美唄市議会 令和2年第4回定例会 2020年12月7日
農業行政について
2020年12月7日、美唄市議会の一般質問で、谷村知重議員が「農業行政について」質問し、市長 板東知文が答弁しました。
- 質問者
- 谷村知重 議員
- 答弁者
- 市長 板東知文
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 谷村知重
令和2年第4回定例会にあたり、大綱1点について市長にお伺いいたします。本定例会、一般質問初日に同僚議員の質問に類似した質問が含まれますが、視点を変えて質問させていただきたいと思います。大綱については、農業行政についてであります。本年は春の雪解けも早く、順調に春作業がスタートしましたが、5月のぐずついた天候により乾田直播や大豆播種作業において一部遅れが生じましたが、その後、大きな気象災害もなく収穫期を終え、作柄的には米や小麦については豊作基調ともいえる、質、量ともに平年作を越える出来となり、大豆や玉ねぎについても平年並みとなるものの、年明け早々、世界中を震撼させることとなる新型コロナウイルス感染症の拡大に危惧しながらの営農となり、豊作基調を喜ぶことのできないまま、年末を迎えようとしているところであります。農業行政についての一つ目に、コロナ禍における本市農業への影響についてお伺いいたします。新型コロナウイルス感染症の影響により、全国的に様々な業種において大打撃を受けており、本市農業への影響については、第3回定例会でも取り上げられ、承知しているところでありますが、その後においても米の消費低迷、米の在庫増により米の取引価格も低下しております。また、新型コロナウイルス感染症対策として、接触機会を減らすための省力化機械等の導入についても対策が求められており、これらの国の支援制度及び市の独自支援制度の実施状況についてお伺いいたします。コロナ禍における外食産業の消費減や米余りによる米価下落などについても、新聞報道で毎日のように報じられているところですが、米を中心とした土地利用型農業が主体である本市の農業形態において、大変大きな問題であります。このことから、この課題解決に向けた今後の対策についてお伺いいたします。二つ目は、農業振興についてであります。本年は2020農林業センサスの調査年であり、我が国の農林業の生産構造、就業構造を明らかにするとともに、農山村の実態を総合的に把握するために、5年ごとに農林業を営んでいる全ての農家や隣家や法人を対象に調査が実施され、先日、概数値が発表されました。全国の農業経営体は107万6,000経営体、令和2年2月1日現在でありますが、5年前に比べ30万2,000経営体、21.9%減少したとされ、農業経営体の減少が続く中で、法人化や規模拡大の進展が継続していること。1経営体あたりの経営耕地面積は、北海道では30.6ha、都道府県で2.2ha、5年前に比べ北海道では15.5%、都府県では19.3%増加したとあります。そこで、本市において、現在と5年前の農家数や経営耕地面積、農業者の平均年齢など、農林業センサスから見る本市農業がどういう状況にあるのかについて伺います。次に、担い手の関係ですが、美唄市の農家戸数が大幅に減少していますが、今後の美唄市の農業を支える担い手をどのように育成・確保するのか伺います。最後に、現在、市内広範囲にわたる地区で進められている農業基盤整備の効果を高めるためにも、スマート農業を進めるとともに、高収益作物の作付けを拡大することにより、農業者の所得の向上が図られると考えます。これまで市で行った高収益作物の作付拡大に対する支援の状況について伺います。三つ目は、基盤整備事業についてであります。本市においては、これまでも生産性の向上や安定的な生産、生産コストの低減、農作業の省力化、効率化、担い手への農地利用集積を図るため、圃場の大区画化や用排水路、農道の整備、客土による舗装改良や地下灌漑機能を備えた暗渠排水などの生産基盤の整備や、農業水利施設等の適切な維持管理や長寿命化を進めるため、土地改良事業などを農村環境が果たす多面的機能にも配慮しながら、計画的に進められてきているところであります。近年では国営農地再編整備2地区と道営による各地区の整備において、順調に進捗されていると認識しておりますが、本年1月頃より、新型コロナウイルス感染症の拡大が日本はもとより、全世界を震撼させ、感染拡大が続き、未だその収束が見通せない状況にあります。国は、これまで二度にわたる補正予算で58兆円あまりのコロナ対策予算を計上して対応しており、年明けには第3次補正予算と令和3年度の本予算が同時に提出され、審議されるのではないかとの報道もあります。令和3年度以降の国の予算編成に多くの国民は不安と関心を持っていると考えます。そこで、令和3年度の農林水産省、予算概算要求においての、国営農地再編整備事業、道営事業等の予算状況及び本市における事業進捗率についてお伺いし、この場からの質問を終わります。
