網走市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月17日
令和2年度の予算編成方針について
2019年12月17日、網走市議会の一般質問で、近藤憲治議員が「令和2年度の予算編成方針について」質問し、企画総務部長 岩永雅浩が答弁しました。
- 質問者
- 近藤憲治 議員
- 答弁者
- 企画総務部長 岩永雅浩
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 近藤憲治
-登壇- それでは私からも、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。まず最初に、令和2年度の予算編成方針についてでございます。来年度の予算編成方針を伺う前段として、まず当市の財政状況について改めて確認をさせていただきたいと思いますが、9月の定例会でも様々な議論があったところですが、平成30年度決算をもとに財政の健全度をはかる各種指標を見てみると幾つか気にな る 点 が ご ざ い ま す 。 例え ば 、 経 常 収 支 比 率 は97.4%で、平成25年度決算の91.6%や平成26年度決算の93.2%と比較すると高止まり感がございます。また、実質公債比率も15%だったものが29年度は16.4%、30年度は17.2%となっております。一方で、令和2年度の予算編成方針に添付をされております平成31年度から令和5年度の中期財政見通しを見させていただいても、5年間で29億円の収支不足を見込まれております。起債償還の様々なタイミング等もありながら、単年度で黒字決算を継続してきていることもありますし、また、市の広報誌の中では、各指標においては健全度をクリアしているというような表現もあり、大変難しい財政のかじ取りをされている状況というふうに私自身は受け止めておりますが、当市財政の現状を改めてお示しをいただきたいと思います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
平成31年度当初予算で見込みました歳入環境をもとに新たに試算をいたしました中期財政収支見通しでは、約29億円の収支不足と見込んでございます。近年上昇傾向にある経常収支比率は、依然として高い公債費や最近の労働者不足や賃上げにより、委託業務の労務単価が上昇傾向にあることが影響しております。同じく上昇傾向にある実質公債費比率でございますが、人口減少により指標の試算で分母となる標準財政規模に含まれる普通交付税額が減少していることと、以前に比べて交付税措置率の低い公債費の割合が増えてきていることが影響してきてございます。ここ数年の財政状況は危機的な状況は脱したものの、意を用いて財政運営に心がけなければならないというふうに認識をしております。
質問 近藤憲治
今、意を用いてという御答弁ございましたけれども、そこに少し関わり合いがある部分だと思いますが、債務をこれからまだ圧縮をしていかなければならない一方で、公共施設の更新時期も迎えております。それらを計画的に順に進めていかなければならない状況でございますが、庁舎については特別委員会の中で議論がなされておりまして、個別には伺いませんけれども、立て続けとなる公共施設の更新と債務の圧縮、これらをバランスよく進めて財政の持続可能性を担保していく必要があるというふうに考えておりますが、予算編成方針内でも公共施設の更新については、予算要求に当たっては利用実態、今後の利用予測、周辺エリア施設の利活用、トータルコストなどを十分に分析検討するとともに総量の縮小を基本とすることとしているところですが、立て続けとなる公共施設の更新と債務の圧縮をどのような考え方で進めていくのか、改めてお示しいただきたいと思います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
債務の圧縮につきましては、厳しい財政状況ではございますが、市債残高はピーク時の平成14年度末の534億円から30年度末には333億円まで減少いたしました。同様に、国が今年度全額措置をする臨時財政対策債は8億円しか含まれていなかったわけですが、30年度末では76億円が含まれており、これを除く実質的な建設事業の市債で比べますと、残高は250億円程度とピーク時の半分以下になったと言えるというふうに考えております。また、財務状況の悪かった市有財産整備、網走港整備、能取漁港整備の3つの特別会計は、平成14年度末に3会計で56億円の赤字を生じておりましたけれども、平成19年度に市有財産整備特別会計の赤字を解消し、残りの網走港と能取漁港の2つの会計の赤字も平成30年度末で13億円となり、平成14年度から3会計で43億円の赤字を解消してまいりました。また、土地開発公社が抱えていたピーク時で1億9,000万円の負債も、平成24年度には解消を図っております。厳しい財政状況が続く中、庁舎整備に加え道路、水道といったインフラ施設の更新対応も急務であると認識をしております。人口が減少し、まちの規模や姿も変わっていく中で、国からも立地適正化計画の策定を求められていることから、今後市民とともに大きなまちづくりの視点から公共施設のあり方や規模、箇所数などを考えていくことになると認識をしております。平成初期に整備した大型施設や学校などの償還もあと数年で完了することから、厳しさはございますが、市民サービスとのバランスをとりつつ債務の圧縮にこれまでと同様に取り組んでまいりたいと考えております。
