網走市議会 令和元年第2回定例会 2019年6月25日
今後の方向性について
2019年6月25日、網走市議会の一般質問で、小田部照議員が「今後の方向性について」質問し、企画総務部長 岩永雅浩、観光商工部長 後藤利博が答弁しました。
- 質問者
- 小田部照 議員
- 答弁者
- 企画総務部長 岩永雅浩、観光商工部長 後藤利博
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 小田部照
次に、ふるさと納税の制度改正による影響と、今後の方向性について伺います。ふるさと納税制度は、出身地や旅行で訪れた場所など、自分が応援したいと思う自治体に寄附ができる仕組みで、寄附をすると自治体から特産品、名産品などお礼の品として受け取ることができます。寄附した金額の分、その年の所得税還付と、翌年度の個人住民税の控除が受けられ、控除の上限額に達するまでは幾ら寄附しても自己負担額は2,000円であり、この仕組みの便利さや返礼品の魅力が支持され、その仕様は近年、急速に拡大してきました。しかし、同時に返礼品の過熱といったひずみが生じ、地元特産品と呼べない旅行券やアマゾンギフト券を返礼品にする自治体が現れ、多額の寄附金を集めたことで、地場産品で正直に運営している自治体が報われないといった不満も日に日に高まっていきました。こうした事態に総務省は、返礼品は地域の経済に寄与する地場産品、寄附額に対する返礼品の割合は3割以下にするよう何度も促しましたが、強制力のない通知であったことから事態は改善されず、強制力のある法律でふるさと納税のルールを新たに定めることとなりました。今後は総務省の事前審査を受け、返礼品は地場産品で、かつ寄附額の3割以下などと、基準を守らない自治体は、ふるさと納税制度の対象外となり、さらに募集のための広告費や返礼品の送料などの費用を含めて、経費を寄附額の5割以下に抑える必要があるとなっております。この制度改正を踏まえた上、質問に入ります。当市のこれまでのふるさと納税の推移を伺います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
お尋ねの寄附金でございますが、寄附金にはふるさと寄附条例に掲げる事業への寄附のほか、もっぱら市内の法人や団体などから、産業振興や福祉のほか、都市緑化などへの寄附金もございます。お尋ねのふるさと納税の推移につきましては、平成20年度の税制改正以降に定めたふるさと寄附事業の運用のために用いている寄附金についてお答えをさせていただきたいと思います。当市への寄附は、平成20年度から26年度までは毎年数百万円程度で、寄附累計額は約3,092万円でございました。平成27年7月からは、地場の特産品を返礼する取り組みを始めまして、初年度の平成27年度は半年間の期間でございましたが、約5億9,300万円の御寄附を頂戴いたしております。2年目の平成28年につきましては、約7億3,500万円、3年目の平成29年度は約6億4,500万円、昨年度は14億4,900万円の御厚志を頂戴してございます。
質問 小田部照
わかりました。昨年度大幅に税収が伸びている要因は、どのように捉えているのか伺います。
答弁 観光商工部長 後藤利博(観光商工部長は2019年12月まで)
平成30年度寄附金の増加ということでございますけれども、これを扱うポータルサイト、これを3社から5社にふやしたこと、また広告の実施、それから返礼品の参加事業者の皆さんによる返礼品の充実などがよく、これが主な要因だったというふうに認識してございます。
質問 小田部照
理解いたしました。納税者が指定寄附を行っているような自治体もあるようですが、当市の現状はどのようなものなのか、指定寄附と当市の判断で自由に使える寄附金額の割合はどのようになっているのか伺います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
ふるさと寄附条例では、寄附者の網走市に対する思いを実現するために、ふるさと寄附事業を掲げてございます。返礼品を始めた平成27年7月からは、子供たちの活動支援とスポーツ環境整備、そして特別支援教育の推進の三つの取り組みを掲げております。その後、平成28年4月からは、6次産業化・農商工連携の推進の取り組みを追加をし、今年度4月には地域医療体制の維持・充実、地域公共交通の維持・活性化、公共施設等の耐震化対策の三つの取り組みを追加をいたしました。取り組み別の寄附金の構成比でございますが、例年、子供たちの活動支援が最も多く、次に6次産業化・農商工連携の推進が続き、スポーツ環境整備と特別支援教育の推進が同程度となってございます。また、使途が指定されないその他につきましては全体の2割程度になっております。
