みんなの議会

網走市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月13日

働き手不足、人材不足について

2023年12月13日、網走市議会の一般質問で、石垣直樹議員が「働き手不足、人材不足について」質問し、観光商工部長 伊倉直樹、農林水産部長 川合正人が答弁しました。

質問者
石垣直樹 議員
答弁者
観光商工部長 伊倉直樹、農林水産部長 川合正人

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 石垣直樹

-登壇- 希政会の石垣です。通告に従い一般質問をさせていただきます。今回は、働き手不足、人材不足について質問いたします。市内企業、漁業関連、農業関連など、どこに行っても言われるのが「働く人がいないか」という言葉です。恐らく多くの皆様も言われているかと思います。少子化、高齢化に伴い、労働者人口の減少は歯止めがかかることなく続いております。総務省統計局、労働力調査年報「就業状態の動向 」 に よ り ま す と 、 労 働 力 人 口 は 2022 年 で 平 均6,902万人、2021年に比べて5万人の減少。男女別に見ると、男性は3,805万人、22万人の減少。女性は3,096万人と16万人の増加。また、15歳から64歳の労働力人口は2022年平均で5,975万人と、2021年に比べて6万人の減少となっております。労働力人口の推移を見てみますと、男女合計で2012年6,565万人、2022年で6,902万人と2012年から2022年までで337万人増加しております。男女別で見ると、男性は2012年までで3,796万人、2022年では3,805万人、10年間で9万人増加。女性では2012年2,769万人、2022年は3,096万人と327万人が増加しております。女性の働き手が大幅に増えている一方、男性の労働力人口は実は微増している。2022年時の労働者人口はトータルで前年比5万人の減少という結果になっております。ここで注意しなくてはならないのは、就業状態の基本集計においては15歳以上で集計され、労働力人口と非労働力人口に分かれます。労働力人口はさらに、就業者と完全失業者に分かれ、さらに就業者では従業者と休業者に分かれるという複雑な統計でございます。結論を申し上げると、労働力人口は2012年から比べて増加している。337万人増加。これが総務省統計局の調べでございます。しかし、私が感じ、聞き伺うところによりますと、働く人は減っていると感じます。国の統計では、女性の働き手が増えたことで増加傾向にある。これは都市部と地方の実情が異なることが考えられるかと思います。そこで質問いたします。市内企業、水産業、農業その他企業、産業の働き手、人材の過不足状況について、網走市の認識をお示しください。

答弁 観光商工部長 伊倉直樹(観光商工部長は2024年12月まで)

網走公共職業安定所が発行しております雇用月報ネットインによりますと、網走管内の令和5年9月の有効求人倍率は1.15倍で、前年同月比で0.22ポイント低下している状況となっております。令和4年12月の同倍率1.47倍と直近の倍率を比較しますと、全体としては数値上求人数と求職数のバランスが人手不足の観点からは改善傾向にあると考えられるものの、有効求人、求職種別状況によると、事務職の倍率が0.59倍、軽作業の倍率が0.31倍と求職者に対する求人数が少ない一方、専門技術は3.41倍、サービスが2.60倍、生産工程が2.97倍、輸送・運転が2.04倍となっているなど、業種によっては求人数に対して求職者が大幅に不足している状況にあります。各分野別の状況といたしましては、水産業では漁業で慢性的な人手不足となっており、ホタテ稚貝作業におけるアルバイト人員の確保や各種漁業操業船の乗組員の確保に不足が生じていると聞いております。農業においては、作付時期や収穫期など農繁期において人手が必要とされており、網走市においては東京農大の学生が大きな役割を果たしてきましたが、コロナ禍において東京農大の学生をはじめ人材確保に苦慮する状況となっておりました。このような中、JAにおきましては、新たにスマホのアプリで仕事の募集や応募ができるデイワークの活用により人材確保を行う取組も進められております。介護分野においては、本年実施した第9期網走市介護保険事業計画策定に係る事業所向けアンケートで、現在の職員の過不足状況について「大いに不足」と回答した法人は全体の10.5%、「やや不足」と回答した法人は全体の63.2%、合計で73.7%の法人が不足している状況と回答しております。一部の事業所では人材不足により、利用者の受入れの制限を行っていた例もあり、このままの状況が続くとサービス提供への影響が危惧されるところです。看護職につきましては、8月に実施した看護師確保に関する市内医療機関向けアンケートで、約4割の医療機関が「看護師が不足している」と回答しており、この状況が続くと、安全な医療の提供ができなくなるおそれや、労働環境の悪化、業務負担の増大による離職など悪循環につながるおそれがあると危惧をしております。このように、様々な業種、業態で市内においては人材不足が顕在化していると認識をしております。