答弁 市長 板東知文(市長は2023年3月まで)
谷村議員の質問にお答えします。コロナ禍における本市農業への影響についてでありますが、国の補正予算による「持続化給付金」や「経営継続補助金」、「高収益作物次期作支援交付金」などの支援制度につきましては、農協と連携し、周知に努めてきたところでございます。また、市の独自支援制度につきましては、令和3年度末までに農村地域全域に光ファイバの整備を進めるとともに、「びばい経営支援金」や「スマート農業機械導入補助金」につきましても補正予算を計上し、対応してきたところでございます。これまで、「びばい経営支援金」の交付を受けられました農業者は本日までで13件、「スマート農業機械導入補助金」につきましては9月の補正予算で計上したところでありますが、多くの農業者からの想定件数の30件を大幅に上回る74件の申請があり、農業者の意欲的な取組に対応するため、さらに今定例会において、増額する補正予算を計上したところでございます。次に、今後の対策につきましては、新型コロナウイルスの影響を受けて、外食自粛による米の在庫増や外食向け事業者の販売数量の減少により、来年度の生産調整において、過去最大の減産が実施される旨の新聞報道がなされており、大変危惧しているところであります。今後におきましても、国の第3次補正予算及び来年度予算による15ゕ月予算の考え方も踏まえるとともに、国の収入減少影響緩和交付金などの制度を活用するなど、農協と連携しながら必要な対策を実施して参ります。次に、農業振興についてでありますが、農林業センサスにつきましては、本年11月27日に概数値が公表され、販売農家戸数は486戸で5年前の平成27年の593戸からは18%の減少となっているほか、一戸当たりの経営耕地面積の平均は17.2haで、5年前の15.2haからは11.6%の増加となっております。また、農業者の平均年齢は58.7歳ということとなっており、高齢化が進んでいる状況でございます。次に、担い手の育成・確保につきましては、農家戸数の減少や農業従事者の高齢化による担い手不足等に対応していくため、意欲ある担い手に農地の集積を図るとともに、農業後継者やUターン農業関係者以外からの新規参入者等に対して美唄市農業振興基金を活用した独自の支援策や、国の農業次世代人材投資資金等の就農支援制度も活用しながら、担い手の育成、確保を図って参りたいと考えております。次に、高収益作物の支援の状況につきましては、これまでにハスアップやアスパラガスの生産拡大の取組を支援し、農業経営の複合化や安定化の推進を図ってきたところであり、ハスカップは平成26年度から約5,000本、アスパラガスは平成28年度から約10万2,000本の苗の購入支援を行っており、さらに令和2年度からはJAびばい農場でハスカップ苗木の育苗支援を開始しているところでございます。次に、基盤整備事業についてでありますが、令和3年度、農林水産省予算概算要求における国営農地再編整備事業の要求額は、新規事業着手地区の伊達地区及び岩見沢大願地区などを加えた総額468億円であり、令和2年度の当初予算額351億円に比べ、約33%の増となっております。また、道営事業など全国の補助事業分の要求額は総額934億円であり、令和2年度の当初予算額716億円に比べ、約30%の増となっております。なお、地区別要求額につきましては、公表されておりません。次に、本市における事業進捗率につきましては、令和元年度末現在の事業費ベースで申し上げますと、国営事業につきましては、美唄市茶志内地区が67%、美唄地区が44%。また道営事業につきましては、大富第1地区のほか12地区の平均で56%であり、道営事業のうち、大富第1、第2地区が本年度事業完了予定となっております。市としましては、本事業の円滑な推進は生産コストの低減や農作業の省力化による生産性の高い農業経営と担い手への農地集積などに繋がることから、引き続き生産基盤の強化を図るため、関係機関・団体等と連携し、実施地区の早期完了や予定地区の事業採択に向けて、今後とも「北海道国営農地再編整備事業推進連絡協議会」などをとおして、国や道へ強く要望して参ります。
