江別市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月6日
(1)市長の子供・子育て支援の考え方について/(2)ふるさと納税制度について
2019年12月6日、江別市議会の一般質問で、猪股美香議員が「市長の子供・子育て支援の考え方について」「ふるさと納税制度について」について質問し、市長 三好昇、総務部長 後藤好人が答弁しました。
- 質問者
- 猪股美香 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、総務部長 後藤好人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 猪股美香
議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして順次質問させていただきます。まず、1件目の市長の子供・子育て支援の考え方についてお伺いします。本年10月に初めての先進地行政調査を経験いたしました。先進地行政調査の目的の一つは、そのまちのビジョンを政策として落とし込む手段を学びに行くことであるという気づきがありました。先進地行政調査は、先進地が取り組んでいる政策をピックアップし、そのまちに学びに行くものですが、そうした先進地は、掲げるビジョンがしっかりと政策に反映されている。そのような印象を持ちました。具体例を挙げさせていただきます。例えば、生活福祉常任委員会で調査した埼玉県ふじみ野市では、政治と行政の原点は、市民の命を守ることであるとする市長の理念が前提にございました。子供優先のまちづくりを市政運営の大きな柱としており、訪問型子育て支援では、子供の成長や母自身のことなど、何らかの理由で外に出かけられない子育て家庭に職員が出向き、受容と傾聴、協働を推進しており、対象者との接点を絶やさないことで、子供の虐待などを事前に予防するため、部署を横断した事業が展開されておりました。会派の視察でお伺いした山形県東根市では、教育の振興は地域を絶やさないという市長の持論のもと、教育によるまちづくりの各種施策を実施していました。視察したのは、屋外型子育て支援施設でしたが、外遊びを通じたプレイパーク事業によって、子供が自分の力で考えるよう、幼少期からの教育のビジョンを描いており、2016年には、山形県で唯一の公立中高一貫校が山形県東根市に設置されました。こうして見ると、政策によってどんなまちになりたいかをしっかりと描けていることが先進地の特徴であると感じました。江別市は、平成30年における年少人口の増加が全国で12位になり、さまざまな要因から子育て世代に選ばれているまちであると言えるでしょう。個別の子供・子育て支援事業の策定趣旨や社会的背景などは、第6次江別市総合計画やえべつ・安心子育てプランなどから見ることができます。しかし、それらの政策によって、江別市はどんなまちになりたいか、江別市の子供たちにどんな子供たちになってほしいかといったビジョンは浮き上がってきません。特に、子供・子育て支援事業には、未来志向の視点が不可欠であると考えます。そこで、1点目の質問ですが、市長が考える子供・子育て支援事業を策定する大前提として、江別市はどのようなまちになり、江別市の子供たちにはどんな子供たちになってほしいのか、江別市のビジョンについてお伺いします。2点目は、乳幼児等医療費助成制度から見た子供・子育て支援事業の考え方についてお伺いします。乳幼児等医療費助成制度については、これまでも多くの議員から一般質問がなされてきました。さきの決算特別委員会や生活福祉常任委員会での質疑でも、石狩管内においては、ほかの自治体が独自に医療費の助成を拡大している中、江別市は相対的に支援が薄い現状が明らかとなっています。乳幼児等医療費助成制度が議論に上がる際には、少子化対策としての子育て支援サービスの側面と、経済的な理由による医療格差、つまり福祉サービスとしての側面の大きく二つに整理することができると思います。例えば、過去に島田議員が行った一般質問では、少子化対策としての子育て支援サービスの側面から質問していましたが、子供の命にもかかわるその制度の福祉的特性から、ほかの子育て支援事業と同等に扱うことはできないと指摘していたと理解しています。直近ですと、佐藤議員が行った一般質問の趣旨は、経済的な理由による医療格差を問題視し、福祉サービスの格差に重きを置いたものであったと思います。こうした一般質問に対するこれまでの市長の答弁を見ていきますと、市立病院における医療体制の充実や安心して子育てができる環境整備などが主な趣旨であり、子育て世代への支援策全体の中で検討していくと答弁されていました。