質問 近藤憲治
今債務の圧縮についての考え方、相当圧縮はしてきているのだよという御答弁をいただきましたけれども、起債の残高の部分で見てみますと、第4次行革に添付をされていました一つ前の中期財政見通しでは、平成32年度すなわち令和2年度では289億円程度まで債務が圧縮されているという見通しでしたけれども、新たな今回の策定された中期財政見通しでいきますと、令和2年度では起債の残高は301億円程度ということで、圧縮のペースに乖離が生じているように見えるのですが、見通しベースで結構ですので、この起債残高の乖離というのはなぜ生じているのか、明らかにしていただきたいと思います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
起債残高でございますが、第4次網走市行政改革推進計画の策定の後、毎年の予算におきまして重要かつ緊急的な事業に取り組んできたことに加え、近年では国の防災・減災、国土強靱化のための3カ年緊急対策で生まれた緊急自然災害防止対策事業債などの有利な起債を活用し、緊急かつ集中的に事業を実施してきたということでございます。
質問 近藤憲治
今の答弁からすると、その有利な起債を活用したので、残高ベースで見ると思ったより減っていないように見えると、そういう趣旨の答弁ですか、ちょっと確認させてください。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
必要な事業を前倒しで実施をしてきたということでございます。
質問 近藤憲治
そこは理解させていただきました。これまで伺った部分を含めて、令和2年度の予算編成について伺いますけれども、第4次行革の際に添付をされておりました中期財政見通しを見ますと、来る来年度、令和2年度というのは、政策的経費の歳出というのを5年のうちで最も抑制されるタイミングでございました。新たな中期財政見通しを見ても政策的経費は36億円程度ということで、相当抑制されているというふうに見ておりますが、そういった制約がある中で、どのような考え方で新年度の予算編成に当たっているのか、基本的な考え方をお示しいただきたいと思います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
令和2年度予算につきまして、総務省は一般財源総額を前年度の水準を下回らないように確保するとしておりますけれども、概算要求時における地方財政収支の仮試算では、一般歳出合計は社会保障費の増加に伴い前年度比2.5%の増となる一方、歳入の水準超え経費を除く一般財源総額は1.7%の増加にとどまっており、裁量的な経費の上積みは望めない状況にあるというふうに認識をしております。そのような中で、新年度予算は予算編成方針でお示しをしておりますけれども、将来を見据えた政策立案に取り組み、安全・安心な市民生活の維持と地域経済の活性化を図り、持続可能なサービス水準で、かつ市民満足の向上が得られる予算としたいと考えております。そのために、今回の予算要求では歳出抑制だけに軸足を置くのではなく、新規拡充事業におきましては総合計画、総合戦略推進枠と国が時限的に交付税措置を手厚くした制度の積極的な活用を促すために、時限措置枠を新たに別枠として設けております。引き続き、事業効果や必要性の乏しい事務事業の再構築や整理を行いつつ、財政規律とバランスを念頭に、国の新年度予算や経済対策の動向に注視しながら、全職員がスピーディーかつ的確な情報収集に努め、効率的で効果的な予算としたいというふうに考えております。
質問 近藤憲治
今御答弁ありましたけれども、予算編成では3つの重点施策として、「ひとを育み・ひとにやさしいまち」「活力あふれるまち」「安全・安心なまち」を掲げておられますけれども、人口減少や社会保障費の増大に向き合うためには、やはり地域の持続可能性を下支えするし、力強い地域経済を実現するという取組が一義的には不可欠だと考えます。一部の一次産業を除いては、地域の経済状況は決して楽観できる状況ではないと受け止めておりまして、また地域で稼いだお金が地域の中で循環する工夫も不可欠であります。3つの重点施策に「活力あふれるまち」を盛り込んだ背景や、そこから期待されている成果について、現在の認識で結構ですのでお示しいただきたいと思います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
