美唄市議会 平成26年第2回定例会 2014年6月18日
(1)憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認について/(2)行財政運営について/(3)公共施設等の老朽化について/(4)市内農業者等による農薬散布について
2014年6月18日、美唄市議会の一般質問で、倉本賢議員が「憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認について」「行財政運営について」「公共施設等の老朽化について」「市内農業者等による農薬散布について」について質問し、市長 髙橋幹夫が答弁しました。
- 質問者
- 倉本賢 議員
- 答弁者
- 市長 髙橋幹夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 倉本賢
おはようございます。2014 年第2回定例会にあたり、大綱4点について、市長に伺います。大綱の第1は、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認についてであります。私は、本年3月の第1回定例会において、市長に、平和憲法に対する認識等について質問をいたしました。市長は、現行憲法のもと世界の恒久平和を理念とした美唄市まちづくり基本条例を基本とし、平和政策を推進していくとされました。また、安全保障にかかる憲法解釈等については、議論の内容・経過等を国民の前に明らかにしながら、十分に議論していくことが必要であるとの考え方もお示しになりました。しかし、これまで、政権交代以降、数の力を背景に憲法改正を目指した安倍首相は、憲法 96 条改正を打ち出したものの、あっさりと方向転換を行い、より実現可能な憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認をアリバイづくりともいえる首相の私的諮問機関である「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」、通称「安保法制懇」、これの報告を受け、先月 15 日に安倍晋三首相は、首相官邸で記者会見を行い、自国が攻撃されていなくても他国のために武力を使える集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障政策の基本的方向性を発表しました。また、行使に関しては、必要最小限度に範囲を限定する方針を強調し、与党協議の結果に基づき、憲法解釈変更が必要と判断されれば、国民の命と暮らしを守るため、閣議決定していくとしています。これは、解釈改憲を実現しようとしていることにほかなりません。このことは、専守防衛を掲げてきた平和憲法のもとでの戦後の安全保障政策は歴史的な転換が行われることになります。安倍首相は記者会見において、イラストの入ったパネルで説明を行いましたが、米国の軍用艦船に乗船した日本人の例などを挙げていますが、これらの事例は極めてまれなケースであり、国民の視線をことの本質からそらし、目指しているものは憲法の制約を緩めることは明らかであります。改めて、集団的自衛権についてでありますが、これは同盟国などが攻撃を受けた際、自国が直接攻撃されていなくても自国が攻撃されたとみなして、一緒に反撃する権利であり、個別的自衛権は自国が攻撃された場合に反撃する権利であるとされています。国連憲章第 51条では、個別的集団的自衛権のいずれも、主権国家固有の権利と認めておりますが、日本政府の現行憲法解釈では、いずれも国際法上、有していることは当然としながらも、憲法9条に照らし、集団的自衛権については、国を防衛するための必要最小限度の範囲を超えるとしてその行使を禁じています。これまで、集団的自衛権が行使された例では、大国が中小国支援の目的で軍事介入する口実として使われ、多くの批判があるものと考えるところであります。次に、憲法解釈についてでありますが、これは憲法の条文の意味を、その文言や趣旨、背景、社会情勢の変化に応じた議論などを踏まえて判断するものであり、憲法 81 条で、最終判断は最高裁判所が示すとされています。ただ、裁判となる事例がなければ、最高裁の解釈は示されないため、普段は行政府の内閣が責任を持って解釈運用しているものであります。専門家集団である内閣法制局の見解を踏襲してきていますが、時の政権による安易な解釈変更には、憲法が政治権力を縛る立憲主義に反するとの強い批判もあります。これまで、衆参両院の議論におきましても、また、多くの憲法学者や法曹界などの有識者による解釈改憲への批判や、連日のように新聞紙上での読者の声等でも解釈改憲による戦争のできる国への反対や心配の声が掲載されているところであります。