みんなの議会

美唄市議会 令和8年第1回定例会 2026年3月6日

(1)市長の政治姿勢について/(2)持続可能なまちづくりについて

2026年3月6日、美唄市議会の一般質問で、江川いつみ議員が「市長の政治姿勢について」「持続可能なまちづくりについて」について質問し、市長 桜井恒が答弁しました。

質問者
江川いつみ 議員
答弁者
市長 桜井恒

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 江川いつみ

令和8年第1回定例会において、大綱2点について市長に質問いたします。大綱の1点目は、市長の政治姿勢についてです。令和8年度の市政執行の基本姿勢の3本柱は、「より力強く、市民の暮らしを守り抜く」「事業の優先順位を大胆に見直す」「美唄の未来へ果敢に投資する」という文言に上書きされていました。残り1年余りにかける市長の思いの表れだと理解いたします。そこで改めて、市長の政治姿勢、執行に対する政治信条や事業の大胆な見直しの成果についてお尋ねしたいと思います。また、美唄のまちづくり基本条例にありますように、まちづくりは市民との協働であることが大前提であり、市長が掲げられた対話から始まるまちづくりにおける市民や議員や市職員との対話が、単なるアリバイづくりではなく、ポピュリズムにも流されることなく、その場しのぎで終わらないものでなければならず、相互理解・信頼関係を深めてこそ真の協働のまちづくりができると信じております。市民・議員・職員との情報共有はもちろん、市民への説明責任や市政の透明性は欠けてはならないものだと思っております。そこで質問いたします。一つ目に、市長の基本姿勢を支える政治信条・価値観について、そして説明責任や市政の透明性について考える市長の正義とは何か。そして、市長が大切にしている原点を、改めて明快に市民にお示し願いたいと思います。二つ目に、市長は市政に変化を起こすと言われました。この3年間で市長が変化を起こせたと評価する取組は何なのか、その成果をどのように捉えているのか。市民が実感できる形で説明していただきたいと思います。三つ目に、選挙公約は必ずしも市民全体が賛成しているわけではなく、実行に当たっては、改めて市民の意向を確認することが必要であると考えます。任期中に全てを実行する必要はありません。そこで、残り1年余りの任期中に、特に力を入れて取り組みたい公約や施策は何か、その理由とどのような成果を目指すのか具体的にお示しください。大綱2点目として、市長がミッションと位置付けている「持続可能なまちづくり」についてです。最初に、「地域創生2.0基本構想」について質問いたします。「まち・ひと・しごと創生法」が平成26年に施行してから10年が経過しました。全国で地域活性化につながる好事例が生まれている一方で、東京圏への一極集中や地方の人口減少という構造的課題は依然として解決に至っておりません。こうした状況を踏まえて、昨年、令和7年6月には、今後10年間を見据えた、地方創生2.0基本構想が閣議決定されました。去年12月には、実行計画として、今後5年間を見据えた地方創生の総合戦略が、そして、今年の夏までには、経済に重点を置いた、「地方未来戦略」が取りまとめられると承知しております。