美唄市議会 平成18年第2回定例会 2006年6月20日
(1)まちづくりの将来展望について/(2)地域医療の確立について/(3)福祉行政について/(4)市民生活の安全について
2006年6月20日、美唄市議会の一般質問で、長谷川吉春議員が「まちづくりの将来展望について」「地域医療の確立について」「福祉行政について」「市民生活の安全について」について質問し、市長 桜井道夫、病院事務局長 三谷純一、都市整備部長 加藤誠が答弁しました。
- 質問者
- 長谷川吉春 議員
- 答弁者
- 市長 桜井道夫、病院事務局長 三谷純一、都市整備部長 加藤誠
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 長谷川吉春
平成 18 年第2回定例会にあたり、大綱4点について、市長にお尋ねいたします。大綱質問の1点目は、まちづくりの将来展望についてであります。その1点目は、道州制についてであります。政府は5月 19 日、道州制のモデルとなる道州制特別区域における、広域行政の推進に関する法案を閣議決定し、国会に提出されました。道州制については、2月に札幌の道新ホールで、髙橋はるみ知事、内閣府で特区構想を担当する桜田義孝副大臣、奈井江町長の北良治氏などが参加してのシンポジウムのほか、各所でフォーラムやタウンミーティングなども活発に行ってきております。推進の動きが活発になる反面、その一方では、様々な著名人から厳しい批判なども報道されてきています。しかし、多くの市民は、道州制の内容についてはほとんど知られていないのが現状です。そこでお聞きいたしますが、道州制についてのこれまでの経過がどのようになっているのか、その必要性について、道ではどのように説明されているのか、また、道州制について、市長がそのメリット、デメリットについてどのようにお考えなのか、ご見解をお尋ねいたします。その2点目は、市町村合併についてであります。道では6月2日、道市町村合併推進審議会を開き、現在 180 ある市町村を 59 に再編する市町村合併推進構想案を発表しました。この構想には、強制力はありませんが、関係市町村に論議のたたき台として、合併を検討するよう促しています。また、この構想案は合併協議に入る市町村に対し、道が必要経費を補助するなどの支援計画も盛り込まれています。この構想によれば、美唄は三笠市、月形町の3市町の合併構想になっています。道では、この構想案の策定に先立って、これまで数回にわたって説明会を行っているとお聞きしていますが、その説明はどのようなものだったのか、また、道の説明会には市からどなたが出席されているのか、美唄市としてどのようにお考えなのかお尋ねいたします。大綱質問の2点目は、地域医療の確立についてであります。市民にとって、地域で安心して暮らすことで欠かすことのできないものの1つに、地域の医療体制が充実しているかどうかが大きな問題となっています。本市には、市立美唄病院や美唄労災病院などの総合病院のほか、6つの民間医療施設があり、病院の数やベッドの数では不足はありませんが、診療科目、医師数では市民の要望に応えるには極めて不十分な体制と言わざるを得ないのが現状であります。こうした中で、市民の中には、市立美唄病院が赤字経営のため、そのことが美唄市の財政を大きく圧迫していることから、市立病院は閉鎖されるのではないかという不安を持つ人たちも少なくありません。そこでお聞きいたしますが、1つ目は、市立美唄病院の経営状態についてであります。このことについては、すでに同僚議員の質問がありましたが、視点が違う部分もありますので、できるだけ重複を避けて質問をさせていただきます。平成 17 年度の病院会計の決算状況についてでありますが、今定例会に提出された、例月出納検査結果報告では、平成 18 年3月末までの報告があることから、すでに平成 17 年度のおおよその決算状況がわかると思いますので、前年度との対比でどのようになっているのかお聞きいたします。また、1日当たりの平均患者数と医業収益について、前年度との対比でどのようになっているのか、不良債務はどのようになっているのかについてお聞きいたします。2つ目は、医師確保の見通しについてでありますが、医師不足が診療科目の縮小など、病院経営にとって大きな影響を及ぼしていますが、第5次健全化計画から見て、医師の数は現在どのようになっているのか、また、医師の確保に向けてどのような取り組みを行ってきたのか、確保の見通しはどうなっているのかについてお尋ねいたします。3つ目は、禁煙指導治療についてであります。