美唄市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月16日
(1)福祉行政について/(2)行財政運営について
2025年6月16日、美唄市議会の一般質問で、江川いつみ議員が「福祉行政について」「行財政運営について」について質問し、市長 桜井恒が答弁しました。
- 質問者
- 江川いつみ 議員
- 答弁者
- 市長 桜井恒
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 江川いつみ
令和7年第2回定例会において、大綱2点について、市長にお伺いいたします。1点目は、福祉行政について。地域福祉の推進として、地域福祉会館について質問させていただきます。地域活動を活性化したいという思いは、市も市民も同じでありますが、最近、地域福祉会館を管理運営する地域住民が窮地に立たされているという声を耳にいたしました。第7期美唄総合計画では、最初に「ともに支え合い、安心して暮らせるまちづくり」の章が配され、地域福祉の推進と地域コミュニティの再構築を掲げ、その中で、地域福祉会館は、地域における福祉の向上及び社会教育の推進を目的として設置し、利用者が安全で快適に利用できるように、町内会で組織される運営委員会を指定管理者に選定し、維持管理を行わせ、運営は利用料で行うこととなっております。市内には15か所の地域福祉会館がありますが、利用者は、令和5年度において目標値2万8,000人のところ、実績値1万6,590人と60%に満たず、令和6年度に見直された地域福祉計画においては、地域福祉会館の現状と課題を「コロナ禍による利用控えや物価高騰による収支状況の悪化により、安定的な運営に支障をきたしている」とし、方向性を「地域福祉会館は地域の拠点施設であることから、運営の安定化を図るため、利用の増加につながる取組を検討し、運営コストの更なる削減を検討する」としています。確認ではありますが、社会福祉法の第106条第3項第1号に、市町村が行うこととして、「地域福祉に関する活動への地域住民の参加を促す活動を行う者に対する支援、地域住民等が相互に交流を図ることができる拠点の整備、地域住民等に対する研修の実施、その他の地域住民等が地域福祉を推進するために必要な環境の整備に関する施策」と明記されております。そこで市長にお伺いいたします。一つ目は、社会福祉法を挙げさせていただいたのですが、「地域福祉に関する活動への地域住民の参加を促す活動を行う者」というのは、地域福祉会館を運営する地域住民であり、拠点は、地域福祉会館に当てはまります。市長の地域福祉に関するお考え、そして、市として地域福祉会館を活用した地域活性化、安定した運営のためにどのような方策を検討されているのかを伺います。二つ目は、地域福祉会館の持つ課題は全国的なものであり、各地で調査や検討が進められているようです。神戸市では、利用者が高齢者に偏っていることが指摘され、多世代交流の推進が課題とされています。福井県の調査では、地域活動の担い手不足や、地域住民の関心の希薄化が問題視されています。宮城県の研究では、コロナ禍のような緊急時の施設運営の在り方も課題の一つとしています。美唄市においても、地域福祉会館の新たな役割を見据えた調査や検討が必要であると考えますが、市長のお考えを伺います。二つ目に、行財政運営についてであります。4月に明るみに出た元職員の、職員であった時の不祥事については、全国ニュースとなり、市民の関心は大きく、市政に対する信頼は揺らぎ、また市民のために、日々懸命に業務されている市長以下職員の皆様にとっては、この事件が氷山の一角ではないのかと疑いの目を向け、市政報告により逮捕からの流れは時系列で説明を受け、職員に対する指示、業者の処分、入札に関する検討委員会の開催など、不正行為排除の徹底を図るための対応を進めることを確認したということは分かりました。1人の職員のモラルの欠如と一言で片付けられないのが、組織として、また市民と協働する行財政の在り方だと思います。そこで市長にお伺いいたします。一つ目は、平成18年に起きた収賄事件から19年、その間、美唄市は入札制度の見直し、職員の倫理規範強化、市民への説明責任、監視体制の強化などに取り組まれたと伺っております。万全を期したつもりが再発となり、その原因は何であろうと考えます。