みんなの議会

深川市議会 平成30年第1回定例会 2018年3月6日

発達障がいを早期発見・早期療育すること

2018年3月6日、深川市議会の一般質問で、松本雅祐議員が「発達障がいを早期発見・早期療育すること」について質問し、市民福祉部長 三ツ井隆博が答弁しました。

質問者
松本雅祐 議員
答弁者
市民福祉部長 三ツ井隆博

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 松本雅祐

それでは、3点目、発達障がいを早期発見・早期療育することについてお伺いします。発達障がいとは、幾つかのタイプに分類されており、自閉症、アスペルガー症候群、学習障害、注意欠如・多動性障害などが含まれます。これらの障がいは、生まれつき脳の一部の機能に障がいがあるという点が共通しています。同じ人に幾つかのタイプの発達障がいがあることも珍しくなく、同じ障がいがある人同士でも全く似ていないように見えることがあり、個人差がとても大きいという点が発達障がいの特徴と言えます。ここ十数年のうちに発達障がいの人が急増したと言われております。文部科学省の調査では、公立小中学校の通級学級に在籍する児童生徒のうち、発達障がいの可能性がある子供が6.5%に上ることが発表され、発達障害者支援センターに寄せられた相談件数は、2016年度には7万4,000件を超え、過去最多となりました。10年近くで4倍以上ふえました。発達障がいの人がふえたという意見と、発達障がいの認知度の高まりに伴って発達障がいと診断される人がふえたという両面の意見があるように思います。発達障がいの症状は幼児期にあらわれます。乳幼児期は、言葉の発達を初めとしたコミュニケーションの能力、対人関係やさまざまな認知機能の習得、学校における学習や集団生活、その後の自立や社会参加の基盤を形成する大切な時期であります。この時期に適切な支援を受けられないと、就学後の学習面や生活面にさまざまな困難を抱え、成長につれ、自分自身の持つ不得手な部分に気づき、生きにくさを感じ、情緒不安定や不適応行動など二次障がいが生じてしまうこともあります。以前、私は、北空知地域自立支援協議会が主催した講演会で、旭川医科大学小児科子どもの発達診療センター副センター長の岡山先生の講演を聞く機会がありました。先生は、「発達障がいの子供たちに、早いうちから支援してあげることが大切」と、早期発見からの総合的な支援システムを構築することが重要であると講演されました。2005年に発達障害者支援法が施行され、初めて発達障がいは支援すべき対象とされ、2016年5月には改正され、早期発見・早期支援を具現化することについては、国及び地方自治体の責任として明記されました。茨城県河内町では、発達障がいを早期に発見するため、5歳児健診を町内の認定こども園で実施しております。臨床心理士が園を訪問して子供の発達程度や集団への適応能力など、保護者が事前に記入した問診票を参考に診断しているそうです。また、愛媛県松山市では、就学前の児童の発達上の問題を早期に発見して適切な支援を行うため、5歳児相談を実施しております。これまでは1歳6カ月児と3歳児の健康診断を実施していましたが、幼稚園などの集団生活の中であらわれる軽度の発達障がいを発見するのが狙いで、5歳児の全保護者を対象に、集団より一人遊びが多い、同じ質問を何度も繰り返す、強いこだわりがあるなど、16のチェック項目について聞くアンケートを実施し、支援へとつなげております。そこでお伺いします。1点目、本市の発達障がいの早期発見・早期療育について、どのような取り組みをされているのかお聞かせください。2点目、本市も早期発見・早期療育に向けた5歳児健診を実施してはいかがでしょうか。従来の3歳児健診から就学時健診までの空白期間を埋めることにもなります。発達障がいを早期に発見し療育すれば、小学校入学までに症状は改善されるので、早急の実施を望みます。幼稚園、保育所や医師会などが共同で実施することにより、一貫した支援体制ができると思います。3点目、福岡県宗像市では、発達障がいの子供を持つ保護者の方の悩みや相談を聞いてあげることも重要ということで、ペアレントメンターの養成に取り組んでいます。ペアレントメンターとは、発達障がいのある子供の子育てを経験し、相談支援に関する一定の研修を受けた保護者のことで、メンターは信頼できる相談相手を意味します。資格ではありませんが、厚生労働省が有効な家族支援策として養成を推進しています。近年では、ほかの障がいのある子供の親同士の支援策としても注目されています。ペアレントメンターの導入について、本市の考えをお聞かせください。