さきの定例会でも、私は平和の希求に関する質問におきまして、その質問の背景には自衛隊の駐屯地を抱える美唄市においては、隊員の皆さんをはじめご家族の方々の地域生活に責任を持つ自治体の長として、主体性、そして責任のある見解を示すべきであるとしましたが、残念ながら今後の議論にゆだねるというお答えにとどめておられました。今まさに国際紛争における戦争に加担することが現実となる状況になってしまう状況であります。しかも、時の政権の裁量しだいで行われるという平和憲法を有名無実化とし、最後は憲法改正を行い、集団的自衛権の全面的行使を可能にしようとしていることは現状明らかではないでしょうか。そこで、市長にお聞きしますが、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認についての市長の認識と、市民である美唄駐屯地の隊員の皆さん、そして、そのご家族の思いや、地域住民の持つ危機感や危惧についてどのように考えておられるのかお伺いをいたします。大綱の第2は、行財政運営についてであります。現在、美唄市におきましては、平成 23年度以降平成 32 年度までの 10 年間の期間にわたる新しい美唄の都市像とそれを実現するための基本的な理念を基本構想として、前期・後期それぞれ5年間とする「美唄未来交響プラン」という基本計画で、基本構想に掲げる都市像を実現するための政策の大綱を定め、具体的な政策の目的を、そして方針などを示す課題解決型の計画により、市民と一緒に行うまちづくりに取り組んでいるところでございます。計画では、美唄市を含む地方の基礎自治体を取り巻く環境の課題として、少子高齢化の急速な進展や、国と自治体が抱える多額の負債が財政の硬直化している中、時代は転換期を迎えようとしています。このような中、美唄市は自然との共生や循環型社会の形成、自然災害や犯罪被害からの安全・安心を重要し、市の財政状況が危機的な状況であることから、まちづくりのあり方や枠組みを抜本的に見直し、持続可能な行財政構造を確立していかなければならない。この認識が計画の中では強く示されております。これまで、計画推進の最大の基盤となる「美唄市財政健全化計画」及び「市立美唄病院経営健全化計画」の着実な進行管理のもと、まちづくりが進められているところであります。しかし、地方自治体を取り巻く環境は、以前厳しく、近年では、ばらまきとも言えるアベノミクスによる公共工事などの景気回復策にしても、地方での景気回復の実感を今だ生じさせていない現状ではないでしょうか。このことは、髙橋市長も同じような認識をお持ちではないかと考えるところではありますがいかがでしょうか。そこで、市長にまず、お聞きをいたしますが、美唄市における景気回復の実感をどのようにお持ちになっておられるのか。高齢化が進み、雇用環境が厳しい現実の中、年金生活や年金で暮らしている高齢者の方々や、生活保護制度など社会保障制度の中で生活される方々、これらの水準というか、社会保障制度が見直しをされておりますけれども、すべての水準が切り下げ傾向にあります。このような中、生活負担が大きく増えていく現状でもあろうかと思います。したがいまして、これは生活、いわゆる生活弱者と呼ばれる方々、この方々の生活が、景気回復によりどのように影響されると考えておられるのかお聞かせをください。また、格差社会の顕著化にあたり、大企業と中小零細企業。雇用にあっても正規と非正規。そして中枢都市と地方都市における格差拡大を、それこそ現実のものと感ずる現状ではないでしょうか。国においては、地方制度調査会での検討事項で中枢都市のあり方が危機感を持って検討されており、地方の基礎自治体については、現実的な人口減少をも想定しながら、広域な行政の必要性を検討しているところでございます。少子高齢化と人口減少は、もはや避けて通れない将来像となっているではないでしょうか。また、2011 年に発足した日本のグランドデザインを描くとした産業界、労使や学識経験者などの有志が立ち上げた日本創成会議におきましても、全国の市町村の人口推計において、今後、人口移動が収束しない場合において、2040 年における人口の再生産力を示す 20 歳から 39 歳女性の将来人口推計で、2010 年比で 50%以上減少する将来消滅するおそれが高い自治体として、全体の 49.8%の 896 自治体となる統計数値を公表いたしました。美唄市も残念ながら、20歳から 39 歳の女性が、2010 年の 2,181 人から、2040 年には 608 人と減少し、その比率はマイナス 72.1%となり、総人口も 2 万 6,034人から 1 万 1,536 人と厳しい数値が公表されております。