みんなの議会

美深町議会 令和8年第1回定例会 2026年3月12日

難聴対策による健康寿命延伸とQOL向上について

2026年3月12日、美深町議会の一般質問で、木下広悠議員が「難聴対策による健康寿命延伸とQOL向上について」質問し、町長 草野孝治が答弁しました。

質問者
木下広悠 議員
答弁者
町長 草野孝治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 1番 木下広悠

これより一般質問を行います。項目 社会福祉。件目 難聴対策による健康寿命延伸とQOL向上について。難聴によりうつ病、認知症のリスクが高まると指摘される昨今、高齢化の激しい本町としては町民のQOLを守るためには難聴対策は大きな課題である。そこで美深町として難聴対策の現状と今後の方向性を伺う。1、軽度、中度を含めた難聴者の総数など実態把握は過去から現在までに行っているか。難聴が人間に及ぼす健康や社会的影響についての本町の基本的認識を伺う。2、現在、国では身体障がい者の補聴器補助購入に対する補助を行っているが、基本的に聴覚障がい者としての手帳保持者であることが条件で補助しており、軽中度の難聴者に対しての補助は行っておらず、地方自治体が独自に補助を行っている。美深町としての軽中度の難聴者に対する支援の在り方はどのような考えか。健康寿命の延伸、社会参加の促進、QOLの保護の観点から段階的な支援制度の検討の考えはあるか。実施財源としては「介護保険者努力支援交付金」を活用できると考える。難聴高齢者の早期対応や社会参加に向けた取り組みを推進的に行う自治体に交付金を充てる内容である。財源的には他自治体は数十万円での予算で実施しており、仮にこの交付金が利用できないとしても十分に現実的な予算規模での実施が可能なのでは。よろしくお願いいたします。

答弁 町長 草野孝治

木下議員からご質問いただきました難聴対策による健康寿命延伸とQuality Of Lifeの向上についてご答弁を申し上げます。一点目の難聴者の総数と難聴が及ぼす影響についてのご質問でございますが、これまで本町においては70デシベル以上の高度難聴者、重度難聴者といいますか、6級以上の障がい者を認定しているものについては押さえてございますが、軽度・中度難聴者の方がどれ程いるか、どのような状況にあるかの調査は行ってございません。保健機関や医療機関で持っているデータも限られたものではないかと思っております。難聴が単に聞こえにくいということが健康面や社会生活に様々な影響を及ぼすことが指摘されておりますので、一定の理解はしているところでございます。難聴が進行すると会話やテレビなどからの情報取得が難しくなり、結果、会話を避けたりして孤立しやすくなります。孤立は抑うつ状態や認知症の発生リスクを高めるほか、フレイルの進行に関与する可能性が指摘されております。また、職場や地域活動、家庭内でのコミュニケーションにも支障が生じ、社会参加の機会が減少することが懸念されており、特に高齢化が進む中で、難聴が生活の質に影響すると認識しております。2点目、軽度・中度難聴者に対する支援の在り方や支援制度検討の考えについてのご質問ですが、軽度・中度難聴者は日常生活や社会参加において聞き取りの困難さを抱えていることから、聞こえの改善のための支援は生活の質や健康維持のために重要な施策の1つであると認識しております。本町においては、現在のところ軽度・中度難聴者に特化した独自の支援制度は設けておりませんが、難聴のある方をはじめ、全ての住民が安心して生活できることは重要であると考えております。近年、難聴高齢者の問題が注目されており、昨年末に厚生労働省の補助事業である難聴高齢者の早期発見・早期介入等の取り組みに対する研修会が開催されるなど、社会的な課題として取り上げられる機会が増えてきております。本町としましては、まず、難聴や聞こえに関する正しい知識を広め、聞こえづらいと感じた時には早めに医師や専門職に相談することが重要ですので、まずは高齢者の皆さんには自分の聞こえの程度がどれ程なのか気づいて、それに対処できるよう啓発に努めて参ります。介護保険制度の保険者努力支援交付金、厚生労働省が定める評価指標に基づく取り組みを行っている保険者に対して交付されるものでございまして、直接単に補聴器の支援に交付されるものではないと認識してございます。先ほども申し上げましたが、高齢者の皆さんが聴力の変化を早期に発見するためセルフチェックを実施し、医療機関受診のアドバイスを行うことを早期に取り組んで参りたいと考えているところでございます。以上答弁と致します。

質問 1番 木下広悠

町としては難聴からくる認知症のリスク増加、さらには社会的孤立、物凄くデメリットの多いものであると認識されていることは安堵いたしましたが、現状何か特段軽中度の難聴者に支援は行っていないということで、早急に啓発、セルフチェックをベースに啓発に努めるとありましたが、それ以上の支援についての検討も考えているというような認識でよろしいでしょうかね。