子育て支援サービスの側面と福祉サービスの側面で見ていくと、市長は江別市の乳幼児等医療費助成制度を、どちらかと言うと子育て支援サービスの枠組みに位置づけていらっしゃるという認識に至りました。この認識で間違いないか、また、この認識はさきにお伺いしました市長の考える江別市のビジョンに即しているとお考えかどうか、お伺いします。次に、2件目のふるさと納税制度についてお伺いいたします。江別市の自主事業をどれだけ豊かなものにしたいと願っても、自主財源なしにはなかなか前進していかない、そんな現実を目の当たりにしております。厳しい江別市の財政状況に貢献し得る制度として、ふるさと納税制度に着目したいと思います。これまでも、さまざまな視点から多くの議員が一般質問で取り上げてきた制度ですが、私からは、ふるさと納税制度を江別市はどのような目的で行っているのか、また、現在の体制は、その目的に合った体制であるのかを確認する趣旨で質問させていただきたいと思います。ふるさと納税制度は、日本における寄附金税制の一つであります。納税という名称ですが、制度上の実態は寄附であり、任意の自治体に寄附をして、その寄附金額を現に居住する地方自治体へ申告することにより、寄附分が控除できる本制度をもって、希望自治体に事実上の納税をするというものであります。2008年に制度が開始され、途中には返礼品合戦による自治体間競争が激化するなど、当初の目的からそれた形で運用するケースも見られましたが、2019年6月1日以降は、改正地方税法による新制度において、返礼品は地場産品かつ寄附額の3割以下、仲介サイトへの手数料や送料を含んだ諸経費と返礼品の金額の合計が寄附額の5割以下に限定され、本来の目的に沿うよう軌道修正されながら現在に至っております。総務省の発表によりますと、平成20年度の制度開始時には、ふるさと納税制度の受け入れ額は年間で約81億4,000万円でしたが、平成29年度の実績では約3,653億円、対前年度比で約1.28倍と年々規模が拡大しており、制度自体の認知が広がっているほか、利用者がふえておりマーケットが拡大していることが見てとれます。石狩管内の平成30年度の実績を見ますと、ふるさと納税額の決算額の多い順に、当別町が約8億7,000万円、札幌市が約5億600万円、恵庭市が約3億3,600万円、千歳市が約2億5,400万円、石狩市が約6,400万円、江別市が約6,100万円、北広島市が約5,200万円、新篠津村が約1,700万円となっております。過去の一般質問に対する答弁や決算特別委員会での質疑を通じて、江別市のふるさと納税制度への取り組み姿勢は、世間で話題となるような返礼品合戦による自治体間競争から一線を画し、当初の目的に沿った形で運用していると私は認識しており、実直な姿勢を評価しております。しかしながら、石狩管内の他市と比較しますと8市町村中6番目の納税額である事実から、返礼品合戦の問題以前に、改善できる要素がまだあるように見えます。しっかりと課題を整理し、目的に沿った体制で効率的に運用できているかの検証が必要であると思います。そこで、1点目の質問です。改めて、江別市におけるふるさと納税制度の目的と取り組みについて、組織体制を含めて確認させてください。現在、江別市が取り組んでいるふるさと納税制度の入り口は、ふるさとチョイスを初めとしたポータルサイト、市のホームページ、市役所の窓口、電話、ファクス、郵送などであり、納税件数の97%がポータルサイト経由であると伺っています。また、ポータルサイト経由で納税される方の属性としては、東京都や大阪府などの首都圏に住む30歳代から40歳代の比較的所得の高い層であり、ポータルサイトから江別市の商品を選んでいただく経緯は、商品を検索してたどり着き、ほとんどが江別市にゆかりのない方であるといった分析結果もわかっています。江別市がふるさと納税制度に取り組み始めた平成20年度の決算額は約229万円で、ほとんどが江別市にゆかりのある方からの寄附で成り立っていた状況から、現在は大きく変化していることがわかります。これは、ふるさと納税制度がこれまでの経緯の中で一般的に認知され、有効な制度として活用されている現状によるものであると推測されます。このように、昨今のふるさと納税制度を活用した各自治体の納税額は、特に地方都市では一般会計に占める割合として無視できない存在となっています。そこで、2点目の質問です。ふるさと納税件数の97%がポータルサイト経由であり、首都圏に住む30歳代から40歳代の比較的所得の高い層が対象であることが明確となりました。また、ポータルサイト内では、商品から検索されているという対象の意思決定までのプロセスが明確となりました。