美瑛町議会 令和5年第1回定例会 2023年3月10日
動き出す自治基本条例と試される美瑛自治について
2023年3月10日、美瑛町議会の一般質問で、野村祐司議員が「動き出す自治基本条例と試される美瑛自治について」質問し、町長 角和浩幸が答弁しました。
- 質問者
- 野村祐司 議員
- 答弁者
- 町長 角和浩幸
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 10番 野村祐司
番号10番、野村祐司、質問方式、時間制限方式、質問事項、動き出す自治基本条例と試される美瑛自治について。質問の要旨、2019年から検討が進められていた美瑛町自治基本条例が施行期日を本年4月1日として実質的にスタートします。自治基本条例の原案作成まで「まちづくり委員会」の多数開催、自治基本条例策定専門部会にあっては17回に及び、逐条ごとに協議を重ね、特徴ある美瑛のまちづくりに向けた信念の表れとしてその熱意は十分汲み取れるものであります。公共政策研究所が発表した2019年の町村数一覧では全国1,788自治体のうち自治基本条例普及状況は390自治体で普及率は21.8%、上川管内23自治体の内施行自治体は9となっておりますが地域ごとに温度差はあるものの自治基本条例施行の関心は広がりつつあります。さて、自治基本条例は自治体の憲法とも称されますが、条例の意義は自治体の自治のかたちを条例化したもので美瑛町の行政運営や基本理念を定めたものと理解しています。それはとりもなおさず町民や、行政職員・町長・議会議員全員の共通認識と併せ、理解と実践が求められ、これが担保されてこそはじめて自治体の憲法としての規範性が維持されるものと思います。条例はある意味町民との約束事であり、言い換えれば行政を縛り拘束するものでもあるとの識者の声もあります。この条例が「画竜点睛を欠く」との諺に貶められないよう条例の運用に向け、次の2点について町長の考えを伺います。(1)行政運営が条例どおりに実践されているか監視する町民等による外部組織が必要とされるが、その考えについて。(2)条例の存在意義を高める町民生活との関わりと情報の共有化について。質問の相手は町長でございます。よろしくお願いいたします。
答弁 町長 角和浩幸
10番野村議員さんよりの動き出す自治基本条例と試される美瑛自治について答弁を申し上げます。先日の本会議において可決いただきました「美瑛町自治基本条例」は、本町自治の担い手としての町民、議会及び行政がそれぞれの役割を認識しながら連携・協働し、共通のルールの下で町民主体の自治を基本としたまちづくりを推進していくための条例です。また、自治体としての町政運営の全体像を示す条例でもあり、本条例の中に位置づけた「まちづくり総合計画」とともに、町政運営の基幹的な仕組みであると考えております。1点目につきましては、議員御指摘のとおり、自治基本条例をどのように検証するのかという課題があります。「本条例が制定の趣旨にのっとり運用されているのか」、「時代の変化に対応できているのか」、「条例の規定を基につくられた制度は適切に運用され、機能しているのか」などを検証することが必要になります。こうしたことから、本条例を守り育て、実効性を高めていくための機関として、町民の方々から構成する「美瑛町自治推進委員会」の設置を規定しており、その実践を進めてまいります。また、本条例の運用を検証することは、町政運営全般にわたるマネジメントを検証するという効果も持つものと考えております。2点目につきましては、本条例は、町民主体の自治を確立するための理念と、その理念を具体化する制度と、制度を動かす原則を規定しており、効果的・効率的でわかりやすい町政運営につながると考えております。この条例を町民の皆さまと共有し、条例を動かし、具体的に機能させることによって、町民の皆さまの町政への関心がより高まり、町民主体の自治が推進されるとともに、相互理解や連携も深まって、地域課題の解決に向けた多様な参画や活動が展開されていくものと考えております。以上です。
質問 10番 野村祐司
10番野村です。今回、2点の質問をさせていただきました。1点目は、条例の運用と外部組織についてそれぞれ答弁をいただきました。いろいろ、北海道あるいは全国での先進事例、よく出ておりますが、回答では、自治推進委員会の設置ということでありますから、これはもちろん関係するものであります。基本的には、この条例の運用の研修をする、あるいは、せっかくできた条例の形骸化を防ぐという大きな目的でありますので、これの実効的な委員会の設置については、期待をするところでございます。先進事例の反省としてよく出ているのが、行政職員への浸透をいかに図るかというところが大きなポイントになっているようでございます。それで一過性になってしまいますが、反省の大きなものとしてよく挙げられているのが、逐条解説の配布はしたよと、あるいは、説明会をしたよというところで終わって、それぞれ反省するところがたくさんあるという風にあります。この運用と評価については、やはり、定期的に情報交換するとか、あるいは研修会を、もちろんすると思いますけど、日々の仕事に向けて、条例を浸透させると。その仕掛けが必要ではないかと思うんですが、要するに繰り返し作業になりますが、その特別な仕掛けといいますか、この基本条例を行政職員っていうか担当者にきちんと位置付けられるような、その仕掛けというか仕組みという点について、改めて町長にお伺いいたします。(「はい」の声)
答弁 町長 角和浩幸