地方創生2.0基本構想は、これまで人口を増やすための事業中心の取組から、人口が減少しても暮らし続けられる地域構造へと大きく方向転換するものとして認識しております。生活の機能の維持・移動・医療・福祉・住まいなど、日々の暮らしを支える基盤をどう構築するかが問われる時代に入ったと感じています。そこで市長に質問いたします。一つ目に、地方創生1.0と2.0の違いについて、また、国が示す1.0から2.0への転換点を市としてどう捉えているのかをお尋ねします。二つ目に、地方創生2.0が、この令和8年度からスタートする総合計画にどのように反映されているのかをお尋ねします。同じく、持続可能なまちづくりの二つ目として、コンパクトなまちづくりと中心市街地活性化について質問いたします。中心市街地の衰退が加速しています。面積の広い本市では、かつてあった複数の市街地がその機能を失い、地域の将来に強い危機感を抱いている市民は少なくありません。買物難民の問題は、今に始まったことではなく、居住誘導地区に空き家や空きアパートがあっても、自宅処分や転居費用が捻出できず、住替えを諦めざるを得ない方もいます。コンパクトなまちづくりの推進、中心市街地活性化に関しては、国の制度上も、地域間の不公平感を生まないような慎重な進め方が求められています。郊外に居住する市民が取り残されることなく、住替えがしやすい環境整備・交通手段・公共サービスの配置・生活支援など、バランスのとれた施策が不可欠であると考えます。そこで一つ目の質問は、地域適正化計画の中では、コンパクトなまちづくりと中心市街地の活性化は不可分であります。市長の考える中心市街地の位置付けと、市街地・郊外に住む市民に対して、地域間格差を生まないための公平なサービスの在り方について、市長の考えをお示しください。次に現在、議会では、中心市街地等活性化調査特別委員会を設置して、主に「コアビバイ」の存続に関する調査を進めておりますが、中心市街地元気創出事業などの個別施策の検討にとどまってしまっているように思います。市長が描く、これまで何人もの同僚議員が質問してまいりましたが、市長が描く都市構造の方向性、ビジョン、具体的に何がしたいのかがなかなか見えてまいりません。令和8年度の市政執行方針には、中心市街地の再編・再生とありました。新聞報道では、出口戦略が見えない。議会や市民の考えを踏まえながら検討するとありました。しかし、「ホテルスエヒロ」の無償譲渡もコアビバイへの支援も、ビジョンの提示よりも先に決定事項として示された印象があります。施策で重要なのは、手段ではなく、必要性と目的だと思います。空間があるから何かをするのではなく、何かを実現するために空間が必要になるのだと思います。そこで、二つ目の質問は、コアビバイの今後の動向と、将来像があるのであれば、市長のお考えをお示ししていただきたいと思います。あわせて、市長が無償譲渡を受けようとしているホテルスエヒロについてですが、この問題は、本当に市民の間でも意見が分かれる可能性があります。しかし、無償譲渡という大きな判断を進める以上、市民に対して明確な説明責任があると思います。市長が描く将来像を率直に私たちにお示しください。当初の質問は以上です。