自治体において、ふるさと納税制度による納税額が自主財源の確保として有効な手段の一つである現状を踏まえ、その対象に向けたアプローチの方法や対象の意思決定までのプロセスに対応した商品選定など、自主財源の確保のためにはどのような取り組みが必要であると考えているか、お伺いします。こうして、ふるさと納税制度の運用を確認していきますと、現状、市有財産の維持管理や処分、庁舎管理等を行う総務部財務室契約管財課にて、ふるさと納税に係る商品管理やポータルサイト経由の納税者属性を分析し、また、属性に合わせて商品を選定していくといった、多岐にわたる業務を担っている現状がわかります。過去の一般質問の中で、徳田議員からも指摘がありましたが、改めて所管部署が横断的に連携する必要性を強く感じております。そこで、3点目の質問です。江別市におけるふるさと納税制度の目的をしっかりと果たし、自主財源の確保につなげることができる効率的な組織体制は、どのようなものであると考えているかお伺いし、私の1回目の質問とさせていただきます。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
猪股議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、子供・子育て支援の考え方についてお答え申し上げます。まず、子供・子育て支援のビジョンについてでありますが、第6次江別市総合計画えべつ未来づくりビジョンにおいては、基本理念の四つの柱の一つとして子育て応援のまちを掲げております。また、総合計画のまちづくり政策、子育て・教育の基本目標は、未来の江別を支える元気で情操豊かな子供たちの育成を目指すとし、安心して子供を産み育てられ、就業と子育てを両立できるまちづくりを進めているところであります。御質問の子育てに関するビジョンにつきましては、子供・子育て分野の個別計画である江別市子ども・子育て支援事業計画において、第6次江別市総合計画の考え方を踏まえ、みんなで協力、子育て応援のまち・えべつを基本理念とし、子供・子育てに関する各種施策・事業を展開してきております。この基本理念の実現に向けた三つの基本目標であります、子供が笑顔で育つまちづくり、安心して子供を産み育てられるまちづくり、子育てを地域で応援するまちづくり、これらを推進することにより、子供にとっては江別に生まれ育ってよかった、親にとっては江別で子育てして安心と思えるまちを目指して、子育て環境の充実に取り組んでいるところであります。次に、乳幼児等医療費助成制度から見た子供・子育て支援事業の考え方についてでありますが、市の助成制度は、江別市乳幼児等医療費助成条例第1条の目的に規定されておりますとおり、乳幼児等の医療費の一部をその保護者に助成することによって医療費の負担軽減を図り、あわせて乳幼児等の健康増進と健全なる育成を図ることを目的とするものであると認識しております。こうしたことから、市といたしましては、本来、子供の医療費助成は、地域格差のない制度とすべきであると考えており、これまでも全国市長会及び北海道市長会を通じ、国や北海道に要望してきたところであります。そこで、御質問の乳幼児等医療費助成制度から見た子供・子育て支援事業の考え方についてでありますが、医療費の助成を行うことにつきましては、江別市子ども・子育て支援事業計画に位置づけており、この計画の基本理念である、みんなで協力、子育て応援のまち・えべつの推進につながるものであると考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、総務部長からお答え申し上げます。
答弁 総務部長 後藤好人(総務部長は2021年3月まで)
私から、ふるさと納税制度について御答弁申し上げます。初めに、江別市におけるふるさと納税制度の目的と取り組みについてでありますが、ふるさと納税は、ふるさとやゆかりのある自治体のさまざまな取り組みを応援する気持ちを、寄附を通じて形にする仕組みとされており、当市におきましても、こうした制度の基本的な考え方に沿って、ふるさと納税を推進してきたところであります。当市におきましては、平成26年度から第6次江別市総合計画のえべつ未来戦略、えべつの魅力発信シティプロモートの一環として、全国に江別の商品を知ってもらい、江別のファンをつくるため、特産品の詰め合わせの贈呈を開始し、翌年度からは、応援してくださる寄附者の満足度向上と地元関連産業の振興などを目的として、特産品選択方式を導入いたしました。