この推計では、管内の都市全てがマイナス 50%を超えており、美唄市だけの問題ではないにしても、それぞれ相当の危機感を持った行財政運営によるまちづくりが求められるものと考えるところであります。そこで、冒頭申し上げました「美唄未来交響プラン」においては、特に、人口の推計は具体的に本文の中に明記されておらず、計画の概要版におきまして、人口の推移と推計で国立社会保障人口問題研究所による平成 20年 10 月の推計が記載されておりますが、改めて市長にお伺いいたしますが、総合計画に推計人口というか、あるべき都市像の中に、まちづくりを進めるに当たっての人口目標数値が示されていないことについて、ご説明と現実的な推計値をお持ちであるのかお示しをしていただきたいと思います。次に、この社会情勢の中、管内をはじめ、多くの自治体は危機感を持って行財政運営をしていかなければならないことは事実であろうと考えるところでありますが、そのためには、市民の皆さんと協働したまちづくりが必要なことではありますが、それを実現するためにも、市の職員の持続可能な自治体づくりに向けた政策形成能力を一層高めることが必要となるのではないでしょうか。市の職員が基本計画を自分のものとして、常に住民福祉の向上に最大の努力をしていかなければならないものでありますが、現状としては、職員数の十分な充足が行われていない中、新たな制度や取り組みが増加し、日々の分掌事務に追われてしまっているのではないでしょうか。これまで職員研修については、系統的なものが十分確立されていないのではないかと感じているところでありますけれども、基本研修以外で、政策形成能力にかかる職員研修の実態をお聞かせいただくとともに、職員が元気に意欲を持って、政策提言を行うことができる環境についてどのようにお考えをお持ちなのかお聞かせをいただきたいと思います。大綱の第3は、公共施設の老朽化についてであります。本年第1回定例会で、私は遊休公共施設について市長に質問をいたしましたが、庁内組織であるコミュニティ施設審議会における審議内容と個別の施設についての検討経過等をお聞かせいただきました。率直に申し上げまして、厳しい財政状況を背景に、計画的な利活用が困難な施設が多いと感じたところであります。一部その役割を終えた公共施設についても共通する課題としてあるのは老朽化、全ての公共施設が老朽化へ向けて着実に年を経ている。こんな状況ではないかと思います。現在、市の公共施設として使用されている建築物や橋などにも、すべて共通している問題もあるのではないかと考えるところであります。現在、市立美唄病院が地域医療の充実と建物の老朽化と経営健全化ということから、改築が検討されようとしていますが、市役所庁舎の耐震化をはじめ、多くの公共施設やインフラが、いわゆる耐用年数の目安とする建築後 50 年の寿命を迎えることとなってきています。現状の施設管理については、行政財産がゆえに、いわゆる縦割りによる管理がされており、改修や修繕に関しては建設部の専門的な職員の対応にゆだねているものの、系統的な施設管理としての、この施設の計画的なメンテナンスやリニューアルなどについての評価と取り組みが十分ではないと感じるところであります。やはり、寿命を伸ばすには、その 20 年前からの維持・補修が必要であると言われております。自治体は、管理する施設やインフラに年間どれぐらいの補修費がかかるのか。年間の利用実績や、必要性の位置づけなど、その実態を把握して優先順位をつけ、維持・補修計画を進めなければならないとこのように考えます。そして、この優先度を客観的に判断していくためには、その施設インフラの現状を把握した情報を1カ所で管理することが望ましいと考えるところでもあります。先例市でもある釧路市では、建物やインフラのデータを一元管理し、その情報に行財政状況、人口規模を勘案して、今後の統廃合や整備の計画をつくる公有財産マネジメントを導入しております。これは、地元の釧路公立大学地域研究センターとの協力によるものであると聞いております。また、この研究センターが道内の市町村に、昨年6月に、公共施設の情報一元管理の部署の有無のアンケートを調査した結果、部署はなく、現時点で設置予定もないと回答した市町村は、62%であったとしております。これは人口、そして税収が減る中で、どの施設を残し、何を廃止するのか。同センターのその教授は現状を把握できないと判断できない。自治体の危機感はまだ薄いと。このように指摘をしていると新聞の報道にもありました。