答弁 市民福祉部長 三ツ井隆博(市民福祉部長は2018年3月まで)

発達障がいを早期発見・早期療育することについて、3点質問をいただきましたので、順次お答え申し上げます。初めに、発達障がいの早期発見・早期療育に向けた本市の取り組みについてでありますが、市では、乳児健診・乳児相談、1歳6カ月児健診、3歳児健診のほか、母子を対象とした健康教室、健康相談及び家庭訪問など、切れ目なくお子さんにかかわる中で、発達に心配のあるお子さんの把握に努めており、発達のおくれなどが疑われるお子さんについては、保護者にお子さんの状況を理解していただきながら、障がい児通所支援サービスの利用や児童相談所などの専門機関での相談、専門医への受診など、早期療育につなげる体制をとっているところであります。特に、1歳6カ月健診、3歳児健診には、療育センターの療育指導員も参加し、問診だけではなく、会場内でのお子さんの自然な行動から状況の確認を行うとともに、心配のあるお子さんへの個別相談に対応しているところであります。相談の結果、発達経過の確認が必要と判断したお子さんには、適宜、家庭訪問や再相談などで継続支援を行っているところであります。さらに、関係機関である子育て支援センターや市内の各保育所、幼稚園での日ごろの取り組みの中で発達の心配のあるお子さんがいた場合などには、保護者の了解を得ながら、それぞれの機関と保育士や療育センターとが連絡を取り合う体制となっており、早期に相談や療育、保護者への支援ができるよう、常に連携に努めているところであります。また、北空知1市4町の教育・保育関係機関により組織する北空知地域自立支援協議会こども部会においては、講演会や研修会を毎年開催し、発達障がいに関する知識の普及と支援者の資質向上に努めており、早期発見・早期療育に一定の成果をおさめてきているというふうに考えているところであります。次に、2点目、5歳児健診の実施についてでありますが、質問にありますように、市では3歳児健診以降は、就学時健診までお子さんの発達を確認する健診の機会は設けておりません。早期発見・早期療育を目的に5歳児健診を取り入れる市町村もありますが、本市はこれまで築き上げてきた母子保健や早期療育システム、関係機関・団体の連携体制の状況等を総合的に勘案しますと、現時点では、新たに5歳児健診を実施しなければならない必要性は余りないものと考えており、引き続き、現在の早期発見・早期療育体制のさらなる充実に努めてまいりたいというふうに考えております。次に、3点目、ペアレントメンターの取り組みの導入についてでありますが、本市では、平成25年度に策定した26年度から35年度までの10年間を計画期間とする第3次深川市障がい者計画において、療育体制の充実の施策として、発達障がいのある子供の子育て経験のある親が、その経験を生かし、子供が発達障がいの診断を受けた親などに対して相談を行うペアレントメンターによる支援体制の整備に努めるということを計画で掲げております。健康福祉課では、これを具体化するために、平成26年度から27年度にかけて、岩見沢児童相談所の協力を得て、発達障がいの子を育てる親が自分の子供の行動を理解したり、発達障がいの特性を踏まえた褒め方や叱り方を学ぶペアレント・トレーニングの研修を療育センター親の会の会員を対象に行った経緯がありますが、児童相談所の担当者の異動などにより、残念ながら体制整備まで至ることができませんでした。現時点では、本市においてノウハウを取得している人材を確保することは難しく、すぐに導入する状況にはありませんが、北海道が平成25年度から行っている行政事業で、ペアレントメンターとなった方を派遣する事業が、29年6月より北海道家庭支援体制整備事業として開始されております。深川市も平成29年11月から派遣可能市町村に加えられておりますことから、この事業の内容や他の市町村での派遣状況などを確認し、また保護者の希望等も確認しながら、今後、市で活用できるものがあるか研究・検討してまいりたいと考えております。

出典:深川市議会 平成30年第1回定例会 2018年3月6日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる