企業者が数多くおられて、今後相談が寄せられることも想定されますことから、国が進めております事業承継の取り組みについて、まずは深川商工会議所と情報共有を図りますほか、市と深川商工会議所では、平成27年から創業支援の取り組みも進めておりますので、創業に意欲のある方の情報をしっかりと蓄積していく中で、今後具体的に事業承継の相談があった場合に、事業承継情報と創業希望者の情報をマッチング可能にすることで、事業承継に円滑な対応ができるように意を用いてまいりたいと考えております。加えて、議員の質問の中でも、地域おこし協力隊員が事業承継を希望している店舗で修業していく、そして経営を引き継ぐといったことについての事例の紹介がされましたが、確かにそういった地域おこし協力隊員を活用することも有効と考えられますので、そのような事例も参考にしながら、今後、事業承継について関係機関としっかりと情報共有などを図ってまいりたいと考えております。