美唄市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月13日
(1)農業行政について/(2)教育行政について
2022年6月13日、美唄市議会の一般質問で、谷村知重議員が「農業行政について」「教育行政について」について質問し、市長 板東知文、教育長 天野政俊が答弁しました。
- 質問者
- 谷村知重 議員
- 答弁者
- 市長 板東知文、教育長 天野政俊
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 谷村知重
令和4年第2回定例会にあたり、大綱2点について市長及び教育長にお伺いいたします。大綱の1点目は、農業行政についてであります。本年の美唄市の農業は、降雪量、積雪量ともに平年を上回る大雪となりましたが、例年並みの融雪期を迎え、その後の降雨量が少なく春作業が順調に進み、緑一色の季節を迎えているところであります。各作物について、おおむね順調に生育しているとの報道もありましたが、5月の終わりから6月上旬の気温が平年を下回り、今後の生育が心配されているところであります。一方で、新型コロナウイルスの影響により、業務用米を中心に販売が依然低迷しており、21年産米の米価が大幅に下落しております。加えて、世界的なコロナ禍における影響やロシアによるウクライナ侵攻、大幅な円安などにより、燃油を初めとする生産資材の高騰、特に2022年度の肥料価格は7割から8割の価格上昇が叫ばれております。今回の肥料価格の大幅な高騰は、生産者による経営努力では到底補い切れる状況ではなく、経営が陥らなくなる状況が大いに推察され、市内の農家経営の悪化と今後の地域経済への影響を危惧するところであります。そこで1点目に、農業生産資材等の価格高騰対策についてでありますが、先ほども述べたとおり、世界的なコロナ禍における経済活動の衰退、ロシアによるウクライナ侵攻や大幅な円安などにより、農業生産に関わるほぼ全ての資材等が高騰を続けております。特に燃油・肥料の高騰は著しく、本市農業への影響について伺います。燃油や肥料は、農業経営に欠かすことの出来ない生産資材であり、燃油はハウスの暖房や穀物の乾燥作業、農家の規模拡大によって日々大型化されている農業機械の原動力として、大量の燃油が使われております。肥料においては、農業生産高の10%から13%ほどを占め、作物によってはそれ以上の割合を占めるものもあり、生産費の中でも大きなウエイトを占めています。その2022肥料年度の価格が7割から8割、製品によっては2倍に跳ね上がる品目もあるやに報道されており、生産者の経営努力では到底補い切れる状況ではなくなり、経営の悪化どころか農業経営が成り立たない状況が推察され、本市農業に甚大な影響を与えるものと危惧されております。その影響についてどのような認識をお持ちなのか、お伺いいたします。また、本市の農業経営状況の悪化が容易に想定される中、人口減少や高齢化、加えてこの度のコロナ禍における経済活動の疲弊に追い打ちをかける状況になるのではないかと危惧するところでありますが、地域経済への影響について、市長の見解を伺います。2点目は、鳥獣被害対策についてであります。一つに、農作物への被害状況について。北海道は野生鳥獣による農作物被害額が令和2年度50億円で、前年度に比べ3億円、対前年比7%の増加、鳥獣別による被害金額は、エゾシカが40億7,000万円、次いでカラス類が2億7,000万円、ヒグマが2億5,000万円、アライグマ が1億4,000 万円、キツネ が1 億4,000万円と報告されております。農林業被害では、全体の8割がエゾシカによるものであり、国の交付金等を活用し、捕獲活動や侵入防止柵の整備など、総合的な対策により被害金額は平成23年度の64億円をピークに年々減少し、現在は4割程度減少していますが、令和2年度は令和元年度に比べ増加し、40億7,000万円となっており振興局別の農林業被害金額は4振興局で減少しているものの、空知は増加となっております。作物別の農林業被害金額は牧草が17億3,000万円で全体の4割で、次いで水稲、ビート、ばれいしょ、デントコーン、根菜類の順となっており、水稲、ビート、ばれいしょ、デントコーン、小豆等、多くの品目で被害額が増加しているとのことであります。これまで本市におきましても、エゾシカやアライグマ等の農作物被害が問題とされておりますが、昨今の被害状況とその推移はどのようになっているのか。また、被害軽減のため、どのような対策でこれまで取り組み、そして効果はどうなっているのか市長にお伺いいたします。二つに、シカの被害の状況と対策について。特に近年被害が増えていると思われるエゾシカの被害について、その状況とこれまでの取り組みと効果について伺いますとともに、今後の取り組みの考え方をお伺いいたします。3点目は、基盤整備の進捗状況と営農形態の変化についてであります。