美幌町議会 令和2年第1回定例会 2020年3月18日
美幌町の新規就農者の今後の支援について
2020年3月18日、美幌町議会の一般質問で、大江道男議員が「美幌町の新規就農者の今後の支援について」質問し、町長 平野浩司、みらい農業センター主幹 午来博が答弁しました。
- 質問者
- 大江道男 議員
- 答弁者
- 町長 平野浩司、みらい農業センター主幹 午来博
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 大江道男
私は、通告しております2項目について、以下、質問をいたします。まず、美幌町の新規就農者支援についてであります。その一つは、美幌町の新規就農者の今後の支援についてお伺いします。平成15年度に1期1組の就農者を迎えて以来、平成30年度までに9期13組が就農いたしまして、若い家族農業者として積極的に地域貢献をしていただいているところであります。同時に、経営規模が狭小、施設や設備、資金が脆弱など、受け入れた自治体として、今は家族農業の10年の間でございますが、それにふさわしく、次の3点の支援策が求められていると考えますが、町長の考えをお聞きいたします。1点目は、新規就農者に対する農業機械や設備などへの補助制度の充実、2点目は、野菜を対象とした美幌ブランド化の推進、3点目は、町を挙げた農産物の消費拡大の追求であります。二つ目は、みらい農業センターの支援状況について伺います。新規就農者を支援する美幌みらい農業センターの役割は大変大きく、これまで、アスパラでは冬姫、立茎の導入が行われ、イチゴ苗の生産、トマト(塩トマト)などの指導的役割を果たしてこられておりますが、これまでを総括し、みらい農業センターの今後の課題、新たな展望についてお示しいただきたいと存じます。2項目めは、地方債の活用についてであります。地方債の活用による公共施設の除却、転用について、町長の考え方をお聞かせいただきたいと思います。1点目は、旧美幌中学校校舎は、耐震基準を満たしていないことから、再利用できずに放置されていると思っておりますが、公共施設等適正管理推進事業債、充当率90%、期限は令和3年度までとなっておりますが、これを適用いたしまして、除却し、跡地の適正利用を検討すべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。2点目は、廃止となった施設の転用事業も公共施設等適正管理推進事業債、充当率90%、交付税の措置も一部あるわけですが、この適用となることから、町民要望を捉えて、廃止施設の地域集会室などへの転用を検討すべきではないかと思うわけですが、御答弁をいただきたいと思います。
答弁 町長 平野浩司
大江議員の御質問に答弁いたします。美幌町の新規就農者支援について。初めに、美幌町の新規就農者の今後の支援についてでありますが、1点目の新規就農者に対する農業機械や設備等への補助制度の充実につきましては、本町は、担い手確保・経営強化支援事業や、強い農業・担い手づくり総合支援交付金など、国の補助制度の活用を基本としております。例えば、担い手確保・経営強化支援事業では、農業用機械や施設を導入する際、取得価格の2分の1を補助することで融資の円滑化を図り、機械等の導入を支援しております。また、まだ実績はないものの、強い農業・担い手づくり総合支援交付金では、野菜、花卉を含めた産地収益力の強化に向けた支援制度があり、引き続き、農業者に周知を図りながら、各種補助事業が有効に活用されるよう取り組んでまいります。さらに、新規就農者には、補助金以外にも、農業委員会、JA、普及センターによるサポートチームが就農後5年間、四半期ごとに訪問して、農業経営、圃場管理、生産技術の向上などに対する相談・助言を行い、農業で生計を立て、生活基盤の安定が図られるよう取り組んでおります。2点目の野菜を対象とした美幌ブランド化の推進でありますが、伏せ込みアスパラガスは、冬姫の愛称で国産アスパラガスの端境期に出荷することによって、高収益化、希少価値化が図られておりますが、ビニールハウスや電熱線といった設備が必要なため、これまで生産戸数が増えていきませんでした。そのため、令和2年度から2か年事業として、国の産地パワーアップ事業に加え、町及びJAが必要な設備の導入に対して助成を行い、伏せ込み及びハウス立茎栽培による生産拡大を進め、道内産アスパラガスの品薄な時期への出荷を進めて、高収益化を図ることができるよう、令和2年度に予算計上させていただいているところであります。