4月18日の道新の記事に市長が「コンプライアンスやモラルを軽視する文化があるという懸念が払拭できないことを共有した」と危機感をあらわにし、「対策を進める考えを示した」とありました。美唄市民としては「文化」という言葉に聞き捨てならないものを感じました。事件が個人の問題ではなく、美唄市の文化、美唄市職員の文化だとしたらどうなるのか。その言葉が示す真意を汲みかねましたので、市長がこの事件を受けて思うこと、原因と思われることを伺います。二つ目は、現在、美唄市のホームページは、どの部署からも赤い文字で「重要なお知らせ」として事件に関するページにリンクし、市長のメッセージが読めるようになっております。逮捕の際には「事実関係の把握に努め、詳細が判明され次第、厳正に対処する」、起訴の際には「信頼回復に職員が一丸となって、全力で取り組んでいく」とおっしゃっております。不祥事の周知が目的なのではなく、事件に真っ向から取り組む市長の気概を示されたものと判断します。事件の真相が明るみに出なくても、市長として、現時点での対策の方向性は出ているものと考えますが、市長が今想定しておられる厳正な対処や信頼回復のための取組とは具体的にどのようなことなのかを伺います。次に、内部統制でありますが、内部統制報告制度については、令和4年に元議員が一般質問され、今後検討を進めるという答弁をいただいております。その後、令和6年3月に「地方公共団体における内部統制報告制度の導入・実施ガイドライン」が改定され、リスク評価の中に不正に関するリスクが加わり、基本的な枠組みに「地方公共団体のガバナンスと長の役割」や過年度の重大な不備を当年度に把握した場合の取扱いなどが追記され、議会、長、監査が適切な役割を果たすことが重要であると書かれていました。ガイドラインには、この制度で不正を未然に防げなくても、早期発見にはつながるとしていました。美唄市監査委員の令和6年度後期定期監査報告書は、今までにない着眼であったと思います。万が一にも魔が差して罪人を作らないために、組織として何をするべきかが書かれていたように思います。そこには、組織的要因の機会、個人的要因の動機や正当化という不正のトライアングルが示されていました。ご覧になったと思いますが、コンプライアンスやモラルが個人的要因だとすると、不正防止策としては、組織的要因の機会を作らないために、ガバナンス機能を強化するしかありません。民間出身の市長だからこそ、内部統制やリスク管理に厳しい視点をお持ちなのではないでしょうか。現在、内部統制報告制度の導入は、一般市においては努力義務となるということになっておりますが、既に実施している一般市もあります。美唄市としても、この機会に導入し、真っ向から取り組む姿勢を示すことが必要ではないかと考えますが、市長のお考えを伺います。
答弁 市長 桜井恒
地域福祉会館を利用した地域活性化と安定運営についてでありますが、私は、地域福祉とは、誰もが安心して暮らせるまちづくりの基盤であり、高齢化や単身世帯の増加などにより、地域のつながりの希薄化が進む中で、その重要性は年々増加しており、地域住民が支え合い、互いに助け合いながら暮らしていける仕組みを作ることが自治体の責務であると考えています。これまで、地域福祉会館を拠点とした活動を通じて、地域住民同士の交流や支援体制の強化を図ってまいりましたが、昨今は町内会の縮小や人手不足といった課題に直面しています。このため、従来からある町内会活動のほか、多世代が交流できる地域食堂やサロン活動、また、防災に関することなど、多面的に活用できる仕組みづくりを支援していくことで、地域全体が活性化されるとともに、安定した会館運営を続けていけるものと考えております。次に、地域福祉会館の課題と新たな役割についてでありますが、地域の現状を踏まえ、課題の把握に努め、住民のニーズや地域特性を分析し、地域福祉会館の将来像を市民の皆様と共有していくことが重要と考えており、必要な施策を進めてまいります。次に、元職員の不祥事についてでありますが、これまで、職員に対しては、全体の奉仕者である公務員としての倫理の保持と服務規律の徹底を図るため、美唄市職員倫理規程及び美唄市職員服務規程により、研修や訓示などを通して、自覚を促してきたところであり、こうした中、本市の入札・契約において、このような事件が発生したこと、また、元職員がその事件に関与していたということは、市民の皆さんや地域及び市政運営に対し多大な損害を与えたということであり、市政を預かる最高責任者として、極めて重大な事態であると重く受け止めております。また、公共工事の発注に当たっては、競争性や公平性及び公正性が確保されなければならないものであるということは言うまでもありませんが、この度の元職員の逮捕、起訴は、多くの職員がこれまで築いてきた市民の皆さんとの信頼関係を一瞬のうちに崩壊させるものであります。今般、このような事件が発生したことについては、重大な事態であると受け止めており、それ以上に、職員に公務員としてのモラルやコンプライアンスが欠如していることが大きな要因の一つと考えており、大きな危機感を持つとともに、対策が必要と考えているところであります。次に、信頼回復のための取組につきましては、去る4月24日、今後において、入札・契約制度の在り方が問われ、早急な対応が必要になるものと判断して、庁内において、副市長をトップとする「入札・契約制度検討委員会」を開催し、事件の焦点とされている最低制限価格について、現時点における運用の実態と事件の事実関係を中心に改めて共有するとともに、今後、事件の詳細が判明され次第、再発防止策の調査・検討など、不正行為の排除の徹底を図るため、必要な対応をしっかり進めていくことを確認したところであります。現在、警察による捜査が継続されており、警察からの事件詳細に関する情報提供が皆無であることから、現時点において具体的な対策をお示しすることはできませんが、今後、詳細が分かり次第、入札に関する不正行為の排除の徹底を図るため、入札・契約事務に係る問題点を調査・検討するとともに、業者との癒着防止に向けた職場体制づくり、職員モラルやコンプライアンスの向上など、早急に検討し、職員一丸となって、市政の信頼回復に努めてまいります。次に、内部統制制度の導入・実施についてでありますが、庁内の内部統制の現状としましては、美唄市行政手続条例や美唄市財務規則、美唄市事務専決規程など、内部管理規程の遵守のほか、総合計画や各個別計画等の進捗管理により、「最少の経費で最大の効果を挙げる」とする地方自治法の趣旨を踏まえ、組織として必要な水準を保ちながら、事務の適正な執行の確保に努めているところであります。道内での導入状況につきましては、総務省によると、法令により制度導入が義務付けけられている札幌市が導入済みのほか、制度導入が努力義務とされている道内34市のうち、現在までに導入済みは2市にとどまっており、導入に当たっては、「整備方針の策定」、「課題及び対策の整理」、「対象とするリスクの選定」、「評価及び評価結果の公表」、「組織体制の整備」など、検討課題が多岐にわたるとともに、令和6年3月に改定された総務省の「地方公共団体における内部統制制度の導入・実施ガイドライン」では、「ガバナンスの役割」として、議会や監査委員との連携を図り、内部統制を強化することが課題として追記されたことなどから、長期的な視点に立って取り組む必要があるものと考えているところであります。内部統制制度の導入につきましては、各自治体の特性や状況に応じて、計画的に取り組むことが求められているところであり、「地方公共団体における内部統制制度の導入・実施ガイドライン」の趣旨を踏まえ、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
質問 3番 江川いつみ
福祉行政について、地域福祉会館を利用した地域活性化等安定運営についてでありますが、地域が支え合い、お互いに助け合いながら暮らしていける仕組みを作ることが自治体の責任である。また、従来から行われている町内会や老人クラブ活動のほかにも、多目的に活動する仕組み作りを支援する、そうすることで多くの方に使われ、安定した運営を継続できるだろうというご答弁をいただいたと理解します。しかし、仕組み作りというものは大変高度なものであると認識しております。地域福祉会館を多目的に活用できる仕組み作りを支援するとは、具体的にはどのようなことを指しているのかを伺います。その際、一言付け加えさせていただきますと、市長は、美唄市民、町内会会員となられて2年半余り、また、市民との対話のために、年間10か所ほどの地域福祉会館で近隣に暮らす方々とお話しされています。支援ではなく、援助の手が必要な町内会や地域福祉会館運営委員会があることもご存じだと思います。