答弁 市長 桜井恒

江川議員の質問にお答えします。市政運営の基本姿勢と施策の展開についてでありますが、初めに、市政運営の基本姿勢を支える私の政治信条・価値観等については、市民との対話・共創と将来世代に負担を先送りしない持続可能な行財政運営であります。市政執行方針で申し上げたとおり、私の根底には、30年から40年後の市民に対して、誇れる良き祖先であらねばならないという、強い思いがあります。これを基盤に「皆がときめく未来を語るまち」の実現を目指しております。このビジョン達成に向けた基本姿勢として、三つの基本政策を柱に据えており、人口減少等の厳しい局面にあっても、この軸がぶれることなく、私自身が先頭に立ち、市民の皆様とともに、持続可能なまちづくりに全力で取り組んでまいります。次に、3年間で変化を起こせたと評価する施策と、その成果につきましては、1例を挙げますと、シティプロモーション事業を通じ、「びばいまちづくり部」の創設や、世代や立場を超えて、美唄の未来について自由にアイデアを出し合い、具体的な企画へと練り上げていくBeB会議など、市民自らがまちづくりに参画・実践できるプラットフォームを整備いたしました。現在はこれらの活動に対して、行政が伴走支援を行っている育成段階ではありますが、行政主導のまちづくりから脱却し、市民発意による自発的な活動が市内の各所で生まれつつあるなど、着実な意識変容が起きていると評価しております。さらに「子どもとまちの未来会議」においては、次世代を担う子どもたちの声を単なる意見聴取にとどめず、実際の施策として具現化するまで伴走支援を行っているところであります。これらの取組はいずれも、将来的な市民活動の自走化を見据えた先行投資であります。引き続き、適切な伴走支援を通じて、市民の皆様の当事者意識を飛躍的に高めるとともに、限られた財源の中で、市民の力を最大限に引き出すという新しい自治体経営のモデルへと、確実な変化を生み出してまいります。次に、残り1年間で重点的に取り組む施策につきましては、市政執行方針でも申し上げたとおり、未来に持続可能なまちづくりを確かなものにするため、いかなる厳しい社会情勢の中にあっても、私が掲げる三つの基本政策の下、令和8年度は特に中心市街地の活性化、子どもへの投資、DXの推進の3点に注力してまいります。1点目の中心市街地の活性化では、コアビバイのテナント撤退は市民生活に大きな不安を与えており、市街地の空洞化という厳しい現実を直視しなければなりません。この難局を乗り越えるため、官民一体となって、「中心市街地活性化基本計画」の早期採択を目指します。とりわけ、西側商店街につきましては、中心市街地全体の新たなグランドデザインを見据え、関係団体と協調しながら、抜本的な対策に果敢に取り組んでまいります。2点目の子どもへの投資では、美唄の未来を担う次世代への投資は最も重要な使命と考えております。令和8年度は、妊娠・出産・子育ての「ワンストップ相談窓口」となるこども家庭センターを新たに開設するほか、就労要件に関わらず、柔軟に子どもを預けられる「乳児等通園支援事業」を導入します。さらに、3歳未満児の保育料無償化や全園児給食費無償化を実施し、子育て世帯の経済的負担の軽減を図ってまいります。教育面においても、中学生の長期休業中における講習受講費の助成制度を新設し、子どもたちの無限の可能性を力強くサポートしてまいります。3点目のDXの推進では、令和8年度、未来に持続可能なまちづくりの在り方を示す年と位置付け、DXを核とした行財政改革を推進するほか、市民の負担を軽減する「書かないワンストップ窓口」の対象業務の拡充、「美唄市公式LINE」や「公式スーパーアプリ」を通じた利便性の向上を図ってまいります。同時に、庁内への生成AIの導入によって、職員の業務効率化を進め、さらなる住民サービスの向上につなげてまいります。残りの任期におきましては、私自身が先頭に立ち、地域資源の豊かさと無限の可能性を信じて、次世代に誇れる、選ばれるまち、そして、皆がときめく未来を語るまちの実現に向けて歩みを止めることなく、全力で市政運営に邁進してまいります。次に、地方創生2.0についてでありますが、地方創生2.0はじめとする、直近の国の政策動向につきましては、平成26年にスタートした当初の地方創生1.0については、主に人口減少への歯止めと、東京一極集中の是正を主眼とし、国からの交付金を活用した移住定住促進等の枠組みが構築されました。