網走市議会 令和7年第3回定例会 2025年9月10日
介護保険について
2025年9月10日、網走市議会の一般質問で、村椿敏章議員が「介護保険について」質問し、健康福祉部長 結城慎二が答弁しました。
- 質問者
- 村椿敏章 議員
- 答弁者
- 健康福祉部長 結城慎二
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 村椿敏章
次の質問に移ります。次は、介護保険について伺います。昨年度2024年度の介護報酬改定は、全体で1.59%の増となりました。内訳は、処遇改善として0.98%の増、事業費として0.61%増となりました。一方で、2024年度の他の産業では、2から3%の賃上げが実現しています。今回の介護職員処遇改善では、全産業平均との賃金差7万円の差は縮まらず、介護職員の低賃金は依然と続いている状況です。そして、訪問介護サービスの需要と供給について伺いたいと思いますが、網走市介護保険事業計画では、2020年度の高齢化率は31.6%、65歳から74歳が5,689人、75歳以上が5,600人となっています。25年度の予想は35%(1.1倍)となります。35年には38.1%(1.2倍)、2045年には42.2%(1.3倍)となっています。介護保険事業計画の進捗状況では、介護度別の認定者数の実績が出ています。そこには、2018年度では1,795人が、23年度には1,874人と約4%増えています。しかし、要支援を除くと1,327人から1,443人となっていて、約9%の増加です。そこで何点か伺います。2024年度の要介護認定の介護度別の認定者数についてお示しください。そのうちの訪問介護の利用者数をお聞きします。推移がどうなっているのか伺います。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
要介護認定者と訪問介護利用者数の推移についてでございますが、令和7年3月末現在で、要介護1から要介護5の認定者は、第2号被保険者を含め、要介護1が396名、要介護2が450名、要介護3が252名、要介護4が203名、要介護5が169名、合計で1,470名となっております。そのうち、訪問介護利用者は278名となっており、認定者に対する割合は18.9%となります。過去3年間の要介護認定者に対する訪問介護利用者の割合は、令和5年度末が283人、19.2%、令和4年度末が308人、21.0%となっており、減少傾向にあります。
質問 村椿敏章
わかりました。訪問介護を担うヘルパーの高齢化によって、サービスを提供する供給が追いつかないとの声を聞きます。ヘルパーの人数と推移について伺います。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
訪問介護事業所の指定・指導については北海道が行うこととなっておりますので、市では詳細なヘルパー数の推移は把握できておりませんが、令和7年8月1日現在のヘルパー数は全5事業所の合計で、常勤換算法で44.1人となっており、全体として減少傾向にあるものと認識しております。
質問 村椿敏章
これは常勤換算で見ないと駄目なのでしょうか。何人ヘルパーがいるかということははっきりしてないのですか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
実人数でいきますと83人になります。
質問 村椿敏章
非常に少ないなと思ったものですから確認させてもらいました。ヘルパーの高齢化が進んでいるということを先ほど言いましたけれども、そのことについて市はどのように認識しているのか伺いたいと思います。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
実際の年齢構成の詳細は調査しておりませんが、事業所等との話の中ではそういった状況も伺っております。
質問 村椿敏章
ヘルパーの場合、やはり身体介助など大変重労働というところがあります。一人で行かなければいけないという部分もありますから、高齢化というのは大変だというふうに話を聞いております。ある事業所では最高齢者が75歳、若い方では40歳代ということで、非常に事業所では苦しんでいるというふうに聞いております。ぜひ市としてこの部分について調査していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
訪問介護事業所の皆様とは、アンケートを行ったり定期的に意見交換を行っておりますので、その中で実態を把握してまいりたいと思います。
質問 村椿敏章