しかし、冬姫に続く農産物の銘柄のブランド化を図るには、一定期間に一定量を安定出荷することを需要者から求められるため、市場動向や需要に見合った作付規模と品質の安定化が必要となりますので、JAや普及センター、生産者などと連携を図りながら、ブランド化品目の誕生に向けて支援してまいります。3点目の町を挙げた農産物の消費拡大の追求でありますが、第5次美幌町農業振興計画では、農業者が主体となって、生産・加工・販売を一体的に行う6次産業化への取組の推進、地産地消による地元農産物の需要拡大、クリーン農業などの取組を目指しております。引き続き、地元での販売体制の在り方などの研究を重ねながら、JAをはじめとする関係機関・生産者とともに地元産の農産物の消費拡大に向けて努力してまいりますので、御理解を賜りますようお願いいたします。次に、大きな2点目のみらい農業センターのこれまでの総括と今後の課題、新たな展望についてでありますが、みらい農業センターでは、新規作物の調査研究と新規就農者の育成を柱として事業運営を行っております。初めに、新規作物の取組では、これまでに、アスパラガスのハウス立茎栽培、冬期間の出荷が可能となる伏せ込み栽培を初め、国内イチゴの主産地へ苗を供給するイチゴ苗の増殖栽培と、これら3品目の試験栽培に取り組み、その地域適性と有益性を実証し、関係機関と連携して、地域への普及推進を図ってきたところであります。特に、イチゴの増殖栽培は、現在、年間の生産量が約130万本、JAの販売取扱い額は約6,000万円となっており、単位当たりの収益が極めて高い新規作物として地域に定着していると認識しております。次に、新規就農者の実績といたしましては、平成30年度現在、13組が就農しており、就農者の中には、JA内の生産組合の会長、副会長を務める方も3名おられ、地域の中で中心的な活躍をされている実績もあります。また、現在は、新規就農を予定する研修生が2名在籍し、それぞれ令和3年度及び4年度の就農に向けて、日々、各種研修に励んでいるところであり、新規就農者の育成の目的に対して一定の成果を上げているものと理解しているところであります。次に、今後の課題と展望についてでありますが、新規作物の調査研究では、新たな新規作物のブランド化及び高収益性が期待できる新規作物の導入・拡大について、新技術の調査研究に関係機関と連携して取り組むことを基本としながら、現状に即したさらなる生産量の向上や作業の効率化を目指して、試験栽培などに取り組んでまいります。また、市場性の拡大に向けては、農家戸数を増やしていく必要があるものと認識しており、この先予想される農家戸数の減少に対しては、これまでと同様に、地域の農業者の方々を初め、農業委員会との連携を継続しながら、離農者が新規就農者へ経営継承を希望した際、迅速に新規就農研修生を受け入れることができるように、研修体制の充実を図り、引き続き新規就農者の育成に努めてまいります。さらに、みらい農業センターは、美幌町観光まちづくり協議会の一員として、農村における教育旅行受入れ事業の一翼を担っております。本事業の取組は、新たな地域農業の活性化に有効な事業と考えており、みらい農業センターの新たな役割として積極的に携わってまいりますので、御理解をお願いいたします。次に、地方債の活用による公共施設の除却、転用についてですが、1点目の旧美幌中学校校舎につきましては、昭和39年3月末完成の建物で、築56年が経過しようとしております。平成24年4月に美幌中学校移転に伴い、普通財産として管理し、現在のところ、役場書庫・倉庫として活用しているため、除却することは考えてございませんので、御理解をお願いいたします。次に、2点目の廃止となった施設の転用についてでありますが、廃止施設で活用されていない建物は現在16棟となっております。老朽度合いの著しい建物や現在進めております役場庁舎改築に合わせ、新たに空き施設が発生することも考えられますことから、令和2年度中に、転用の有無も含め、活用する建物と活用しない建物に区分けをし、解体等を含めた計画を策定する予定となってございます。御質問にありますとおり、廃止施設を転用する際には、公共施設等適正管理推進事業債をはじめ、有利な財源を活用してまいりたいと考えてございますので、よろしくお願いいたします。以上、答弁いたしましたので、よろしくお願いいたします。
再質問 3番 大江道男