一方、昨今の国における新たな地方創生の展開、いわゆる地方創生2.0のフェーズから、現在の地域未来戦略の策定に向けた取組へと至る、一連の政策転換においては、単なる人口減少対策にとどまらず、地域経済の強い成長と自立的・持続可能な生活環境の維持へと力点が移されております。具体的には、地域資源を生かした産業クラスターの形成や民間活力を導入したスモールコンセッションの推進など、補助金依存からの脱却と地域の稼ぐ力の向上が強く求められているものと認識しております。地方創生2.0が第3期美唄市まち・ひと・しごと創生総合戦略への反映につきましては、本市におきましては、市政の最上位計画である総合計画後期基本計画と完全に一体的な計画として策定したところであり、国が新たに掲げる強い地域経済の構築や持続可能な行財政運営といった理念は、後期基本計画の中において、網羅的に包含反映されていると考えております。市といたしましては、地方創生がうたわれた当初から、人口減少下にありましたので、人口減少を見据えた政策や地域経済の振興のために取り組んできたところであります。今後におきましても、国の政策用語の変遷に過度に左右されることなく、後期基本計画に掲げた事業について、将来の財政負担を見据えたスクラップ・アンド・ビルドを徹底するとともに、新たな事業については、国の有利な財源を活用するなど、最少の経費で最大の効果を上げる、堅実な行政経営を進めてまいります。次に「コンパクトシティ構想」に基づく中心市街地の位置付けについてでありますが、本市は、人口減少・少子高齢化・車社会の進展など、都市構造そのものの見直しを迫られており、特に、まちの拠点として機能すべき中心市街地において、購買力の低下や空洞化が進行し、賑わいの喪失が市内経済全体の活力低下につながっていると認識しているところであります。こうした状況を踏まえ、中心市街地には、医療・行政などの公共施設に加え、商業・サービス機能を集積させることで、地域全体の活力を創出する役割を担うことが、重要であると考えております。また、公平な市民サービスにつきましては、市街地・郊外を問わず、等しく享受できるよう、施策を進めることが原則であります。一方で、地域ごとに人口構成や生活環境、交通手段などの特性が大きく異なるため、公正な市民サービスの提供も考慮しなければならず、同一のサービスを同一の形で提供することが、必ずしも実質的な公平なサービス提供につながらないと考えております。市といたしましては、公平性・公正性や財政効率、将来の持続可能性などを総合的に勘案し、地域の実情に応じた最適なサービス提供の在り方を引き続き検討しながら、全ての市民が安心して暮らせる環境の実現に取り組んでまいります。次に、コアビバイの今後の動向並びに将来像についてでありますが、コアビバイは中心市街地の核となる施設であり、地域の生活環境を支える重要な役割を担っております。市といたしましては、施設の老朽化やテナントの減少といった課題を認識しており、商工会議所や関係団体と連携しながら、コアビバイという商業施設の持続可能な運営体制の検討を進めてまいりました。新たな食品スーパーの誘致につきましては、現状では大変厳しい状況であると認識しているものの、現在も交渉を行っております。今後は、中心市街地活性化基本計画の策定を通し、コアビバイを含む中心市街地全体の再生に向けた具体的な方向性を示してまいりたいと考えております。また、ホテルスエヒロにつきましては、所有者との意見交換を重ねるとともに、庁内で検討を深めた結果、市としては譲渡を受ける際には、活用の方法を検討し、市民の皆様への説明責任を果たすことが、美唄の新しい未来を切り開くために必要であると判断したところであります。加えて、ホテルスエヒロの利活用は、中心市街地の活性化に資する形で進めるべきであり、譲渡後の具体的活用の在り方につきましては、関係団体や市民のご意見も踏まえ、検討してまいります。いずれにいたしましても、中心市街地には建設から半世紀を超えるコアビバイ、ホテルスエヒロという二つの大規模民間施設があり、利便性や安全性など多くの課題を抱えております。中心市街地の再編・再生に当たりましては、人口減少が進む中におきましても、単なる空間の維持ではなく、将来においても、地域の活力を維持し、存続可能な都市構造を構築することが重要であると考えております。市民の生活環境を守り、地域経済を活性化をさせるため、これらの施設を含む中心市街地エリアを有効に活用し、地域全体の魅力向上に取り組んでまいります。以上でございます。