質問 小田部照
理解いたしました。それでは、今、子育てに関して使われているのが一番多いということでしたが、ふるさと納税による税収の使い道はどのような事業にどのくらい使っているのか、概要を説明していただきたいと思います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
これまでの使途状況でございますが、平成28年度から30年度までの3カ年の累計額でお答えをいたします。子供たちの活動支援では約4億円、主なものは昨年度では北地区に整備をしたいせの里保育園、いせの里児童センターへの補助金として約1億4,000万円のほか、平成29年度から2カ年で整備をいたしましたさんごそう保育園の整備に約2,000万円。小中学校のICT教育の環境整備として、3カ年で約3,400万円を活用いたしております。次に、スポーツ環境整備では約2,000万円でございまして、主なものといたしまして昨年度は総合体育館のバスケットボールのゴールの整備に約400万円、陸上競技場の風速計更新に約100万円のほか、平成29年度にはスポトレの環境整備として約700万円を活用してございます。次に、特別支援教育の推進では、約1億2,000万円でございまして、主に平成29年度に開校した日体大附属高等支援学校への支援や、小中学校の支援員の配置などに活用させていただいております。ま た 、 6 次 産 業 化 ・ 農商 工 連 携 の 推 進 で は 約1,400万円でございます。平成29年度から6次産業化プロデューサーの育成ともち麦や長芋の高付加価値化事業に活用したしております。最後に、その他といたしまして約1,600万円で、昨年度から博物館の重要文化財指定に向けた取り組みなどに活用させていただいております。
質問 小田部照
詳しい説明をいただきました。それでは、このふるさと納税に参加している事業者数の推移というのは、これまでどのようになっているのでしょうか。
答弁 観光商工部長 後藤利博(観光商工部長は2019年12月まで)
返礼品の参加事業者数の推移でございますけれども、平成29年度が44社、平成30年度が46社、本年6月現在が44社ということで、現在横ばいで推移をしてございます。
質問 小田部照
おおよそ特別ふえているわけではなく横ばいだということで理解いたしました。当市のふるさと納税の広告についてですが、一体どこに、どのような目的でどのような内容の広告を出し、その内容を事業者に対してはどのように伝えているのか伺います。
答弁 観光商工部長 後藤利博(観光商工部長は2019年12月まで)
平成30年度の取り組みでございますけれども、まず広告は電車内での広告、それから、新聞折り込みによるタブロイド紙による公告、それから、ウエブサイトを利用した広告を行っております。なお、その広告内容につきましては、主に返礼品を紹介するものとなってございます。また、最もPR効果の高いポータルサイトによる商品紹介につきましては、返礼品を取り扱う事業者の方から写真や商品説明などの提供を受けながら、それをお示しをしているという状況でございます。なお、市が実施した、あるいは新年度に予定をする広告につきましては、年度当初の事業者説明会におきまして、その概要を説明をしているところでございます。
質問 小田部照
理解いたしました。それでは、その広告代金の金額や、ポータルサイトへの支払額、返礼品の送料など、支出額はどれくらいあるものなのか、内訳を含め御説明お願いいたします。
答弁 観光商工部長 後藤利博(観光商工部長は2019年12月まで)
平成30年度の実績となると思いますけれども、広告代金、総額で約1,240万円、これは電車広告、新聞広告、ウエブサイト広告でとなっております。それから、ポータルサイトへの支払いの内容でございますけれども、まず返礼品の調達に係る費用としまして4億300万円、送料としまして9,300万円、事務手数料などで2億700万円でございまして、総額では約7億円となってございます。
質問 小田部照