再質問をさせていただきたいと思います。順番を逆にいたしまして、地方債の活用による公共施設の除却、転用について再質問したいと思います。旧美幌中学校につきましては、活用されているということなので、私は耐震補強がされていない、どうしても限界があると思っていましたので、最終的には撤去して更地にと考えておりましたが、現に有効活用されているということでありますので、それは分かりました。そこで、廃止施設が出てくるので、積極的に考えてみてはどうかということであります。私が申し上げました転用も一つの考え方ですが、集約化、複合化を図っていくという方向もあろうと思いますし、バリアフリー化することによって使い勝手をよくしていくという方向性もあるだろうと思います。あえて、答えを直ちにということは申し上げません。答弁の中では、令和2年度中に計画をつくっていきたいということです。従来は、支援策がないということで、町の単独事業でやらざるを得ないという縛りがかかっていて、多くの町民もしようがないということで見ていた話です。そうではなくて、長期債が活用できるのと、財政状況によって若干動きがありますが、交付税措置もあるということで、では、積極的に活用を考えるかという町民の方も当然おられると思います。そういう点では、改めて町民のニーズを的確に捉えて、有効活用を図っていただきたいと思うのですが、その方向性は同じだろうということを確認するためにお聞きいたします。
答弁 町長 平野浩司
今、大江議員から、町の施設を解体するには財源がないということで、今回の御質問の中でこういうものがあるというお話をいただきましたが、事業債については平成29年に創設されたという状況です。そのことを踏まえて、これからは、当然きちんとした計画がなければ、それを使うことができないということでありますので、答弁をしたとおり、計画をきちんとつくっていきたい、そして、今後、施設として再利用が可能かどうかをしっかり検討していきたいと思います。ただ、建物として、棟数は持っているのですけれども、中身を見ますと、例えば、旧教員住宅とか、町からかなり離れたものとか、昭和40年ぐらいにできた野崎の共同作業所とか、本来、もう少し早く解体するような施設を含んでいることも事実です。その中身を再度精査しながら、計画を立てて進めていきたいと思っております。
再質問 3番 大江道男
分かりました。そういう意味では、ぜひ積極的に御検討いただければと思います。次に、最初の質問の美幌町の新規就農者支援についてお聞きしたいと思います。実は、みらい農業センターから、この間の13組の新規参入就農者の一覧をいただいております。13組全体を見ますと、1戸当たりの経営面積は11.89ヘクタールということで、美幌町全体の経営規模で言えば、平成28年の農業基本調査では約25ヘクタールですから、相当小さい状況にあります。13戸中の4戸につきましては20ヘクタール以上持っていますので、大体、美幌町の平均だろうと思いますが、4戸を除く9戸の平均面積は5.4ヘクタールで、大分規模が小さいです。そして、5ヘクタール以下の経営面積はどうかというと、6戸で平均3.28ヘクタールです。大変小さいというのが実感で、厳しいなと思って見ておりました。しかし、美幌だけが厳しいということでもないようです。平成30年の新規就農者実態調査を道で行っているのですが、これを見ますと、5ヘクタール以下の新規就農者は、野菜分野では92%です。美幌町は、小さな規模は施設あるいは露地の野菜生産者なので、全道的に特別に劣悪だということにはならないのだなと認識いたしました。同時に、私もハウスを持っていますので、規模が小さければ、当然、露地ではなくてハウスでいかざるを得ないということで、先ほど業者にお聞きしたのですが、105坪程度のハウスで、140万円くらいの資材に建て込みで30万円ぐらいですから、税込みで1棟200万円ぐらいかかるということです。これは、オリンピックの関係もあったのだと思うのですけれども、非常に高くなっています。一反歩にするためには3棟建てなければならないのですが、3棟程度では全然経営にならないのです。そうすると、掛ける数倍のハウスを建てなければならないということで、結構な初期投資がかかります。それに附帯する設備も出てきますので、大変厳しいなと思います。美幌町の就農者の保有資金がどれぐらいかは分かりませんが、道の調べで言えば、500万円以下の資金というのが52%です。野菜ではそのようです。