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深川市議会 平成28年第1回定例会 2016年3月8日

市立病院の経営

2016年3月8日、深川市議会の一般質問で、松本雅祐議員が「市立病院の経営」について質問し、市立病院事務部長 高田智之が答弁しました。

質問者
松本雅祐 議員
答弁者
市立病院事務部長 高田智之

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 松本雅祐

3番目、深川市立病院の経営についてお伺いいたします。私は昨年7月の一般質問の中で松前町立松前病院の事例を挙げて、特徴ある病院づくりについて一般質問させていただきました。昨年11月、松前町立松前病院へ視察に行ってまいりました。当日は、木村眞司院長、小本清二事務長と意見交換させていただきました。松前町は人口8,100人、高齢化率39.9%と高齢化が進んでいる町です。松前町立松前病院は築36年、一般病床は100床の病院であります。松前町立松前病院は、以前は北海道立松前病院でした。当時、病院経営は赤字で、さまざまな経営努力を講じましたが、経営はよくならず、平成2年、病院は北海道から松前町へと移管されました。以来、町立病院として経営していましたが、毎年の深刻な赤字は続きました。松前病院健全化プロジェクトを立ち上げ、木村院長が赴任され、赤字体質と経営改善への取り組みを開始されました。木村院長は、ただ経費を削減さえすれば赤字が目減りするわけではないとの考えから、まずは患者をふやすためにと患者さんの無料送迎バスを運行し、今は隣町まで走らせているそうです。若い人が来る病院に、収益向上の医療の取り入れ、職員の給与の見直し、職員の意識改革、患者さんの医療負担を抑えるためジェネリック医薬品を率先して出すなどの取り組みを病院医師、職員が一丸となって実行したそうです。効果もあらわれ、赤字は減り、6億円あった借金は平成25年に完済、今は病院経営も黒字、国保会計も黒字だそうです。運転資金が3億2,000万円あるとも言っておりました。病院の改革と同時に進めたのが、医師が全科診療医だということです。松前町立松前病院には1人の医者が内科でも、外科でも、小児科でも、何でも診てくれるお医者さんがいる何でも科があると病院の特徴が地域に広まったそうです。さらに、病院は医師のスキルアップを図るため、松前病院を中心に「プライマリーケア レクチャーシリーズ」というインターネットを活用し、テレビ会議を開催しています。内容は、週2回、朝7時半より、最新の医療や治療についてなど情報を発信し、幅広く学ぶことができ、受講される医師は、道内はもとより、道外、海外からも受講されるそうです。藤澤院長も参加されているとお聞きしました。また、松前町の町民有志は、「おらが町から医者を出すぞ!プロジェクト」を立ち上げたそうです。松前病院も協力されております。本年1月、第2回のプロジェクトがあり、松前町の中学生、高校生、函館市の高校生、合計9人が参加され、手術着を着て、病棟回診や外来見学、実際の患者さんにもご協力いただき、問診もするそうです。心臓マッサージ、AEDの体験、縫合練習では医学生がやることとほとんど同じことまで体験するそうです。そして、松前病院にいる研修医や医学生と直接交流し、受験や大学生活について、いろいろ質問ができて、参加された生徒さんは大変参考になったそうです。以上のことを学んでまいりました。深川市立病院も経営改善の悪化から赤字経営が続き、平成21年度、深川市立病院経営健全化計画を策定し、それ以来、健全化を目指し、院長を初め、病院スタッフの取り組みにより、平成25年度には資金不足比率が健全化基準の20%を下回り18.5%になり、当初予定より2年前倒しで達成されました。しかし、病院の累積不良債務は6億6,600万円もあり、本年も厳しい経営を強いられることになります。お伺いします。1点目、深川市立病院発行の新春号「ほほえみ」で藤澤院長は病院の状況を伝える院内の説明会、市民講座、老人クラブでの講演などに出席し、先頭に立って、病院改革を訴えております。また、特徴ある病院づくりとして、昨年7月よりメディカルショートステイ、10月には深川市立病院訪問看護ステーション「みのり」の開設など、市民の皆様に新たなサービスを提供しておりますが、昨年4月より小児科医、産婦人科医の常勤医が不在となり、間もなく1年がたちますが、本年どのような経営改善に取り組まれるかお聞かせください。2点目、深川市の将来の医療体制を考えて、今から医療の充実の種をまき、将来医者になりたいという若い芽を育むための具体的な応援体制はつくれないでしょうか。中長期的なことにもなり、必ず結果が出るとは言い切れませんが、医者を目指すきっかけとなる事業をつくることはできないでしょうか。3点目、医師確保については、本年4月より内科医が一人常勤されることになり、市長、院長、病院スタッフのご尽力に敬意を表したいと思います。医師には、内科医、外科医、小児科医など、それぞれの分野の専門医がおります。しかし、これからの医師不足や、また地域包括ケアシステムの構築を進めていくことを考えるときに、何でも科の総合診療医の必要性も大変重要になるのではないでしょうか、見解をお聞かせください。

答弁 市立病院事務部長 高田智之(市立病院事務部長は2017年3月まで)