再質問 12番 谷村知重
それぞれ、お答えをいただきました。自席から再質問させていただきます。ただいま市長答弁の中にスマート農業機械導入補助金について、多くの農業者から想定を上回る申請があったとのことであります。国の経営継続助成金については、一次募集分の採択結果が発表されており、全国で8万889件の申請のうち84.4%の6万8,292件の交付対象者が選定されたと公表されており、当初の事業予算200億円から641億円となり、コロナ対策の予備費などから確保したと報道されております。北海道分につきましては、さらに採択率が高いとも聞き及んでおり、それらの事業名から私が推測するには、その大半がスマート農業に関わるものと推察しております。このように、農業者のスマート農業に対する関心は非常に高く、今後の農業の発展、振興に大きく左右するキーワードと考えております。一方、農林水産省でのスマート農業実証中間報告が先月ありました。農水省はスマート農業実証プロジェクトのうち、水田作に関する中間報告をまとめ、労働時間の減少で10a当たりの人件費は3~13%削減できたが、機械費が大きく増加し、利益は観光よりも7~90%下がるとしております。また、作業の疲労軽減などの効果はあるものの、収支が改善しないと普及は難しいと報告されています。また、スマート農業に詳しい大学教授は、「収支が悪化しては生産者としては経営が成り立たない。どんな経営者が何の機能を必要としているのかを見極め、現場の声を基にした導入コストの削減や政策支援が必要だ。」とコメントしております。これらのことからも、スマート農業の推進とあわせ、その検証をしっかりと行い、効果的な事業推進を図るべきと考えます。今年度の機械導入費用については、国の経営継続補助金や市独自の導入支援があり、本市のスマート農業は大きく前進していくものと考えます。これまで多くの農業者や関係機関からの要望の多かったスマート農業の推進・支援について、令和3年度以降においても継続的な予算措置が必要と思いますが、市長の考えを伺います。次に、農業振興について、高収益作物であるアスパラガスやハスカップについて、支援の状況を伺いましたが、これまでの議論の中でも、現在進められている基盤整備事業の進捗に伴い、それら作物の改廃等によって、なかなか作付面積が実質的に増加していないという状況にあることは承知しているところであります。今後においても、高収益作物の振興に向けた継続的な支援の必要性は大きいものと考えます。そこで、第7期総合計画では農業産出額を現状値の58億円から、令和7年度の目標値として13%増の65億円と設定されているところであります。担い手が減少していく中で農業所得を上げていくには、今後、スマート農業の推進による生産性の向上、コストの削減と高収益作物の導入・拡大や6次化による所得確保などが必要であると考えているところであります。農業産出額を向上させるためにはどのような取り組みをしていくのか、市長のお考えをお伺いいたします。
答弁 市長 板東知文(市長は2023年3月まで)
谷村議員の質問にお答えします。令和3年度おけるスマート農業機械導入支援についてでありますが、農業基盤整備の事業効果をさらに高めるためには、スマート農業技術の導入は不可欠であると考えております。このため、美唄市ICT農業推進協議会のご意見を伺うほか、国に対しては、スマート農業機械の導入支援制度について要望するとともに、国の第3次補正予算及び来年度予算による15ゕ月予算の考え方や、今年度の市独自事業の実施状況も踏まえ、令和3年度の予算措置について、検討して参りたいと考えております。次に、農業産出額の向上の取り組みについてでありますが、農業基盤整備やスマート農業の推進により、農作業時間が短縮されることから、新たな高収益作物の作付拡大を図るとともに、農産物のブランド化や販路拡大を図っていく必要があると考えております。このため市といたしましては、本市農業の地域社会を支えていくリーディング産業としてさらに発展していくため、空知農業改良普及センターや農協等と連携しながら、消費者ニーズに対応したアスパラガスやハスカップ以外の新たな高収益作物の作付拡大を図る取組や、良品質米等の農産物のブランド化を図る取組、さらには中国等への米の輸出などによる農産物の販路拡大を図る取組に対して、必要な支援等を検討・実施してまいりたいと考えております。