質問 石垣直樹

ありがとうございます。厚生労働省が令和5年1月27日に発表した報道資料によると、令和4年10月末現在、外国人雇用状況の届出状況をまとめております。外国人労働者数は約182万人と過去最高を更新。ちなみにこの数値は令和4年10月末時点で事業主から提出のあった届出件数を集計したものとなります。一つ、外国人労働者数は1,822万725人で、前年比9万5,000人の増加、届出が義務化されてからの過去最高を更新しているそうです。二つ、外国人を雇用する事業所数は29万8,790事業所。三 つ 、 国 籍 別 で は 、 ベト ナ ム が 最 も 多 く 46 万2,000人、次いで中国38万5,000人、最後にフィリピン20万6,000人の順となっておるそうです。四つ、在留資格別では、専門的・技術的分野の在留資格が47万9,000人、前年比8万5,000人の増加。特定活動では7万3,000人、前年比7,400人の増加。一方、技能実習では、34万3,000人と前年比8,534人が減少している結果だそうです。ちなみに、産業別外国人労働者数を見ると、製造業が最も多く全体の26%を占め、対前年比増加率を見ると、医療・福祉が28%となっております。さきに述べたとおり、外国人労働者数は国籍別に見ると、ベトナム、中国、フィリピンの順ではございますが、対前年比増加率の高い国を見ると、インドネシア2万5,000人、ミャンマー1万2,000人、そしてネパール1万9,000人と増加しております。働くことを目的とした在留資格、通称就労ビザは16種類の在留資格があり、「技術・人文知識・国際業務」「特定技能」「技能実習」「介護」、その他「企業内転勤」「経営・管理」など様々なものがございます。そこで伺います。市内における、いわゆる就労ビザ、特定技能や技能実習生の状況について、どのような状況か。また、今後の見通しについて何かあればお示しください。

答弁 農林水産部長 川合正人(農林水産部長は2023年12月まで)

市内における就労ビザ、特定技能や技能実習生の状況についてでありますが、11月30日現在の住民基本台帳のデータによりますと、就労ビザ在住者が55名、技能実習生が226名、特定活動が9名、特定技能1号が88名の合わせて378名となっております。今後の見通しについてでありますが、近年の状況を見ますと、技能実習制度の今制度改革が進められているところでもありますので、技能実習生が減少傾向にありまして、今後特定技能1号が増加傾向となっております。今後も特定技能による在留者が増加していくというふうに思っております。

質問 石垣直樹

ありがとうございます。特定技能の在留者が今後増える見込みだということをお示しいただきました。都道府県別の事業所別規模の外国人を雇用する事業 所 の 状 況 を 見 る と 、 東京 都 が 25 % 、 愛 知 県 が8%、大阪が7.8%となっております。都市部でさえ、外国人労働者が必要不可欠ということを示しております。都市部のコンビニに行くと、海外の方が店員をしているということは既に当たり前の光景となっております。都市部でさえそのような状況でありますから、地方も今後そうなる可能性が重々あるかと思います。現在、網走市においては、東京農大の学生が貴重な働き手となっております。漁業におけるホタテ稚貝業者の方は、農大生がいないと回らないとおっしゃっております。漁業だけではなく、ビート時期の農家さんにおいても、はたまた飲食業においても農大生のアルバイトがいないとお店を回すことが難しいのが実情です。一次産業や飲食業を農大生が支えている現状となっております。そこで、次に伺います。働き手不足、人材不足のため、現在網走市が実施している施策についてお示しください。

答弁 観光商工部長 伊倉直樹(観光商工部長は2024年12月まで)

現在市では、人口減少社会における労働力不足の中、女性や高齢者の就労を支援する事業を行い、人材確保に向けた取組を進めております。また、若者の就業定着を促進するため、市内事業所に新たに就職した若者に奨励金を交付しているほか、高校生を対象とした地元企業合同説明会を開催し、学生をはじめとする若者の就業定着にも力を注いでいるところでございます。このほか、市内のバス会社及びタクシー会社に対し、運転手の免許取得や働きやすい職場の環境改善に取り組む経費の一部支援、市内の建設業者に対する研修受講料等の補助、職場環境の改善に係る補助、特定技能技術機関を卒業後、網走地域において建築関連の業務に従事しようとする方に対する修学資金の貸与など、技術者、技能者の人材確保、職場定着を図っているところでございます。さらに、水産加工の分野では、人材不足の課題解決の一つの方策として、外国人技能実習生の技能評価試験受験料の助成や、入国時研修を実施するための会場使用料の助成も行っております。今後も引き続き、関係団体との連携、協議の下、様々な角度から最適な支援の在り方を検討してまいりたいと考えてございます。

質問 石垣直樹

ありがとうございます。様々な施策を実施しておりますが、その中で建設技能者等地域定着推進事業というのがございます。こちらは、技能技術取得機関修学者に対して、修学支援として月5万円、年間60万円を最低2年間貸与し、卒業後、網走地域において建設関連の業務に3年以上従事する方については返済免除という施策。これは令和5年度の重要施策の一つですが、なかなか攻めた施策だと高く評価しているところでございます。しかしながら、民間の現場においてはもっと先を行く事例がございます。その一つに、株式会社おてつたびが行っているウェブサイト「おてつたび」というものがございます。様々な地域へ旅行に行き、その地域でお手伝いをする、働く、そこで対価を得るのと同時に地域の人とお手伝いを通じた交流により、その地域を知っていただく、地域に入り込むというものでございます。実は網走でも、農家さんの繁忙期に旅行を兼ねて網走に来て農作業を手伝い、長期滞在をしている方がいます。このように、観光旅行をしながら地域で働いてもらう。そして、地域の人との関わりを深めていただき、働き手不足、人材不足の網走にとって、これは一つの解決策になり得るかと思います。そこで伺います。市民の交流による労働者の受入れについて、網走市の認識とお考えをお示しください。