再質問 3番 江川いつみ

はい、ご答弁ありがとうございました。それぞれに対して再質問させていただきます。大綱1点目の、市長の政治姿勢についてでありますが、答弁の中に、言及がない部分もありましたので、確認と質問をさせていただきたいと思います。価値についてなのですが、市民の暮らしを守る、事業の優先順位を付ける、未来に投資する、と言いますが、その場合の価値基準が分かりにくいように感じています。市長の根本は市民に一律平等ということではないと思うんですが、例えば物価高騰の影響はどんな人にものしかかりますが、限られた財源では、本当に困っている人にしか配ることはできません。事業の優先順位を付けるときに、たとえ100%の補助率であっても、必要性や、その後のコストのことを考えると、未来に負の財産は残せません。未来へ投資したくても、今を生きている人々、市民の暮らし、今を生きている市民の暮らしをないがしろにすることはできません。市民との対話をどれだけ重ねても、最終的には市長の価値感にかかってくるものだと思います。だから、市民は選挙で市長を選んでいます。最終に至るまで、市民・議員・職員との対話は、先ほども言ったように、アリバイづくりでなく、ポピュリズムに流されず、その場しのぎでないことはもとより、経過の情報共有や市政の透明性、結果の説明責任が常に必要と考えます。誠実さが求められます。市長のお考えを再度お尋ねいたします。次に、市長がこの3年間で一番変化したとするプロモーション事業ですが、私もこれには大変期待しておりますが、先日、まちづくりアンケートのシティプロモーション編の結果が発表されました。とても残念なことに、シティプロモーションの名前を知らない。何をしているか分からないという回答が半数以上を占めておりました。私も、令和6年度に質問や幾つかの提案をさせていただいておりますが、このアンケート結果に対して、市長のお考えがあればお尋ねしたいと思います。また、これからの事業については、今日の質問事項にも入っておりますが、中心市街地の活性化、子どもへの投資、デジタル化の推進ということですので、期待しながら、議員の責務を果たしたいと思っております。次に、第2点目の、持続可能なまちづくりの地方創生2.0基本構想についてですが、地方創生2.0基本構想の下、人口減少を前提に強い経済と豊かな生活環境を両立させる、地域未来戦略へと重心が置かれていくのだろうということ、そしてまた夏頃までにまとまる予定の地域未来戦略も含めて、全て美唄市総合計画後期基本計画に取り入れられているということを理解し、安心いたしました。私は、持続可能なまちづくりということで、この地方創生2.0基本構想の理念で人口が減少し、財政規模が縮小する中で、どのようにして市民の生活機能を維持するか、また、人口が減少する中で、子どもたちや高齢者を含む市民がどのような役割を果たしていけば良いかという問題に展開したいと思っておりました。ただ、今回は範囲が広過ぎるということで、質問を展開させることを諦めましたので、次回の機会に回したいと思っております。ただ、ただいまのご答弁の中から少し心配になることがありましたので、2点ほど確認を兼ねて質問いたします。1点目は、これだけ生産年齢人口が減少している本市において、これらの施策を実行していくために、具体的にどのような工夫が必要であると考えているのかをお尋ねします。2点目は、自立する経済を考える場合に、補助金や交付金を獲得しても、それが市外のコンサルタントや委託業者にやみくもに流出させては意味がないと思っております。外部に丸投げするのではなく、地元の知恵や技術を最大限利用して、地元人材を育成し、同時に、市職員にも当事者としてやりがいを持たせて、事業を推進することが重要と考えます。言ってみれば、「このまちから出たくない」、「このまちで暮らすことが生きがいになる」と思える人を増やすことにつながると私は思っているのです。市長のお考えをお尋ねします。次に、コンパクトなまちづくりと中心市街地についてです。地域間格差のない公平なサービスについてでありますが、これも先ほどと同様で、サービス範囲が広いということで、細かな質問の展開は、次の機会に回したいと思います。ただ、これについては、地域間格差解消の参考になると思われる文献、委員会でも紹介いたしましたが、美唄市内で調査研究が行われた、札幌大谷大学社会学部の西浦功教授の研究論文、「小規模都市のコンパクトシティ化と高齢者の生活支援に関する研究」が、とても参考になると思います。まちづくりで、美唄市が社会学の先生に関わっていただいたことは、美唄市ならではのまちづくりに、大いに役に立つと思うので、是非参考にしていただきたいと思っております。質問に入りますが、コアビバイとホテルスエヒロについて質問いたします。この問題は、先ほど市長が言われた、まさしくスクラップ・アンド・ビルドです。そして、市長が最終的な価値判断・価値基準としておっしゃられた将来世代に負の遺産を残さない、費用対効果に基づく全体最適であります。「何をするのか。」、「どれぐらいかかるか。」費用がどれぐらいかかるか分からないままで、市民はなかなか判断することができません。そこで、質問します。コアビバイの動向や将来像については、先ほどのご答弁で、コアビバイを含む中心市街地全体の再生に向けた具体的な方向を示すとのことでした。でもこれは以前から聞いていることであります。市民やテナントの従業員などにとっても不透明な状態が続いております。いつまでにどのような形で結論が出されるのか、具体的な時期をお尋ねしたいと思います。さらに、市が負担する可能性のある財源規模の見通しを、どの程度想定しているのかをお尋ねします。ホテルスエヒロについては、ご答弁では、譲渡を受ける場合は、活用方法を慎重に検討し、市民説明を行うとのことでした。建物は無償であっても、直ちに耐震・改修・維持管理などの多額の費用が必要になってまいります。現時点での概算でも構いませんので、市としての想定している財産リスクについて、お尋ねしたいと思います。最後にですが、購買力の落ちた本市にとって、持続可能な中心市街地の在り方については、商工業関係者だけではなく、また、中心市街地に歩いて行くことのできない郊外に住む市民のことも考え、あらゆる分野の方々と検討を進めていただけたらと思います。質問は以上です。