ふるさと納税の目的は、多くの方に関心を持っていただくことで、市の認知度向上や地元関連産業の振興に効果が期待できることでありますが、全国的にふるさと納税制度を利用する方が年々ふえてきていることから、自主財源を確保するための取り組みも重要と認識しており、より効果的なPRの実施や返礼品の充実などに努めていく必要があるものと考えております。なお、ふるさと納税に関する業務の組織体制につきましては、寄附採納を所管する総務部が担当しておりますが、返礼品のPRや充実などは、企画政策部や経済部と連携して取り組むなど、組織横断的に対応してきているところであります。次に、自主財源を確保するための取り組みについてでありますが、ふるさと納税の寄附先として当市を選んでもらうためには、ターゲットを意識した効果的なPRの実施や返礼品の充実が有効であると認識しており、これまでも、首都圏をターゲットにした新聞広告やウエブ広告、SNSなどによるPRのほか、地元企業に御協力をいただく中で、返礼品の充実などに努めてきたところであります。また、全国的に見ますと、肉や海産物、米などが人気の返礼品となっていることから、今年度からは、地元畜産農家とJA道央の協力を得て、えぞ但馬牛を新規の返礼品に加えたほか、米の在庫数をふやすなどの対応を図ってきております。さらには、より多くの方の目に触れることが結果として寄附額の増加にもつながることから、各自治体の返礼品が一つにまとめられているポータルサイトへの掲載を3カ所に拡充するなどの取り組みも行ったところであります。これらの取り組みなどによりまして、本年10月末時点では、寄附件数2,282件、寄附額約2,600万円となっており、このまま推移いたしますと、昨年度1年間の寄附件数2,279件、寄附額約6,110万円を上回るものと考えております。いずれにしても、ふるさと納税を通じた自主財源の確保には、効果的なPRの実施と返礼品の充実が有効であると考えており、引き続き、国からの通知にも留意しながら、これらの取り組みを進め、既存のファンには引き続き支持され、新たなファンの獲得にもつなげられるよう努めてまいりたいと考えております。次に、組織体制についてでありますが、ふるさと納税は、寄附者やポータルサイト事業者への対応のほか、返礼品の選定やPR、返礼品事業者との調整など、その業務が多岐にわたることから、これまでも総務部が総括し、広報やシティプロモートについては企画政策部、返礼品事業者との調整については経済部など、関連部局が連携する中で、取り組みを進めてきたところであります。また、平成29年度からは、当市へのふるさと納税の拡大や返礼品の認知度向上などを目的として、企画政策部や経済部の職員など組織横断的なメンバーによる庁内検討会を開催し、野菜の詰め合わせや陶芸・絵つけ体験など、メンバーから出されたアイデアを返礼品に採用するなど、庁内連携の取り組みにも力を入れてきたところであります。いずれにしても、ふるさと納税制度の目的を果たし、自主財源の確保につなげていくためには、関係部局間の連携が重要であると考えており、今後におきましても、組織横断的にふるさと納税に関する取り組みを進めてまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 猪股美香
順次再質問させていただきたいと思います。1件目の市長の子供・子育て支援の考え方について、要望と2回目の質問に入らせていただきます。1点目の子供・子育て支援のビジョンについて、今答弁いただいた内容は、第6次江別市総合計画やえべつ・安心子育てプランなどから見ることができている旨、申し上げたつもりでおりました。それらの政策によって江別市はどんなまちになりたいか、江別市の子供たちにどんな子供たちになってほしいかという、より具体的で長期的な視点で見た未来の江別市がどんなものであるのかがあって初めて、未来を起点に今どう変化していくべきなのかという、子供・子育て支援のビジョンが明らかになるのではないでしょうか。ニーズ調査や市民アンケートなどの現状分析から、過去の統計や実績に基づき、個別の計画からビジョンを立てる、この方法はいわゆるフォアキャスティングと言われる手法に分類されます。フォアキャスティングは現在を起点として考えるので、現代において著しく変化する市民ニーズや現状によって目指す方向がその都度変わり、遠い目標が定まりにくいと言われています。これに対し、バックキャスティングと言われる手法があります。バックキャスティングとは、未来を予測する際に目標となるような状態を想定し、そこを起点に現在を振り返って今何をするべきかを考える方法で、いわば未来からの発想法です。子供たちは、江別市の財産であり、夢であり、希望であります。