小樽市議会 令和8年第2回定例会 2026年6月15日
国勢調査の結果と人口、人材不足問題について
2026年6月15日、小樽市議会の一般質問で、中鉢淳二議員が「国勢調査の結果と人口、人材不足問題について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 中島正人が答弁しました。
- 質問者
- 中鉢淳二 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 中島正人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 中鉢淳二
国勢調査の結果と人口、人材不足について質問させていただきます。昨年、総務省が行った国勢調査の速報結果や厚生労働省の行っている人口動態統計が公表され、北海道の人口が500万人を割り込み、道都札幌市にあっても人口が減少し、都市部においても本格的な人口減少局面へと入った印象を持つ結果でありました。高市早苗総理大臣も調査開始後、過去最低の出生数を受け「静かなる有事」と表現しました。少子化は、数十年にわたりこの国の課題とされておりますが、なかなか改善には向かっておりません。国勢調査は自治体の定点観測のようなものであり、今までの調査結果の蓄積もあり、市政に大きく反映できる材料となると思いますが、国勢調査の速報値はどのような項目が公表されているのか、お尋ねいたします。市役所正面入り口に掲示されている本市の人口の桁数が一つ減ってしまうのを危惧しておりますが、本市の直近10年の人口減少について、社会動態と自然動態の傾向をどのように捉えているのか、お尋ねいたします。前回の調査は、令和2年の調査であり、新型コロナウイルス感染症流行の期間でもありました。本市観光業を中心に、それらを遠因とする産業が大きなダメージを受けたタイミングでありました。国勢調査の中には従業地を尋ねる質問項目がありますが、速報値にその項目が含まれていない場合、前回の令和2年と前々回の平成27年とで、本市を従業地としている人数と、その中で本市を居住地としている人数、加えて本市を居住地として本市以外を従業地としている人数をそれぞれお示しください。それらの数字が今後どのように推移すると考えているのか、見解もお尋ねいたします。交流人口、関係人口については増加傾向にあると思います。人を連れてくることも大事ですが、出生数の減少、労働人口の流出を防ぐことが前提であり、さきに人材不足についても触れましたが、どの業界でも人材不足で、最も深刻な人材不足は生まれてくる子供自体なのだと思います。そこで、直近5年の出生数をお示しください。第三期小樽市子ども・子育て支援事業計画を見ておりますと、生涯未婚率の推移が掲載されておりました。令和2年の数字で男性が32.6%、女性が24.6%とあります。現在は、私もそれに含まれるわけですが、どちらも男性で全国平均と全道平均から6.9ポイント、女性は全国平均から8.2ポイント、全道平均から5.4ポイント高くなっております。また、合計特殊出生率の数値も低下傾向にあります。高齢化の中でこの若者世代の数値は、本市の人口対策にとって重要視すべき数値であり、婚姻の低下は一般的に少子化につながるものと考えますが、この数値の背景にはどのような理由が考えられるのか、お尋ねいたします。少子化を改善するための施策にはどのようなものがあるのか、お示しください。人口問題について出生数や婚姻も関わるものと思います。それらを経験した職員の皆さんの意見も重要ですが、未婚や子育てを経験していない職員の皆さんの意見こそ強く反映されるべきとも考えますが、実態はどのようになっているのでしょうか、お尋ねいたします。次に、探究的な学習と職業体験について質問いたします。次に、子供を市外に流出させない取組ですが、5月28日の北海道建設新聞の記事で「後志トンネルの現場見学小樽未来創造高校1年生130人」という記事を見ました。総合的な探究の時間「小樽學」の一環で、天神工区にて現場を見学し、工事概要や工法などの説明を受けたそうであります。地域の置かれている状況を理解し、建設業に関心を持つよい機会になったと思います。本年、小樽市銭函工業協同組合は50周年を迎え、10月に組合の事業者十数社に職業能力開発大学校を加え、組合企業の認知度向上を図ることを目的とした「ものづくりの楽しさ」を体験してもらうイベントを行うということであります。こちらも地域の事業者とその仕事内容を知り関心を持ち、今まで触れたことのない職業を知ることで、職業観のようなもののきっかけ、または醸成などに役立つものだと思います。しかし、NPO法人小樽職人の会では、市内事業者10社が紋章の刷り込み、和菓子作り、ステンドグラス製作、木工、金箔貼り、染色などで制作体験の機会を提供していますが、お話をお伺いすると、製作体験は市外、多くは道外の小樽市に修学旅行などで訪れる学生で、地元の学生の利用はほとんどないという実情もあるようです。小・中学校における探究的な学習は、主に総合的な学習の時間における探究的な学習で行われるようでありますが、教科書では得られない児童・生徒たちが疑問を持ち、問題を見つけ、課題を設定し、解決に向けて行動を起こすための学びの在り方を指します。生徒が主体的に自身で情報収集し、分析、考察し、課題解決へとつなげるもので、そのテーマは地域社会の課題、環境問題、多文化共生など幅広い分野に及ぶようであります。探究的な学習のテーマを地域についてとすれば、地域を学び、郷土愛を育むきっかけになるものと考えますが、道立、私立の高校の事例は多く見られる一方、小・中学校での事例はあまり見ることができません。そこでお聞きします。市内の小・中学校での現在の探究的な学習の取組では、主にどのようなテーマで行っているのか、お尋ねいたします。文部科学省が令和12年の学習指導要領改訂に向け進めているものでありますが、学ぶ者にとっても教える側にとってもテーマの幅が広く質の高い学びになるとは思いますが、教科書で教える学習との違いに戸惑い、苦労される部分もあろうかと思います。