公共施設やインフラに関しては、統廃合や改修を進めるに当たっては、住民理解が必要であると考えます。そのためにも、一元化された情報提供が必要であると考えるものでもあります。このことは、住民の皆さんが市内の公共施設等の老朽化の問題を自分たち自身の安全や、まちづくりの問題として関心を持ち、行動することが可能となるのではないでしょうか。そこで、美唄市における現状というか、情報等の一元化及び縦割り管理の現状と施設管理維持の優先順位の判断がどのように扱われているか現状をお聞かせください。大綱の第4は、市内農業者等による農薬散布についてであります。美唄市における農業は、重要な産業として位置づけられており、美唄未来交響プランにおきましても、食・農・アートの魅力を相互に結びつけながら、景観、産業、市民の心にそれぞれ緑を育てる緑のまちをイメージして、まちづくりを進めるとあります。その中でも農業者の方々のご努力については、一方ならぬものがあると考えるところであります。また、日本の農業の特色でもある安全・安心を徹底される取り組みは世界に誇れるものであるとも考えております。そこで、お聞きしたいことは、例年にわたり広報紙メロディーに登載される住宅地などにおける農薬使用についての啓発記事の内容についてであります。本年6月号、今月号です。メロディーには、市内農業者等に対して、「農薬は適正に使用しないと人畜や周辺の生活環境に悪影響を及ぼすおそれがあります。学校や保育所、住宅などの近接地で農薬を使用する場合、周辺住民や子供に農薬の飛散を原因とする健康被害が生じないよう次の事項を遵守してください。」タイトルに記載があり、そして、7項目にわたっての遵守事項が示されております。多くの農薬の扱いに関しては、これは基準というんでしょうか、安全な扱いの注意事項というような中身でありますけれども、この7点うちの第5項、ここにはですね、「農薬を散布する場合は、事前に周辺住民に対して、農薬使用の目的、散布日時、使用農薬の種類について十分周知する。特に農薬散布区域の近隣に学校や通学路がある場合には、当該学校や子どもの保護者への周知を図り、散布時の時間帯に最大限配慮する」との事項が示されております。基本的に農薬使用が規制され、基準があるものと考えております。そして、十分な管理のもとで扱われて、著しく危険ではないと考えているところではありますけれども、飛散量と摂取量により、健康被害のおそれのあるとのことから、このような注意事項が示されているんではないかと思います。美唄の農地は市街地を取り巻くように広範囲に広がっており、いわゆる農村地域だけの問題ではなく、実際、住宅地区におきましても、明らかに農薬が散布されているということを体感した経験を私も持っておりますけれども、これまで、いつどこでどのような農薬が散布されたというような情報に接したことはありません。この具体的な情報提供についての実態について、どのようになっているのかお聞かせをいただきたい。あわせて、これは学校や保護者にも周知がされたことがあるのか。そして、そのことで学校や保護者や、住民がどのように対応しなければならないのか。指導や対策について具体的にどのように考えておられるのか。これをお聞きいたしたいと思います。以上、この場からの質問を終わらせていただきます。
答弁 市長 髙橋幹夫(市長は2019年3月まで)
倉本議員の質問にお答えいたします。はじめに、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認についてでありますが、国際法上、一般に自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を自国が直接攻撃されていないにも関わらず、実力を持って阻止する権利を有していると解されておりますが、我が国では、その行使は憲法において容認される自衛権の範囲を超え、許されないとするのが政府の憲法解釈であると認識をしております。現在、政府においては、我が国周辺の安全保障を取り巻く環境の変化を踏まえ、集団的自衛権の問題について検討が行われているものと承知をいたしておりますが、自衛隊員も含め、国民の生命や財産を守ることは大変重要な問題であり、私としましては、国民に対し丁寧な説明をしていただくとともに、国政の場で議論を尽くしていただきたいと考えているところであり、国の議論経過を注視してまいりたいと考えております。次に、行財政運営について、景気回復の実感や見通しなどについてでありますが、本市の景気の状況については、昨年まで、堅調に推移してきた企業の設備投資が抑制傾向にあり、私としましては、国の景気回復は、まだまだ地方経済には波及していないものと受けとめております。