未来を起点に今どう変化していくべきかという、子供・子育て支援のビジョンを描いていただけるよう要望させていただき、また今後も継続的に市長にお考えを伺っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。引き続き、2点目の乳幼児等医療費助成制度から見た子供・子育て支援事業の考え方について、再質問させていただきます。乳幼児等医療費助成制度について調べていく中で、位置づけの難しさに気づくことがありました。そこで、まず制度について整理していきたいと思います。乳幼児等医療費助成制度は、国が本来果たすべき役割に係るものである第1号法定受託事務、都道府県が本来果たすべき役割に係るものである第2号法定受託事務とは違い、基礎自治体が定める自治事務であります。地方分権一括法による改正後の地方自治法では、自治事務は国の都道府県及び市町村に対する関与または都道府県の市町村に対する関与についてはできるだけ排除されています。こうした点から、国や北海道に対し、地域差のない制度とするための要望をすることはとても大切ではありますが、現状の考え方からは、国と都道府県が自治事務である乳幼児等医療費助成制度に積極的に関与することは考えがたいという意見もございます。また、乳幼児等医療費助成制度の趣旨や目的は、対象者の子供に対する保健の向上や健康の保持を通して福祉の増進を図ることとしており、子供にフォーカスした制度であります。養育者にフォーカスし、養育者に現金給付で支払われる児童手当制度とは異なり、子供に直接医療を施す現物給付であり、子供への直接支援であると考えられることから、基礎自治体の子供への支援のあり方を問われる制度であるとも考えられます。江別市子どもの生活実態調査報告書の中で、医療機関の受診について、子供を受診させなかった理由として、受診させたほうがよいと思ったが、実際には受診させなかったことがあると答えた19.3%の方のうち、お金がなかったと答えた方が34.5%であり、道内の他自治体の調査と比較しても高くなっております。また、年収が低いほどお金がなかったと答えた割合が高くなっているとの報告がありました。この報告から、親の経済的な理由により、子供が本来受けられるべき医療を受けることができていない現状が市内で起こるケースが想定されます。このように整理して見た乳幼児等医療費助成制度の持つ性格と、江別市子どもの生活実態調査の声に基づき、江別市においては、親の経済的な理由から子供が本来受けられるべき医療を受けることができていない状況が起こることがないよう、まずは、年収の低い世帯を対象として、乳幼児等医療費助成制度のうち、特に通院医療費の助成の拡大を検討するべきではないかと考えますが、いかがかお伺いします。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
再質問にお答え申し上げます。乳幼児等医療費助成制度から見た子供・子育て支援事業の考え方に関連しまして、この制度が重要であるということは、これまでもさまざまな機会を通じてお話をしているところであります。平成29年8月には、特に通院の機会が多い未就学児のいる世帯に対し、独自に医療費の助成を拡大したところであります。しかしながら、石狩管内の状況を見ますと、さまざまな御意見があるところであります。また、昨年実施した江別市子どもの生活実態調査で、子供を医療機関へ受診させなかった理由の中に、保護者の経済的理由があったことは把握しているところであります。そこで、御質問の市独自に低所得世帯を対象として助成制度を拡大することにつきましては、対象者や財源確保、さらには他事業との公平性なども含め、今後の子育て支援政策全体の中で総合的に検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
再質問 猪股美香
今回の私の質問の趣旨としましては、乳幼児等医療費助成制度を改めて整理した結果、この制度は基礎自治体の子供への支援のあり方を問われる制度であると認識したことから、市長の子供・子育て支援のビジョンである、子供にとって江別に生まれ育ってよかったと思ってもらえる子供・子育て支援事業になっているのか確認させていただくためのものでした。総合的な子育て支援政策で言えば、保育サービスの拡充や宅地造成に係る住宅取得支援事業などによる転入者の増により、個人市民税の調定額の増加や就学援助の対象者数の減少などから、政策の効果があらわれていると見ることができます。しかしながら、市の財政全体で見ると、市立病院の経営などから厳しい状況が続き、ほかの子育て支援政策がどれだけ効果を発揮しても財源が厳しい状態に変わりありません。