答弁 町長 草野孝治

先ほど、ご質問にもございましたけれども、保険者努力支援交付金、これらについては令和7年度から新たに難聴対策が加えられたと伺ってございます。そういうこともございまして、本町と致しましては令和8年度この保険努力者義務支援交付金の要件に新たに取り組んでいこうと考えてございまして、その中でチェックリスト、セルフチェックを行っていただいて専門の医療機関受診へのまずはアドバイスをしていきたいなと考えてございます。管内でもここ数年で、この支援制度を町単事業で行っている例もございました。これやはり対象者からの要望等を受けている部分があるやに聞いてございますけれども、本町この間のまちづくり懇談会、あと高齢者の集まりの中で補聴器補助金の必要性といいますか、直接要望が今聞いていないといいますか、ないのが実態でございまして、補聴器装着によるリスク低減効果について医療や保険に携わる治験者からのご意見等もいただきながら、どのような支援がいいかどうか、8年度中に考えて参りたいなと考えています。というのは8年度、第10期の高齢者の保険制度計画合わせて介護保険事業計画の策定年となってございます。これらと併せて早期発見の対応を進めていくべきかなと私も思ってございます。セルフチェック結果などを見極めてどういった支援内容がいいのか、担当課と検討して参りたいなと思っております。1つは、交付金、先ほど答弁いたしました保険者努力支援事業の交付金につきましては、7年度から新たな評価項目に加わったわけでございますけれども、これは介護保険会計の方に手当される交付金となっておりまして、補聴器を支援するとなるとこの介護保険、現在は障がい者認定の方に支援してございますけれども、65歳以上の高齢者に老人福祉費一般会計でのそういった支援制度の対応になってくるのかなと思っておりますので、いずれにしましても8年度、健康診断等でセルフチェックを奨励し、その結果を見極めて対象者の声を拾い上げながらまずは早期発見対応、さらに今後の支援どの様なあり方での具体的な支援がよろしいのか担当と検討を進めて参りたいなと思っております。

質問 1番 木下広悠

ある程度の必要性は感じながらも具体的な補助の要望が現状はないので、まだ動く段階ではない、積極的に補聴器補助に動く段階ではないというような認識でよろしいですか。検討はしているけれども、まずは要望には至っていないのでまだ動く、補聴器補助を明確に実施すると言えるような段階ではないというような認識でよろしいですかね。もちろん普及啓蒙に努めるということは早期に行うという話でしたけれども。まずはそこを認識いただければ。

答弁 町長 草野孝治

セルフチェックの結果を受けて医療機関への受診していただく中で、これはお医者さんも補聴器が必要だろうとそういったものが見えてくると思うのですよね。進めることによって。そういう中で、見極めながら支援の在り方を検討していきたいなと思っております。要望がないからやらないというものではないと思うのですけれども、今までこういう要望がなかったということが事実ですけれども、今後このセルフチェックをやって実際お医者さんのアドバイス等によって必要だということが出てくるのを見極めながら合わせてその対応について、支援の在り方について検討していきたいなと思っています。

質問 1番 木下広悠

ざっくりした推計ですけど、美深町で軽度中度の難聴者の推計であったりとか、把握はされていないということだったのですけれど、2024年の厚生労働省の広報資料によりますと、日本全国全体で約1,400万人の難聴者がいるということで、これ本当にざっくりした推計ですけれども、美深町内においても単純に1割、人口の1割難聴者がいるということなので、少なくとも300名程度は難聴者っていうのがいてもおかしくないのかなと思います。そしてご存知のとおり加齢に伴って難聴者の割合というのは増えていきますので、日本全国高齢化率でいうと多分3割ぐらいですよね。美深町においては42・3ということなので、この1割よりも上回ってくるのかなと思っております。少なくない数、難聴者がいるのは容易に想定できることではあると思うので、これから先、普及啓蒙に努めるとありましたけれども、補聴器購入の補助というものはかなり現実的に視野に入ってくると思っております。町長の答弁を聞いていると要は必要であれば補助していくという前向きな答弁だと理解しましたけれども、それで問題ないですかね。

答弁 町長 草野孝治

その辺、現在掴んでいないので、結果を見極めてその支援制度を組み立てていきたいなと考えてございます。実はうちの親も補聴器、実際障がいではないですけれども利用してございますので、内容についてはわかっているつもりではございますけれども、いずれにしてもどのくらい必要としているのかというのがまだ見えない段階ですけれども、今ご質問にあったとおり、どのくらい、何十になるのかも掴めていない状況にございますけれども、すでに進めているまちでは十数人というような対象者が対象に支援しているということも言われておりますので、その辺も含めて前向きに支援できるように詰めていきたいとおもってございます。

