網走市議会 令和2年第2回定例会 2020年6月23日
2項目めの帯状疱疹ワクチンへの助成について
2020年6月23日、網走市議会の一般質問で、永本浩子議員が「2項目めの帯状疱疹ワクチンへの助成について」質問し、健康福祉部長 桶屋盛樹が答弁しました。
- 質問者
- 永本浩子 議員
- 答弁者
- 健康福祉部長 桶屋盛樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 永本浩子
それでは、次の質問に移ります。次に、2項目めの帯状疱疹ワクチンへの助成についてお伺いいたします。既に御存じの方も多いと思いますが、帯状疱疹は水ぼうそうと全く同じ水痘・帯状疱疹ウイルスで起こります。子供の頃に水ぼうそうにかかった人と、水ぼうそうのワクチンを受けた人は、症状がなくなってもウイルスは完全には排除されずに、休眠状態のまま神経細胞などに潜伏しており、何らかの理由で免疫力が低下したときに眠っていたウイルスが活性化し、増殖して神経が通っている道筋に沿って発疹や水疱が出る帯状疱疹が現れます。普通は一度感染すると免疫ができて、二度と発症しないことが多いのですが、時間とともに免疫が低下し、発症防御ラインを下回ると再びいつ発症してもおかしくない状態になります。しかし、発症防御ラインを下回る前に、発症者と接触することによって、初めて感染したときよりも早く強く反応し、症状は出ないまま免疫が増強され、これをブースター効果と言います。核家族化が進む前は、自然に水ぼうそうにかかった子供に接する中で、ブースター効果で強い免疫を維持しており、高齢になって免疫力が落ちてきて発症防御ラインを下回ったときに、帯状疱疹を発症しておりました。そのため、これまでは帯状疱疹は免疫力が低下している人や高齢者にのみ見られる病気でした。ところが核家族化が進み、さらに水痘ワクチンの定期接種化によって、水ぼうそうにかかる子供が減り、大人にとっては水ぼうそうにかかった子供と直接触れ合う機会が減って、ブースター効果が得られないことから、高齢ではなくても帯状疱疹になる人が増え、昔は一生に一度と言われていましたが、最近は二度、三度とかかる人も出てきております。また、子供たちにとっては、2014年以降水痘ワクチンが定期接種になり、重傷化や合併症を防ぐことはできるようになりましたが、自然感染に比べるとワクチン接種で得られる免疫力は弱いため、子供たちの免疫力も弱く、その後の周りでの発症もないためブースター効果も得られないことから、早い段階で免疫が切れることになります。こうしたことから、帯状疱疹の増加と低年齢化を危惧する声もありました。そこで、当市における水痘ワクチンの接種状況をまずお伺いいたします。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
当市の水痘ワクチンの接種状況についてでありますが、平成26年10月から子供の水痘ワクチンが定期接種となり、生後1歳から3歳未満を対象に、計2回の接種を実施しているところでございます。ここ3年度間の実績でありますが、平成29年度は1回目238人、2回目224人、平成30年度は1回目243人、2回目183人、平成31年度は1回目216人、2回目208人といった実績となっており、毎年高い接種率を維持しているところでございます。
質問 永本浩子
多分もう、定期接種ということで、皆さんきちんと連絡も行きますし、お母さんたちも真面目にこの定期接種を受けさせてくださっているという、この数値だと思いますけれども、本当に昨日も8歳の女の子が帯状疱疹ということで来局されまして、私も思わず聞き返してしまったのですけれども、本当に帯状疱疹だったのですかと聞いたら、そうなのですということで、ワクチンはきちんと受けていたのですけれどもということで、本当にこの低年齢化というのがもう現実に進んでいるなということを実感させられたばかりであります。また、帯状疱疹になる原因は、疲れやストレスで免疫力が落ちたときになりやすいと言われておりますが、実際に私が勤める薬局でも大雪が降って雪かきが大変だった後と、連休明けは帯状疱疹の患者さんが目に見えて増えるのを実感しております。先日は高校生で帯状疱疹になった方もいて、もう高齢者のみとはとても言えないのが現実です。また、帯状疱疹が出る部位は、体の左右どちらかに胸から背中にかけて出ることが多いのですが、頭や顔、耳などに出る場合もあり、発症から72時間以内の投薬が望ましいのですが、抗ウイルス薬の投与が遅れると、顔面麻痺や難聴、目まいなどが出ることもあり、また、帯状疱疹の後遺症で最も多いのが帯状疱疹後神経痛です。私の母もそうでしたが、亡くなるまで一生痛みを抱えていなくてはならないのは本当につらいことです。アメリカでは、水痘ワクチンが定期接種になってから、水ぼうそうにかかる子供が減り、反対に帯状疱疹になる方が増えているというデータがあり、その打開策として帯状疱疹ワクチンの接種が進んでいます。日本でも2016年3月から子供用の水痘ワクチンを帯状疱疹ワクチンとして、50歳以上の方に予防接種することが認められましたが、当市で帯状疱疹ワクチンを接種できる医療機関と接種状況はどのようになっているのでしょうか。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