また、国では社会保障と税の一体改革の中で、生活保護制度の見直しを含む給付水準の適正化を明記しておりますが、消費税増税に伴い、個人消費の伸びが不透明なことや平成 26 年度に繰り越した臨時給付金給付事業などが完了していないことから、景気にどのような影響があるかについては、現状での判断は難しいものと考えております。いずれにいたしましても、年金や社会保障制度の見直しにより、生活に困窮されている方々の負担は増加するものと思われますので、国においては、社会保障制度の充実に取り組んでいただくとともに、本市においては、社会情勢の変化を見きわめながら、安全・安心な暮らしが実現できるよう、住民サービスの充実に努めてまいります。次に、美唄未来交響プランにおける人口推計等の考え方とその見通し等についてでありますが、総合計画における人口の考え方については、現在、我が国の人口は減少局面に入っており、国や道などの計画にも目標人口を設定しない流れとなっていることを踏まえ、本市においても目標人口あるいは想定人口を設定せず、前期基本計画に、これまでの人口の推移と国立社会保障人口問題研究所による推計値を掲載することとしたところであります。日本創成会議で示されたデータを踏まえますと、少子高齢化が進み、人口が減少する社会では産業の担い手である生産人口が減少することにより、地域経済に大きな影響を及ぼすとともに、少子化による教育の問題や半数近くを占める高齢者の社会保障問題など、本市を取り巻く環境は今後も厳しいものであると認識しております。直近の国立社会保障人口問題研究所の推計値では、2040 年には2010 年に比べ 48.3%減の 1 万 3,461 人と推計されていることから、市の人口減少対策として、経済振興と雇用の創出、子供を産み育てる環境づくり、移住定住策等、さまざまな施策が必要であると考えております。そのため、本年度においては、経済振興と雇用の創出では、企業立地等の振興や商工連携事業、商店街活性化事業の推進等、子供を産み育てる環境づくりについては、保育環境の向上や乳幼児等の医療費助成制度の拡大等、移住定住施策については、移住者に対する住宅購入費の一部助成等、こうした施策を総合的に展開し、人口減少下にあっても活力あるまちづくりを進めてまいります。次に、職員の政策形成能力を高める研修体制についてでありますが、少子高齢化をはじめとする地域の諸課題への対応が難しくなっている状況において、市民との協働による活力あるまちづくりを推進していくためにも、職員の政策形成能力やコミュニケーション能力が求められております。このため、職員研修計画を策定し、職員の育成に取り組んでいるところであります。政策形成能力に関する研修としましては、北海道市町村研修センターにおいて、地域課題の抽出の仕方、関係者との合意形成、政策の組み方、マネジメントシステム構築の仕方などを身につけることを目的に実施している研修に対し、職員を派遣しておりますが、年間、1名程度の参加となっているところであります。職員から市への政策提言としては、平成 14 年度から職員提案を実施しており、事業の実施につながったものや、事務改善の参考となったものもありましたが、年々件数が少なくなってきたことから、平成 24 年度に改めて職員周知をしたところであります。また、財政状況の説明会を開催し、市の財政状況や財政健全化計画の進捗状況等を把握する機会を設けるほか、職員の自主研究グループによる自主的な調査研究活動を奨励するなどの取り組みを行っておりますが、さらに改善する必要があるものと考えております。今後におきましては、地域における課題について、職員全体で情報を共有し、課題解決に取り組むことができる仕組みや、先進事例では優れた提案の事業の予算化などを行っている自治体もあることから、これから取り組みを参考としながら、職員の政策形成能力等の向上や政策等の提言を行いやすい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。次に、公共施設等の老朽化について、公共施設の一元管理についてでありますが、本市の公共施設は老朽化した施設が多いことに加え、今後の人口減少等により、利用需要が変化していくことを踏まえ、長期的な視点を持って総合的かつ計画的に管理することが必要であると考えておりますが、現在、公共施設における一元化された情報の管理・集約や、住民への情報提供は行っていないところであります。また、施設の維持管理における優先順位については、これまで各所属から提出された整備計画等に基づき、緊急性、効率性、有効性などを総合的に判断しながら、施工箇所や事業量を決定してるところであります。