質問 1番 木下広悠

そうですね。非常に良い返事をいただいたので、かなり嬉しい思いですけれども。あと後押しではないですけれども、日本補聴器工業会の調査によりますと難聴者の補聴器所有率というのですかね。2025年度の報告で約16%という報告がございます。これは諸外国と比べてかなり低い水準でして、アメリカ北欧諸国4割、5割所有者、所有率大きく日本を上回っておりまして、ここら辺は日本の補聴器補助に対する法的支援の在り方が、かなり影響しているのではないかなという指摘もございます。今、他自治体でも十数件の利用があるというようなお話であったりとか、実際日本全国で見ても2025年度12月時点で500以上の自治体が何かしらの補聴器の補助を行っております。北海道内でも33、上川管内でいえば東川であったりとか上川町もそうですね。美瑛もそうです。東神楽もそうですかね。このような自治体が補聴器補助に乗り出していて、かなり一種の流行りともいえるのかなと思っています。ただその流行りに乗れというわけではなく、単純に先ほど示したとおり潜在的に難聴者の数、かなり美深町内においても多いと思いますし、さらに難聴による影響というのは近年物凄く大きなデメリットがあると指摘されておりまして、そこら辺認識したうえで早急に支援を進めてほしいと思っております。前向きの答弁をもらったので、これ以上何か言わなくてもいいのかなと思ってはおりますが、例えばセルフチェックに留まらず美深町においても秋、冬、保健センターにおいて健康診断ございますよね。そこにおいて聴力チェックとかそういうものは行われていないと認識しておりますけれども、そこに聴力チェックを加えるというような考え方はできないのかなと。そのようにセルフ、町民に委ねるのではなく町独自にそこら辺も完備しておけばかなり聴力、補聴器というよりも認知症予防にもなりますし、それこそ先ほどの議員のフレイル予防にも繋がるのかなと思いますが、何かセルフチェック頼りではなく、町独自に簡易的なものでもいいですけれども、聴力チェックなどのようなものを行うような考えはできないのかなとお伺いします。

答弁 町長 草野孝治

そういう健診の中で聞こえのセルフチェックを実際やることを可能かなと思っておりますので、また午前中のご質問ございましたけれども、フレイル進行にも影響があるということで、これらも含めて前向きに対応できるように進めて参りたいと思います。

質問 1番 木下広悠

前向きという話で非常に嬉しいと、再度重ねて申し上げますけれども、もっと後押ししたいので認知症に繋がる難聴の危険性なものを最後話せたら良いかなと思っておりますけれども、国際医学士のランセットという雑誌の委員会報告によりますと、認知症に繋がる修正可能な危険因子というものがあるようです。その年齢とか修正可能という対応ができないので、そちらは含まれていないのですけれども、大きく14の修正可能な危険因子に分かれているというお話です。その中で例えば、うつ病であったりとか、社会的孤立、高コレステロール、過剰飲酒などなど色々な危険因子があるのですけれども、その中で認知症に一番つながりやすい修正可能な最大の危険因子というものがありまして、それが難聴らしいのですよね。同様の調査が日本でも行われていまして、東海大学、デンマーク、国際共同グループの先ほどのランセット報告の追認調査みたいなものですけれども、やはり同様な結果がありまして、認知症における最大の修正可能因子は難聴であるというような報告がございます。近年本当に色々なことがわかった上で、難聴というのは早期に発見して対応できればいいのかなと、それが先ほどの同僚議員の質問にもありましたけれども、フレイル予防だったりとか健康寿命の延伸、クオリティオブライフの向上に繋がるので、ここら辺を意識した上で早急に確実に補聴器補助、さらには聴力チェック、町民の難聴を見逃さない体制を築いていただければなと思います。最後に何かあればお伺いいたします。

答弁 町長 草野孝治

今頂いたご意見は参考にさせていただければと思いますけれども、個人的にはこれほど加齢等によって難聴者が全国に広がっているというか、いるのであれば全国的な課題でないかなと思っていますので、何かそういった国の制度なり創出に向けた動きが必要なのかなとも個人的には思ってございます。認知症の予防にも繋がる、さらに長期的には医療費の削減にも寄与する可能性もあります。このような観点からも補聴器の支援、制度自体は重要な制度なのかなと思ってございますので、担当課と今後新年度にて詰めて参りたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。以上です。

質問 1番 木下広悠

ここ別に噛みつく必要はないのかなと思いますけれども、このように全国的な課題になって国の制度の在り方もあってもいいのかなというようなお話でしたけれども、実際、国はそのような動きに出ていないですし、当てにならないので自治体独自に保障していこうというようなお話でした。町長から前向きな答弁はいただいたので特にこれ以上は何も申し上げませんので、前向きな答弁ありがとうございました。これで一般質問を終わります。

出典:美深町議会 令和8年第1回定例会 2026年3月12日 議事録 PDF(73ページ) 間違いを知らせる