金額、内容、理解いたしました。一部事業者からではありますが、このふるさと納税にかかわる事業者に広告のそういった内容、細かな内容については一切伝わっていないというようなお話もいただいております。きちんと、こういったことも事業者と共有し、より効果的な広告内容や宣伝方法を協議・検討していくことも必要だと思いますので、申し添えさせていただきます。昨年度、一部の事業者で予想を超える寄附が大幅にふえたことにより、対応し切れず、発送の遅延などのミスにつながってしまったと聞いています。ほかにも、その返礼品の送料を、事業者が発送年ごとに1件1件手入力をしなければならず、約8,000件から1万件の手入力はとても大変な作業であったと聞いております。インターネットを通じた販売方法については、全国送料が一律というのが全体の96%を占めております。送料を一律化するということは、事業者の負担軽減にもつながると思いますが、市の見解を伺います。
答弁 観光商工部長 後藤利博(観光商工部長は2019年12月まで)
現在、ふるさと納税制度は先ほどもお話ししましたように5社のポータルサイトで取り扱いを行っておりまして、それぞれ運送会社も異なっている状況でございます。また、返礼商品につきましてもサイズや重さ、規格なども異なることから、なかなか現時点では返礼品送料一律化は難しい状況でございますけれども、返礼品事業者の事務負担ということを考えますと、何とかシステムの改善などによりまして軽減が図られるよう、ポータルサイト事業者と検討を進めていきたいと考えてございます。
質問 小田部照
今後も、事業者とよく検討・協議していただくということで理解いたしました。6月からのふるさと納税制度の改正に伴い、市内の事業者からは相当な影響があると懸念されていますが、今まで取り扱っていた品物のうち、返礼品として使用できなくなってしまったものはどのようなものがあり、ふるさと納税の税収のどの程度を占めていたものなのか。また、制度の概要などを含めて説明していただきたいと思います。
答弁 観光商工部長 後藤利博(観光商工部長は2019年12月まで)
先ほど議員からも御案内がございましたように、地方税法の一部の改正の法律、改正する法律が6月1日から施行されました。これは総務大臣が基準に適合した地方公共団体を、ふるさと納税の対象として指定するというものでございまして、その基準の要点は一つ目に、寄附金の募集を適正に実施すること。二つ目には、返礼品の返礼割合を3割以下とすること。三つ目には、返礼品は地場産品とすること。四つ目には、寄附金の募集経費は全体の5割以下とすることなどが詳細に示されたところでございます。これにより、返礼品は市内で原材料の主要な部分が生産されたものや、製造・加工により相応の付加価値が生じているものなどに限られるということになります。具体的には、これは網走市にとりましても、返礼品の中でかなり上位を占めている品物でございますけれども、輸入のズワイガニのポーションやサッポロビールなどが、今後は返礼品として使用ができないという状況でございます。
質問 小田部照
多くの事業者、また市民から、とても懸念されていることで、今まで人気のあった上位の品物が返礼品としては扱えなくなったということで、今後の税収の見通しや、それを踏まえた上での市の対応、方向性について伺います。
答弁 観光商工部長 後藤利博(観光商工部長は2019年12月まで)
今回の納税制度の改正が、全国的にどのような影響を及ぼすのか、なかなか予測は困難というふうに思っておりますけれども、本市といたしましては、生まれ育ったふるさとへの貢献や、自分の意思で応援をしたい自治体を選ぶなど、本来のふるさと納税制度の趣旨に乗っ取り、引き続き一人でも多くの方に応援をいただけるように取り組んでいきたいと考えてございます。
質問 小田部照
なかなか税収の見込みは、なかなか数字としては難しいところがあるのかなと理解いたします。ふるさと納税制度では、生産者が消費者に地場産品を直接届けるというのが特徴で、網走が誇る第一次産業、漁協や農協などとしっかりと連携・協力し、網走を強くアピールし、ふるさと納税のおかげで網走が元気になっているという姿を見せることが大切だと思います。今後とも自治体の創意工夫がより一層、試されると思いますが、そういった面で市の方向性を伺います。
答弁 観光商工部長 後藤利博(観光商工部長は2019年12月まで)
新たなふるさと納税制度では、返礼品等を強調した宣伝広告などについても禁止をするという状況でございます。適正な事務執行を基本としながら、工夫をしながら効果的なPRに努めていきたいというふうに考えてございます。
質問 小田部照
終わります。