みんなの議会

網走市議会 令和4年第4回定例会 2022年12月13日

2項目めの防災対策について

2022年12月13日、網走市議会の一般質問で、永本浩子議員が「2項目めの防災対策について」質問し、企画総務部長 秋葉孝博、健康福祉部長 桶屋盛樹が答弁しました。

質問者
永本浩子 議員
答弁者
企画総務部長 秋葉孝博、健康福祉部長 桶屋盛樹

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 永本浩子

それでは、次の質問に移ります。2項目めの防災対策についてお伺いいたします。本年9月に潮見コミセンで行われた町内会活動活性化支援セミナーに、地元町内会の幹事長として会長とともに参加させていただきました。講師は日本赤十字北海道看護大学災害対策教育センターの根本昌宏教授でありました。「あたりまえの毎日を安全に健康に暮らすために~胆振東部地震から4年~」というタイトルで、大変示唆に富んだ内容でした。その中で、「実効性のある防災の壁」になっているものとして「想像力の欠如」「無関心」「利己心」「認識の不足」の四つの壁があり、特にこの辺は「ここは災害が少ないからね」という人が多いけれどもそうではない、地震は一日に小さいものを含めると300回、1か月で2万回も起きており、網走沖でも起きている。千島海溝の巨大地震が起きれば釧路では20万人のうち半分の10万人が死亡すると言われている。網走も津波は来ないかもしれないが震度5以上の地震は来ると言われています。四つの壁の中でも特に「認識の不足」を克服することの重要性が指摘されました。そして、同じテーブルでディスカッションしたある町内会長さんが、津波のときの避難場所と地震や土砂崩れのときなど災害の種類によって避難場所が違う場合があることを知らなかったことに大変驚きました。帰り道、地元の町内会長と「うちの町内会でもハザードマップや防災ガイドブックを持ち寄って、一度みんなで確認しないと駄目かもね」という話になりました。本年市から全戸配布されました、防災ガイドブックですけれども、大変よくできていると思います。避難場所や家族の集合場所、マイタイムラインを書き込むことができ、様々な持ち出すもののチェックリスト等も載っております。防災情報が様々に満載されており、とてもよくできていると思っております。しかし、もらったまま本棚とかどこかにしまってしまって、そのままになっている家庭が多いのではないかと思います。せっかくのガイドブックを有効に活用するためにも、例えば町内会活動の一環として、持ち寄ってみんなで確認する運動を起こしてはいかがでしょうか。また、子供たちの夏休みや冬休みの課題の一つとして、家族でガイドブックを開いて避難場所等を書き込みながら防災について語り合うなど、具体的な取組が必要だと思いますがいかがでしょうか。

答弁 企画総務部長 秋葉孝博

当市におきましては、大きな災害の経験が少ないこともございまして、どうしても防災意識が希薄となる傾向にあると考えております。議員御提案の町内会や学校での防災訓練や防災教育などにおきまして、防災ガイドブックに掲載しております災害時に取るべき自分の行動を整理するマイタイムラインの作成、自宅の災害リスクと取るべき行動を確認する避難行動判定フロー、それから非常持ち出し品、備蓄品リスト、こうしたものの作成などを活用いたしまして、防災意識の向上に努めてまいります。

質問 永本浩子

ぜひ、これ中を見ると本当にわかりやすくて、活用しない手はないなと本当に思いましたので、せっかくつくったものですので、ぜひいろいろな角度で活用して、それがまた皆さんを守るところに直結するように、ぜひ取組をお願いしたいと思います。また根本先生は、道内の冬季災害対策の共通点として、低体温症を上げておられました。冬の始まりは11月頭、冬の終わりは4月と言われているが、北海道では水温が15℃以下の月が1年の中で9か月もあり、水温が20℃以上は8月と9月のこの二月のみ、津波や大雨で体が濡れたら夏でも低体温症になる危険があるというお話がありました。とっさにKAZUⅠの乗船客の皆さんのことを思い出してしまいましたけれども、日本海溝の巨大地震では、道内の低体温症要対処者は6万6,000人、千島海溝では1万5,000人という予測がされております。避難後の低体温症対策としては、まず第1に「濡れたままにしない」「乾いた下着や洋服をチャックつきのポリ袋に入れて車の中などに用意しておく」などの対策が有効であり、第2に「床には寝かせない、段ボールベッドなどに寝かせる」、第3には「加温は表面積のある湯たんぽが有効である」、第4に「カロリーのある食べ物や飲物」ということでした。そして、中等症以上の低体温症のときは、むやみに温めると冷たい血液が心臓に流れて心停止になることがあるので要注意であるなど、冬季避難の留意点や対策などを教えていただきました。私もちょっと心停止になることがあるというのは大変驚いたのですけれども、こうした内容を市民に周知していくことが、やはり冬季間、寒い時期の多い網走市でもありますので、いざというときに生死を分ける大切なことになると思いますが、この点はいかがでしょうか。