市としましては、総務省から本年4月に公共施設等総合管理計画の策定に取り組むよう通知があったことから、先進地の事例等の情報収集を進めるとともに、横断的な検討を行うため、関係職員による庁内検討組織を設置し、計画の策定に向けて取り組むほか、住民への情報提供とともに、総合的かつ計画的な施設管理に向けて努めてまいります。次に、市内農業者等による農薬散布について、広報誌メロディーでの農薬使用に関するお知らせについてでありますが、国は、これまでも平成 15 年と平成 19 年に住宅地等に農薬使用に関する遵守事項について通知しておりますが、依然として児童・生徒が在学中の学校や開園時間中の公園、庭園等で農薬が散布された事例や、周辺住民に事前通知がないまま農薬を散布された事例等が報告されている実態にかんがみ、改めて平成 25 年4月、都道府県に対し、住宅地等における農薬使用に関する通知を行っており、本市には同年5月に、道環境生活部及び農政部から同様の通知があったところであります。このため、市としましては、平成 22 年から継続して、広報誌メロディーにおいて住宅地等での家庭菜園等も含め、農薬を使用するすべての方を対象に国が定める農薬飛散の防止に関する遵守事項についてお知らせしてきたところであります。本市における住宅地等での農薬散布の実態につきましては、すべてを把握することは難しいものの、農業者の場合には、周辺住民に農薬の散布時期などを事前にお知らせをしているところは一部であると伺っておりますが、一般的には住宅地周辺の農地では病害虫防除の回数が少ない作物を栽培するほか、遵守事項で周知が求められていない飛散しない農薬を使用しているところであります。また、農薬の使用に当たっては、飛散の少ない散布の方法や機材の使用に心がけるほか、散布する時間帯についても早朝に行うなど、市民生活に影響を及ぼさないよう、配慮がなされているところであります。次に、学校や保護者に対する周知の実態につきましては、農協など関係団体等へも確認いたしましたが、これまで周知の実態はなかったことから、今後、教育委員会や農協などと周知方法等について検討してまいりたいと考えております。次に、農薬散布のお知らせがあった場合の対応につきましては、一般的には、窓を閉める。洗濯物や干し物は取り込むなどのご協力をいただくことが考えられますが、いずれにいたしましても、使用者に対する指導の強化もある一方で、地域住民の協力も不可欠であることから、今後は、他市の取り組み事例も参考しながら、本市における対応策等について検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
再質問 1番 倉本賢
この場において再質問をさせていただきたいと思います。まず、集団的自衛権の行使容認についてであります。ただいま、市長から、現在の憲法解釈では集団的自衛権は許されないとの認識をお示しいただきました。そして、この問題は国政の場で議論されるべきであるとのお答えもいただきました。しかし、いくら国政レベルでの議論とはいうものの、先ほど申し上げましたけども、国民生活すなわち美唄市民にも直接な影響のある議論でありまして、市長として、より具体的な認識と考え方を市民の皆さんに明確にしていくことが必要ではないかと私は考えるところであります。そこで、この問題で大きく取り上げられている 1972年の政府見解。これについてでありますけれども、これは、いまほど、市長がお答えになられた現行憲法のもとでは集団的自衛権は許されないという政府見解の根拠となっているものであります。しかし、安倍首相は集団的自衛権に関して、限定的に使用が認められるとする主張の根拠として、必要最小限度の自衛の措置として説明をしているところであります。1972 年の見解は憲法は武力行使を禁じた9条の下でも自衛の措置は禁じていないことを打ち出したものであり、外国の武力攻撃で国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底が覆される事態になった場合に必要最小限度の範囲で認めることを明記してあります。これは自衛です。武力行使は、日本が攻撃を受けて、初めて必要最小限度で認められるという意味であります。したがって、自国が攻撃されなくても武力を使う集団的自衛権は憲法上許されないと言わざるを得ないと結論づけているものであります。安倍首相は必要最小限に集団的自衛権の一部も含まれると解釈して、憲法上許されないという結論も認めるべきだと変えようとしています。これは、外国の武力攻撃という前提が抜け落ち、必要最小限度の意味を変質させようとしている事が明らかであります。