本年は、融雪期以降の好天に恵まれ、市内各地で大型の建設重機がひしめき合い、画一的な大型水田の整備が順調に進捗している風景を見かけます。毎年計画的に整備が進み、大区画で画一的に整備された水田が広がりを見せ、壮大な田園風景へと変貌しております。そして、そこで栽培されている水稲や小麦、大豆等の生育も大変旺盛で、生産性の高い農業経営が進められてきております。中でも、水稲の直播栽培が目立って増加傾向にあるように思われます。一方では、アスパラやハスカップといった例年作物も基盤整備によりその姿を消している光景も目にするところであります。そこで一つに、本市における国営農地再編整備事業及び道営農地整備事業の事業進捗状況について伺います。二つに、昨今、規模拡大や労働力の配分、省力、低コストで労働生産性が高いとされている水稲の直播栽培が、全道、全国でも注目を集め、本市をはじめ近隣市町においても栽培面積が増えており、特に基盤整備が進んでいる地域で栽培面積の増加が著しいと承知しております。本市における水稲直播栽培はどのような状況で推移し、その成果と今後について伺います。三つに、アスパラやハスカップなど、本市が振興支援している高収益作物の基盤整備によるその影響と現状についてお伺いいたします。大綱2点目は、教育行政について。新型コロナウイルス感染症防止対策についてであります。急速な感染拡大を示した感染の第6波では、本市においても多くの感染者が確認されたことが発表されておりました。全国的にワクチンの接種が進み、重篤者の減少や死亡率の低下が報じられ、感染者の数も減少傾向にあるものの、収束には至っておらず、まだまだ警戒を続けなければならないところであります。そこで一つに、児童生徒の感染と対応について。本会議初日の市政報告では、市職員の感染状況について報告を受けたところですが、特に子どもの感染者が急増した時期もあったように承知しております。その状況はどうだったのか。また、どのような対応だったのかをお伺いいたします。二つに、学校での児童・生徒の安全確保対策について。どのような防止対策で、子どもたちの安全を確保しているのか伺います。また、国や道は社会経済の回復を目指したウィズコロナ・アフターコロナに向けた新たな考え方を示しておりますが、学校教育現場での対応に変化はあるのか、伺います。三つに、今後の学校諸行事の考え方について。既に運動会や修学旅行などを実施していると承知しておりますが、今後の学校諸行事の在り方や、基本的な考え方についてお伺いいたします。四つにワクチン接種の状況について。本市も子どもたちへのワクチン接種の機会を提供していると承知しておりますが、その接種状況についてお伺いし、この場からの質問を終わります。
答弁 市長 板東知文(市長は2023年3月まで)
はじめに、農業行政について、農業生産資材等の高騰対策についてでありますが、燃油高騰につきましては、特に影響が大きい園芸作物のハウス栽培農家におきましては、国からの支援により一定程度の影響が緩和されておりますが、今後、農業全般で高騰による影響が広がっていくものと考えております。肥料につきましては、6月1日現在で、昨年度に比べ約1.8倍になっていると認識しており、10ヘクタールの水稲作付を行った場合で約78万円、秋まき小麦で約96万円分の支出が増加するものと見込まれており、そのため道におきましては、支援対策として当面、肥料1トン当たり3,125円の補助を行う補正予算を予定しているところであります。さらには、米価下落や肥料以外の様々な資材などの値上げが懸念されていることから、今後とも生産者からの聞き取りや農協との協議などにより現場実態を調査しながら、影響の把握に努めてまいります。また、市内経済への影響につきましては、基幹的な産業を農業とする本市におきましては、他の2次、3次の関連産業などにおいても、大きな影響を与えていくことになるものと考えております。このため、こうした地域経済全般への影響につきましても、様々な機会を通じて、その把握に努めてまいります。次に、鳥獣被害対策についてでありますが、本市が実施した被害状況調査によりますと、令和3年度の鳥獣別の被害面積と推計被害額につきましては、エゾシカでは649アールで約293万円、アライグマでは46アールで約42万円、キツネでは82アールで約72万円、総面積は777アールで、推計総被害額は約407万円となっております。作物別で主なものを申し上げますと、水稲、大豆、スイートコーンなどで被害が発生しており、過去5年間の被害額につきましては、約200万円から約400万円の範囲で推移しているところでございます。次に、被害への対策につきましては、北海道猟友会美唄支部会員が銃器を用いてエゾシカの捕獲を実施しているほか、石狩川周辺などに生息するエゾシカ対策として、くくり罠の設置による捕獲を行っているところであります。