議員ご指摘のとおり、条例を、特に、条例全てでございますけれども、本条例につきましてはまた、各別に制定しただけではなくて、これを実行していくというところが真にこの条例の制定の意味につながるというところでございますので、町職員が、この条例の精神に則った活動、行動をとることを、強く普及をさせていきたいと考えてございます。一つ一つは、この条例を制定していく中で様々な講師の方との話合いもありましたけれども、この条例制定後、職員が本当に一つ一つの業務の中で、実際に関わることで意識が変わっていくというお話も伺っております。条例の趣旨を踏まえてこれまで行っていた事務手続とは違う事務手続が、実際に、これから求められる局面が多々増えてくると思いますので、そのような実践を通す中でまず、この条例の中身を理解してもらいたい。一方、その実践だけではなくて、総論的に、総括としてこの条例がこういう趣旨であり、こういうところを気をつけて職務に当たって行いたいということにつきましては、研修制度などを通じて更なる普及も図ってまいりたいと考えているところでございます。(「はい」の声)
質問 10番 野村祐司
いずれにしても、この条例は生かされるというか、価値のあるものに、もちろん築き上げていただきたいと思いますが、委員会でも、あるいは議会でもいろいろ論議の中心になった、その町民への浸透というところでございます。この条例の存在意義が、各行政の中の最高規範に値する条例だということもあって、一般の条例とはちょっと違うところがあるよというようなことでありますので、やはり、これもちょっと先進事例しか、私、先のこと読めないもんですから、やっぱり情報発信はいろいろするんだけど、関心がやっぱり取りきれないっていうんですね、他の先進事例。例えば、北海道では、ニセコ町とか栗山町とか、先進地ありますけど、実例がよく出ております。そういったところで町民生活の関わりということでちょっと2番目に質問を上げさせてもらったんですが、今回、この権利が明確化されたと。回答のように、美瑛町の町民としてのまちづくりの権利が明確化されたというところでありますので、これは言い換えると、行政と、それから町民の皆さんと行政それから議会の権利と責任が明確化されてきたという裏返しの言葉になります。そこで、これまた先進事例でご案内いたしますけど、この自治基本条例を発することによって、美瑛の、あるいは自治のレベルが向上したというような報告もありますし、自治体の透明性や公平性を確保することもできた、あるいは応答性の向上もできたというような報告がありますし、それからまちづくりの戦力が向上した、それから町のイメージチェンジのきっかけになったと、いろんなウィークポイントでないところの事例もたくさんありますので、この条例を、更に高みをつけて、住みよいまちづくりをつくるというような、きっかけに私はなるだろうと確信をしてるんですが、その辺の町長の決意を改めてお伺いをいたします。(「はい」の声)
答弁 町長 角和浩幸
先般の本定例会におきまして、自治基本条例を議会の皆さまに採択をいただきまして、心より感謝を申し上げます。またその時に、付帯決議をつけていただいております。その内容につきましては、真摯に受け止めてございますし、尊重、遵守させていただく、そういう所存でございます。大変重要な条例を制定をいただいたと思っております。これまで、私は、一言で言えば住民主体の自治の実現をということを目指して職務に当たってまいりました。簡単にもっと分かりやすく言えば、町民の皆さまの思いとか願いとか、夢が実現していく、そういう行政のあり方を進めていきたいという思いでございます。これまで例えば、もうまさに今もそうですけど、コロナ禍の大変な状況の中で、事業者さんの様々な思いですとか、一昨年の100年に一度の干ばつと言われたときの生産者様の思い等々、そういうようなものを受け止め形にする、その思いをどのようにご支援するのかということをやってきた一方で、常に恒常的に突発的なものではなくて恒常的に町民の皆さまが、お話をさせていただく、ご意見をいただく、その思いが行政に届くというそういう仕組みづくりができないかなというような思いを持ってまいりました。その中で、町民提案事業ですとか、町長へのメールを送ることができるようになるとか、様々な仕組みを講じてまいりましたけれども、今回、お認めをいただきました、この自治基本条例が、そうした住民主体の自治を行うに当たっての基盤、基幹的な位置づけ、象徴的な位置づけになると考えているところでございます。自治基本条例成り立ちからしまして、条文一つ一つが、町民の皆さまに、まさに考えていただいた画期的な条例でございます。この条例を後に振り返って、あの条例ができた後、美瑛町のまちづくりのあり方が変わったなと言っていただけるような内容になっているという風にも思っているところでございます。ただそれは、制定をいただいたからそうなるというものではございませんで、今日の野村議員とのやりとりの中で縷々出ておりますように、実際にこの条例を動かしていかなければいけない、実践していかなければ、そのようにならないと思っておりますので、この、より一層この条例を実践していくための施策、あるいは仕組み等を講じてまいりたいと思ってございます。今ご指摘もいただきましたとおり、町民の皆さまの権利を定めております。議会、行政の権利責務も定めております。美瑛町の自治の基本理念と基本原則を定めた条例でございますので、この条例を真に生かすことによりまして、真に住民主体の自治が実現し、様々な課題が解決し、よりいい高みのある、美瑛町ならではの自治が実現できるものと強く期待をしているところでございます。