市立病院の経営について3点質問いただきましたので、順次お答え申し上げます。初めに、1点目の本年度の経営改善等の内容についてであります。議員ご指摘のとおり、深川市立病院を取り巻く医療環境は、医師不足を初め、極めて厳しい状況にありますが、そうした中、市立病院では昨年から限られた環境の中でも健全経営が可能となる経営体質の実現に向け、新たな取り組みを始めています。病院運営において最も重要なことは、医療的、質的側面は別といたしまして、経営的視点からは、医業収支の黒字化、安定化が一番であります。そのためには、入院・外来収入を含む医業収入の増加を図ることが必要であり、もって経営基盤の安定化を図り、医療の質的向上にも結びつけていくことが大事なことと考えてございます。そのための方策は、極めてシンプルでございますが、まずは通常の診療行為を診療報酬制度に照らし合わせ、漏れなく正しく点数化すること、また各種加算の新たな取得や既存加算の算定率向上などを確実かつ着実に進め収益化していくということでございます。もちろん経費削減の側面も想定しておりますが、市立病院では昨年8月、そうしたことを推進するための院内組織、市立病院経営改善委員会を立ち上げ、藤澤院長を本部長にそのもとに必要な委員会や部会を設け、病院を挙げて取り組んでいるところでございます。これまで院内の職員等への説明会や検討会を繰り返し行うとともに、職員提案を求めたり、また他病院における健全化達成事例などからヒントを得る中で、収入増加対策については59項目、支出削減対策は12項目について、検討を終了し、実践可能なものから対応しているところでございます。そのほか、質問にありましたメディカルショートステイ事業につきましては、7月の事業開始以来、本年度末までの見込み数で今のところ6件、収入は170万円程度となる見込みであり、また10月開始の訪問看護事業につきましては、年度末で実利用者数を32人、延べ訪問件数は370件、収入は約390万円を見込んでいるところであります。以上申し上げまして、市立病院の経営改善等の取り組み概要とさせていただきますが、今後におきましても院長を先頭に病院職員一丸となって全力をもって対応してまいりたいと考えております。次に、2点目の未来の医師の支援についてであります。市立病院では将来医師を志すきっかけの一つになればとの思いから、平成22年度から北空知地域の中学生を対象に医師体験型プログラムとして、「外科手術 ブラック・ジャックセミナー」を開催しており、本年度を含めまして、これまでに4回実施し、延べ97人の方に参加いただいております。セミナーの内容は、医師、看護師、検査技師等の指導のもと、手術糸の縫合体験を初め、実際の手術着を着て、手術室で患者に見立てた教育用人体マネキンを使い、模擬手術に臨むほか、最新式の内視鏡手術シミュレーターや超音波診断装置を操るなど、楽しみながら体験できるメニューとしており、議員からも紹介のありました事例にも近いものかと考えてございます。毎回、セミナーの終了後、子供たちからアンケートをいただくわけでございますけれども、そうした中には「ますます医師への夢をかなえたいと思いました」とか、「医療に関して興味が湧き、もっと吸収したくなりました」「将来を決める一つのきっかけとなりました」などといった感想もたくさん寄せられておりまして、スタッフ一同大変うれしく感じているところでございます。こうした状況を踏まえまして、病院といたしましては、このような取り組みが将来を担う子供たちの夢や進路に向けての一助となり、また病院自体のアピールにもつながるのであれば、今後におきましても内容等の充実を図り、継続してまいりたいと考えるところでございます。次に、3点目の総合診療医の必要性についてであります。このことにつきましては、昨年の第2回市議会定例会において松本議員より医師不足の解消のために総合診療医の獲得に向けた調査検討をと質問いただきまして、私どもとしましては今後に向けた課題の一つとして捉えさせていただきたいとお答えしたところでございます。総合診療医の定義につきましては、さきにも述べておりますが、総合的な診療能力を有する医師であって、子供からお年寄りまでのさまざまな幅広い病状を的確に診断し、対応していただけるお医者さんということでご理解をお願いしたいと思いますが、初めに道内における総合診療医が働く現場の状況等についてでございます。議員の質問にありました松前町立松前病院では、現在、総勢6人の常勤医師が外来においては内科外来での診療を基本としながら、小児科外来、外科・整形外来、リハビリテーション科外来を交代で行っているとのことで、その前提といたしましては、お一人お一人のお医者さんが何でも科の医師を目指し、日々研さんされる中でいわゆる全科診療体制を構築し、地域医療のために奮闘されていると伺っております。また、江別市立病院におきましては、各専門化外来も充実した体制となっておりますが、さらに総合内科外来を開設し、特定の部位や疾患に限定せず、多面的に診療を行う体制を整備しているとのことで、その対応につきましては、主に日本内科学会の専門医や日本プライマリ・ケア連合学会認定医の資格を持つ総勢21人の医師が総合内科を担当していると伺っております。いずれもそれらの医師たちが地域医療への診療意欲を高め、個々の能力や技能を十二分に発揮できるような環境が整っているものと考えますし、地域住民の医療ニーズや総合診療医定着の歴史的経過を経て、今日に至っているものと思われます。ここで深川市立病院の現状を申し上げますと、議員もご承知のとおり、当院におきましては急性期から慢性期までの幅広い医療を各専門の診療科ごとに提供する体制を前提としており、そのため現状におきましては、不足する内科医師や常勤が不在となっている小児科・整形外科医師などの確保を最優先とし、当分の間は現在目指している診療科の確立を第一義と考えるところでございます。しかしながら、今後、地域の人口動態等が大きく変動することが予想される中において、医療ニーズも変化し、求められる医療体制も現状とは異なっていくことが想定されますので、中長期的には総合診療医の必要性や有効性などについても十分検証しつつ、医療体制の確立を図ってまいりたいと考えております。

出典:深川市議会 平成28年第1回定例会 2016年3月8日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる