美瑛町議会 平成30年第8回定例会 2018年12月13日
来年度から本格実施が始まる森林環境譲与税を活用した森林整備事業の計画や準備状況について
2018年12月13日、美瑛町議会の一般質問で、杉山勝雄議員が「来年度から本格実施が始まる森林環境譲与税を活用した森林整備事業の計画や準備状況について」質問し、町長 浜田哲が答弁しました。
- 質問者
- 杉山勝雄 議員
- 答弁者
- 町長 浜田哲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 杉山勝雄
13番杉山です。回数制限方式で質問をさせていただきます。森林環境譲与税を活用した森林整備事業について。国土面積の3分の2が森林で、そのうち4割が人工林という国内状況と、美瑛では26パーセントですので、全国の状況等は少し条件が異なる向きもありますが、来年度から本格実施が始まる森林環境譲与税を活用した森林整備事業の計画や準備状況について質問をいたします。森林などによって、温室効果ガスを吸収する作用を守るための対策に使う財源として、森林環境税が2023年から導入されます。それに先行する形で来年度より森林環境譲与税が創設される見通しです。森林整備で期待される効果は防災や水源の涵養、地球環境の改善など広く一般国民にも及びます。一方で、森林整備の役割を担っている市町村の自治体は、中山間地などの地方の地域です。そこで、森林環境税は広く一般国民に負担してもらい、それを譲与税として森林整備を担う自治体に重点的に再配分するという、これまでにはなかった新しい税の徴収と配分の仕組みになります。戦時中の強制伐採や戦後の木材需要の急増による大量伐採で森林資源が枯渇し、その後、大規模に植林を進めたものの樹齢構成が偏り、国産丸太が大幅に不足しました。代わりに自由化された外国産丸太の輸入量が急増し、木材価格が大幅に下落しました。そのために植林や木材育成のコスト回収が困難になり、林業経営に大きな打撃を招いたのです。近年は、丸太の輸出国も自国の産業育成や環境保全のために伐採量を制限するなどで、輸入も難しくなっております。他方、国内ではバイオマス発電などの燃料用材の需要が拡大し、大手木材メーカーは国産丸太を大量に安く買いたいという要求を強めています。このために、政府は森林環境譲与税に先立ち森林経営管理法を制定しました。平成30年5月。懸念するのは植林後50年を経て主伐期を迎えた森林を林業の成長産業化を名目に、大量伐採に道を開く規制改革推進会議の提言を具体化したことです。ですから、このような大量伐採につながる政策ではなく持続可能な林業へ、森林の環境保全や、水源機能などの公益的な役割が発揮できる林業政策として運用されることを望むものですが、ここで質問するのは、冒頭に挙げた森林環境譲与税を活用した森林整備事業と、その計画についてであります。美瑛町に入る譲与税は初年度から3年間は1000万円くらいと聞きました。その後、4年から6年を経て少し金額は上がって、7年目から2倍に増えます。11年目からまた増えて、15年目からは4000万円ほどの譲与税が入ってまいります。このように恒久的に森林の育成・整備という目的のために町に与えられるものですから、方針を定めてしっかりとした計画を立てることが大事だと思います。現在の準備状況とこの譲与税によって、どのような林業政策が描けるのか、また使い勝手はどうなのかなどを伺いたいと思います。質問の相手は町長です。
答弁 町長 浜田哲(町長は2019年3月まで)
13番、杉山副議長さんからの一般質問について、答弁を述べさせていただきます。質問事項については、森林環境譲与税を活用した森林整備事業についてであります。森林環境譲与税は、貴重な資源・財産である森林を次世代にしっかりとつなぐため、広く国民に負担を求めることを基本とし、森林の公益的機能の持続的な発揮や森林整備対策を抜本的に強化するための財源となるものであります。現段階では、具体的なガイドラインが国から示されておらず、全体像が十分に把握できていない状況ですが、森林環境譲与税創設の趣旨が森林の有する地球温暖化防止、災害防止、森林整備のための地方財源の安定確保や、森林経営管理法の実施などにあることから、森林整備及びその促進に関する費用に充てるものとされております。