答弁 観光商工部長 伊倉直樹(観光商工部長は2024年12月まで)

市民との交流による労働者の受入れにつきましては、慢性的、継続的な人手不足が当市のみならず全国的な課題である中、新たな選択肢として期待をしているところでございます。議員お示しのおてつたびアプリは、地域の短期的、季節的な人手不足事業者と地域に興味がある若者をマッチングするウェブプラットフォームで、旅行先で働くことにより、旅行者は金銭を得る、様々な体験ができる、地元との交流を持てるほか、受入れ側はスポットではあるものの働き手を確保できるといったメリットが挙げられるところです。また、旅行先での一時的な仕事にとどまることなく、移住の契機につながることも期待が持てるところです。先ほど農業分野での人材確保としてお話をしましたスマホアプリデイワークでは、本年4月から5月にかけて、網走市内の営農集団において延べ約120名の応募があり、11月にはこの雇用者への直接の依頼で人員が足りる状況となったほか、別の営農集団でも11月7日から23日の延べ112名の募集が僅か1日、2日間で埋まるなど、ウェブを通じた雇用確保は時代に即したものとして今後一層そのニーズは高まるのではないかと思っているところでございます。働き手不足への対応としましては、デジタル化の推進、女性やシニア層の掘り起こしなど、多角的な対策が求められ、変容し続ける新しい働き方のトレンドを常に捉えつつ、網走に来られた方が観光や市民との交流などを通じて働いてみたいまちとなることで、旅行中のスポットロード、ひいては移住につなげるよう、引き続き研究してまいりたいと考えております。

質問 石垣直樹

すばらしい取組だと思います。本当の意味での交流人口の拡大につながっているものと存じます。網走市内には過去において、コロナ禍でホタテの稚貝放流に人手が足りないと。そこで網走と花火大会で関わりのある大曲の花火職人さんが手伝いに来たという事例もございました。私は、網走市が主導、支援して人手が必要な時期に、観光をしながら網走で働き、地域の人と交流していただく、その交流から「また来年も来るね」ですとか「網走が好きになった」、このような好循環が生まれ、地域の働き手不足解消と観光業の発展の一助になればと思っております。次の事例ではございますが、御存じの方も多いかと思います。ネパール人の男性が網走でお店を経営しています。この方はホテルのサービスを学ぶために網走に来られた方です。網走市内でホテルで働きながら、網走が好きになり、網走で飲食店を起業されました。現在は道内9店舗を経営されており、ネパールから就労ビザで料理人を招き、本格的なネパール・インド料理がお手頃な値段で食べられると人気を博しております。この方が今に至るまで、多くの網走の方が彼と交流を持ち、支えてきました。ネパールという国は7割の方が働いていないそうです。そして、4割の方がネパールを出て海外で外貨を稼いでいる、後発開発途上国であります。中国とインドに挟まれ、インドと近い文化圏のエベレストを有する国であります。網走市民の一部では、彼とのつながりにより、ネパールに対する親近感は高いものがあります。この民間で生まれたつながりを網走市が協力し、より強固なものとして広げていく。ネパールの方々が海外の働き先として選ばれる網走となる。行く行く来網される方が増えてくれば、衣食住等の支援を自治体で行うですとか、就労ビザで来られる方はあまり日本語を学んでこられておりません。であれば、日本語の学習支援を自治体で行うなど、様々な支援ができるかと思います。このように市民の中で培われた他国との友好関係を自治体がサポートし、友好関係をさらに広げ確実なものとし、行く行くは働き手として来ていただく。このような事例、市民の中で生まれた他国との友好関係について、網走市の見解と認識をお示しください。

答弁 観光商工部長 伊倉直樹(観光商工部長は2024年12月まで)

働き手を探している側は一次産業をはじめとするそれぞれの職種で、繁忙期と閑散期があるなど、人手が足りない時期が限定的な場合も考えられる一方、働き先を探している側から見ると、働きたい時期、時間、場所、職種など、それぞれの生活、考えに合ったワークスタイルがあることから、双方のニーズを把握した上でのマッチングが大事だと思われます。ネパールの方の事例は、参考になるお話であり、外国人に限ったことではございませんが、網走を訪れ市民との交友関係を持たれた方が、住んでみたい、働きたい、働きやすいと感じていただけるよう、多種多様なツールを最大限活用するとともに、様々なネットワーク、友好関係を構築し、当市にとって最適な支援、情報発信等の方法を当事者の皆さんと研究してまいりたいと考えてございます。

質問 石垣直樹

非常に期待しております。今後の網走のためにもぜひとも力強い取組をお願いいたします。終わります。

出典:網走市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月13日 議事録 PDF(102ページ) 間違いを知らせる