500万円から1,000万円で見ますと、4戸のうち3戸までは資金は1,000万円以下という状況なので、もっともらしい経営形態を最初につくっていくのはなかなか厳しい状況です。何回も申しますが、これは、美幌町だけではなくて、新規就農者の野菜部門の平均的な状況がそうだということです。御答弁もいただいたのですが、それに対する補助制度はどうかということで見ましたら、二つの事業を御紹介いただいています。担い手確保・経営強化支援事業、強い農業・担い手づくり総合支援交付金の御紹介をいただいておりますが、これはいずれも融資を基本として補助金を出しましょうということです。2分の1の補助金になっていますが。融資額を上回る補助はしませんということです。借入れ資金が十分でなければ、補助金もそれに応じて減額されるという状況です。非常に有利な制度ではなく、融資主体型補助制度になっておりまして、かゆいところにはなかなか手が届かない状況にあります。そこで、私は、最初に申し上げたのですけれども、国連が呼びかけている家族農業の10年の呼びかけは、家族農業を守るように各国が努力し、各地方自治体もその点で努力をしてもらいたいというもので、呼びかけの事業実施10年間で、今年はもう既に始まっているわけです。新規就農者の全員が該当する家族農業で、しかも、極めて零細な家族農業に光を当てるというのではなく、経営規模の拡大とか、補助率はもう少し上げましょう、3分の1だけれども、2分の1まで上げてもいい、ただし、それは共同利用の機械とか共同利用の施設ということで、美幌の新規就農者は各地域、地域にばらばらに入っていまして、共同利用にならない実態にあるということで、これは、置かれた状況を正確につかんだ上で、美幌型の新規就農者支援制度を大いに考えていく必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 平野浩司
これから答弁させていただくことは、多分、大江議員も分かっていての質問だと理解しております。今まで13組の就農という中で、実際の経営面積は小規模から大きいところまでありまして、先ほどありましたように4戸が20ヘクタールを超えています。時代の流れとしては、来ていただくことはいいですけれども、町としてどうすべきかという方向性をきちんと出すという考えの中でいけば、美幌は大規模農業をやっているということをベースにすると、ある程度の面積をもって経営していただくことをベースとすべきではないかということだと思うのです。この中で、面積の少ない農家でも、本人の希望で、あえて面積は要らない、こだわって野菜をやりたい、花卉をやりたいという方に対して、その面積が少ない、脆弱だからということにおいては分かりましたとは言えない部分はあります。それから、大江議員は、国連が採択している家族農業の10年ということで、よく例に出された中では、こういう言い方は失礼かもしれませんけれども、小さい農業を守るということではなくて、もともと国連で認めざるを得ない背景を十分に御存じだと思います。日本だけがということではなくて、世界の中で、自然現象があったり、飢餓で悩んでいるところもあります。そういう中で、地球全体を考えた場合にどういう形がいいだろうかということで、そういう中でベースになっているのは家族農業なので、家族農業イコール小さい農業もという意味ではないと私は理解しています。ですから、北海道の中においては、少ない農業者たちでこれだけの面積をしっかり守るためには、従来どおり大規模農業をどういうふうにやるか、そのベースをあえて企業とかにやってもらうのではなく、家族の形態で、場合によっては家族で法人化をすることもいいでしょうし、それでしっかり守っていくというふうに私は理解しています。そういうことを考えると、美幌としても、この広大な1万ヘクタールの農地をこれからの農家の人たちとどういうふうにしっかり守っていくかということを考える農業がまず大事だと思います。ただ、幹ばかりでは駄目なので、枝葉として、野菜をやりたい、花卉をやりたいという人をどういうふうに応援していくかということも大事かなということであります。ですから、私の支援の仕方としては、なかなか全部までは行き渡っていないですけれども、大江議員がおっしゃるような形は、検討するものの今の状態ではなかなか難しいと思っております。
再質問 3番 大江道男
