美唄市議会 平成18年第2回定例会 2006年6月19日
(1)耐震化について/(2)格差社会のひずみの実態と対策について/(3)乳がん、子宮がん検診について/(4)特別支援教育について
2006年6月19日、美唄市議会の一般質問で、吉岡文子議員が「耐震化について」「格差社会のひずみの実態と対策について」「乳がん、子宮がん検診について」「特別支援教育について」について質問し、市長 桜井道夫、保健福祉部長 安田昌彰、教育長 村上忠雄が答弁しました。
- 質問者
- 吉岡文子 議員
- 答弁者
- 市長 桜井道夫、保健福祉部長 安田昌彰、教育長 村上忠雄
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 吉岡文子
2006 年第2回市議会定例会に当たり、大綱4点にわたり質問いたします。小泉政権は、既得権益の打破などと言いながら、国民や労働者には増税や医療、社会保障の改悪を押し付け、大企業や大金持ちには減税を進めてきました。小泉政権が壊したものは、社会保障や国民、労働者の生活そのものです。この路線は小泉政権だけのものではなくて、長年の自民党流政治そのものです。日本企業の税金や、社会保障負担は他の先進国に比べ格段に低くなっています。大企業の既得権益こそなくし、応分の負担をさせるべきです。大企業などへの優遇税制を改めれば、10 兆円もの財源が生まれると言われています。他国の軍隊のためにお金を使うのではなくて、大企業優遇の逆立ちした税制を改め、国民の生活のために国民の税金を使う、真っ当な政治が今切実に求められています。さて、大綱の1点目は、本市における耐震化について伺います。なお、この質問の答弁を求めるものに、市長及び教育長として発言通告をいたしましたが、耐震化については総務課防災担当だということなので、市長のみに答弁を求めることといたします。日本列島は別名地震列島とも呼ばれるくらい地震の多い国です。このところも毎日のように、各地から地震のニュースが伝えられています。美唄市も開拓から本日まで、それほど大きな地震は経験していませんが、実は石狩低地東縁断層帯に位置しているとわかっています。美唄市から勇払郡旧早来町に至る約 66 キロメートル、マグニチュードにすると 7.5 程度の地震が発生する可能性があるとされています。また、最近の報道では、1995 年の阪神淡路大震災後、耐震補強を行った建物が、2004 年新潟県中越地震で破壊されてしまったので、新たな基準での見直しと補強を行うことが急がれているとのことです。そんな中、今月はじめの新聞報道では、本市の小中学校における耐震診断や、耐震改修の数字が明らかにされていました。耐震診断実施率はゼロパーセント、耐震化率は 26.7%という数字でしたが、学童や生徒の安全を守る体制になっているとは言えない数字でした。そこで、1点目に、市内の主な建築物の耐震診断及び耐震改修の状況について伺います。2点目には、今後どのような対策を考えているのかお聞きします。大綱の2点目は、格差社会のひずみの実態と対策についてです。財務省の財務総合研究所の報告書でも、所得や資産の格差の広がりぐあいを示す際に用いられるジニ係数が、1990 年から 1996 年まではほぼ横ばいで推移していたが、1996 年以降上昇に転じ、格差が拡大していることがわかったとされています。美唄市においても、過疎化と高齢化、大型店の進出に影響を受けた中小零細企業の相次ぐ閉店や、非正規雇用の増加など、格差が拡大している傾向が見られます。こういった状況の中、地域医療の現状を見ても市民が安心して暮らせる実態になっているでしょうか。最近の新聞赤旗にこういった記事がありました。「長野県自治体病院開設者協議会の総会が5月 26 日開催された。各地域の医療提供体制は危機に扮していると、事業計画案に盛り込まれた文言が読み上げられると、代議員の首長や、病院事務局長らは苦渋の表情で聞き入った。総会での発言の中心は、医師不足と診療報酬改定についてであった。情報を出し合い、地域住民の健康と命を守る施設を守らなければとの発言があったが、重苦しい空気が流れた。自治体病院はへき地医療になっており、医師不足の影響は深刻だ。大学医局が派遣先の医師を引き上げ、引き上げられた病院が今度は別の病院から医師を引き抜く。残った医師が、数日おきの宿直など過酷な勤務に疲れ果ててやめていく。」誰も望んでいない、こんな事態がなぜ生まれてしまうのでしょうか。これらはすべて現政府の政策のあらわれです。5年に及ぶ改革によって、非営利である医療に、経済性や効率性を最優先にする政策をしたせいです。その結果として、高齢化・過疎化に対応する不採算分野を担う地域医療が崩壊される羽目に陥ってしまったのです。桜井市長は、市長就任当初から、本市の地域医療を守るために奮闘されていることは、定例会や各特別委員会での市長からの答弁でも伺っています。しかし、いかんせん、政府の方針が変わらない限り、今のような医師不足の状態が固定化するのではないかと思われます。たとえどんな過疎地に住んでいようと、人口過密の都会に住んでいようと、同じ質・量の医療体制を国民に、政府の責任で保障するというのが本来の国家の責任であると考えますが、小泉政権の小さな国家、構造改革においては、採算のとれない地方の医療は切り捨ての対象とされてしまいます。美唄市でも市内に、産婦人科・脳外科・神経内科の固定医がなく、医療体制が整っていれば死を免れた市民もいるのではないかと危惧しているところです。地方切捨て、経済効率第一の小泉流構造改革によって、美唄市民の命と健康がないがしろにされていると言っても過言ではありません。そこで第1点目には、過去5年間の市内死亡者の死因についてお聞きいたします。2点目は、市内の自殺者の年齢別、性別の状態やその原因、及びその対策についてお聞きします。6月2日の新聞報道によりますと、日本では自殺者が8年連続にして3万人を超えたということです。1日に約 90 人の方が自殺という悲しい終末を、自ら選んでいることになります。また、3万人の影には未遂者が少なくとも30 万人いると推計され、1人の自殺者に遺族や友人など周囲の、少なくとも6人が深刻な心理的影響を受けるとされていることから、日本全国では毎年 180 万人以上の人が自殺という行為に苦しめられていることになります。弁護士の川人博さんが、このように述べています。「自殺者が8年連続で3万人を超えているという状況は異常です。人口 10 万人に対して25 人から 27 人の割合。これは先進国と言われる欧米諸国の約2倍です。景気回復と言われるものの、高い自殺者数が続いていることは、日本人の生活向上、幸福感に結びついていないことを象徴しています。社会がおかしいということであり、深刻に受け止めなければなりません。30 代 20 代の自殺者が増加したということも深刻です。この世代は社会的には働き盛り、若い世代の自殺増は日本社会のひずみをあらわしています。」川人さんのお話はここまでですが、私もこの川人さんの意見に全く同意見です。美唄市においても長引く不況、働く場の減少、非正規雇用や派遣などの不安定な雇用状況の増加など、老いも若きも政府の言う景気回復など一体どこの話なのかと疑う状況です。生きる希望も目的も持ちにくい、格差拡大、格差固定社会が自殺者増加の要因となっているとしか思えません。本市における状況はどのようでしょうか、お伺いいたします。大綱の3点目には、乳がん、子宮がん検診について伺います。第1点目に、本市における過去5年間の受診率について、第2点目には、検診料についてお聞きいたします。国民健康保険加入者には無料とのことですが、その理由はどういったことでしょうか。昨年の受信者の中での人数はどのようになっているのかお聞きいたします。第3点目には、隔年受診についてお聞きいたします。まず、その根拠についてお聞きします。それから、当該年ではないけれど、毎年受診していたのでことしもお願いしたいという方の受診については、どのように対処しているのかお聞きいたします。大綱の4点目は、教育長にお聞きいたします。これから取り組まれていく特別支援教育について、1点目には、基本的な考え方について、2点目には本市における取組の状況についてお伺いいたします。
答弁 市長 桜井道夫(市長は2010年6月まで)
吉岡議員の質問にお答えします。はじめに、本市の主な建築物の耐震診断、及び耐震改修についてでありますが、現在の耐震基準は、新耐震設計基準と呼ばれるもので、昭和 56 年に改正されております。この新耐震基準は震度6程度の地震を想定し、これに対し支障がないよう定められたものであり、耐震診断については、基本的に昭和 56 年以前の建築物が対象となります。市の主な公共施設のうち、昨年行った非木造の2階建て以上、及び延べ面積 200 平方メートル以上の建築物を対象にした調査では、建築物全棟数 80 棟中、昭和 56 年以前に建築されたものは 47 棟、昭和 56 年以降に建築されたものは 33 棟となっております。このうち、小中学校の校舎及び体育館につきましては、小学校が8校全校が昭和 56 年以前に建築されたものであり、中学校は昭和 56年以前に建築されたものが南美唄中学校1校、昭和 56 年以降建設されたものが5校となっております。耐震診断については、昭和 56 年以前の建築物のうち、市役所、市立美唄病院、市民会館、恵風園・恵祥園の4カ所を、平成8年 10 月に実施しております。その後の耐震改修等については行っていない状況となっております。次に、耐震化の今後の対策についてでありますが、子どもたちの安全性や市民の災害対応のため、小中学校や災害時避難場所などを優先し、計画的に実施していかなければならないと考えております。なお、当面は小中学校の耐震診断を進めてまいりたいと考えております。次に、市内の自殺者の状況についてでありますが、平成 12 年から 16 年の実数で申し上げますと、平成 12 年は8名で、年齢・男女別では、男性が4名で 30 代、40 代、60 代、70代で各1名。女性は4名で 20 代1名、60 代2名、70 代1名となっております。平成 13 年は6名で、男性が3名、40 代、60 代、80 代各1名。女性が3名、60 代、70代、80 代で各1名となっております。平成 14 年は 10 名で、男性が9名、10 代、20 代、30 代、40 代で各1名、60 代2名、70代3名。女性が 50 代1名となっております。平成 15 年は 15 名で、男性8名、20 代1名、30 代2名、40 代2名、50 代、60 代、80 代で各1名。女性が7名、50 代1名、60 代4名、80 代2名となっております。平成 16 年は 12 名で、男性が 11 名、40 代4名、50 代2名、60 代1名、70 代2名、80代2名。女性が 70 代1名となっております。また、自殺の原因については様々な要因が背景にあると言われておりますが、個別には把握していないところでございます。次に、自殺対策についてでありますが、様々な悩みを抱えている方を孤立させないことが大切であり、本市におきましては、子どもたちの悩みを聞く子どもテレホン相談や、高齢者に対する地域包括支援センターなどによる相談窓口の充実やうつ予防検診の実施のほか、ハローワークや労働基準監督署における相談窓口など、様々な機関でその予防に努めているところでございます。自殺予防対策の先進地の取組につきましては、島根県、秋田県、新潟県等が、医療機関などとの連携や相談窓口の充実などに取り組まれているとお聞きしているところでございます。次に、乳がん、子宮がん検診の検診料についてでありますが、各種検診につきましては、受診者から一定の自己負担金をいただいているところですが、国民健康保険加入者につきましては、平成3年から市の国保保険事業の一環として、疾病の早期発見を進めるために、被保険者の自己負担金を補助しております。また、このほかに、低所得者対策等から生活保護世帯、市民税非課税者、70 歳以上の高齢者の方については自己負担金を免除しております。平成 17 年度の検診受信者の中で、自己負担金の生じなかった方は、乳がん検診では受診者 435 名のうち、国保加入者 168 名、市民税非課税者 36 名、70 歳以上の方 61 名となっております。また、子宮がん検診では受診者 473 名のうち、国保加入者 162 名、市民税非課税者 41 名、70 歳以上の方 59 名となっております。次に、検診の隔年実施についてでありますが、国が示しているがん検診指針が平成 16 年4月に改正され、乳がんの罹患の動向や発見効果、死亡率減少効果の観点から、40 歳以上の方を検診対象とし、受診間隔については、従来の視触診に加えてマンモグラフィーの併用検診を導入することで、2年に1度とすることが適切であると示されております。また、子宮がん検診につきましては、検診対象年齢を 20 歳以上とし、検診受診間隔は2から3年に一度で有効性が保たれると示されております。このことを踏まえ、本市においては平成 17年度から、乳がん検診においてはマンモグラフィーを必須とし、また、子宮がん検診においては 20 歳以上にするなどの検診体制を整備し、隔年検診としたところでございます。より多くの市民の方々が精度の高い検診を受けていただくよう努めているところでございます。次に、毎年検診を希望される方への対応についてですが、検診受け入れ体制の課題もございますが、検診料を全額自己負担で受診していただくなど、今後検討してまいりたいと考えております。なお、過去5年間の死亡者の死因並びに乳がん、子宮がんの受診率については、保健福祉部長から答弁をさせていただきます。
答弁 保健福祉部長 安田昌彰(保健福祉部長は2006年6月まで)
過去5年間の市内死亡者の原因について、乳がん、子宮がん検診の過去5年間の受診につきましては、私から答弁いたします。はじめに、過去5年間の主要死因別死亡者数についてでありますが、平成 12 年から 16年までの実数で申し上げますと、平成 12 年は総死亡者数が 341 名で、主要死因別死亡者数は1位が悪性新生物 119 名、2位が心疾患 55名、3位が脳血管疾患 39 名、4位が肺炎 22名、5位が不慮の事故 12 名となっております。平成 13 年は、総死亡者数 346 名で、1位が悪性新生物 125 名、2位が心疾患 55 名、3位が脳血管疾患 46 名、4位が肺炎 26 名、5位が不慮の事故 16 名となっております。平成 14 年は、総死亡者数は 356 名で、1位が悪性新生物 104 名、2位が心疾患 66 名、3位が脳血管疾患 40 名、4位が肺炎 33 名、5位が不慮の事故 14 名となっております。平成 15 年は、総死亡者数 328 名で、1位が悪性新生物 92 名、2位が心疾患 59 名、3位が脳血管疾患 47 名、4位が肺炎 25 名、5位が自殺 15 名となっております。平成 16 年は、総死亡者数 350 名で、1位が悪性新生物 118 名、2位が心疾患 77 名、3位が脳血管疾患 36 名、4位が肺炎 27 名、5位が自殺 12 名となっております。次に、乳がん、子宮がん検診の受診率についてでありますが、保健センターで行っております平成 13 年度から 17 年度の検診実績で申し上げますと、乳がん検診につきましては、平成 13 年度 10.5%、平成 14 年度 10.5%、平成 15 年度 10.6%、平成 16 年度 10.5%、平成17 年度 26.7%となっております。次に、子宮がん検診につきましては、平成13 年度 10.4%、平成 14 年度 10.6%、平成 15年度 11.5%、平成 16 年度 10.5%、平成 17 年度 28.8%となっております。なお、平成 17 年度におきましては、検診対象年齢の変更等により、対象者数の見直しを行ったため受診率が向上したものであります。
答弁 教育長 村上忠雄(教育長は2008年6月まで)
吉岡議員のご質問にお答えいたします。はじめに、特別支援教育についての基本的な考え方についてでありますが、特別支援教育は、これまで障害の種類や程度に応じて、盲・聾養護学校や特殊学級といった特別な場の指導で、手厚くきめ細かい教育を「特殊教育」として行うことに重点が置かれてきたところでございます。平成 15 年3月に文科省が設置した、「特別支援教育のあり方に関する調査研究協力者会議」の最終報告におきまして、障害の程度等に応じ、特別な場で指導を行う「特殊教育」から、「特別支援教育」への転換を図る必要性が提言されたところであり、これに伴い、学校教育法等の一部を改正する法律案が、今国会に提出されているところでございます。「特別支援教育」とは、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒 1 人ひとりの教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善または克服するため、特殊教育の対象となっている幼児児童生徒に加え、LD、ADHG、高機能自閉症等の児童生徒に対しても適切な指導、及び必要な支援を行うものであります。このことは、障害の有無にかかわらず、誰もが相互に人格と個性を尊重し、支え合うという共成社会の理念に基づくものであると考えております。次に、本市における特別支援教育の取組状況についてでありますが、一人ひとりの教育的ニーズに応じた特別支援教育の推進を図るため昨年、地域のセンター的役割を担う美唄養護学校を中心とし、学校教育及び保健福祉関係者による「トータルマネジメント協議会」が組織化され、教職員に対する研修機会の提供、保護者や地域への理解啓発等の取組が進められることとなっております。これとは別に現在、各学校で障がい児学級や各学級においても、一人ひとりのニーズに応じた指導を展開するため、個別的かつ弾力的な指導を行うなどの具体的な取組を行っているところであります。また、特別支援教育では、LD等の児童生徒を含む障害のある児童生徒についての理解を深めるとともに、具体的な指導及び支援を行うための校内体制の整備が求められていることから、校内委員会の設置や、校内の中心的な役割を担うコーディネーターの指名など、体制整備に努めているところでございます。
再質問 1番 吉岡文子
自席から、再質問させていただきます。耐震化についてですけれども、ただいま答弁では、平成8年に耐震診断を実施したとありますが、その際の結果はどうだったのでしょうか。また、改修費などについては、見積もりがされたのでしょうか、伺います。平成8年というと、もう 10 年もたっていることなので、その間に状態が変わっているということもあり得ることです。小学校や市役所、地域の福祉会館など、災害時に対策本部や市民の避難所となるようなところを、今すぐにでも耐震改修を急がなければならないと思いますけれども、今後どのような計画をお持ちなのか、もしあればお聞きいたします。次に、格差拡大のことですけれども、本市においても平成 14 年から、がくんと自殺者の数字が上がってきている、増加傾向にあると言うことができると思います。全国的数字から見て、10 万人に対して 25人から 27 人の自殺率を美唄市に合わせますと、5万人で 12 人ぐらいですから、それに比べても本市の自殺の数は、数としては 12 とか14 とかの数字ですけれども、人口比にしてみると非常に大きな数字を占めるのではないかというふうに私は考えています。6月1日の北海道新聞の夕刊では、中高年に経済生活苦が重くのしかかる、若い世代には格差社会の進行を反映した不安定雇用の影響が伺えると分析していますが、本市における状況を見ても、16 年は若者の自殺はゼロですけれども、12 人中男性が 11 人、40 代が4人、50 代が2人、60 代が1人、70 代が2人、80 代が2人と、まさにもがき苦しむ中高年男性の姿が浮かび上がってきます。先の国会で、自殺対策基本法が成立しました。自殺を個人の問題としてのみとらえるのではなくて、社会問題として位置付け、自殺者が8年連続3万人台という異常事態からの脱却をめざすというものです。「北海道いのちの電話」の事務局長はこう話しています。「経済問題のほかにも、健康に不安を持つ人も多い。自殺を考える要因はリストラや病気、生活苦など一くくりにできるものではなく、複雑化している」。私もそう思います。先ほど対策をお聞きしましたが、個々の窓口はあっても、本当に悩んでいる人の受け皿となっているとは言えない状況だと思います。改めて申し上げますが、自殺者の背後には10 倍の未遂者がいるとされ、その周りを取り巻く、少なくとも6人にはかりがたい心理的苦しみをもたらしていると言われています。本市においては、平成 16 年に 12 人です。推測ですが、市民の約 700 人以上の方が、身近な人の自殺で、影響を強く受けているということになります。先ほど取り上げましたが、「北海道いのちの電話」はボランティアで、24 時間相談を受け付けている組織ですが、複雑な内容の電話相談なので、なかなか電話がつながらなくて、スタッフも足りない状況だということです。本市において、行政として何らかの方策を立てることが必要だと思うのですが、市長のお考えを伺います。次に、乳がん、子宮がん検診についてですが、女性の特有の病気について、私が最近読んだ本にはこう書かれていました。我が国では、1年間におよそ3万 5,000 人の女性が乳がんと診断されています。これは、胃がん、大腸がんと並んで女性に最も多いがんの1つになります。乳がんの特徴は、40 から 50 代の女性に特に多く見られることです。例えば 45 歳から 49 歳の女性で胃がんと診断されるのは、年間に 3,000 人に1人なのに対して、乳がんは 1,000 人に1人と、約3倍のリスクがあります。また、40 歳から 50 歳の乳がん発生率は、この 20 年間で約2倍に増加しています。一方乳がんで亡くなる女性は1年間に1万人で、40 歳から 50 歳代の女性におけるがん死亡の 23%を占めており、この年代の女性にとって最も多いがん、死亡原因となっています。早期発見すれば治癒率が非常に高いがんでもあります。早期発見には定期的な検診が重要です。子宮がんは早期発見・早期治療が重要であり、初期段階では自覚症状のない場合が多いこの病気は、早期発見のためにも定期健診を受けることが、大変重要です。特に、子宮頸がんは早期に発見して治療をすれば、ほぼ 100%治るがんだと言えます。この短い文章の中に、早期発見が4カ所も出てきました。定期検診も2カ所ありました。先ほどの市長の答弁では、がん検診指針が改定されたということが隔年受診の根拠だと言われましたが、今私が読み上げたものからすると、随分と隔たりがあります。実際に私の周りでも、ご自身や身内が乳がん・子宮がんだったという人の方のお話を聞くと、隔年というのは間が空きすぎるとの不安を訴えてこられます。健康で、本当に予防のために検診を受けるという人にとっては、隔年受診でもいいのでしょうが、親族にかかった人がいて不安だからという人や、かつての検診で何らかの異常を指摘されていた人など、不安だからこそ検診を受けたいという市民には、一律に隔年だからと排除するのではなく、それを保障するのが当たり前ではないかと思うのですが、市長のお考えを伺います。次に、特別支援教育についてですが、先ほどのご答弁にもありましたように、幼児児童生徒一人ひとりの教育的ニーズを把握していく一方で、比較的新しい認識であるLD・学習障害、ADHD注意欠陥多動性症候群、高機能自閉症等の児童生徒に対しても、適切な指導及び必要な援助を行うとのことでした。私なりに調べましたが、いわゆる先ほど述べたLD、ADHD、高機能自閉症などの、いわゆる軽度発達障害と言われるこの障害が、中枢神経系の機能障害を原因とする、認知能力の機能不全が様々な症状や、行動上の問題を生じさせる発達障害だと言われているといいます。従来、扱いにくい子、学習効果が上がらない子、やたら手のかかる子、しつけができていない子としてくくられていた子どもに、新たな支援の手が伸べられようとしている理念には、当然賛成するものですが、まだはっきりとした姿は見えてきていないというのが実情のようです。教育工学の専門家である玉川大学の山口教授によると、教育界では学校の授業についてこられない学習不振児も、時間をかけてゆっくり教えればできるはずという考え方が、いまだに主流です。つまり、勉強のできる子とできない子の違いは、目標到達までにかかる時間の差だと考えられているのです。しかし、軽度発達障害とされている子には、情報処理や認知のスタイルに違いがあるのだという発想は、まだまだ一般の教師には定着していないと言わざるを得ませんと述べておられます。まさに、従来からの発想を転換させなくては、軽度発達障害の子らを本当に理解することはできないと思います。そのためにも、教職員の研修と、保護者地域への理解・啓発が欠かせないものとなっていると考えるものですが、先ほどおっしゃいましたが、教育長と私、ここでは同じ考えですが、例えば教職員の研修については、今までどのような研修をされてきたのか、今後はどうしていくのか、保護者や地域への理解・啓発はどのようにしていくのか、具体的な取組など計画されているのでしょうか、伺います。
答弁 市長 桜井道夫(市長は2010年6月まで)
吉岡議員の質問にお答えします。はじめに、平成8年度に行った耐震診断の結果及び改修費についてでありますが、新耐震設計基準を満たすためには、耐震壁の増設や打ち直し等が必要と診断されたところでありまして、耐震改修工事にかかる費用といたしましては、耐震診断時の概算見積もりで申し上げますと、市役所が1億 7,700 万円、市立美唄病院が 1,400 万円、市民会館が 4,800万円、恵風園・恵祥園が 700 万円となっております。耐震化についての今後の方針でございますが、小中学校及び避難施設など、公共施設の耐震化は非常に重要なことと考えておりますが、耐震診断及び耐震改修工事には多額の費用がかかることから、財政状況等を勘案しながら検討してまいりたいと考えております。次に、自殺予防対策についてでありますが、全国の年間自殺者が8年連続3万人を超える状況となりまして、国においては自殺対策基本法が成立し、自殺を単に個人の問題として片付けるのではなく、社会的に取り組むべき課題として位置付け、国や地方公共団体、医療機関、事業主、学校、NPO等が密接に連携して対策に当たる内容であると承知しているところでございます。また、自殺総合対策会議の設置や自殺対策大綱の策定等を予定しておりまして、今後このような国等の動向を踏まえまして、関係機関との連携や相談窓口の充実を図るなど、自殺予防対策を検討してまいりたいと考えているところでございます。次に、毎年検診を希望されている市民への対応についてでありますが、平成 16 年4月に改正されたがん検診指針を踏まえ、本市におきましては、医師である保険センター長を中心に検討を重ね、平成 17 年度から隔年実施に移行したところでございます。毎年検診を希望される方につきましては、検診受け入れ体制の課題もございますが、受診料を自己負担で受診していただくなど、今後検討してまいりたいと考えております。
答弁 教育長 村上忠雄(教育長は2008年6月まで)
吉岡議員の再質問にお答えを申し上げます。はじめに、特別支援教育にかかわる教職員研修についてでありますが、これまで各学校におきましては、中央教育審議会の答申や文部科学省作成のガイドライン等、また、道教委及び道立特殊教育センター作成の学習資料等を活用した校内研修を積極的に実施しているほか、昨年度は、道立特殊教育センターから講師を招き、講演会を開催するなどの取組を行ってきたところでございます。現在、市内小中学校では 12 校に、特別支援教育にかかわる校内委員会が設置されており、10 校ですでに学校内外の連絡調整を行うコーディネーター等の指名が行われているところでございます。今後につきましては、美唄市トータルマネジメント協議会の中心的な役割を担う美唄養護学校のコーディネーターや、空知教育局の特別支援教育担当指導主事でありますスーパーバイザーを各学校で活用するなど、より実効性のある取組を推進していく予定でございます。また、空知教育局で開催される校内コーディネーター養成研修や、全国指導者研修等の研修機会を活用し、教職員の資質の向上に努めてまいりたいと考えているところでございます。次に、保護者、地域に対する理解・啓発についてでありますが、広く保護者等に対して、理解・啓発を図ることは、障害への理解を深め、学校全体の協力のもとに障害のある児童生徒への支援を実施していくために大変重要であると考えており、道教委等の作成のパンフレットによる情報提供や、保健福祉部とも連携し、幅広く保護者等が積極的に参加できる機会の提供に努めていきたい、そのように考えているところでございます。