引き続き、それを含めて調査していただきたいと思います。次の質問に移ります。介護保険制度における訪問介護職の位置づけについて聞きたいと思います。介護保険制度において、施設がたくさんあって、貯蓄もたくさんあれば施設に入居することはできますが、財政的に苦しいのと、それから、施設を増やせば介護保険料が高くなる介護保険制度の性格がありますから、ぎりぎりのところでやっている、入りたくても入れない状況が続いているというのが現状だと思います。そうした中で介護が必要になったときに、最初に考えることは、家にいて生活の援助をしてもらえる訪問介護であり、重要な役割を果たしていると思います。市として、どのように認識しているのか伺います。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
訪問介護の役割につきましては、議員お見込みのとおり、介護保険制度の中核をなすサービスとして、利用者がその人らしく、尊厳を保ちながら在宅で生活するための重要な役割を担っていただいていると認識しております。
質問 村椿敏章
そうです。中核をなしている訪問介護は本当に大事であり、介護の入り口ともいえる事業だと思います。やはり高齢者はここがしっかりしていなかったら不安だと感じるのではないでしょうか。次に移ります。昨年4月、介護報酬改定で一定の改善がありました。賃金が若干上がったものの、他の業種と比べると依然として賃金の開きがさらに広がりました。これは先ほど言ったことと同じですが、そのほかにこの改定で唯一引き下げられたのが訪問介護の基本報酬です。昨年、訪問介護報酬の引下げによる影響について質問しておりますが、一つは、市が言うのは処遇改善加算が手厚い設定だという認識でした。また、特に事業者からはその影響について声は届いていないということでした。あれから1年が経過し、処遇改善加算の状況、訪問介護報酬引下げによる影響についての認識を伺います。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
まず、処遇改善加算の状況についてでございますが、加算率24.5%の処遇改善 加 算 Ⅰ を取 得 し て いる 事 業 所 が二 つ 、 加 算率22.4%の処遇改善Ⅱを取得している事業所が3事業所となっており、市内全ての訪問介護事業所において取得しているところでございます。次に、訪問介護事業所における介護報酬引下げの影響についてでございますが、市内全事業所における報酬改定前の令和6年3月と、報酬改定後の令和6年4月から令和7年5月の月平均の給付実績を比較しますと、4.2%のマイナスとなっておりますが、市内5事業所のうち4事業所は改定前の報酬とほとんど差がなく、残る1事業所はヘルパーの退職とヘルパーの勤務時間の減少による介護報酬の減とお聞きしておりますので、市内においては報酬改定による大きな影響はないものと認識しております。なお、現在、市内各運営法人に対しアンケート調査を行っており、改めて運営状況や課題の把握を行うとともに、引き続き、訪問介護事業所を訪問し、意見交換を行って、それにより必要な情報を把握してまいりたいと考えております。
質問 村椿敏章
ぜひ状況を確認していただきたいと思います。次の質問に移ります。この1年間で訪問介護事業者は増えているのか減っているのか、もし減っているとしたら、事業廃止の理由についても伺います。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
直近1年間における訪問介護事業者数につきましては、新たに開設された事業所はございません。逆に、令和7年1月末に1事業所が廃止となったことから、市内の訪問介護事業所数は現在5事業所となっております。廃止の理由につきましては、当該事業所より運営基準を満たす人員の確保が困難になったとお聞きしております。なお、この廃止となった事業所の利用者及び職員は、市内の別法人が運営する訪問介護事業所で利用及び雇用を継続していただいておりますので、廃止による影響はないものと考えております。
質問 村椿敏章
そういうふうに1事業所が減ってしまったということです。大変なことだなとは思いますが、その後の人員、利用者の受入れとかはされているということですから、そこでは影響はなかったのかなと思います。ただ、全国的に訪問介護事業所が減っております。東京商工リサーチの集計によると、今年の1月から6月の上半期で訪問介護倒産件数は45件、昨年同月比は5件でした。倒産理由は、介護報酬引下げ、利用者減による売上不振が38件と全体の8割を占めたといいます。地域別に見ると、東京都では6件、和歌山県5件、兵庫県4件、続いて北海道の3件だったといいます。この状況が続くならば、介護事業が崩壊に向かってしまうことが懸念されます。この状況は網走市だけではなく、どの自治体も同じ状況だと思います。オホーツク管内の市町村と協議などをしていると思いますが、どのような協議がされているのか伺います。特に大空町では訪問介護事業所はなくなっています。どのような協議がされているのか伺います。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