面積的には大変厳しいですけれども、同時に、この問題を考える上で、美幌町の置かれている既存の農家はどうなのかということでも見てみました。そうすると、同じく平成28年度のデータですが、経営規模が10ヘクタール以下の農家は53戸あるのです。全体で382戸ですから、約14%が10ヘクタール以下です。これも規模は非常に小さいのです。この53戸のうち9戸が新規就農者で構成されているので、新規就農者を考えるということは、同時に53戸の極めて小規模な農家をどうするかということにつながります。下手をすると、十分な所得が得られない、いわゆる畑作三品などでは、やがて離農せざるを得ないという予備群に見えます。ですから、農家戸数を減らさない、あるいは美幌町の人口を減らさないということで見ていった場合に、野菜というキーワードで振興策を考えていくという余地は十分ある話だと思っています。町長が言う、1戸当たりの経営面積を大きくするというのは一つの方策であって、それが間違いだと私は申し上げませんが、同時に、取り残されていくものは大きいところに吸収されればいいのだということではないと思っています。そこで、美幌町のみらい農業センターが進めてきた冬姫や春取りのアスパラ、立茎のアスパラは非常に魅力のある話です。ただ、現状ではなかなか厳しい要素も見られます。優良な親株を安定的に提供するという課題、労働が非常に厳しいという現場からの声も聞こえます。こういう部分もありますが、市場に打って出るだけのもので、冬姫という名前は非常にいいと思うのです。寒さを利用しているということで、美幌のイメージを大いに高めてくれているのですけれども、量が伴わないということです。もしこの展望が見えて、成功例をどんどん打ち出すことができれば、これは面白いといって既存の農家の中にも当然入ってくる話になりますので、これは花が咲くだろうと思います。そして、それが全国に広がったら、美幌で野菜の生産をやれば面白いぞというような状況もつくり出せる可能性を持っていると思います。せっかく補助制度ができた新年度なので、ここに力を入れつつ、ネックになる部分をどう解消していくかということが問われているのではないかと思います。町長が先頭に立って、希少価値を前面に出して、そういう意味で中小・零細な農家の支援をぜひ考えていただきたいと思います。時間の関係もありますから、併せて申し上げますが、野菜の点では若干競合するところが出ると思うのですが、みらい農業センターが先頭に立って導入を呼びかけていた塩トマトも、なかなか評判がいいのです。ただ、産地化できないということで、これも一つのテーマになるのだろうと思います。最初の御答弁でありましたが、私は、冬姫というのは、北の国で何ができるのだと言われていたことを逆手に取ったと思っています。大いに冬の寒さを活用するということで、例えば、ちぢみほうれん草をやってみました。寒ちぢみほうれん草です。糖度がすごく上がります。同じ時期の本州産のほうれん草の糖度を普及所で調べてもらったら、4.1度でしたが、提供したものは15.1度ということですから、味ももちろん歴然とした差があるのです。これも、寒さということが大事で、戦略的にやっていく必要があるのですが、市場では評価されていないです。やはり、生産のグループができていないと進んでいかない話です。そういう点で、伸びしろは十分あるし、農協だけでなくて、販売の民間の団体も美幌町にはあるのです。これが、新たに参入するメンバーにとってみれば、安心できる美幌町の売りだろうと思うのですが、こういうものも含めて、美幌町の農業のある種の構造転換に野菜という視点を入れることで、どの階層の農家も放っておかない、しっかりスクラムを組む町ですよという情報が発信されれば、非常に有効な手立てになるのだと思うのです。その点でも同意されるのではないかと思いますが、町長、いかがですか。
答弁 町長 平野浩司
先ほど、美幌の中できちんと全体の農地を守るということにおいてはお話ししたとおりです。その中で、10ヘクタール以下の農家に対してどうしていくかというのは、大江議員がおっしゃったことをしっかりしていかなければならないと思いますし、その先頭を走ってきたのはみらい農業センターではないかと思っています。これまでいろいろなことにチャレンジをしてきました。塩トマトもありますし、今、一生懸命力を入れてやろうとしているのはアスパラでありますし、ある程度安定してきているのはイチゴの苗です。また、私が経済部長のときには本わさびなどもやらせてもらいました。ですから、関わる農家の方々が本当にそれをやりたいという思いをどういうふうに集めるかが問題なのです。