子供は、自身の権利を守るには脆弱な存在です。自分の意思で病院に行くことは困難です。最低限の子供の権利水準を実現するためには、現物給付である乳幼児等医療費助成制度はとても大事な制度です。では、最低限の権利水準はどこなのか。その自治体ごとの考え方があらわれているのが乳幼児等医療費助成制度であると思います。親は江別で子育てして安心、子供は江別に生まれ育ってよかったと思える江別市としての水準は果たしてどこなのか、引き続き、検討していただきますよう要望いたします。次に、2件目のふるさと納税制度について再質問させていただきます。1点目の質問への答弁で、ふるさと納税制度の目的がえべつの魅力発信シティプロモートであり、江別のファンをつくることであることが確認できました。また、その目的を果たすための組織体制として、総務部財務室契約管財課が担当となり、企画政策部及び経済部と連携していることが確認できました。2点目の質問への答弁で、自主財源を確保するために、ターゲットを意識して商品選定からプロモーションを行っていることが確認できました。これらの答弁を整理すると、えべつの魅力発信シティプロモートの手段としてのふるさと納税であり、商品選定であると整理することができます。これまで、さまざまな議員からシティプロモートに関する一般質問がなされてきましたが、市長のこれまでの答弁を見ていくと、主に札幌圏の子育て世代をターゲットとした移住促進に向けたシティプロモーションであると答弁する場合と、観光を含め、産業、子育て支援、充実した教育、住環境など、江別市の創造的な取り組みや魅力を市内外へ発信し、オール江別で進めるためのものであると答弁する場合とが混在していたように思いました。これらを一旦整理していくと、江別市が現在行っているシティプロモートのターゲットは、移住促進に向けた札幌圏の子育て世代、首都圏のふるさと納税者や観光潜在層に大別することができます。ターゲットが違えば手法が違うのがプロモーションです。現在担当している部署は、札幌圏ターゲットが企画政策部政策推進課、首都圏ターゲットが総務部財務室契約管財課であるとするならば、総務部財務室契約管財課の本来の業務を考えると、畑が違うように思います。ふるさと納税制度の本来の目的に則し、マーケティングとプロモーションにたけた所管が担当し、補完として総務部財務室契約管財課が寄附の管理業務を行うほうが効率的かつ自主財源の確保に結びつくのではないかと考えますが、いかがかお伺いします。
答弁 総務部長 後藤好人(総務部長は2021年3月まで)
ふるさと納税はマーケティングとプロモーションにたけた所管が担当すべきではないかとの再質問に御答弁申し上げます。先ほども御答弁申し上げましたとおり、ふるさと納税は、その業務が多岐にわたることから、寄附採納を所管する総務部が予算管理や寄附者対応など、全体を総括し、返礼品のPRやふるさと納税を含む市のPRやプロモーションなどの総括は企画政策部が、返礼品の選定や事業者との調整などの総括は経済部が担当し、専門的なノウハウを生かした効率的な事業運営を行ってきたところであります。今後におきましても、組織横断的なメンバーによる庁内検討会の開催など、関係部局間の連携により、ふるさと納税に関する取り組みを進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
再質問 猪股美香
ふるさと納税制度自体のマーケットが広がる中で、江別市におけるふるさと納税額が今後ふえていくことが予想されます。また、市外に向けたプロモーション活動は、市外からの評価を経て、市民のシビックプライドの醸成という形で市内へ寄与する側面も期待できます。そうした意味でも、また、自主財源の確保という意味でも、今後、江別市におけるふるさと納税制度には力を入れていくべきであると考えております。そうした中で、現状においては、答弁の中で総務部、企画政策部、経済部のそれぞれの役割が明確化しておりますので、これまで以上に部署をまたいで連携し、注力していただきたいと思います。また、私自身、過去の職歴の中で広告会社のプロモーションとマーケティングを所管する部署にいた経験がございますが、一朝一夕にはいかない世界であり、また、時代の変化と一緒に変化していかなければならない世界であると認識しています。今後、ますますマーケットが拡大していく中で、効率的な運用を考えたときに、民間の企業への業務委託や江別観光協会が主体となるなど、検討の必要性が出てくることも想定されます。江別のファンをふやし、自主財源の確保にもしっかりとつなげて、さまざまな可能性を含めて注力していただきますよう要望し、私の一般質問を終了させていただきます。