答弁 企画総務部長 秋葉孝博

冬季の災害対策といたしましては、ポータブルストーブ169台、発電機41台、段ボールベッド300個、毛布3,160枚、アルミブランケット1,650枚を備蓄しているところでございますが、冬季避難の留意点や対策の市民周知につきましては、今お話のありました低体温症対策など、命に関わる情報でございますので、その周知内容につきましては研究精査させていただくとともに、効果的な周知方法につきましても検討してまいります。

質問 永本浩子

ぜひ、地域によって課題というのは本当に違うのだなということで、今回ちょっとこの低体温症のことをかなりいろいろと教えていただきまして、ちょっと認識を新たにするところもありましたので、また工夫していただきたいと思います。また、根本先生が強調しておられたのは、電気の大切さです。私たちも胆振東部地震のときのブラックアウトでふだんどれだけ電気に頼った生活だったかということを痛切に感じたわけですけれども、あのときは9月でした。しかし、あれが1月や2月の厳冬期だったらと思うと本当にぞっとします。今まさにウクライナがその危機に直面しようとしておりますが、私たちにとっても決して対岸の火ではないということです。今回のセミナーでは、電気がなくてもどうにかできる態勢をつくる、電気を自分でつくることが大切、車を電源にすることのメリット等が紹介されました。車と給電器を実際に接続する実演もありました。今後、カーボンニュートラルで電気自動車が増えてくるかとは思いますけれども、給電器を車に接続すれば簡単に発電することができる。けれども、給電器を知らない方も多いと思われます。私自身も今回初めて見させていただいて知ったわけなのですけれども、今後様々なイベント等で、市が多分1台電気自動車を所有しているかと思いますので、そういったところで、イベント等で電気自動車と給電器を接続して発電できるという、そういう様子を市民の皆様にも見ていただいたり、また購入に当たっては補助金も申請できるそうなので、そうした情報の提供も大切かと思いますがいかがでしょうか。

答弁 企画総務部長 秋葉孝博

本年1月に第一中学校で実施した防災教育の中で、北海道電力ネットワーク株式会社の御協力により、電気自動車と給電器によりテレビを視聴する、そうした形で展示をさせていただきました。引き続き、展示の内容や場所など見直しながら、御指摘の点も踏まえて周知の充実に努めてまいります。