探究的な学習の課題と意義についてお尋ねいたします。また、いろいろな企業や職業を知るきっかけとして職業体験があり、小樽市で働き小樽市に住み続けることにもなろうかと思いますが、職業体験を小・中学校単位で取り組んでいる事例があれば、その事例を御紹介ください。小樽商工会議所の方にお聞きしますと、地元への就業率も課題としてありますが、定着率も低いという問題意識を持っておられました。早い段階で職業を知り、その仕事内容、求められるスキルや適性、資格などを知ることがミスマッチからの離職を防ぎ、定着率につながるものと考えます。この項最後に、市では今後、若者の地元定着に向けてどのように取り組んでいる考えなのか、お示しください。第3項目の質問を終えます。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、国勢調査の結果と人口、人材不足問題について御質問がありました。初めに、国勢調査等の分析と人口減対策についてですが、まず、令和7年度国勢調査の速報値につきましては、総務省統計局が、本年5月29日に総人口、男女別人口、世帯数の4項目を公表したところであります。次に、人口動態の推移につきましては、社会動態については、10年前は年約800人だった社会減が、直近4年間では年200人台にまで抑制されてきておりますが、年代別では20歳代の若い世代、地区別では札幌市への転出超過が依然として大きいことから、この抑制が課題であると考えております。自然動態については、少子高齢化の進展により、自然減が年々拡大傾向にあり、子育て世代人口の減少と低い出生率が続いていることから、この改善が課題であると考えております。次に、国勢調査における従業地集計結果につきましては、平成27年と令和2年の結果で申し上げますと、本市を従業地としている人数は5万3,134人から4万7,512人へ5,622人の減、そのうち本市を居住地としている人数は4万1,516人から3万5,873人へ5,643人の減、本市を居住地とし、市外を従業地とする人数は8,625人から8,172人へ453人の減であります。また、令和2年の調査はコロナ禍であったことや、令和7年の速報値には該当項目が含まれていないことから、現時点で今後の推移を見込むことは難しいと考えております。次に、直近5年の出生数につきましては、令和3年が417人、令和4年が385人、令和5年が357人、令和6年が311人、令和7年が309人となっております。次に、合計特殊出生率の低下傾向につきましては、様々な要因があるものと認識しておりますが、本市が令和5年に実施した調査においては、実際の子供の人数が理想の人数より少ない理由として、子育てや教育にかかる費用が高いという回答が最も多かったことから、経済的負担が理由の一つとして挙げられます。次に、少子化を改善するための施策につきましては、若い世代の方々が、子供を産み、育てたいと望んだ場合に、安心して実現できる環境をつくることが必要だと考えております。そのため、本市では、これまでも保育料や放課後児童クラブの利用手数料、子供の医療費などの家計負担の軽減のほか、ウイングベイ小樽に、おやこの集いの場を開設し、子供の居場所の充実を図るなど、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を行ってきております。今年度からは、5歳児健康診査を開始したほか、保護者の就労要件を問わずに保育所等を利用できるこども誰でも通園制度を開始したところであります。次に、未婚や子育て経験のない職員の意見反映につきましては、職員提案制度を活用し、幅広い職員から提案を受け、事業の担当部署において検討を行った経過はあるものの、現時点で実施に至ったものはありません。次に、探究的な学習と職業体験についてですが、若者の地元定着につきましては、本市の企業が十分には知られておらず、就職先の選択肢に挙がりにくいことが大きな課題であると認識しております。そのため、市内の高校、大学などの教育機関と連携し、小樽ジョブナビや合同企業説明会などを通じて生徒や学生の皆さんに市内企業の魅力を知ってもらい、興味を持った企業の方のお話を直接聞く機会を設けることや市内企業を見学するバスツアーなどを通じて、実際に企業を訪問し、働く現場を体験してもらう取組を、内容の工夫や充実を図りながら引き続き実施することで、若者の市内企業への就職を後押ししてまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 中島正人
中鉢議員の御質問にお答えいたします。ただいま、国勢調査の結果と人口、人材不足問題について御質問がありました。探究的な学習と職業体験についてですが、初めに、小・中学校での探究的な学習の主なテーマにつきましては、小学校では地域の自然や歴史、産業、福祉などをテーマに工場や福祉施設を見学して調べる活動を行っております。中学校では、観光や医療、保育など、自己の将来を見据えたテーマを設定して、職場訪問や職業体験を行っております。次に、探究的な学習の課題と意義につきましては、児童・生徒が自らの学習テーマを設定することや、必要な情報を収集し分析することのほか、他者に分かりやすく伝えることの難しさなどが課題であると認識しております。探究的な学習の意義については、児童・生徒が実社会の中から問いを見いだし、情報の収集力や分析力、表現力を培うとともに、主体的、協働的に取り組む中で、互いのよさを生かしながら、積極的に社会に参画しようとする態度を養うことになると認識しております。次に、職業体験を小・中学校単位で取り組んでいる事例につきましては、小学校では、工場や店舗の見学を通して、働くことの楽しさや仕事のやりがいなどを学ぶとともに、車椅子や視覚障害の疑似体験を通して、共に支え合う福祉の仕事などを学んでおります。中学校では、販売店や飲食店での接客体験などを通して、他者への気配りやコミュニケーション能力の大切さを実感するとともに、公共機関や医療機関での作業体験などを通して、社会への貢献について学んでいる事例があります。