また、アライグマにつきましては、市が管理する約200台の箱なわのほか、美唄市農地環境保全会が約480台の箱わなを農業者に配布しているところであり、過去3年間の捕獲数は、年間平均で約230頭となっております。次に、シカの作物別での被害状況につきましては、田植え後の苗の食害、大豆の新芽の食害、収穫直前のてん菜の食害などで被害が発生しております。次に、エゾシカの対策につきましては、本市の駆除の実績として、過去5年間で2,834頭、年間平均で567頭となっておりますが、依然として農業被害が増加している状況となっております。このような状況を踏まえ、今年度、市が事務局となり組織している三笠・美唄広域有害鳥獣被害防止対策協議会が、山林や石狩川に近い地域におけるエゾシカ等の侵入を防止する電気柵の約100ヘクタール分の導入支援を行うほか、市内民間事業者がジビエ加工処理施設を設置することに対して、ジビエ利用拡大の取り組みとして約1,500万円の支援を行うこととしております。また、ジビエ加工処理施設の設置につきましては、狩猟者がこれまで捕獲・駆除活動経費として国から受けていた補助金7,000円に加え、捕獲したエゾシカをジビエ加工処理施設へ最大1万円で販売できることから、狩猟者の捕獲・駆除意欲を高め、捕獲数をさらに増やすことにつながるものであり、この取り組みへの支援を行うことにより、捕獲・駆除対策の強化を図ってまいります。さらには、野生鳥獣の農作物被害防止やジビエ施設への支援を行うため、現在、地域おこし協力隊の募集を行っているところであります。市としましては、北海道市長会を通じて、広域的な観点からエゾシカの被害対策を強化するために、「鳥獣被害防止総合対策」や「指定管理鳥獣捕獲等事業」の推進に必要な措置を講じるよう、国に対して強く要請しているところでございます。次に、基盤整備の進捗状況と営農形態の変化についてでありますが、本市における現在実施中の基盤整備事業の進捗状況につきましては、令和3年度末現在の事業費ベースで申し上げますと、国営農地再編整備事業につきましては、美唄茶市内地区が74.8%、美唄地区が56.0%であり、また、道営農地整備事業につきましては、大富第3地区ほか12地区の平均で61.7%となっております。次に、事業完了年度といたしましては、国営農地再編整備事業では、美唄茶志内地区が令和7年度に、美唄地区が令和8年度に完了予定となっており、また、道営農地整備事業では大富第3地区・大富第4地区が今年度完了、豊葦第2地区が令和11年度に完了予定となっているところでございます。次に、基盤整備による水稲直播につきましては、平成27年度の国営事業区域以外の直播面積が123ヘクタールであったものが、令和3年度の直播面積は182ヘクタールと、約1.5倍となっているものに対し、国営事業実施区域では直播面積が82ヘクタールだったものが、254ヘクタールと約3.1倍に倍増しており、大区画化と特に地下かんがいの効果により、直播栽培の普及にもつながっているものと考えております。また、市内の農業者の直播栽培においては、令和3年度「飼料用米多収日本一」コンテストで全国農業協同組合中央会会長賞を受賞しており、栽培技術も上がっていると承知しているところでございます。市としましては、昭和62年に美唄市直播研究会の設立以降、本市の先進的な取り組みに対して、様々な支援を続けておりますが、今後におきましても、本市の基盤整備後の農地に欠かせない技術としてさらに支援を続けてまいります。次に、高収益作物への影響につきましては、基盤整備の事業効果により、直播栽培やスマート農業を導入することで、省力化や効率化が図られ、効率化などによって出来た時間を使い、高収益作物に取り組むことで、一戸当たりの農業産出額の向上を図ることが期待されており、アスパラガスやハスカップにつきましては、国営・道営の基盤整備を行う際に一旦廃耕するため、作付面積が減少しておりますが、アスパラガスやハスカップのほか、生姜、トマト、にんにくなどの苗や種の導入に対する助成を行う高収益作物導入事業を通じて、これまで以上に普及を図ってまいります。市といたしましては、基盤整備事業の円滑な推進は、生産コストの低減や農作業の省力化による生産性の高い農業経営と担い手への農地集積などに繋がるものであり、食料の安定供給と食料自給率を高めるため、重要な事業と認識しているところでございます。このため、道内の21地区、18市町で組織し、美唄市が会長を務める「北海道国営農地再編整備事業推進連絡協議会」など、関係機関、団体と連携し、実施地区の早期完了に向けて国や道へ強く要望してまいります。
答弁 教育長 天野政俊(教育長は2022年12月まで)
はじめに、児童・生徒の感染と対応についてでありますが、4月下旬に市内小中学校の児童・生徒から、複数人の新型コロナウイルス感染症の感染が確認されたことから、集団感染の発生防止のため北海道教育委員会からの通知「学校における新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた臨時休業等の取扱いについて」に基づき、当該学校を学級閉鎖、学年閉鎖、あるいは臨時休業としたところであり、5月下旬にも学級閉鎖の措置を行ったところであります。次に、学校での児童・生徒の安全確保対策についてでありますが、新型コロナウイルス感染症の拡大が長期化する中、学校においては子どもたちの健やかな学びを保障するため、基本的な感染症対策はもちろんのこと、感染リスクを低減するために「学校の新しい生活様式」を定着させていくとともに、様々な感染症対策に取り組んできたところであります。また、これから夏季を迎えるに当たり、北海道教育委員会から通知がありました「学校生活における児童生徒等のマスクの着用について」に基づき、実態に応じたマスクの着用により熱中症のリスクを回避するとともに、引き続き、感染症対策を徹底してまいりたいと考えております。次に、今後の学校諸行事の考え方についてでありますが、このようなコロナ禍ではありましたが、時間の短縮や出席者を制限しながらの入学式のほか、道内を基本とした中学校の修学旅行の実施、種目を精選するとともに午前や学年ごととした運動会・体育大会の実施など、各校とも創意と工夫を凝らしながら無事に終えることができ、安心をしたところであります。また、今月の中旬には、小学校において修学旅行が予定されているほか、今後、様々な学校行事が予定されているところであります。教育委員会といたしましては、感染状況等を踏まえ、学校運営の指針が示されている文部科学省の「新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドライン」の考え方に基づき、感染症対策に努め、学習内容や活動内容を工夫しながら、可能な限り授業や部活動、各種行事等の教育活動を継続し、子どもの健やかな学びを保障してまいります。次に、ワクチン接種の状況についてでありますが、5歳以上11歳以下の接種対象者693人のうち、5月31日現在で249人の接種希望登録があり、このうち、1回目接種を受けた児童が129人で接種率18.6%、2回目接種を受けた児童が69人で、接種率10.0%となっているところであります。
質問 12番 谷村知重
農業行政について、農業生産資材の高騰対策について、ただいま今後の動向を注視し、生産者からの聞き取りや農協などとの協議による影響を把握し、現場・実態を調査しながら、実態把握に努めたいとのことでありましたが、このことは市長自らがこれまで以上に生産者や生産現場に出向き、その実態や生産者の不安でやり切れない思いを時間をかけて、丁寧に耳を傾けていただき、市長自身のバックデータとして、いつも持ち歩けるような、そういった状況として本市の重要課題との認識をしっかり持った中で、今後の行動に準備をしていただきたいものと考えております。市民の暮らしと命を守る、このことは市長がよく口にしております。今回の農業生産資材等の高騰は、まさに農業者にとって死活問題となってくると容易に想定が出来ます。市長は日頃から基幹産業としての農業に注目をしていると思いますが、生産資材のうち特に肥料費の高騰は農業所得を直撃し、営農努力では補い切れず、農業経営の継続が困難となるなどの大問題となっていくことを理解し、農業者の声を聞き、国や道、近隣市町村とともに連携し、離農者を1人も出さないという強い思いの対策を講じる必要があると考えますが、市長のお考えを伺いたいと思います。
答弁 市長 板東知文(市長は2023年3月まで)
農業生産資材等の高騰対策についてでございますが、本市の地域づくりの基幹的役割を担っていく農の営みは、人々が協働して自然に働きかけ、人間が生きていくため不可欠な食べ物を作り、暮らしを立てるという「人間生活の根源的な営み」であり、経済的、産業的なものとしての農業をはるかに超えて、すぐれて人間的、社会的、文化的、自然的な意味を持つものと考えているところでございまして、これにつきましては現在、第7期美唄市総合計画、これの目指すべき都市像の中の田園文化創造都市の田園という言葉に、その気持ちが盛り込まれてると理解しているところでございます。また、時代は命とか農業の再評価というものが問われている中で、今後美唄市が全国的にも国の食料の安定供給と自給率を高めて、非常にこれから美唄の果たす役割がますます大きくなっていくものと考えているところでございます。こういった観点に基づいて、今後の対策でございますけども、現在、国や道の支援策を見極めながら、さらには岩見沢市や三笠市など、近隣市とも緊密に情報共有を行い、実態把握に努めているところでございます。また、支援策などについても検討を行うこととしており、さらには、生産者の声を聴き、農業関係団体などとも連携を図りながら、燃油や肥料等の高騰対策について、必要な対策を北海道市長会などを通じて、国に対して強く要請してまいりたいと考えているというところでございます。