深川市議会 平成24年第3回定例会 2012年9月4日
消費増税と地方財政
2012年9月4日、深川市議会の一般質問で、北畑透議員が「消費増税と地方財政」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 北畑透 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 北畑透
議長のご指名をいただきましたので、通告に従い一般質問を行いたいと思います。最初に、消費増税と地方財政について伺います。世界にも例のないスピードで、日本の少子高齢化は進んでおります。年金給付や医療、介護のサービス提供費用などに充てる社会保障給付費は、2011年には108兆円となり、右肩上がりが続いております。これに対し、社会保障制度を支える社会保険料収入は、近年横ばいで推移しております。給付費との差額は、国と地方の税負担や借金で賄ってきている現状があります。これまで毎年10兆円もの借金で社会保障の穴を埋めてきたことも事実であります。高齢化の進展による給付の伸びに保険料収入が追いつかないばかりか、その差は開くばかりで、社会保障にかかる国の予算は毎年約1兆円の自然増となっております。厚生労働省は、2025年の社会保障給付費は150兆円を超えるとの見通しも示しております。一方、2010年に1億2,806万人だった日本の人口は、2060年には8,674万人にまで減少し、65歳以上が占める割合は40%に迫るとの推計があります。今後もさらなる少子高齢化の進展が見込まれる中で、制度維持のために現役世代にこれ以上の負担を求めることも限界と言えます。また、この20年間は、低成長とデフレにあえいでおり、成長戦略が容易に見出せないのも事実であります。こうした背景から、現在の社会保障制度を維持充実させるためには、将来にわたって安定的な財源を確保しなければならないことは明白であります。この問題は、どの党が政権を担っても避けて通ることのできない日本にとって待ったなしの重要課題でもあります。そして今、社会保障と税の一体改革で、大型増税について選択するときを迎えようとしております。しかしながら、国民は増税の是非を問われても判断に困るかもしれません。なぜならば、財政赤字は放置できないが、単純に増税に賛成したくないという気持ちが根底にはあります。言うまでもなく、増税は国民生活と直結しているからであります。この抜き差しならぬ状況を打開するために、政治を担うもう一方の当事者である地方も声を上げる必要があると感じております。国税は地方税よりも大きいものであります。地方交付税や国庫支出金を通じて再配分すると、実質的な配分は地方に多くなります。消費税を上げると地方消費税や地方交付税もふえます。住民に身近なところで生活を守る市長は、長く続く地方財政の厳しさから増税による地方財源の充実の必要性を強く感じているはずであります。そこで、社会保障と税の一体改革が選択された現在、消費増税と地方財政について市長に3点伺います。1点目に、消費増税修正案では、消費税収については年金、医療、介護並びに少子化に対処するためとされております。その担い手である山下市長におかれては、税と社会保障の一体改革についてどのような認識と評価を持っているのかを伺います。2点目に、消費増税によって、地方消費税、地方交付税も法律により増額されることになります。本市の財政にこのような増額がどのような影響をもたらすか伺います。3点目に、今回の一体改革議論の中で社会保障の重点を現役世代に向け、少子化や子育て政策に本格的に乗り出すことについて、山下市長の認識についても伺います。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
北畑議員から、消費増税と地方財政についてというテーマのもとで、社会保障と税の一体改革に関して3点質問がございましたのでお答え申し上げます。答えの順番は若干前後するかもしれませんが、まず3点あったうちの1点目と3点目について関連がありますので、あわせてお答え申し上げたいと思います。議員も言われましたが、この社会保障と税の一体改革は、年金、医療、介護、少子化の社会保障4分野の機能強化とともに、国・地方を通じた安定的な財源を確保するものとして、社会保障制度改革推進法や財源確保のための消費税法の一部を改正する等の法律など、関連する15法案が一括して今通常国会に提出され、そしてご承知のように、6月15日の民主・自民・公明の3党合意に基づく修正がこれらに加えられた後、去る8月10日に可決成立したものでございます。