禁煙は健康上有害であるということで、禁煙しようと思ってもなかなかやめられないという人たちがおりますし、やめるための方法を探している人たちもいると思いますが、そうした人たちにとって、禁煙指導治療は大変有効な手段だと思いますが、まだまだ知らない人たちもおります。先日、市立病院に行った時に、ロビーにあった喫煙室がなくなっていることに気がついて、その理由をお聞きしますと、禁煙指導治療を行っているためとのことでした。しかし、多くの市民は、市立病院がそうした治療を行っていることは知られていないのが現状ではないでしょうか。私が調べた範囲では、メロディの4月号に小さな字で、4月から市立病院で禁煙指導治療を行うというお知らせがありました。また、6月 10 日付北海道新聞に、禁煙指導治療の記事が載っておりますが、美唄市内で保険が適用される病院は、花田病院と井門病院となっており、市立美唄病院は入っておりません。そこでお聞きいたしますが、市立病院の禁煙指導治療はいつから実施しているのか、また、その治療の内容はどのようなものなのか、受診の状況はどのようになっているのか、さらにまた、治療の効果はどうなのかについてお聞きいたします。4つ目は、療養型ベッドの廃止についてであります。6月 14 日、医療制度改革法案が参議院で可決されました。この医療制度改革は、70 歳から 74 歳の患者負担を、現行の1割から2割へと2倍に引き上げるほか、70 歳以上の療養病床入院患者の食費、居住費の負担増など、医療を最も必要とする高齢者への負担増が盛り込まれており、重大な内容を持っています。さらに、小泉内閣のお年よりいじめ、福祉切捨ての政策が如実にあらわれていますが、国会での審議の中で、参考人からも口述人からも厳しい批判が集中したのが、療養病床の削減であります。その内容は、今後6年間で介護型療養病床約 13 万床の全廃、医療型療養病床約 25 万床を 15 万床にするというものです。このことは、美唄全体の医療体制にも大きく影響するものと思われます。そこでお聞きいたしますが、医療制度の改正の内容がどのようになっているのか、また、本市においての療養型ベッドの状況がどのようになっているのか、さらにまた、市内での医療機関ではどのような方策をとろうとしているのかお聞きいたします。5つ目は、美唄労災病院との統合問題の進捗状況についてでありますが、市長はこれまで、地域医療の確立について、美唄 21 世紀まちづくりプラン後期計画の中でも、地域医療体制の構築をめざし、新しい総合病院づくりの取り組みを重要な課題として、美唄労災病院との統合を挙げていますが、これまで労災病院との統合についての話し合いも何回か行われているとお聞きいたしますが、現在までの経過と、今後の見通しがどのようになっているのかお聞きいたします。大綱質問の3点目は、福祉行政についてであります。その1点目は、生活保護行政の実情についてであります。5月 23 日、北九州市門司区で、56 歳の男性がミイラ化した遺体で発見されました。この男性は昨年8月に失業し収入がなく、2回にわたり生活保護を申請しましたけれども受け付けられず、1月に餓死したと見られています。このことが、参議院行政監査委員会で大きな問題となりました。小泉内閣の悪政の中で格差社会が急速に進み、貧困化が広がっています。このことが、本市においても貧困化が進み、生活保護を受けなければならない人たちが増加しているように見受けられますが、本市においての過去5年間の生活保護世帯と、その人数がどのようになっているのかお尋ねいたします。その2点目は、生活保護申請時の対応についてであります。保護を申請する人は、様々な事情で経済的に困難になり、相談する相手もいなく、生きるか死ぬかのぎりぎりのところで、せっぱ詰まって生活保護の申請をすることがしばしばあります。こうした人たちは、生きるための最後の頼みの綱として市役所に来るわけでございますけれども、面接室に行くにしても大変な勇気を必要としております。また、緊張しているために、対応している職員の話す内容も十分理解できない場合もよくあります。申請については、相談者のそうした心情を十分考慮した対応が必要だと思いますが、生活保護の申請を受ける場合の対応をどのように行っているのかお尋ねいたします。大綱質問の4点目は、市民生活の安全についてであります。その1点目は、市内公共施設のエレベーター設置状況についてであります。6月3日、東京都港区の公営住宅で、エレベーターのドアが開いたままで上昇し、高校生が死亡するという事故は、国民に大きな衝撃を与えました。日ごろ安全だと信じて利用しているエレベーターが、突然凶器に早変わりしたわけです。