令和2年度の予算編成方針では、総合計画の将来像に掲げる「ひと・もの・まちが輝く健康都市網走」の実現を目指して、まちに求められる大きな3つの要素を重点施策として掲げております。1つ目は、誰もが信頼できる医療や教育を受けられ、健やかな日々を過ごすことができる良質な生活環境があることを、「ひとを育み・ひとにやさしいまち」といたしました。2つ目として、インフラ施設や都市機能がしっかり維持され、災害などに対しても一定の安心感があることを、「安全・安心なまち」とし、そして「活力があふれるまち」は、人々が生き生きと働き活力あふれるにぎやかなまちの中で、豊かで充実した生活が営めるよう力強い地域経済を求めて盛り込んだものでございます。人口減少社会の中におきまして、一段と少子高齢化が進展し生産年齢人口の減少が著しい中で、しっかりとした地域産業を維持、育成するには、一次産業を含め、競争力をより高めることが重要と考えております。特に有資格者が必要な業種の人材育成や発掘による人材不足の解消、また情報通信やIoT技術の利活用の推進により生産性の向上を図り、地域産業の競争力強化につなげたいとも考えてございます。国もデジタル化を原動力として、経済社会の構造改革そのものであるソサエティー5.0の実現を目指すとしておりますので、その流れにも注視をしていきたいというふうに考えております。
質問 近藤憲治
今御答弁いただきましたように力強い地域経済を実現しながら、一方で将来を見越した投資を行っていくことが網走の未来を切り開いていく上で極めて大切であります。例えば、次世代を担う人材の投資、また詳細を申し上げませんけれども、市民の居住満足度につながるようなきめ細やかな予算配分にも目配りが必要だと考えますが、そういった未来志向と市民目線に留意した予算編成についての認識もあわせてお聞かせいただきたいと思います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
これまでも未来に向けた次世代の育成の視点から、ICT社会に対応するための子供たちの教育環境の向上や薬剤師、看護師、介護福祉士、バス運転手などの有資格者の確保や育成支援、スマート農業の推進などに取り組んでまいりました。また、市民要望の多い取組といたしましては、日々利用する道路の老朽化対策や除雪体制の維持、安心して暮らせる医療体制の維持確保などと捉えております。限られた財源の中での予算編成ではございますが、網走の将来を見据えた取組や市民の生活に密着した課題の解決を図る取組は、特に優先順位が高く早急に対応すべき事案と認識をしております。
質問 近藤憲治
予算編成について、最後に事務事業の見直しについてお伺いをいたします。予算編成方針内においても、事業効果や必要性の乏しい事務事業については事業の再構築を含めた整理を行うとうたわれておりますけれども、多様化する市民ニーズや新たな課題発掘のために、課題の解決のために、市の事業は非常に広範な範囲にわたっているというのが現実であります。しかしながら、市の職員のマンパワーにも限りがある中で、効率的な事業の遂行のためには事業の見直し、廃止は柔軟かつスピード感を持って進めていく必要があると考えております。事業の見直し、廃止にもしっかりと向き合っていくべきだと考えますが、ここ数年での事務事業の見直しの具体的な成果や今後の見通しについてお示しいただきたいと思います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
予算要求事務で行っております事務事業見直しは、これまでの事業ごとの決算額の状況から指定するものと、新規事業として取り組み始めて3年から5年を経過した事業につきまして、その成果や効果を踏まえて今後の事業展開手法や必要性を再検証し、次の予算要求に反映していくということを目的に行っております。近年の具体的な成果の事例といたしましては、高齢者生活者相互支援事業のメニューの追加と支援額の拡充、住宅リフォームの小規模リフォームへの対応拡大や事務負担の軽減を図る見直し、そのほか市が運営する施設のあり方を見直し、養護老人ホーム静湖園と2つの保育園で民設民営化を行ってまいりました。さらに、こども福祉センターと女性センター、農産物高次加工研究所では、他の施設で機能補完が可能と判断をし、廃止をいたしました。こうした事務事業の見直しは、予算の側面だけではなく質の高いサービスを効率的に提供していくために、不断に取り組むべき事柄と認識をしてございます。
質問 近藤憲治
今幾つか具体的な事例も挙げていただきましたけれども、この部分につきましては、また改めて今後も議論させていただきたいというふうに思います。