介護事業に対するオホーツク管内市町村との協議についてでございますが、まず網走市が指定しております認知症型グループホームや小規模なデイサービスなどの地域密着型サービスを近隣市町村の被保険者が利用する場合は、介護保険法に基づき市町村間での協議を行っておりますが、訪問介護を含めたそのほかのサービスは他自治体の事業所の利用が可能でありますことから、利用に当たって自治体間での協議は行ってはおりません。また、議員のお示しの大空町で訪問介護事業所がなくなっているというお話でしたが、私どもの把握している状況では、大空町には一つ訪問介護事業者が存在していると考えております。
質問 村椿敏章
あるということなので、報道では大空町のはなくなっているというようなものがありましたので、そういうふうに認識していましたが、間違っていました。わかりました。各まちとの協議はしていないということですけれども、やはり訪問介護事業所が減り続けていくというのは大変なことですから、これを各まちと協議しつつ、そして国にもしっかりと声を上げていくという必要があると思いますけれども、その点についてはどうでしょうか。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
それぞれのまちの訪問介護事業所におけるヘルパーの確保であるとか、先ほど申し上げましたとおり他自治体の事業所を利用することができますけれども、そのまちまちのヘルパーの確保はやはりそのまちまちで取り組まれることであって、例えばその取組の共有とかというのはあるかもしれませんけれども、それを管内全自治体で協議して具体的に何かをするということにはつながらないのかなというふうには思いますので、今後も、情報交換はあると思いますけれども、制度利用に当たっての具体的な協議というのは、先ほど申し上げた形になろうかと思います。また中央要請につきましては、オホーツク圏活性化期成会を通じて介護保険制度の安定的な運営対策の充実に向けてということで中央要請を行っているところです。
質問 村椿敏章
ちょっと理解しづらいですが、地域において訪問介護事業所というのは本当に大事だと思います。今回の介護報酬改定で訪問介護事業所の報酬が引き下げられたというのは、それまで高いと言われているのが、都市部では集合住宅に入っている方が、また、近くに密集していますから、移動もほぼない状況で、そういうところで介護報酬が高いということで下げられたわけです。でも、地方もこれと同じように下げられているわけですから、地方は地方からその声をしっかりと上げなければならないと思います。もう一つ。そういった中で、この訪問介護報酬引下げで訪問介護事業所の経営が危機的な状況になっている中で、岩手県宮古市では今年の6月議会で、赤字の事業所に対する支援金給付のための補正予算2,709万円余り、24、25年度分ですが、これを可決して、7月から申請を受け付けたと新聞赤旗に掲載されておりました。網走市は、訪問介護事業所の実態を早急に把握し、損失分について支援すべきと考えますが、見解を伺います。
答弁 健康福祉部長 結城慎二
事業所の状況につきましては、これまでも報酬改定の翌年度や介護保険事業計画策定時においてアンケート調査を実施しておりまして、加えて定期的に訪問介護事業所等を訪問して意見交換を行っておりますので、それにより必要な情報の把握に努めてまいりたいと考えております。また、損失に対する支援でございますが、網走市の訪問介護事業所において、報酬改定による影響は先ほど申し上げましたとおり大きな影響はないと認識しておりますので、現時点におきまして、訪問介護事業所に特化した支援については実施する考えはございません。
質問 村椿敏章
先ほど聞き取りもしていると言いましたけれども、やはり私も事業所を訪問して聞き取りをしました。ある事業所では、令和6年度は500万円以上の赤字、またある事業所では400万円以上の赤字になっていると聞きました。そして訪問介護事業の場合、8割以上が人件費だと聞きました。そう考えた場合、今回の処遇改善加算によって、職員の給与を上げるということになると思うのです。そうすると、残っていくヘルパーも多くなるかもしれませんが、一方で、介護報酬が下がれば、事業所はヘルパーに渡すお金は増やしていく。だけれども事業所には介護報酬が減って、赤字経営となってしまうのではないのかなと私は考えます。影響がないとは決していえないと思います。この状況が2年も続けば倒産に追い込まれかねないという声もあります。しっかりと事業者に聞き取りをして、実態をつかむ必要があると思います。先ほど、実態をつかむということでしたので、この質問についてはここで終わります。