また、その事故の後のシンドラー社の極めて不誠実な態度が、日常エレベーターを利用している人たちに、大きな不安と、安全性に対する不信が広がっています。このことが、市内で日常エレベーターを利用している人たちの中からも、普段使っているエレベーターは大丈夫なのかという不安の声が多く聞かされます。そこでお聞きいたしますが、本市においては、公共施設のエレベーターの設置状況がどのようになっているのか、設置された主な施設と全体の設置台数がどのようになっているのか、あわせて設置したメーカーはどこなのかをお聞きいたします。2点目は、エレベーターの安全点検についてであります。今回のシンドラー社のエレベーターの不ぐあいが、全国で無数に起きていることが明らかになってきております。国土交通省によれば、シンドラー社製のエレベーターは、全国で 8,834 機あるということですが、これまでの点検で 52 機に制御ソフトに欠陥があったことをシンドラー社が明らかにしました。日常の安全点検を正確に行っていればこうした事故は防げたはずであります。具体的にお聞きいたしますが、その1つは、市民生活の安全のためにも日常の点検は重要ですが、本市においては、公共施設に設置されているエレベーターの安全点検はどのように行われているのかお聞きいたします。また、これまでドアの不ぐあいなどがあったかどうかについてもお聞きいたします。2つ目は、事故や停電などによりエレベーターが停止し、中に人が閉じ込められることもあると思いますが、その場合の対応はどうのようにするのかお聞きいたします。3つ目は、今後の安全対策ですが、今回の東京で起きた事故を見ると、その責任がメーカーあるいは管理者にあるのか、当初は責任のなすり合いの様相を見せていましたが、全国で無数に発生している小さなトラブルを見過ごし、適切な安全対策を怠ってきたシンドラー社にその責任があることは明らかであります。大きな事故の前には、その予兆となるでき事がたくさんあります。それを見逃さず、適切に対処すれば事故を防ぐことができる。これはあらゆる事故の法則であります。このことから、本市においてもそうした事故を防ぐために、小さな不ぐあいであっても、利用者からの通報を重視して、適切に対応しなければならないと思いますが、どのようにお考えなのかお聞きいたします。
答弁 市長 桜井道夫(市長は2010年6月まで)
長谷川議員の質問に、順次お答えします。はじめに、道州制についてでありますが、これまでの道における経過としては、平成 12年に「道州制検討懇話会」を設置し、この懇話会からの報告書に基づき基本的な考え方をまとめ、平成 16 年に「道州制プログラム」、「道州制特区に向けた提案」を国に提出しております。その後、国との協議を経て、「道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案」が、国会において審議されているところでございます。道州制については、道では、新しい時代に応じた「補完性の原理」に基づく「地域主権型社会」を実現するため、国から権限や財源を大幅に移譲し、地域のことは地域で決めることができる道州制が必要であるとしております。私は、これからは地域でできることは地域で決め実施するという、より主体的な自治を実現することが極めて重要であり、道州制の推進に関しては、国からの権限委譲の拡大や支庁制度改革、市町村への事務・権限委譲など様々な課題があることから、今後さらに十分な議論を重ね、北海道の活性化と新たな自治の形をめざすことが必要であると考えております。次に、市町村合併についてでありますが、去る6月2日に、道の市町村合併推進構想案が発表され、この内容に関しては、今後道からの説明があると聞いておりますが、構想案策定前に2回説明会が開催され、市町村を取り巻く状況や合併に関する道の考え方、構想策定の経過や進め方などの説明があり、市からは総務課と企画課の職員が出席いたしました。今回示された構想案に対して、各市町村の反応は様々なようですが、私は自治の基本は住民の意思にあると考えており、市町村合併の議論に際しては、まずそのことが前提であると思っております。本市では平成 15 年に、近隣6市町村による任意合併協議会に参加し、市民の皆さんとともに協議検討を重ね、最終的に自立を選択し、現在、「自立と協働」をテーマとして、美唄らしい自治の仕組みづくりに取り組んでいるところであり、今回示された構想案については、市民の皆さんの意思を基本に対応してまいりたいと考えております。次に、地域医療について。医師確保についてでありますが、平成 17 年度に4名の常勤医師が退職したところですが、昨年 11 月に内科医師1名、本年3月に整形外科医師1名を採用したところであり、平成 18年度当初の常勤医師は 10 名で、健全化計画より8名少ない状況となっております。医師確保に向けましては、引き続き道内大学医学部や、地域医療振興財団等への要請、北海道医報等への求人広告掲載や、人脈を通じての求人活動など、あらゆる方法で確保に向けて取り組んでまいりました。今後の見通しにつきましては、医師の臨床研修制度や開業する医師の増加などの影響から、大変厳しい状況になるものと考えておりますが、引き続き関係機関等への要請活動や、これまで折衝してきた医師で、結論が保留されている医師への再度の打診を行うなど、医師確保に努めてまいりたいと考えております。次に、療養病床についてでありますが、6月 14 日に成立した「医療制度改革関連法」では、全国の療養病床約 38 万床を約 15 万床に減らすこととしており、平成 24 年度までに介護保険適用分の 13 万床を全廃し、医療保険対象の医療型の現在の 25 万床から 15 万床に減少する計画と承知しております。市内におきます療養病床は、医療保険対象の医療型は、市立病院 45 床、民間医療機関48 床、介護保険適用病床は民間医療機関 103床で、合計 196 床となっております。市立病院では引き続き医療型の療養病床として運営することとしておりますが、今後につきましては、現在進めております美唄市地域医療マスタープランを策定する中で、検討してまいりたいと考えております。なお、民間医療機関につきましては、今後の動向を見極めてまいりたいと考えております。次に、美唄労災病院との統合問題の進捗状況についてでありますが、昨年 11 月、「労働者健康福祉機構」に対し、市立病院と美唄労災病院の統合の検討、並びに美唄労災病院の施設等の譲渡について要望書を提出し、本年3月までに回答をいただくよう申し入れたところであります。その後、市議会議長をはじめ、医師会の代表とともに本部へ出向くなど、継続して要請を行ってまいりましたが、労働者健康福祉機構との協議のもと、半年程度の延長はやむを得ないと判断したところであります。今後におきましては、できるだけ早期に合意形成できるよう、最大限の努力をしてまいりたいと考えております。次に、公共施設のエレベーターの安全点検についてでありますが、現在各メーカーの保守業者が、年1回の定期検査のほか、月1回の定期点検を行っており、今までにドアの開閉不良などはございません。また、停電時などの対応につきましては、各メーカーの管制センターが常時監視体制をとっており、非常停止の際には速やかな復旧作業などが行われることとなっております。なお、東京都での事故調査結果を踏まえた国の動向などを見極め、本市といたしましては、利用者からも通報していただくなど、より一層適切な安全管理に努めてまいりたいと考えております。なお、市立美唄病院の経営状況、禁煙指導治療については病院事務局長から、生活保護行政の実状、申請時の対応については保健福祉部長から、市内公共施設のエレベーターの設置状況につきましては都市整備部長から、それぞれ答弁をさせていただきます。
答弁 病院事務局長 三谷純一(病院事務局長は2007年12月まで)
市立美唄病院の経営状況と、禁煙指導治療につきましては、私から答弁させていただきます。はじめに、市立病院会計の平成 17 年度決算状況についてでありますが、前年度決算との比較で申し上げますと、1日当たり平均患者数は、入院一般が前年度 75 人に対し 59.7 人で、15.3 人の減。入院療養が前年度 44 人に対し 43.1 人で、0.9 人の減。外来は、前年度460.9 人に対し 372.4 人で、88.5 人の減となりました。また、医業収益は、前年度 20 億 1,295 万円に対し、実績では 13 億 1,697 万 5,000 円で、6億 9,597 万 5,000 円の減。医業費用は前年度 26 億 2,262 万円に対し、実績では 19 億4,663 万 8,000 円で、6億 7,598 万 2,000 円の減となりましたが、収益・費用とも大きく減少した要因といたしましては、昨年4月から実施した院外処方によるもので、約5億円程度の影響があったものと考えております。この結果、一般会計から1億円の追加支援を受けましたが、不良債務は1億 1,704 万4,000 円が新たに発生する状況となり、平成17 年度末の不良債務残高は、18 億 1,861 万3,000 円となる見込みであります。次に、禁煙外来についてでありますが、市立病院では本年4月 12 日から、禁煙外来を開始いたしました。禁煙外来は、毎週水曜日午後2時から完全予約制で行っており、受診者数は、6月 15 日現在 14 人の患者さんが受診しており、さらに現在 10 人の予約を受けている状況であります。治療の内容は、「禁煙治療プログラム」に沿って治療を進め、期間は 12 週間で5回の外来診療を行います。初診の第1回目は、医師から治療の説明、既往症、治療参加の意思確認などの問診、呼気一酸化炭素濃度や尿中ニコチン代謝物濃度の検査を行い、治療計画を立てて、ニコチンパッチを処方し、プログラムが開始されます。2回目から5回目は、呼気一酸化炭素濃度、尿中ニコチン代謝物濃度の検査と診察を行い、ニコチンパッチが処方されますが、検査結果等に基づき、大きさを変えて処方されることとなります。治療の効果についてでありますが、開始日に受診された患者さんのプログラムがまだ終了しておりませんので、結果は出ておりませんが、受診中の患者からは「体が楽になってきた。」「吸えなくてきついけれど、やめることに意欲が出てきた」などのお話があったと聞いております。なお、禁煙外来の診療を保険適用とするため、6月 1 日から、病院敷地内を全面禁領としたところでございます。
答弁 都市整備部長 加藤誠(都市整備部長は2008年3月まで)
市内公共施設のエレベーター設置状況につきましては、私から答弁させていただきます。現在、市が保有するエレベーターは市庁舎、市立病院、市営住宅、コスモス通など、11 施設で 13 基設置されております。メーカーごとの設置数は、三菱電機が3基、日立製作所が9機、東芝エレベーターが1基となっております。
再質問 9番 長谷川吉春
この場所から何点かについて、再質問させていただきたいと思います。最初に、道州制についてでありますけれども、道州制についてのメリット、デメリットについての、市長のお考えについてお聞きしたわけですけれども、この点については、必ずしも明快なお答えになっていないわけです。国や道の説明では、地方分権イコール道州制ということが、何の疑問もなしに展開されているわけです。本当にそうなのかどうなのかという、住民の目から見てどうなのかというそうした点での検証が、私は必要だと思うわけです。道州制についてはこれまで、戦後何度も出されては消えてきた問題でありますけれども、今大きな問題になってきているのは、地方分権一括法が出された以降であることは明らかであるわけです。道州制に熱心なのは国と財界です。第 28 次地方制度調査会答申では、道州制は国家としての機能を強化して、力強く効率的な政府を実現するための有力な方策、このように述べているわけです。日本経団連の奥田ビジョンでも、地方政府が外交防衛や通貨などの機能に限定して、全国に5ないし 10 程度の州を置く、基礎自治体は 300 程度というそういう構想を打ち出しているわけです。本来、地方分権というのは、地方自治を強化するために、より身近なところで決めるものだと思います。財界や政府の言う分権は、国の果たすべき責任を地方に押し付けるために使われていることは明らかであります。福島県の佐藤栄佐久知事、この人はこのように言っているわけです。「今の道州制は国の枠組みが先行し、財界が言う効率性のためのもの」と批判しております。それから、高知県の橋本大二郎知事です。この人は、札幌での記者会見でこのように述べているわけです。「今の道州制は、国が地方を支配しやすくするためにできている。バラ色の夢があるというイメージでとらえない方がいい。それに乗っかっていくのは非常に危険だと思う」、このように厳しく批判しているわけです。そこで、改めてお聞きいたしますけれども、1つは、現在進められている道州制は、国や財界からの要請を優先して道民の意見や見方が欠けているとこのように思うわけですけれども、市長がどのようにお考えなのかお聞きいたします。2つ目は、地方分権は国から押し付けられるものではないと、あくまでも道民の要望から出されているものだと、このように思うわけですけれども、それについてもどのようにお考えなのかお聞きいたします。それから、次に、市町村合併についてでありますけれども、6月2日に推進構想が発表されましたけれども、今後国や道からの様々な形で合併に対する働きかけ、これが各自治体にそうした働きかけが強まる、このことが十分予想されるわけです。しかし、そうした働きかけがあっても、任意協議会などに参加する意思が全くないのかどうか、このことについて改めてお聞きしたいと思います。それから、次に、市立病院の経営状態ですけれども、先ほどのご答弁で病院経営が極めて厳しい状況にあると、このように認識を新たにしているところですけれども、先ほどのご答弁では、その要因が医師不足にあるということであります。私は、医師不足も1つの要因には違いありませんけれども、それだけが原因ではない、もっと大きな問題があるのではないか、このように思うわけです。先日、私の知人ですけれども、その人は以前にはよく病院に通っていたんですけれども、ここしばらく病院に行っていないということなわけです。それで、体の方がすっかりよくなって病院に行かなくなったのかなと思って、病院に行かなくなった理由をお聞きしますと、病院代が高くて行かれないというそうしたお話だったわけです。それから、またある人、長い間入院していた人が退院してきました。この人も健康を回復して退院してきたんだろうと思って聞いてみますと、そうではなくて、病院に追い出された、このように言っているわけです。この追い出されたという言い方が適切かどうか、これはわかりませんけれども、これは私が言ったんではなくて、私の知人が言ったことですけれども、現在の医療制度の中では、病院としてもやむを得なく退院をしてもらわなければならない、そうしたことがしばしば起きているわけです。こうしたことも反映していると思うわけです。いわゆるこうした医療費の負担の増加、また医療制度の矛盾の中から、地域の中では治療の抑制が広がってきている、こうしたことに目を向けていかなければならない、このように思うわけです。また、医師不足ということが言われて、そのことが病院経営に大きな影響を与えているんだということも言われておりますけれども、医師不足そのものが医療制度の改定によってそうした原因が発生しているわけです。いわゆる医師の減少、研修制度、これが発足した時にこうした医師不足が起きる、このことが十分予測できたにもかかわらず、これまで何ら対策を講じてこなかった国の責任が極めて大きいとこのように思うわけです。厳しい病院経営の最大の原因は、政府与党のたび重なる医療制度の改悪にある、このように思いますけれども、市長のご見解をお聞きしたいと思います。次に、療養ベッドの廃止についてでありますけれども、制度の改定によって、介護医療難民が大量に発生するんでないか、こうした心配が多分にあります。このことについては、これまでの国会の審議の中でも、様々な人たちの中から指摘をされているわけですけれども、今後6年間で、全国で 23 万人の人が病院から出ないとならないということになります。この美唄では、先ほどのご答弁で、その比率で言えば、美唄で言えば 155 人の人が病院から出ないとならなくなるわけです。こうした人たちが、自宅に戻るということはかなり無理があるわけです。療養を必要とする高齢者が安心して暮らせるためには、療養ベッドの削減は大変大きな問題ですけれども、市長としてはどのようにお考えなのかお聞きいたします。それから、次ですけれども、生活保護の申請時の対応ですけれども、様々な事情で市民が生活保護の申請のためにこの市役所に来るわけですけれども、そうした人たちが生活の相談を、親族に相談してもなかなか解決できない、親族には親族なりのそれぞれの事情があって、なかなかその人たちを援助することができないということがあるわけですけれども、そうした人たちにとって、生きるための最後の頼みの綱として生活保護を申請するわけです。保護を受けなければどうなるのかということですけれども、ある人はサラ金に手を出して借金地獄に陥るという場合もあるだろうし、あるいは生きる希望を失って自殺するという人もいるかもしれません。また、我慢して、物を食べないで、飢え死にするという人も出てくるかもしれないです。先日の北九州では、2回も申請したのに市役所では受け付けてくれなかったということで、食べ物もなくて、ついに餓死してしまう、そういう事故が起きているわけです。昨日の吉岡議員に対するご答弁では、餓死とか、あるいは生保を申請しても受けられなくて自殺したとか、そういうご答弁はなかったので、美唄ではそうした事情はなかったものと思いますけれども、もしあるとすれば重大な問題になるわけです。面接では非常に緊張するわけです。その人にすれば、あそこの個室に入って、ケースワーカーと直接対面していろいろ話をするという場合、普通の人も非常に緊張するんですけれども、そうした中で、ケースワーカーのお話の中身が十分理解できないという場合もしばしば起きるわけです。自分の考えていることを十分相手に伝えないまま帰ってしまうということもあるわけです。そうしたこともありますので、相談者に対応する場合、相手の事情を十分に考慮して対応しなければならないとこのように思いますけれども、市長の考え、再度お聞かせいただきたいと思います。
答弁 市長 桜井道夫(市長は2010年6月まで)
長谷川議員の質問にお答えします。はじめに、道州制についてでありますが、道はこれまで、様々な意見募集等を行ってきたほか、現在知事が道民と直接意見交換を行う「地域意見交換会」を開催し、「地域主権型社会」をめざす道州制を進めていくこととしていると承知してございます。私は、道民のための道州制の実現におきまして、今後さらに道民や市町村の意見を十分聞きながら、議論を重ねていくことが必要であると考えております。次に、合併についてでありますが、今回示された構想案につきましては、市民の皆さんの意思を基本に、慎重に対応してまいりたいと考えているところであります。次に、経営悪化の要因についてでありますが、医師不足から診療体制の充実が図られず、患者数が減少したことなどが主な要因と考えておりますが、近年の医療制度改正に伴い、医療費の患者負担増による受診控えや、診療報酬の引き下げ決定なども、診療収益の減少につながる1つの要因であると考えております。いずれにいたしましても、経営の健全化に向けて今後とも、医師確保をはじめとする様々な取り組みを進めるとともに、医療制度等の改正に伴い、厳しさを増す病院経営の実状等を、全国自治体病院協議会を通じて、国、道へ要望してまいりたいと考えているところでございます。次に、療養病床についてでありますが、今回の改正では、医療の必要性が低い、いわゆる社会的入院患者と言われる方々を、病院ではなく、老人保健施設やケアハウス、グループホーム等で対応しようとするもので、今後6年をかけてこれらの施設に移行させるものと承知してございます。市内には現在、民間医療機関を含め、196床の療養病床があることから、今後の動向などを慎重に見極めて、適切に対応してまいりたいと考えております。次に、保護申請についてでありますが、生活保護の実施にあたりましては、国または道の指導等により、申請時の相談においても、申請権を侵害することなく適正な援助活動を行うこととなっております。市においては、保護についてのご理解をいただくために、制度の内容や保護要請について説明し、相談者の意思確認のもと申請を受け付けているところでございます。今後におきましても、市民生活のセーフティネットとしての生活保護制度の目的に沿い、よりきめ細かな対応に努めてまいりたいと考えております。
再質問 9番 長谷川吉春
1点だけお聞きしたいと思います。療養型ベッドの廃止の問題ですけれども、先ほどのご答弁では、療養型ベッドが廃止されても老健施設とかあるいはケアハウス、グループホームそうしたところで対応できるということですけれども、言ってみれば、これらの施設は民間の施設であるわけです。市民のニーズに十分応えるだけの確保ができるのかどうなのかという点では大きな不安があるわけです。今後6年間の中でそれが実際にできるのかどうかということが不安があるわけです。そうした療養病床から出された人たちの受け皿ですね、具体的にはどのようになっていくのか、この点について再度お聞きしたいと思います。それから、もう1つの問題は、いわゆる個人や家族の負担が、ホテルコストなどで大きく増加するということが出てくるわけです。そうした老健施設だとかケアハウス、グループホームなどに入った場合、そうした個人負担が大きく膨らんでくるわけです。そのために入所できなくなる、そういう人たちも出てくる、このことも十分予想されるわけです。同時に、これは家族に大変大きな負担がかかってくるわけです。新聞報道によれば、今月の 11 日、ついこの間ですけれども、東大阪市に住む 81 歳の男性が、77 歳の妻をひもで絞殺したわけです。警察の調べに対して、「看病に疲れた」と、「妻を殺して自分も死ぬつもりだった」とこのように言っているわけです。こうした悲劇が今、この数年の間、非常に日本全体にふえてきているわけです。療養型ベッドの廃止ということで、こうした悲劇が起きる、こうしたことは絶対に防いでいかなければならない、このように思うわけですけれども、そしてまた、負担軽減のために、市長はどのようにしようとしているのかについて、再度お聞きしたいと思います。
答弁 市長 桜井道夫(市長は2010年6月まで)
長谷川議員の質問にお答えします。療養病床についてでありますが、国は療養病床の転換が円滑に行われるよう、老人保健施設や老人福祉施設の基本的なあり方の検討と、地域における保健医療及び福祉サービスの提供体制の整備支援に努めることとしておりまして、今後こうした動向を見極めながら、市としてこの現実に対応してまいりたいと考えております。なお、介護施設では、施設サービス費の1割のほか、居住費・食費を支払うこととなりますが、低所得の方には入所中の負担が重くならないよう、自己負担の上限を設け軽減対策がとられているところでございます。