このように、安倍首相は憲法改正議論への狡猾なシナリオづくりのため、あえて憲法の解釈改憲を強引に打ち出しているのではないかとも考えてしまうところであります。現在、政府与党における閣議決定による集団的自衛権の明記が国民議論不在のもとで進められ、今まさに戦後世界に対し明確に示してきた平和憲法に蟻の一穴を表示させようとしていることに国民の多くがその危険性を現実のものとして感じています。私は、戦後生まれで、平和憲法のもと、子供ながらも戦争の悲惨さや、日本が先の大戦で経験した歴史の重みを感じながら育ってきましたが、同時に、この歴史に学ぶことの大切さを大きな価値観として生活をしてきました。私ごとではありますけれども、私は3人の孫を持つ身であります。我が国の将来において、子供たちが国益のため犠牲となってしまうことが当たり前の国になってしまうことは断じて避けるべきであると考え、今、これまで有事立法、特定秘密保護法、そして集団的自衛権の容認、さらに憲法改正が大きな流れとして国民に押し寄せてきています。国家の存続が国民生活の基本であるという考え方で、時の権力者の意のままに国民が従わなければならない環境は極めて危険な事態であると言わざるを得ません。国民の毎日の生活の結合が国家を形成するものであり、国民の意思なくしては国家の意思も決定されるべきではないと考えますけれども、その根本となり、ゆるぎのない規範となるのが憲法であることは間違いのないことではないでしょうか。そこで、市長に改めてお聞きをいたしますけれども、美唄市民の生活、そして、日本の将来を担う子供たちにも大きく影響する集団的自衛権の行使容認について、十分に国民への説明と理解がされ、議論が行われているものと考えておられるのか。率直なお考えをお聞かせいただきたい。あわせて、このことが蟻の一穴となるとの考え方について、どのように思われるかお聞かせをください。次に、行財政運営についてであります。市長は、美唄市を含む地方の景気の回復の実感の弱さを感じておられ、いわゆる生活弱者への負担についても景気回復による直接的な影響は少ないとの認識のもと、少子高齢化の急激な進展と人口減少傾向について、大いに危機感をお持ちになっておられるものと受けとめるところであります。その上で、住民サービスの充実と活力あるまちづくりを進めると答えをいただきました。しかし、社会情勢というか、現実に国家的な人口減少が進み、地方にあっても中枢都市への流出に歯どめをかけることが大変困難な実態にもあるのではないでしょうか。美唄市を含む多くの地方の市町村が、この現状に対応して、さまざまな努力をしているところでありますけれども、総じて、この努力に対する反響は極めて厳しいものであり、特に地方財政の危機的な状況は多くの自治体に共通するものであり、この課題解決なくしては中長期的なまちづくりは極めて先細りとなってしまうのではないでしょうか。美唄市も財政健全化計画期間終了後における展望についても、先ほど答えておきましたけれども、住民サービスの充実と活力あるまちづくりなどという極めて抽象的な表現となり、明確に美唄市の将来像に対する市民理解が深まっている状況にはないのではないでしょうか。これまで例年、もし美唄市の年度予算を家計簿におきかえたとしたらと、この広報記事で市民の皆さんに財政状況をわかりやすくお知らせをいただいてところでありますけれども、この記事の中でもやはり、収入の不安定さと借金残額の多さで厳しい家計が説明されております。このような財政環境が厳しい中でのまちづくりは、市民と皆さんの理解と、そして、共に協働することが大変重要なことであると考えます。そのためには、さらにより現実的な実態や具体的な取り組みについて、市民の皆さんと共有することが必要であると考えるところであります。そこで市長は、地方財政の基盤確立のためには、国の制度改正を含め、どのようなお考えをお持ちになっておられるのかお聞かせください。また、先ほど申し上げましたけども、現状として近隣自治体も同様な環境にあります。それぞれ独自の取り組みや努力を行っているところでありますけれども、ごみの処理、し尿、水道事業など、広域での効率的な事業に美唄市も取り組んでいるものもございます。今後さらに、広域処理に係る事業も検討課題となってくるのではないかと考えるところであります。それには、自治体間協議が当然必要なことであろうかとも考えております。さらに、それぞれの各自治体の住民の方々をも巻き込んだ住民主体となった検討の場をつくっていかれることについて、このことも重要でないかと思いますけれども、どのようにお考えをお持ちなのかお聞かせをください。