当時、私が関わった農家で、本人たちはレタスに特化してやりたいと言ったときに、こういう方法もありますと言ったけれども、自分たちで選択されました。ですから、ある程度の個数をまとめる部分に対してどういうふうに関わるかというのは、町だけではなく、そこにいる人たちとか、JAとか、技術指導をするみらい農業センターの関わりの中で、今言われたような、寒ちぢみほうれん草は、本当に糖度が高くて、甘くておいしく、これに市場性を持たせるためには、個数がないと攻めていけないです。ですから、そのきっかけとして、アスパラは本来ならば攻めていける予定だったのですけれども、途中で数が下がってきたから、今回、量を上げて、まずはアスパラからいきましょうということで、新年度予算を皆さんに提案して、議決をいただいた状況でありますので、しっかりやっていきたいと思っております。
再質問 3番 大江道男
寒さを利用するという点では、JAきたみらいも寒ちぢみほうれん草をやっておられます。しかし、地元にはほとんど来ないです。今回、地元産のちぢみほうれん草を食べていただいて聞いた評価としては、すごくうまいという声は出ています。ただし、本当に市場を相手にするとすれば、これは私の思いですけれども、冬姫の日本一早い伏せ込みのアスパラだというのと同じように、日本一早い寒ちぢみほうれん草ということだろうと思います。これを地元の人たちが、そのとおりだということで、最初のうちは面積が増えないにしても、一定のグループができて、札幌市場などに出していくことになれば、名実ともに11月末から12月初めに一定期間で出荷できるということで、これも面白いと思います。戦略的には、冬姫も非常に大事だし、寒さを利用したその他の野菜も栽培期間を延長するという意味で大変喜ばれる中身だと思っていますので、もっと調査をしてみたいと思います。私が農村を回っていると、美幌町には経営規模の小さい農家が結構あるのです。今、この程度の規模で畑作三品では、やがていなくなると実感しています。しかし、ここに別な野菜というキーワードで有利な作物が入っていくとすれば、これが5ヘクタール、10ヘクタールと作られれば、技術も含めて入っていくと、相当な競争力を持つことになると思います。減らすどころか、美幌でやってみたいという声に変わる可能性を持っているので、ぜひ御検討いただきたいというふうに申し上げます。今、一定の方向が出てきているのですが、みらい農業センターがこれまで果たしてこられた役割と今持っておられる課題については了解できます。積極的に評価をしたいと思いますし、今は人的にも転機に来ている可能性があると思います。常に若い新規就農者がなかなか頑張っているし、頑張ってくれる可能性を持った人材が集まっています。この人たちを、人財として、ぜひプラスの評価を与えていただきたいのです。入ってきた段階では、なかなか元気な人たちが入ってきたとなりますが、そういう人が出ていったというふうになると、マイナスの影響は非常に大きいと思います。いろいろなお話を聞くと、大変熱心で有望な方々ですから、そういう点でぜひ大事にしていただきたいということを申し上げます。もう一つは、JA自体のスタンスとの違いが若干あるのかなと思います。大規模生産できるニンジンなども作っておられますけれども、細々としたものについては軸足を置いているとは言えません。したがって、どういうことが求められるかというと、市場をどう確保するか、販路をどうするかということで、要綱も見ましたが、できれば、みらい農業センターが開発したり技術の普及をしたり、そこが市場も含めてやれないのかという思いはあるのですが、それは体制も含めてなかなか厳しいとは思うのですが、何らかの形で市場の拡大に行政が動かなければ、なかなか厳しいという思いもあるのです。かつて、経済部にいて、その辺もつかんでおられる町長としていかがですか。やはり、販路を開くまでいかないと話が終わってしまうので、そういう窓口などについても御検討をいただけないでしょうか。
答弁 町長 平野浩司