国におけるこの社会保障改革の基本的な考え方は、高齢化が一層進んだ社会においても、国民皆保険あるいは国民皆年金というものを堅持した上で、国民誰もが受益者であるということが実感できるような社会保障の実現を図るとともに、世代間の公平さを確保するという見地から、社会保障制度を全世代対応型へ転換するということで、就学前、学齢期、若年層、そして高齢期までを通じて一貫した社会支援施策の実現を目指そうとするものであるとされているところでございます。そこで、こうした一体改革について、どのような認識を持っているかというお尋ねでございますが、日本社会全体が、高齢世代の増加、そして少子化の進行といった人口構成の変化が一層進んでいく、そう見込まれる現状のもとにありまして、国民誰もが安心し暮らしに展望が持てる、そういう社会保障制度の確立ということが極めて重要な政治課題となっておりまして、そうしたことを支える安定的な財源を確保するということは、やはり避けることのできない国家的な課題であるということに鑑みますと、今後、社会保障制度の具体的な改革の中身は、社会保障制度改革国民会議なるもので検討が行われていくということでありますので、その国民会議の検討の中で、やはり地方の意見なども十分反映してもらうということ、そして国と地方の十分な議論が尽くされた上で中身が決まっていくということが前提でございますが、そういう今回の安定的な財源を確保するという意味でも、消費税率の引き上げ措置を含むこの関係法案の成立というものは、私は前向きに評価することができるものであると認識いたしているところでございます。またあわせて、子ども・子育て支援法などの、いわゆる子ども・子育て関連3法案も同時に成立いたしたところでありますので、第五次深川市総合計画をことし策定させていただきましたが、この総合計画の中で、本市が直面している最も大きな課題として、少子化問題ということを言っております。そういうことからしまして、これらの関係法律に基づく政府で検討される具体的な施策に係る情報収集に十分努めまして、深川が子供を産みやすい、育てやすい、そういうまちにより一層なっていくように、政府の施策の活用なども十分考えながら、そうした施策の推進に取り組んでまいりたいと心底考えているところであります。お尋ねの2点目については、消費増税によって本市にどのような財政上の影響があるのかということについてでありますが、ご承知のように、本改革によって消費税の税率は、2年後の平成26年4月から今の5%が8%に、そして翌27年10月からは、これが10%に引き上げられるということになります。引き上げの幅ということでは、それぞれ3%、5%ということでございますが、この引き上げ分の国と地方の配分は、政府も地方もいろいろな施策を打っておりますが、社会保障4分野にのっとった範囲内の地方単独で行っている事業にかかわる経費も含めて計算した上で、国・地方それぞれの負担額の比率、実際に使っている額を案分しまして決定されたと聞いております。平成27年10月以降の時点でのことを申し上げますと、5%が10%に引き上げられたときの配分率、5%分が引き上がるわけですが、そのうち国の取り分は3.46%と言われておりまして、地方分は1.54%と決まっているものでございます。そして、今申し上げた地方の取り分と言いましょうか、地方分1.54%のうち、財政力の弱い地方団体向けの財源確保という観点から、0.34%分については地方交付税としてこれを配分する、1.54%から0.34%を引いた残り1.2%分は、地方消費税として配分するということになっておりますが、少し詳しく申し上げると、地方交付税として配分するうち、今度は純粋に人口数だけを基準に配るという制度改正もなされているようであります。ざっとそういったことで、地方にも取り分が回ってくるという制度改革でございますが、質問の本市財政への影響ということでございます。実際のところ、配分の割合は、今申し上げたような形で既に決定を見ておりますけれども、詳細な制度設計が政府においてどのようになされていくのか、また増税になった後の実際の税収の見込みというのがどういうことになっていくのか。きちんと計算どおり増収分が入ってくるのかどうなのかといったことなど、推移を見きわめる必要が当然あるわけでございますが、それらは一応置くとして、何はともあれ、本市といたしましてもこれらの増税措置は、社会保障施策の本市における充実といったことを支える、あるいはそれにつながる財源として、やはり一定の期待を寄せて推移を見守っているというところが現状でございます。雑駁な答えになりましたが、以上で答弁とさせていただきます。