答弁 市長 桜井恒

江川議員の質問にお答えします。三つの基本政策における価値基準についてでありますが、財政規模の縮小が見込まれる中、全ての要望に一律平等に応えることは、結果として、将来世代の負担の先送りにほかなりません。私の最終的な価値基準は、将来世代に負の遺産を残さないことと、費用対効果に基づく全体最適であります。たとえ補助率100%の事業であっても、将来の維持管理費が本市の財政を圧迫する場合は、勇気を持って実施しない決断を下します。行政の責務である、現在の暮らしのセーフティネットは確実に守り抜く一方で、未来への投資が損なわれないよう、選択と集中を図ってまいります。次に、プロセスの透明性と説明責任につきましては、対話の先にある決断において、声の大きな一部の意見に迎合することなく、中長期的な社会情勢の変化を客観的に捉え、本市にとって真に優先すべき政策は何かを厳格に見極めてまいります。そこには痛みを伴う選択も含まれますが、市民の皆様から市政を付託された首長としての重い責任と覚悟の下、美唄市の全体最適と将来世代への責任を明確な判断基準とした決断を下してまいりたいと考えております。あわせてその決断に至った理由につきましても、真摯に説明を尽くすことが、首長としての真の説明責任であると考えております。次に、シティプロモーション事業についてですが、議員ご指摘の市民アンケートの結果につきましては、現在のシティプロモーション事業の現在地と課題を示す極めて客観的かつ重要なデータであると受け止めております。認知度が50.9%に達した一方、参加経験者は9.1%であり、昨年度1.1%より自ら動くコア層は着実に育ちつつあるものの、広く一般層を巻き込むには至っていないと、分析しているところであります。この認知から行動へのギャップを埋める打開策として、今年度より実践的な参画プラットフォーム「BBM」を立ち上げたところであり、今後は単なる情報発信にとどまらず、BBMを新たな受け皿として、参加機会の拡充を図りながら、関心層を確実な行動層へと昇華させ、皆がときめく未来を語るまちの具現化に向けて、持続可能なまちづくりを強力に推進してまいります。生産年齢人口が減少する美唄における工夫についてでありますが、生産年齢人口の減少、すなわち地域の担い手不足が深刻化する本市におきまして、スモールコンセッションや既存施設の複合化といった施策を展開するためには、もはや行政が全てを担うという前提を捨て去る工夫が不可欠と考えております。具体的には本市の「公共施設等総合管理計画」等に基づき、真に必要な施設への集約を断行するとともに、施設の運営や地域サービスの提供に当たっては、参入障壁を下げて、地元の小規模事業者やNPO、あるいはBeB会議等で育ちつつある市民プレーヤーが参画しやすい柔軟な官民連携の仕組みを構築することが最大の工夫であると考えております。あわせて、デジタル技術を徹底的に活用し、少ない人員でも、付加価値の高い活動ができる生産性の向上を図ってまいります。また、コンサル依存からの脱却と、地元人材、市職員の育成につきましては、本市のスタンスいたしましては、高度な法的知識や最新のデジタル技術など、行政内部だけでは対応が困難な領域においてのみ、費用対効果を見極めた上で、外部の専門的知見を活用してまいりたいと考えております。ただし、その際にも、単なる業務の丸投げは行わず、契約スキームの中に、地元企業との共同事業化や市職員へのノウハウ移転を位置付けるなど、将来的に本市が自立して事業を回していくための自走化への先行投資に向け、外部人材を活用してまいります。こうしたプロセスを通じて、市職員には単なる事務の処理者から、地域資源と民間活力を結び付けるプロデューサーの役割を転換させ、大きなやりがいと責任を持って、持続可能な自治体経営に挑む組織風土を築き上げてまいりたいと考えております。次に、コアビバイの今後についてでありますが、当施設が民間事業者による運営であるという立場を踏まえた上で、この3月末までに新たな食品スーパーの誘致が実現しない場合には、経営状況から見て、令和8年度中のいずれかの時期に重大な決断を迫られる可能性があるものと認識しております。しかしながら現時点におきまして、市としては、具体的な時期を申し上げることは厳しい状況であり、今後も事業者と十分に協議を重ねながら、入居テナントや事業者、従業員の皆様に過度な不安や混乱を生じさせることがないよう、できる限り早期の判断、適切な情報提供に努めてまいります。また、市が負担する可能性のある財政規模につきましては、施設の規模や機能、整備内容など、具体的な提案が可能となる段階において、財源の考え方と合わせて、丁寧にお示しすることが適切であると考えております。現段階では確たる見通しを申し上げる状況にございませんが、財政の健全性と将来への責任を重く受け止め、慎重かつ総合的に判断してまいります。次に、ホテルスエヒロに関する財政リスクにつきましては、外壁剥離への対応や不法侵入防止など、当面の安全確保に加え、将来的には解体又は利活用を進める場合には、一定の財政負担が生じる可能性がございますが、現時点で具体的な金額を申し上げる段階にはございません。しかしその一方で、取得後の再生を図ることは、市民の安全確保と中心市街地の活性化に向けた新たな展望を切り開くものであり、地域の未来に希望をもたらす重要な契機となるものと認識しております。いずれにいたしましても、今後、しかるべき時期に具体的なご提案をお示しし、市議会議員の皆様のご審議並びに市民の皆様のご理解、合意形成を踏まえながら、適切に対応してまいります。以上でございます。

出典:美唄市議会 令和8年第1回定例会 2026年3月6日 議事録 PDF(6ページ) 間違いを知らせる