言っていることは非常に理解できます。私も経済部長をやっていたときに、私どものスタッフと一緒に言ってきたのは、販路をきちんとするということで、それは農産物だけではないです。加工品も含めてそうです。皆さん、作ることは作るのですが、それをどう売っていくか、どうマーケットに安心で安全なものとして売るか、そのことを担保して市場に出ていくという話であります。ですから、みらい農業センターが野菜について今の体制では難しいというのは御理解いただいているとおりだと思いますし、それを町としてやるべきだということに関してそうですねと言えない事情があります。その前段は、市場に出せるだけの生産がなければ無理なのです。私はアスパラを、多い人は年間4回送っています。冬姫でも、夏と同じように2キロで送っています。東京圏の方々はびっくりします。要は、露地の2キロと、12月近くに2キロもらったときの驚きです。いつも皆さんは美幌はすごいと言ってくれます。ただ、それを広げるのは、市場の中で個数を確保しなかったら絶対に駄目だと思うので、先ほどから言われている販路についても努力するということは、私は町長としてトップセールスマンとしてやります。ただ、町全体として、組織としてというより、まずは生産する、ある程度確保する、その塊をつくることが僕は大事だと思います。ある程度確保できれば、農協も関わってくれますので、役割として持ってもらえる部分があります。不満な部分は、ちゃんと言えば改善もしてくれます。そういうことで、先ほどの話に戻りますけれども、販路のために町が担当を置いてまでということは、今の段階でやりますとは言えない状況であります。
再質問 3番 大江道男
あまり時間がないのですが、実は、今回、北海道オホーツク管内美幌町で継承方式による新規就農者募集というのを出されて、応募もされています。これは、美幌町に後継者がいなくて、自分の土地をどうするかというときに、大きなヒントがあると思うのです。居抜きのまま来ませんかという点は非常にインパクトがあります。経営規模が分かるし、どんな条件でどこかということが分かります。もう一つは、先ほど申し上げましたが、野菜の出荷グループはあるということです。こういう有利なものを大いに参考にして、大変競争力のある野菜農家を美幌町でつくり出すことが可能だという一つのヒントです。離農者を出すのではなくて、それだけの土地があるなら俺は行きたい、やりたいということを意味する中身なのだと思うのです。そういう点で、私も作ったものをこのグループで若干売ってもらっていますが、なかなかいい人材もそろってきているので、町長のトップセールスで切り開いていただく場面が多分あるだろうと思うのです。そこは、ぜひ積極的に関わっていただきたいと思います。また、新規就農者を受け入れて15年の節目でもありますので、就農者の状況を、現状とどういう悩みや希望を持っているかということを節目として調査をしていただければと思います。その中に、飛躍のヒントもあるし、脱落させない材料があると思うので、ぜひやっていただきたいと思います。今、小中学校の修学旅行生を受け入れるということで、なかなか面白い農村における教育旅行受入事業を行うという答弁がありました。これも一筋縄ではいかぬだろうと思うのですが、この課題等の展望について最後に聞かせていただいて、私の質問は終わりたいと思います。
答弁 みらい農業センター主幹 午来博
大江議員のただいまの教育旅行受入事業についてお答え申し上げます。本町の教育旅行受入事業につきましては、美幌町観光まちづくり協議会の事業の一環として実施をしてございまして、その受入れ事業の部会長として私が仕事をさせていただいております。現状を申し上げますと、昨年、美幌町で初となります高校生の修学旅行生の受入れとして、6戸の農家で20名の生徒を受け入れて事業をスタートさせることができました。本年につきましては、既に3校から依頼をいただいておりまして、人数も多くなっているものですから、早急に受入れ農家の拡大を図っております。その中で日々推進させていただいているのですが、現在では受入れ農家が15戸に拡大しております。目標といたしましては、来年に百数十名の生徒をぜひとも受けてほしいという依頼をいただいておりますので、それに関しましては、お隣の津別町や大空町と連携して、広域連携の形での受入れを何とか実現させたいと思っておりまして、今進めているところでございます。以上、よろしくお願いいたします。
答弁 町長 平野浩司
今まで就農された方の実態調査ということであります。今は13組ありますけれども、半数以上は、私もよくお会いして、いろいろ話を聞いていますので、そういう意味では、どういう状況かは私なりに理解していると思っております。新たに実態調査というよりも、本当に13戸の方々に対して、悩みとかも含めて一度検証する上でも、きちんと状況把握はしたいと考えております。