ご質問の本町における具体的な使途につきましては、これまで手入れがなされていなかった森林の整備やそれに携わる人材の育成、伐って・使って・植えて・育てる森林の循環利用の促進等、適正な森林政策を推進するために森林現場の課題に対して柔軟に対応できるよう検討してまいりたいと考えております。また、現在の準備状況といたしましては、森林所有者が自ら森林の経営管理が実行できない場合、市町村に管理を委託することができる新たな森林管理システムの導入に向けて、林地台帳と地籍などの行政情報を活用して、森林経営計画に含まれていない森林所有者を特定するなど、平成31年度から実施する意向調査の準備を進めております。今後におきましても、北海道や市町村が参加する検討会などを通じて森林政策をめぐる動きを注視しながら、森林組合や関係機関と連携を図るとともに、地方の裁量で実情に応じた使途を選択できるように国に対しても働きかけてまいりたいと考えております。以上であります。(「はい」の声)
再質問 13番 杉山勝雄
再質問いたします。美瑛町の森林整備は伐採とか、あるいは造林の面でも他と比較されても美瑛は比較的進んでいるよと、そういった評価を聞いております。しかし、森林整備というのは長い期間を伴いますし、成果もすぐ表れるわけではありません。また、森林資源の状況も変化を伴ってくるでしょう。それこそ長期的な視野に立って計画を立てる必要があると思われます。森林環境譲与税はですね、新たにつくられた森林経営管理法によって所有者に適切な森林の経営管理を促してその責務を明確化したことですね。強化したと言っていいのかもしれませんが、それができない所有者には、市町村が代わって経営管理の委託を受けることができると。そういう町もそういった森林整備の責任を担うように今まで以上になったわけですね。そういう中で、森林整備に必要な財源として譲与税を使うことになるわけですけれども、そこで再質ですが、1つ目はこれから始まる制度ですから、まず何よりも現場で使い勝手の問題については大いに言うべきことを言っていくべきではないかなというふうに思っております。市町村の裁量に任せると一方で言っておりながら、あれはだめこれはだめというような制約がかかってるっていうことも聞きますし、既存の事業には使えないとか、また、町有林にも使えないとかっていうことを聞きますとですね、それらは森林整備ではないのかというふうにも言いたくもなりますが、そういった点ですね、現場からの意見についてさらに踏み込んだ意見を聞かせていただきたいなというふうに思います。2つ目に、現在伐期を迎えているカラマツが、面積の相当の割合に達してきているというふうにも聞いております。今後皆伐がどんどん進んでいくことになるわけですよね。そうなりますと、今後の政策を打つためには、やはり植林とか、育てる、保育とか、そういった先を見通した政策がますます重要になってくるんではないかなと、所有者がそれならという意欲を持って手入れができるような政策を考えておられるか、そのあたりもぜひ聞きたいと思うんですが、それについてどうでしょうか。そしてその中には、いわゆる苗の問題ですね種苗の問題にも不安があるというふうにも聞いております。苗づくりに現在でも四苦八苦されていると聞いておりますが、そのあたりもこの譲与税で対処は可能なのでしょうか。最後に3つ目ですが、先ほど言いましたように今後の課題は造林とか保育、そこに重点が置かれていくのかなと思いますけれども、下刈りとか枝払いとか、そういった場合、非常に人手が必要になってまいります。労働力の確保やそういった事業も視野に入れておられるか、その点を再質で伺いたいと思います。(「はい」の声)
答弁 町長 浜田哲(町長は2019年3月まで)
