深川市議会 平成31年第1回定例会 2019年3月6日
人口減少に負けないまちづくりに向けた組織づくり
2019年3月6日、深川市議会の一般質問で、松本雅祐議員が「人口減少に負けないまちづくりに向けた組織づくり」について質問し、副市長 平山泰樹が答弁しました。
- 質問者
- 松本雅祐 議員
- 答弁者
- 副市長 平山泰樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 松本雅祐
それでは、次の質問をさせていただきます。人口減少に負けないまちづくりに向けた市の組織づくりについてお伺いします。深川市をどのようなまちにしていくのか、山下市長は人口減少に負けないまちづくりを掲げております。深川市まち・ひと・しごと創生総合戦略では、基本目標を2040年の人口を1万5,000人程度に維持するとしており、ですから人口減少を前提とした深川らしい魅力あるまちづくりを考える時代になっており、そのために課題や問題点を一つ一つ改善していかなくてはならないと思います。深川市のまちづくりは、市民の皆様やたくさんの団体などが主体となって進められております。その中にあって、市職員の役割は大きいと考えます。市職員の皆さんが地域づくりに限らず、多くの事業を担当し、推進しているので、市民の生活・福祉向上が保たれております。今後、職員と事業の関係はどうなっていくのかということを考えました。本市も国からの交付税額が減少する中で、職員をふやすということは、財政的にも難しいと考えます。一方で、職員の業務量はどうなるのか。市民の要望の多発化・多様化により増加するとともに、分権社会の実現や市民の満足度の高い総合的な行政サービスを行うため、例えば空知振興局に行かなくても深川市で手続ができるようになるなど、北海道から深川市への権限移譲もあり、多くなると考えます。権限移譲については、聞こえはいいですが、一方で、仕事の押しつけと言われる一面もあります。実際に宮城県では、県から市町村への権限移譲について確認しましたら、2008年から2017年の10年間に約300の事業が市町村に移譲されておりました。本市でも法定で決まっているもの、申請だけのものも含め、330ぐらいの権限移譲があったと確認しました。職員数も限られている中で、職員1人当たりの業務量は増加しているのではないでしょうか。市民の福祉向上や充実を図るため、その時々で事業の規模や内容を考察することは大切であります。しかし、取り巻く環境など変化していく中で、考察せずに事業を行うとしたら、当初意図していた政策効果があらわれないこともあり、職員においても仕事に対してのモチベーションの低下や仕事の負荷により、療養休暇が増加することも考えられます。ですから、事業が増加する時代になったとしても、強靭な組織づくりが必要であります。そうした中、総務省は、行政サービス改革の一環として、自治体業務の民間委託に関するガイドラインを示し、窓口業務を含む25種類が委託可能となりました。実際旭川市では、住民票などの各種証明書の交付や国民健康保険の手続など、市民と相対する19種類の窓口業務を民間委託することとし、経費削減も見込んでおります。苫小牧市におきましても、2020年に総合窓口の業務を民間委託する方針を固めております。お伺いします。1点目、本市の職員数の今後の動向につきましては、先ほど鶴岡議員の答弁がありましたので、割愛させていただきますが、その後の職員の仕事の業務量について、市の考えをお聞かせください。また、2点目、経済学には「縮小均衡」という概念があり、経済の安定を維持しながら、経済規模を縮小するということであります。本市は人口減少が進んでいく中で、さまざまな視点があるとは思いますが、人口減少に負けないまちを構築する上で、総事業、仕事を取捨選択することも必要ではないかと考えますが、市の考えをお聞かせください。3点目、職員数が増加しない中でも、市民の福祉向上は重要な仕事であります。人は自分の心が満たされ、豊かになると、他人にも優しくなれると私は思います。ですから、市民福祉の向上を推進するのであれば、職員の福祉を増進させることも重要なのではないでしょうか。埼玉県の春日部市や吉川市では、職員満足度調査を行っております。この調査により、金銭的報酬以外の方法で職員の福祉を増進させるヒントを見つけることができると言われております。本市も職員の働きやすい充実した職場環境を築くために、職員満足度調査を実施してはいかがでしょうか、市の考えをお聞かせください。4点目、本市は将来的に総合窓口などの業務を民間委託することについてどのように考えているのかお聞かせください。
答弁 副市長 平山泰樹(副市長は2020年3月まで)
人口減少に負けないまちづくりに向けた組織づくりについて、4点にわたって質問いただきましたので、お答えしていきたいと思います。まず、業務量との関係ということで、どのような考え方をしているのかについてお答えしたいと思います。業務量を定量的に計数的に把握する方法はかなり難しいものと考えております。というのも、その時々において、定型的な業務もありますが、時代時代によって、行政の事務は形を変えておりまして、その中には議員が紹介いただきました北海道なりからの権限移譲による事務が加わったりといったことで多様化してくるといった事情もございますので、そういった関係からいうと、必要とされる処理方法も変化してくるとなってございます。手作業であったものが、コンピューターなどの業務システムによる処理に移行するということで、処理するスピードについては、格段に早くなっているのは事実でございます。一方で、情報処理技術に要する費用ですとか、あるいはシステムを維持するための作業や部門といったものが逆に必要になってくるということで、本来職員の業務を助ける、軽減するというIT技術が逆にシステムを維持管理したり、サポートが終わった古いシステムの更新などの費用がかさんだり、セキュリティーに人員や費用を回さなければならないなど、業務や費用の面で、なかなか業務の縮小に直接的につながることは少ないといったことがあらわれてきていると思っております。実際にはITの力で職員の減を補う、そういったマイナスの面を補い業務の効率化を達成したということは間違いのない事実でございます。