質問 永本浩子

既に一中で行われたということで、またそういった取組を広げていっていただければと思います。また、先日、総務経済委員会で札幌の日本防災技術センターを訪問し、ARを活用した新しい防災体験を視察してまいりました。ARとはオーグメント・リアリティのことで拡張現実と訳されます。目の前の現実空間にCGを重ねて表現する技術のことで、「ポケモンGO」がよく知られておりますが、同じ原理でございます。従来の防災訓練は小中学校や各地域、企業等で市や消防等が中心となり年に1回程度行っているのが定番ですけれども、火災の発見・消防への通報・館内放送・避難誘導というシナリオに基づいた訓練や消火器を用いた消火訓練などが多く、マンネリ化が指摘されております。そんな中で、今回視察したARを活用した防災体験は、火災煙体験アプリがインストールされたARゴーグルをかけることで、いつも使っている事務室や居室、学校の教室等で実際に火事が起きた状況をリアルに体験できるというものです。しかも、ゴーグルを装着した人が見ている映像をその場にいる人たちもモニターで同時に見られるため、煙が広がっていく様子や火災の発生、消火の様子を全員で共有することができます。私もゴーグルを装着し体験させてもらいましたが、煙が充満する速度が思った以上に早く、あっという間に視界が遮られ、ドアの方向が見えなくなり、下に降りてくる煙を吸わないように床をはうようにしないと動けないなど、実際の避難の大変さを実感することができました。また、同じ部屋で発生した火災を消火する体験や給湯室のガスコンロで火災が発生し、初期消火に失敗して火が燃え広がる体験もでき、ふだんいる場所で火災が起きるとどうなるかをリアルに体験できるのは防災意識の向上に大変有効であると感じました。防災訓練は、実際に災害に遭ったときに命を守るための役に立たなければ意味がありません。防災訓練のマンネリ化と緊張感の欠如は大きな課題でありますが、このARを活用した疑似体験は臨場感にあふれ、実際に火災が発生したときに自分が取るべき初動対応や避難のタイミング等を体験できることにより、命を守ることに直結するのではないかと思います。また、大人数を集めることもなく参加者同士の密集がないので、コロナ禍でも実施することができ、消火剤の後始末も要りません。さらに年に1回のセレモニー的な訓練ではなく、教育の一環として年間を通して1クラスずつゴーグルを回して体験できるようにすれば、よりよい防災教育にもなるのではないでしょうか。ARゴーグルは1台約35万円、市で何台か購入して貸出しできれば、学校でも地域でも高齢者施設や企業でもリアルな疑似体験ができます。全国の様々なイベントでも活用されております。火災だけではなく浸水体験はすでに開発されており、今後、山崩れや津波などをAR体験システムに入れ込むことが考えられているそうです。当市におきましても、ARを活用した防災体験ができるよう検討していただければと考えますがいかがでしょうか。

答弁 企画総務部長 秋葉孝博

ARを活用した火災訓練につきましては、今お話をいただいたとおり、出火想定場所でのリアルな体験が可能であることや、手軽に訓練ができるなどのメリットがあると考えられますので、火災、浸水、地震体験など、活用手法も含めまして導入に向けて検討してまいります。

質問 永本浩子

ぜひお願いいたします。もうちょっと時間がないので、最後の質問、1点だけお伺いいたします。緊急通報システムについてですけれども、大阪市は本年4月から従来の固定型の緊急通報機器に加えて、固定電話がなくても使える携帯型の機器を新たに導入いたしました。自宅内で持ち運びが可能なため、どこにいても使うことができ、一人暮らしの高齢者が一番不安だという入浴時も、脱衣所に置いておけば何かあってもすぐに通報することができます。また、オプションをつければ、家族との通話や自宅に帰ってきたことを知らせる「お帰り通知」、定期的にバスなどに乗車する場合、設定した速度以上に移動していることを知らせる「速度検知機能」などが使えます。また、大阪市では自宅以外の緊急通報は使えませんが、川崎市の携帯型機器は端末を携帯することにより外出時の緊急対応も行えるそうです。今後、固定電話を持たない高齢者も増えるのではないかと思われますので、当市におきましても従来の固定型に加えて、携帯型機器の導入を検討すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)

携帯型機器の導入についてでありますが、携帯電話の普及に伴いまして、情報通信機器の利用状況に変化が生じておりまして、本年5月に総務省が発表した令和3年通信利用動向調 査 の 結 果 に よ り ま す と、 固 定 電 話 の 保 有 率 が66.5%と減少傾向にあります。このような状況の中、今後固定電話を持たない高齢者の増加が推察されるところでございますが、現行の緊急通報システムにつきましては、消防署に設置しているセンター装置、利用者宅に設置している固定型端末機ともに富士通製となっておりまして、現在携帯型端末器の取扱いがないことから、システム管理事業者におきまして、固定電話を持たない場合のシステム等を現在調整中というふうに伺ってございます。市といたしましては、これらの動向を確認するとともに、現行センター装置で他社製端末器が利用できるのか、また利用できない場合にどのような方法が可能であるのかを研究させていただき、固定電話を持たない場合の対応や携帯型機器の導入を視野にシステム管理事業者と協議をしてまいりたいというふうに考えてございます。あわせて、通信機能を持つ電球など、いわゆるIOTを活用した新たな見守りシステムの導入も検討してまいりたいというふうに考えてございます。

質問 永本浩子

ぜひ様々な角度から研究、検討お願いしたいと思います。以上で終わります。

出典:網走市議会 令和4年第4回定例会 2022年12月13日 議事録 PDF(43ページ) 間違いを知らせる