当市で帯状疱疹ワクチンを接種できる医療機関と接種状況についてでありますが、現在市内医療機関で帯状疱疹ワクチンを接種できるのは2か所であり、50歳以上に対する接種の実績といたしましては、ここ2年間で30名程度が接種を受けている状況でございます。
質問 永本浩子
薬局にいてもワクチンを受けたかどうかというのは、医療機関内で完結してしまうので、なかなか掌握はできないのですけれども、実感としてはまだまだ帯状疱疹ワクチン自体があるということを知らない人が多いというのが、薬剤師としても実感しているところであります。まだ人数的にもそう増えてはいないというのが現実だと思います。国立感染症研究所が公表している病原微生物検出情報には、「小児水痘ワクチンが定期接種化されて以降、水痘の流行が激減し、高齢者がブースター効果を得る機会が減少している。そのため、高齢化による影響に加え、水痘流行の減少が帯状疱疹のさらなる増加につながることが予想される。したがって、帯状疱疹ワクチンが使用できるようになったこの機会に、帯状疱疹が予防可能な疾患であることを広く知ってもらい、ワクチンの普及を促すことが必要と考えられる。」また、「抗ヘルペス薬が登場して以来、帯状疱疹の治療成績は飛躍的に向上したが、今なお合併症や頑固な神経痛に苦しむ患者は少なくない。今後、さらなる患者の増大が予想されるが、高額な抗ウイルス薬や長期にわたる神経痛の治療は医療費の増大にもつながる。このワクチンが広く使用され、帯状疱疹や神経痛に悩まされる患者の減少に役立つことはもとより、医療費の削減にも役立つものと期待している」と書かれております。アメリカやカナダ、オーストラリアでは既に費用補助が実施されておりますが、日本では自治体ごとにばらつきがあるのが現状です。例えば、名古屋市では自己負担金を2回接種型のワクチンには1回につき1万800円、2回で2万1,600円、1回接種型の場合は4,200円。また、東京都文京区では1回接種型のみで自己負担金が4,000円。大分県国東市は1回接種型のみで助成額を上限 5,000円としています。帯状疱疹ワクチンはインフルエンザワクチンと同じく保険適用外なので、医療機関によって金額が違いますが、2回接種型のシングリックスは弱毒化した生ワクチンではなく、世界初の組換えサブユニットワクチンのため大変高額で、2回で4万6,000円前後というのが実情です。また、1回接種型のビケンは6,000円から8,000円と言われております。コロナウイルスの感染防止の自粛生活もストレスがたまるものでしたが、今後コロナの影響で倒産や解雇、経営不振、高齢者の重篤化への不安など、ストレスを抱えながら生きていかなくてはならない中で、帯状疱疹の患者も増えてくるのではないかと思われます。こういうときだからこそ、当市におきましてもぜひ、ワクチン接種の助成をしていただきたいと思いますが、この点に関してはいかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
帯状疱疹ワクチンへの助成についてでありますが、帯状疱疹は体内に潜伏している水痘ウイルスが加齢、疲労、ストレスに伴う免疫力低下により再活性化し、50歳代から急激に発症率が高まるとのデータが示されております。当市における発生状況は把握しておりませんが、帯状疱疹の患者の約7割が50歳以上というふうに言われておりまして、80歳までに3人に1人が発症するとも言われております。現在、北海道で助成を行っている自治体は確認したところ1か所となっておりますが、今後当市における発症状況を注視しながら、ワクチン接種の助成について研究してまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
まだまだこの助成も、それほど多くの自治体では行っていないのが現状なことは重々承知なのですけれども、やはり助成をすることによって、こういった帯状疱疹のワクチンがあるのだということも周知をすることができますし、また、健康マイレージ等に載せていただいたり、みんなの健康に載せていただくことによって、周知が進むと思っております。ただ、やっぱり6,000円から8,000円というのもかなり金額的には高いものなので、ぜひ助成をしていただけると、一生この神経痛等で苦しむ人も少なくなるのではないかと思いますので、ぜひ前向きな検討をお願いしたいと思います。私の質問は、以上で終わらせていただきます。ありがとうございます。