ただ、人口減少は、サービスを受けたりする市民の方の減少を意味することから、通常ですと確実にその業務量は減少するのではないかということで、それにあわせて職員の数も減少することになるという、一見すると妥当のような、普通のことのように思われますけれども、先ほど申し上げたように、業務の処理能力を上げると、一方で、他の業務の費用などがふえてくるという部分もございますので、なかなかストレートに簡素な組織というものはつくりにくいのかと思っているところでございます。午前中の鶴岡議員の質問にもありましたけれども、地方公務員の数といいますか、市職員の体制は減少しているのは事実でございます。日本の総人口が増加から減少に転じたのは、大体2015年ごろからでございます。過去、その間、人口はそんなに大きく減っていないにもかかわらず、実をいうと地方公務員の数は大体54万人ほど減っております。そういった意味では、一方で、深川市の人口は、この20年で約30%減少しておりまして、職員数も、先ほどの答弁の中でありましたように減少しているところであります。質問にあるとおり、人口減少社会になっているのは間違いないのですけれども、必ずしも日本全体と地方との人口動態というのは、あらわれ方が一様ではありませんで、人口減少を深刻に受けとめなければならないのは、総数というよりは、人口減少の中身が問題ではないかと受けとめております。人口減少で深刻なのは、20歳から64歳までのいわゆる現役世代と言われる年齢階層が非常に減少傾向が強いことになってございます。現役世代の減少というのは、総人口と違いまして、相当程度長期間にわたって、一貫して減少を示してまいりました。現役世代の減少というのは、地方にとりましては、地域経済における生産性や産業のあり方に影響を生じます。現在、日本全体では景気が好調と言われておりますけれども、いま一つなかなか実感が湧きにくいというのは、地方ではこうした現役世代が少ないために、税収増に結びつかない、あるいは消費の拡大につながらないといったことで、地域経済に活力が生じにくく、そのことが地方財政にマイナスの影響を与えているということで、職員数と業務量の関係からいえば、こうした地方財政の厳しさが職員数をより減少しようとする方向に自治体を動かしていきますけれども、現在ではどうしても削減できない業務量と、それを支える職員数とのバランスをどうとるかに難しさが生じておりまして、そのことが結果的に人口減少対策であります地方創生の取り組みですとか、あるいはさまざまな懸案事業に振り向ける職員を十分確保できていないことにつながっているかと思っているところでございます。そこで、2点目の仕事を取捨選択するという議員のご指摘でございます。ITの活用など、業務遂行能力の向上によりまして、一定の効果がありましたけれども、業務の改善努力は、これからもしてまいりますけれども、今後も必要不可欠と考えておりまして、一方で、これまでのやり方、あるいは公共施設のあり方についても検証を加えることが必要ではないかと思っております。これまで一定の行政サービスを維持していくためには、社会基盤施設の長寿命化といったことが取り組まれてきておりますけれども、道路ですとか、橋梁、上下水道などインフラだけでなく、公共施設についても、これまでの考え方を見直していくことが必要になってきているのではないかと思ってございます。新たな施設整備はなかなか難しいですけれども、これまでと同じ機能や役割、そして総量をそのまま移しかえて新しくする方向から、より機能を多角化し、役割を見直して、何よりも人口減少社会への移行という現実を受け入れて、施設のあり方を考えていく必要が何よりも大事になっていくと考えております。そうした意味では、松本議員のご指摘のとおり、総事業を取捨選択することが大変重要になってくると思っているところでございます。例えば今後の公共施設のあり方につきましては、本市では公共施設等総合管理計画を策定しておりますけれども、本市の財政状況が厳しい状況にあることに鑑みて、同時に多くの公共施設が改修や更新の時期を迎えますことから、今後は個別施設計画の策定に考え方の重点を移していき、長期的視点に立った対策を講じる必要があるものと考えてございます。次に、3点目、職員満足度調査についてでありますけれども、一人一人の職員がモチベーションを高く持って業務に当たることは、今後さらに重要性が高まるものでありまして、個々の職員の意識を変えて、より市民に寄り添った業務執行ができるよう、職場の環境を整えていくことは大切と考えております。その取り組みとして、議員から春日部市等で行われている職員満足度調査について紹介いただきました。その調査項目を拝見いたしますと、仕事のやりがい、職場の関係、職場環境などの調査項目がありまして、これらのことにつきましては、本市で職員が自分のストレス状況についての気づきを促して、メンタルヘルス不調のリスクを低減させるため、平成28年から全職員を対象に実施しておりますストレスチェックとほぼ同様の内容でありまして、この調査で得られました集団分析結果を所属長にフィードバックいたしまして、職場環境の改善の取り組みを行っているところであります。最後に、窓口業務の民営化についての考え方という質問をいただいております。本市でも、これまでも業務改善の検討を行う上で、窓口業務のあり方についても検討してまいりました。ただ、この場合、市の窓口関連業務におきましては、外部資源を活用する際の課題として、一部に審査や交付決定等の公権力の行使にわたる業務が含まれているために、なかなか一括して民間委託等が困難であったことがあります。また、小規模自治体では、事務量が少なく、単独での委託先の確保は困難といった課題も残されておりました。そのため、昨年施行されました地方自治法等の一部を改正する法律では、地方独立行政法人法の一部が改正されまして、地方独立行政法人による窓口関連業務の委託が可能とされまして、市町村が細かく関与することで、より円滑な委託が可能となるとともに、地方独立行政法人を市町村がみずから設立しなくても、他の連携中枢都市等が設立した法人を活用する道が開けた制度改正が行われたところでございます。今後はこうした制度改正を十分研究いたしまして、先進事例等を参考としながら、必要な対策に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。