従来の集落支援や地域応援チームのような課題の抽出、助言、見守りの支援では足りないのではないかと危惧して、質問させていただきます。次に、新たな地域福祉会館の役割を見据えた調査や検討の必要性でありますが、地域福祉会館に新たな役割を定義し、将来像を市民と共有し、地域福祉会館が果たすべき役割を的確に捉えて、必要な施策を講じるというご答弁でありました。これは要望ですが、地域コミュニティ活性化のために、全庁的に地域福祉会館を活用した取組がなされることを期待しております。次に、行財政運営についてでありますが、収賄事件の再発の原因対処や信頼回復への取組については、再質問はいたしません。三段論法のような質問を展開したつもりでしたので、内部統制報告制度についてのみの再質問をさせていただきます。私は、職員の皆さんの多くの方は、公務員としてのコンプライアンスやモラルが欠如しているとは思いません。ましてや文化だとも思えません。そのような文化があるという懸念が払拭できないのであれば、多少、業務量が増えても、長の責任において内部統制報告制度を導入するチャンスではないかと申し上げたかったのです。確かにガイドラインには、内部統制報告制度の導入に関しては、監査委員は、より本質的な体制のために、人的、時間的資源がなければ難しいということも書かれていました。監査委員が2人しかいない現状のままで、取り組むのは厳しいかもしれません。地方自治法第150条第2項に基づいて、内部統制に関する方針を作成した場合も報告は必要になるようですが、導入前に試行的に報告書を作成したり、導入初年度においては、評価項目を限定したりできるようです。市長はこの2年間で、公用車の車検切れや契約不履行など、何度も頭を下げられ、そのたびにコンプライアンスやモラルの欠如について対策を行うと言及されてきました。内部統制報告制度を有効にするためには、長の意識が最も重要なのだそうです。市長の任期は残り2年、民間のマネジメントやリスク管理を生かした体制づくりに取り組んでみてはいかがかと思います。令和6年度の市政執行方針において、市長はおっしゃいました。「美唄に足りないものの二つ目、それは変化を受け入れる勇気です。現状が停滞している、よくないと分かっていて、それを打ち破ろうとするとき、必ず変化を受入れなければなりません。」これは市長の言葉です。私は、行財政運営についても同じことが言えるのではないかと思っております。再度、市長のお考えをお聞かせ願います。
答弁 市長 桜井恒
地域福祉会館を多目的に活用できる仕組み作りについての具体的な支援策についてでありますが、町内会活動経費の一部を助成する「地域つながりサポート事業」による資金面の助成制度活用も含めた支援を行い、単なる助言にとどまらず、地域住民と地域コーディネーター役が一体となって行動していく伴走型支援の構築に努めております。いずれにいたしましても、地域コミュニティの推進役である社会福祉協議会や、地域課題の掘り起こしや調査活動を行っている集落支援員などと協力し、地域の特性・特徴を生かした活用方法の提案を行ってまいります。次に、内部統制制度の導入についてでありますが、このたびの不祥事が続いたことは、職員にモラルやコンプライアンスが欠如していることが要因であり、これまで、研修や訓示により取り組んできたことの効果を見る前に、こうした事態が連続して発生したことを残念に思っているところであります。現在、警察による捜査が継続されており、事件詳細に関する情報提供が皆無であることから、今後、詳細が分かり次第、当面は入札に関する不正行為の排除の徹底を図るため、入札・契約事務に係る問題点を調査・検討するとともに、業者との癒着防止に向けた職場体制づくり、職員モラルやコンプライアンスの向上などに努めて、優先的に進めてまいります。また、内部統制制度の導入につきましては、今般の事件等に対する当面の取組を優先しつつ、ガイドラインに基づき、「整備方針の策定」、「課題及び対策の整理」、「対象とするリスクの選定」、「評価及び評価結果の公表」、「組織体制の整備」など、議会や監査委員との連携を図り、職員の当事者意識を醸成しながら、しっかりとした制度となるよう長期的な視点に立って取り組む必要があるところであり、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。