答弁 市長 髙橋幹夫(市長は2019年3月まで)
倉本議員の質問にお答えいたします。初めに、集団的自衛権についてでありますが、現在、政府において、集団的自衛権の問題について検討が行われております。この問題につきましては、十分に議論を尽くしていただき、その結果を国民に丁寧に説明をしていただきたいと考えております。私としましては、部分的に集団的自衛権の行使を容認すると対象範囲が拡大する懸念もあることから、国民にとって重要な問題については、その案件ごとに政府で十分に議論を深めていただきたいと考えております。次に、地方財政の基盤確立のための考え方についてでありますが、厳しい財政状況のもと、限られた予算において選択と集中に取り組む中で、市民主体のまちづくり、情報の共有、協働のまちづくりの3つを基本として、市民の皆さんが生き生きと暮らせる魅力あるまちを目指してきたところでありますが、安定した自治体運営のためには、地方が担う事務と責任に見合う税財源配分を基本とした地方税財源の充実・強化や、地方交付税の確保など、必要な財源の確保が重要であると考えております。次に、市民の皆さんとの検討の場を設けることについてでありますが、現在、まちづくりに参加する形態として、審議会等への委員としての参加、「まちづくり地区懇談会」や「市長への対話の日」などの意見交換等の参加、パブリックコメント等での直接意見のほか、アンケートなど、間接的な意見表明など、個々の事案に応じて、市民の皆さんが参加する機会を設けてきたところであります。また、本年度はさらに、第6期美唄市総合計画後期基本計画の策定作業を進めるため、総合計画審議会や美唄未来会議、高校生とのこれからのまちづくりに関する意見交換の実施など、市民が主体となったまちづくりを基本に情報の共有やまちづくりに関する市民参加など、市民の皆さんと一体となり計画を策定し、協働のまちづくりにつなげていきたいと考えております。続いて、広域で取り組まれる事業において、他市との住民も巻き込んだ検討の場をつくるとのことでありますけれども、広域処理で取り組む事業は住民サービスの低下をまねかない配慮をしつつ、高度な専門的な知識を要する事業では、民間コンサルに調査・設計を委託し、行財政運営の効率化や、基盤強化等が図られるよう検討を行っているところであります。他市の住民も巻き込んだ検討の場の設置については、自治体間の協議も必要となってくることから、今後、広域処理を行っている他の地域の状況の調査研究に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
再々質問 1番 倉本賢
再々質問ということで発言させていただきます。集団的自衛権の行使容認に係る議論についてでありますけれども、市長は、政府レベルでの議論を待つとされておりますけれども、私は、現在の議論経過とその実態は余りにも国民の思いをないがしろにした安倍政権の暴走としか感じられません。また、与党内での政治決着の材料としている必要最小限度の武力行使についても、市長は、その範囲拡大に懸念のお気持ちを持たれているとの考えをいただきました。本当にこれ、市長の率直なお気持ちであると感じております。市長は、国政レベルの課題であるとはいえ、TPPについても明確にその反対の姿勢を示され、市民の先頭に立って、行動されてきた。こんな実績もあります。是非、美唄市民のリーダーとして、今後とも市民の声を幅広く受けとめていっていただくことを切にお願いするところであります。武力で人間同士が殺し合うことは、人類のだれもが望むことではなく、恒久平和の追求が人類の究極の願いであることは間違いのないことではないでしょうか。そこで、最後に市長にお聞きをいたしますが、我が国の憲法は、政権が変わるたびに国のあり方が変わってしまう。混乱や時の政権の暴走を制御する。このことも、その大きな役割の1つとして存在するものであると考えるところでありますが、従って、本当に必要であれば、主権者たる国民の意思決定により、憲法改正が行われるのが本来であると考えるところでありますけれども、市長は、このことについてどのようにお考えかお聞かせください。以上です。
答弁 市長 髙橋幹夫(市長は2019年3月まで)
倉本議員の質問にお答えいたします。憲法改正に関する考えについてでありますが、憲法とは国家権力を制限して国民の権利・自由を守るための法規範であり、最高法規であるものと認識をしております。私といたしましては、憲法の改正については、国内でさまざまなご議論はありますが、国のあり方にかかわる重要な問題でありますことから、国民的議論を踏まえ、慎重に行わなければならないものと考えております。以上であります。