杉山議員よりの再質にお答えを申し上げたいというふうに思ってます。美瑛町のまず、森林林業施策等についてでありますけども、非常に美瑛町では森林組合さん頑張ってくれているという状況は皆さん方もご理解をいただいているというふうに思ってます。町といたしましては、森林組合さん、森林組合さんに入ってない個人の方もおられますから、そればかりではありませんけれども、基本的には森林組合さんと連携しながら森林の管理、山の健全な保全、こういった部分について取り組みをしてきたところであります。町長としても、森林組合の理事ということで参加しておりますので、その部分では町行政における課題ですとか、国の政策、道の政策の部分と、森林組合、町村の林業経営の部分についての整合性、こういった部分についてご意見を述べさせていただいてきた経緯もございます。今後ともそういった行政と森林組合、また、山を持っている方々の連携が取れるように業務を進めていければというふうに思っているところであります。実はですね、そんな状況なんですけども今年森林組合さん含めてですね大変困っていることがあります。それはですね、予算なんですけども、平成30年度にですねいきなり国の方はですね、まだ配布もされてないこの環境税ができたんだから林業予算は少なくしてもいいんじゃないかって財務省が徹底的にやりまして、実は相当2割ぐらい減ってます。それでですね皆伐もそうですけども、今言われた下刈りですとか間伐ですとか、こういった事業に北海道全体でですね、苦しい状況になっています。そんな面からするとですね何のための、これは環境税なのかということがですね非常に訝しい状況に入っているところであります。国の財政が厳しいという状況があるわけでありますから、一概に簡単に全て環境税、森林の部分を自由に使わせということは、それはなかなか言い切れないところありますけれども、それにしてもですね、まだ配布もされてない環境税があるからというふうなことを題材にしてですね予算を減らすようなことが起きれば、来年度以降ほんとに大変心配なことになってくるんではないかというふうに思っているところであり、今ですね関係機関、道議会もそうですし、国会議員の先生もそうですし、北海道もそうですし、本当に北海道の関係者、林業に係る関係者協力してですね、予算の国の予算上の確保という部分について、大きな課題として取り組んで運動していかなきゃならんというような意見交換をさせていただいているところであります。そんな状況の中ですからこの森林環境税の部分もですね、先ほども答弁申し上げたとおり、なかなか国のガイドラインという部分が見えきらない状況であります。もしかしたら変な方向にどんどんまた進んでしまうのかというような心配もありますので、今議員ご指摘のように皆伐、伐期を迎えた森林の健全な保全、また利用、そしてまた、間伐等、現在の山を守っていく、そういった部分についての事業等の実施、さらにまた人材育成というような部分の実施についても取り組みをさらに強化すべく、この環境税を利用できるように運動していく必要があるというふうに考えているところであります。ですから今の状況の中でですね、今ご質問いただいたわけでありますけども、杉山議員さんもこの環境税の部分の組織についてはよくご存知の立場でありますから、ご理解いただいてると思いますけども、この環境税の部分についての対応について、いよいよこれから始まったんだよという段階だということで、ここではっきりとこうだこうだとお答えをできるような状況でないということを述べさせていただきたいと思います。私も長く北海道の造林協会の会長をさせていただいて、ここでですね今お話をされました。苗木の確保ですとか、それから間伐ですとか下刈り、いろんなこう取り組みについての機械化ですとか事業化というような部分の準備、そしてまた実施を行ってきた団体であります。そこで私も仕事をさせていただいた以上ですね、これからも、北海道の林業がますます地域の大きな経済活動の基盤となるように、また森林が北海道の重要な資源となるような、そういう取り組みについてみんなで一致協力して活動していくということを今考えているところであります。北海道として今、明るいのはですね、道立の森林大学校ができ上がるということでこれが旭川を拠点中心とした、この上川管内で動いていくということで、これ上川ばかりでなくて他の地域の現場のネットワークも生かしながらということでありますけども、そういう意味では、我々としてはこの上川地域においての今議員がご指摘のような部分について、今後精力的にこの大学の運営も通じても、取り組んでいかなきゃならんというふうに考えているところであります。以上であります。