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深川市議会 平成31年第1回定例会 2019年3月6日

改正水道法の問題点

2019年3月6日、深川市議会の一般質問で、太田幸一議員が「改正水道法の問題点」について質問し、建設水道部長 天羽真司が答弁しました。

質問者
太田幸一 議員
答弁者
建設水道部長 天羽真司

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 10番 太田幸一

それでは、早速一般質問に入ります。1点目の改正水道法の問題点について伺います。昨年12月、わずか7時間の審議時間で、出入国管理改正法案の陰に隠れまして国会を通過した改正水道法の民営化法案は、国民の目にとまらないまま、いわば人の存在に欠くべからざるものであるにもかかわらず、国会運営がされてきたということであります。この水道の民営化法、さかのぼると、平成11年7月に制定されたPFI法は、23年に一部改正、今回さらに改正されるという状況であります。既に静岡県浜松市におきまして、下水道処理といった部分で2カ所の運営に外国資本が参入し行われるとしておりますし、厚生労働省はこれをモデルケースと位置づけるということも伝わっております。少し世界に目を転じてみますが、欧米の部分で、まず英国、フランスでお話しさせていただきますけれども、1980年代、水道民営化法が始まり、1990年代に各国に普及する。とりわけ世界銀行から開発途上国への融資で水メジャーの巨大資本が活動しているわけですけれども、英・仏の報告では、1990年代に赤痢が増加したということ、またフランスでも飲めない水が供給されたということが伝わっております。いずれにしても、水道料金値上げが結果としてなされておりますし、採算優先ということから、公営を上回る値上げが行われているということであります。さらに、2000年から14年間、世界の35カ国で180件が民営化から再公営化に戻るという状況。この内訳を多少申し上げますが、今言いました35カ国、180件のうち、136件がOECDの上位国、そのほか44件が中・低所得国という実態になっております。世界水メジャーの実態をいま少し申し上げますが、フランスのヴェオリア社、スエズ社、英国のテムズウォーター社が世界的に大きなシェアを持ち、これに続き、アメリカのベクテル社が続いている実態。いずれにいたしましても、これらの世界的な動きの中で民営化しているわけですけれども、残念ながら問題が多く、さらに公営化という方向に進んでいる。また、再公営化に向かうことでも、契約の実態は、どこも長期の実態にあるわけでして、そこに損害賠償が発生したり、非常に混乱している実態にあります。このような状況で我が国においては、先ほども前段に申し上げましたように、水道の民営化の法案を改正する形で進めているわけでありますけれども、いずれにしても、民営化という部分が多くの問題を抱える実態にあるということで、具体的に何点かお伺いいたします。一つ、まず現状、日本のインフラ整備にかける予算の国際比較は、今日、OECDの特に欧米主要国中、下方に甘んじ、社会資本整備を結果、住民に転嫁しようとしている。この状況を深川市はどのように受けとめているか伺う。二つ、世界の水道事業民営化の流れは、多くの国や自治体の水道料金高騰を初め、利益優先から利用者負担拡大やその他多くの課題が想定され、再公営化の方向にあるが、市の考え方はいかがなものか伺います。三つ、我が市の水道事業は、既に近隣自治体と広域組合、北空知広域水道企業団で浄水場を管理し、終末処理や設備改修においては、民間発注で合理的な運営となっているが、この運営に課題があるのか伺う。四つ、特に上水道事業は、市民の基本的人権、生存権、安全な飲料水供給を担っている。したがって、公務員が厳正な業務についているわけですが、ここに大きな課題があるのか伺います。

答弁 建設水道部長 天羽真司(建設水道部長は2020年3月まで)

改正水道法の問題点について、4点質問いただきましたので、順次お答えいたします。1点目の社会資本整備に関する住民負担についてでありますが、深川市の上水道は昭和32年に深川市街地域を給水区域として創設し、53年の1市4町による北空知広域水道企業団の設立も含め、主に6次にわたる区域拡大を行い、現在に至っているものであります。現在の水道管の延長は365キロメートルであり、そのうち平成29年度末で耐用年数を経過している延長は約58キロメートル、割合は15.9%となっております。水道管の管理におきましては、耐用年数を経過した管についても老朽度合いなどを勘案するとともに、専門業者による漏水調査を行うなど、適切な維持管理に努めているところでありまして、それら老朽管の布設がえや水道施設の更新につきましては、市が策定しております経営戦略に基づいた計画的な更新を進めるとともに、より有利な財源として、国の支援制度の要件緩和や創設について、全国市長会や日本水道協会など、さまざまな機会を通じ要望を続けており、これらの取り組みも含めまして、市民が負担する料金を適切に維持できるよう、健全な経営に努めているところでございます。次に、2点目の世界における民営化の事例などについてお答えします。改正水道法は、昨年12月6日に成立したものでありますが、主な内容は、水道事業の経営の安定化に向けた広域連携のほか、水道事業の運営権を民間事業者に設定できるという内容も盛り込まれたもので、この運営形態がコンセッション方式と言われておりまして、これは自治体が施設や設備の所有権を持ったまま、運営権を民間事業者に売却するというもので、海外や一部国内においても用いられている形態であります。この形態で民営化を行った海外の諸国では、民間企業が水道事業の運営権を取得したものの、施設の維持管理費等が経営を圧迫し、ひいては水道料金の高騰や水質悪化などの問題から公営の企業に戻るといった事例も報道されております。これらの事例は、民間事業者に求める水道事業の管理運営レベルや料金の設定方法など、運営に関する当初の協定などが不明確だったために起きたとも言われております。議員のおっしゃるとおり、海外においては多くの事例がございますが、いずれにいたしましても、民営化については大変多くの観点からの調査や研究が必要なほか全国的な動向も見たいと考えており、現段階として、市としましては、運営権を民間に設定する考えは持っておりませんので、これまで同様、市の公営企業としてより合理的な事業運営を維持してまいりたいと考えております。3点目、上下水道事業運営の課題についてでありますが、まず水道事業における管理体制では、北空知広域水道企業団から受水した水道水を各地区に供給するため、深川配水池を初め、送水管やポンプ場、各種電気通信機器など、大変多くの施設や設備を設置しておりますことから、これらの施設の機能を確実に持続させ、水道水の供給に支障を来すことのない維持管理が必要であります。このため、各施設や電気設備について、専門的な点検や調整を行う業務を民間業者に委託し実施しているところであり、また水道水の水質検査についても、専門の業者への委託により基準に基づいた検査を実施し、安全で安心な水の供給に努めておりますが、これらの業務委託体制につきましては欠くことができませんので、今後とも継続してまいりたいと考えております。一方、下水道事業は、昭和54年の供用開始から深川浄化センターを初め、その後整備した音江浄化センター、各地区のポンプ場、さらには納内、多度志の集落排水処理場も含め、多くの施設の運転や管理業務を民間に委託しており、合理的かつ経済的な面に十分配慮し、管理運営を進めております。これらの事業運営における課題といたしましては、これまでも申し上げましたとおり各施設の老朽化に対する対応が挙げられるところでございますが、今後も適切な維持管理や計画的な更新工事など、長寿命化の方針に沿って取り組んでまいりたいと考えております。4点目の安全な飲料水供給を公務員が行うことについての質問にお答えします。水道事業につきましては、創設以来、大変重要なライフラインであることを踏まえまして、施設の維持管理、必要な業務委託、老朽化に対する計画、さらには適切な料金の設定など、さまざまな業務に取り組むとともに、関係職員の知識や技術の継承に努め、引き続き公務として安全で安心な水の供給に努めてまいりたいと存じます。

出典:深川市議会 平成31年第1回定例会 2019年3月6日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる