浦幌町議会 平成17年第4回定例会 2005年12月11日
介護保険制度の改正について
2005年12月11日、浦幌町議会の一般質問で、岸田武雄議員が「介護保険制度の改正について」質問し、町長 八木、保健福祉課長 上村が答弁しました。
- 質問者
- 岸田武雄 議員
- 答弁者
- 町長 八木、保健福祉課長 上村
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 岸田武雄
介護保険制度の改正について質問いたします。平成 17 年の通常国会で、介護保険関連法が改正されました。今回の見直しによって、介護状態になることを防ぎ、介護状態であっても症状を悪化させないようにするための新予防給付の創設や 65 歳以上の保険料区分変更などが、平成 18 年 4 月から実施されます。一方、改正の柱の一つに位置づけられている施設給付の見直しでは、食費と居住費を保険外給付とし、原則利用者負担となり今年 10 月から前倒しで実施されており、今後の運用も含めて疑問点をお伺いします。第 1 点は、施設の食費・居住費負担は、在宅と施設の利用者負担の公平性を大義名分として導入されましたが、ねらいは介護保険給付費の抑制であり、施設の現場での影響と利用者にとって、負担がどれだけ増えるのか。第 2 点は、介護予防効果が明らかだとして、筋肉トレーニング、食習慣指導など栄養指導、歯磨きなど口腔機能の向上などを新メニューとして導入するとしていますが、これらは毎日続けることによって効果が期待できると言われており、週 2 回の通所者に対しての効果対応はどのようにされるのか。3 点目は、家事代行型の訪問介護は利用を制限し、例外的に行う場合も必要性を厳密に検討し、期間や提供方法を限定するようです。これは当然のことでしょうが、積雪寒冷地帯において厳密に解釈されますと、足元の不自由な高齢者が出かけて転倒し、要介護度が高まることにもなりますので、弾力的に運用する必要があると思うがどのような方針であるのか。4 点目は、住みなれた地域で暮らせるよう、日常生活圏域ごとに多様なサービスを提供する地域密着型サービスを開始するとあります。高齢者は、生活の場が変わっただけで認知症になると言われておりますので、地域に密着したサービスは望まれますが、どのようにして確保していくのか。その具体策についてお伺いいたします。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
岸田議員のご質問にお答えいたします。介護保険制度の改正についてでありますが、第 1 点目の施設現場での影響と利用者負担の増加についてでありますが、本年 10 月 1 日から施行の改正後の介護保険制度では、在宅で介護保険サービスを利用されている方は、食費・家賃等の居住費をご自分で負担されております。一方、施設で介護保険サービスを利用されている方は、食費・居住費について一部自己負担はあるものの、大部分は保険から給付されております。このような在宅利用者と施設利用者との負担の不公平性を解消し、バランスの取れた負担・保険給付とするため、低所得者に配慮しつつ、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設における居住費と食費、ショートステイにおける滞在費と食費、通所介護と通所リハビリテーションにおける食費については、利用者の自己負担が導入されました。そこで、お尋ねの施設現場での影響については、本町にございます特別養護老人ホームはまなす園において試算の結果、介護報酬の引き下げにより 361 万円の減収、食費の利用者負担に伴い 1,000 万円の減収、居住費の利用者負担に伴い 640 万円の増収、これらを合わせまして、約 720 万円の減収になると試算しております。そのため、事業者といたしましては、経常経費等の削減を行いながら対応していくこととされております。また、社会福祉法人うらほろ幸寿会が運営するうらほろデイサービスセンター及び社会福祉法人浦幌町社会福祉協議会が運営する通所介護センターうらほろについては、利用者負担の増加により、利用回数の減少などがはっきりとあらわれておりませんので、今後の推移を見なければ影響について論ずることはできないものと思われます。次に、利用者負担の増加についてでありますが、利用者負担額は施設と利用者の契約により決められますが、低所得者については、所得に応じた負担限度額を定め、減額相当分について介護保険から補足的給付を行う特定入所者介護サービス費が創設されております。なお、特別養護老人ホームはまなす園では、制度改正前の 9 月 30 日までに入所されていた方は、全て多床室入居として扱われ、制度改正後の 10 月 1 日以降に入所された方は、入居した部屋のタイプにより自己負担額が変わることになります。ここで特別養護老人ホームはまなす園の入所者について、一月当たりの入居者負担額の増加を、利用者が最も多い代表的な例を申し上げますと、世帯全員が住民税非課税で課税年金収入額と合計所得金額の合計が 80 万円以下の方は、利用者負担第 2 段階とされておりますが、多床室入居の場合は、食費は改正前 1 万 5,000 円が改正後 1 万 1,700 円で 3,300円の減、居住費は 9,600 円の増、介護報酬の引き下げによる 1 割自己負担分が 540 円の減となり、合計 5,760 円の負担増となります。また、ショートステイを 30 日利用した場合、老齢福祉年金受給者で世帯全員が住民税非課税または生活保護の受給者である利用者負担第 1 段階の方は、食費は改正前 2 万 7,000円が改正後 9,000 円で 1 万 8,000 円の減、滞在費は自己負担額がないので、介護報酬の引き下げによる 1 割自己負担分が 540 円の減となり、合計 1 万 8,540 円の負担減となります。世帯全員が住民税非課税で課税年金収入額と合計所得金額の合計が 80 万円以下である利用者負担第 2 段階の方は、食費は改正前 2 万 7,000 円が改正後 1 万 1,700 円で 1 万 5,300円の減、滞在費は 9,600 円の増、介護報酬の引き下げによる 1 割自己負担分が 540 円の減となり、合計 6,240 円の負担減となります。世帯全員が住民税非課税で課税年金収入額と合計所得金額の合計が 80 万円以上である利用者負担第 3 段階の方は、食費は改正前 2 万 7,000 円が改正後 1 万 9,500 円で 7,500 円の減、滞在費は 9,600 円の増、介護報酬の引き下げによる 1 割自己負担分が 540 円の減となり、合計 1,560 円の負担増となります。利用者負担第 1 段階から利用者負担第 3 段階に該当しない利用者負担第 4 段階の方は、食費は改正前 2 万 7,000 円が改正後 4 万 1,400 円で 1 万 4,400 円の増、滞在費は 9,600 円の増、介護報酬の引き下げによる 1 割自己負担分が 540 円の減となり、合計 2 万 3,460 円の負担増となります。デイサービスを利用する方の一日当たりの食費について、浦幌デイサービスセンターでは、制度改正前 319 円から制度改正後 630 円になり 311 円の負担増となります。また、通所介護センター浦幌では、制度改正前 269 円から制度改正後 500 円になり 231円の負担増となります。以上、町内の施設における利用者負担額の増減について申し上げましたが、あくまでも施設と利用者の間の契約によって決まるものなので、町外の施設を利用されている方については、個々の施設により相違がありますことをご理解願います。2 点目の介護予防効果についてでありますが、本年の第 1 回定例町議会において、岸田議員の一般質問に対し答弁させていただきましたが、今回の介護保険制度の改正に伴い、介護保険法の基本理念であります自立支援を徹底する観点から、軽度者に対する保険給付について、現行の予防給付の対象者の範囲、サービス内容、マネジメント体制等を見直した新予防給付が創設されました。また、要支援・要介護状態になる前からの介護予防を推進するとともに、地域における包括的・継続的なマネジメント機能を強化する観点から、市町村が実施する地域支援事業が創設されたところでありますが、これまでの転倒骨折予防教室・機能訓練教室事業等を中心に、現在、実施メニューについて検討を重ねております。ご質問にあります介護予防効果でありますが、平成 16 年から実施してきました転倒骨折予防教室事業につきましては、北海道保健福祉部より出されております高齢者体力向上トレーニングマニュアルを基本に、本町の実態に合った実施方法を取り入れ、個人差はありますが、月 2 回の実施で筋力トレーニング機器を使用しない筋力トレーニングと、自宅でも継続できるようテキストの工夫をし、自宅でのトレーニングを合わせることで同様の効果も得ていることから、ご質問の介護予防効果につきましては、本町におけるスタッフ、専門職などと協議し、本町の高齢者の実態に即した内容で提供していきたいと考えておりますし、これまでの介護保険給付で実施してきました要支援等軽度者に対するデイサービスにつきましても、町内関係事業所と十分協議してまいります。3 点目の訪問介護サービス利用にかかわるご質問でありますが、2 点目ご質問の答弁で申し上げましたが、介護保険法の基本理念であります自立支援をより徹底する観点から、要支援者等軽度者に対する保険給付について、現行の予防給付の対象者の範囲、サービス内容、マネジメント体制等を見直した新たな予防給付へと再編を行うとされております。ご質問にありますこれまでのサービス利用の制限・弾力的な運用につきましては、単に生活機能を低下させるような家事代行型の訪問介護については原則行わないとされておりますが、適正なケアマネジメントに基づいて独居高齢者や要介護者同士の高齢者夫婦の利用者が行うことができない家事を、ホームヘルパーが行う家事援助は利用できるものと考えております。いずれにいたしましても、ケアマネジメントによる個別の判断を経た上で、サービスが提供されていくものと考えております。4 点目の地域密着型サービスでありますが、今回の介護保険法改正に伴い新たに創設されたサービスで、日常の生活圏を基本とし、小規模な居住空間、家庭的な雰囲気、住み慣れた地域での生活、なじみのある安定的な人間関係を保つことに配慮したサービスであり、市町村が指定・監督権限を持つとされており、多様で柔軟なサービスを提供する上で、今後、大きな役割を果たすものと認識しております。このサービスメニューにつきましては、これまでの認知症高齢者グループホーム、認知症対応型デイサービスに加え、通いを中心として、要介護者の様態や希望に応じて随時訪問や泊まりを組み合わせてサービスを提供することができる小規模多機能型居宅介護等があります。ご質問の具体的な確保の方策でありますが、町内の社会福祉法人において、小規模多機能型居宅介護の類似サービスについての希望もありますので、現在策定中の第三期介護保険事業計画に合わせ、町内各社会福祉法人等の介護サービス事業所と十分協議してまいります。以上、岸田議員の答弁といたします。
質問 岸田武雄
低所得者に対しては、所得に応じて負担限度額を定め実際の基準額との差、いわゆる減額相当額については、別に介護保険で補足給付を行うということで、これらの方々については、個々の負担がそうないと理解できますが、ただ今後において現在すでに税改正が行われております。その中で、現在こうした保険の方から補足給付を行われている、いわゆる住民税非課税の方々についても、ここ 2 年、3 年後において、どういうような形でこうした扱いが行われるかということが、おそらくここには一つの推移が出されてくるのではないかと私なりに考えております。それはそれなりにして、居住費・食費が利用者負担になるということは、一つの時代の流れとして受け止めざるを得ないだろうというふうに考えております。しかし、大幅な経営利益減に対してですね、今後の介護保険施設の経営状況に大きな影響を与えることになります。このことが施設現場で働く職員の労働条件、特に賃金にも波及すると、また人材確保の観点からも憂慮すべき問題ではないかというふうに考えております。それと予防介護は、介護保険の理念である自立支援を進める方策の一つで、地域でどのように定着させていくかが重要であるわけでありますけれども、高齢化の進展とともに、認知症高齢者も急増してきているというふうに言われております。そういうことから地域密着サービスの重要度が増して、大規模な従来型の特別養護老人ホームなどではなく、適切な対応だけでは難しくなってきていると言われております。そういう中で、今後の具体的な取組みについては、ただいま答弁がありましたように、現在、作成中の第三期介護保険事業にあわせて進めていくというふうになっておりますけれども、これは 18 年 4 月から全面的に実施、施行されることになるわけですけれども、ただそのことについてはある程度の猶予期間が設けられていると伺っておりますけれども、やはりこうした地域に密着したサービスを提供していくためには、こうした計画についてやはりきちっと町民にも分かるように示していくことが必要であるだろうと思います。そういうことからこうした計画などについては、いつの時点までに計画の作成をされていくのかということを伺っておきたいと思います。それともう一点ですが、介護予防の方に大きくかかわってくる問題でありますが、理学療法士を採用しましたが、その後聞くところによりますと、退職されていることを知りました。これは介護予防の立場からも非常に期待されていたはずでありますけれども、これまでの退職された後、まだ補充されていないというふうに伺っておりますけれども、差し支えなければですね、その経過と今後の対応についてもお伺いしたいと思います。
答弁 保健福祉課長 上村(保健福祉課長は2009年3月まで)
岸田議員の再質問に 3 点ございましたので、私の方から説明させていただきますが、まず 1 点目の介護保険制度の改正に伴いまして、それぞれ施設に対する要するに大幅な減収になったということで、それぞれの施設の経営の中で賃金体系、人材確保に苦慮するのではないかという懸念でございますが、先ほど、町長の方で答弁いたしましたとおり、浦幌特別養護老人ホームはまなす園では、約 720 万ほどの減収になるというふうに聞いております。ただこれの対策については、現在理事会等にかけながら、経常経費等の削減を行って対応するという回答を得ておりますので、よろしくお願いをいたします。また 2 点目の地域型サービスにつきましては、現在、社会福祉協議会とも協議をしながら今後小規模多機能型居宅介護等が想定されますが、それらにつきましては、現在社会福祉協議会とも内容について詰めております。社会福祉協議会に老人ホームの前にございます元老人ホームの職員が入居していました。今は、退去して古くなっておりますが、そこを利用して類似するものができないか、今検討しておりますし、第三期介護保険福祉計画、来年 4 月スタートします。そういう中で、十分協議をしているところでございますので、よろしくお願いいたします。また介護予防の関係で実は岸田議員に質問されたとおり、現在、理学療法士につきましては、退職されているわけでありますが、何といってもこれから介護保険を進めている中で、昨年より転倒予防教室、また過去から実施しております機能訓練教室と、保健師、理学療法士が中心に進めておりますが、今後におきましてもこの事業については、介護予防の観点から本町としても進めてまいりたいと思っておりますが、残念ながら自己都合の中で本人は帯広の方へ出たいということで退職されました。今後の採用につきましても、十分来年以降の中では他機関の方へお願いしておりますが、現在、委託の中で何とかこちらの方にお手伝いに願えないかということで、理学療法士等については、模索中でございますのでよろしくお願いいたします。人件費など、それらの内容については、私の方で聞いておりません。どういうふうにして経費節減をするか具体的には聞いておりませんのでご承知願います。また介護保険制度につきましては、来年 4月からスタートいたしますので、少なくとも来年 2 月中までには、作成をしたいというふうに考えております。ただいま会議をすべき準備を進めておりますので、ご了解を賜りたいと思います。また理学療法士につきましては、再度、町長の方からお願いします。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
理学療法士の関係につきまして、補足させていただきたいと思います。本人からの申し出により、10 月 1 日付けでしたと思いますが、退職ということになりました。その後の補充の関係につきまして、私どもも転倒予防教室を開催していると、また管内でも町村が類似型といいますか、よそで理学療法士持っていないところが多いという中で、私たちは持っていることが一つの特徴ととらえていたわけでございますけれども、その管内の状況も見ながら今後においては管内の他病院でも持っている技術の専門職を持っておりますので、そういう技術者の指導を受けながら、また派遣を受けながら、現在のスタッフで進めてまいりたいと、このように考えておりますので採用の予定はしていないということでございます。
質問 岸田武雄
ただいまの町長の答弁ですが、理学療法士を我が町で採用するに至った経過と今日における町長の答弁の考え方が何か変わってしまったのかなというふうに受け止めざるを得ないのですけれども、それともそれ以外にですね、理学療法士がいなくてもそれに代わる人が浦幌に実在しているということで今後においての対策をそのように考えておられるのか、再度伺いたいと思いますけれども。もう 1 点、質問の中で予防介護の関係で、口腔機能の向上に関して、新しくメニューとして導入されます。聞くところによると、毎日続けることによって効果が期待できると、従って質問では週 2 回の通所者に対しての効果対応はどのようになされるのかと質問しているのですが、これに対するお答えがもし分かっていればお願いしたいと思います。
答弁 保健福祉課長 上村(保健福祉課長は2009年3月まで)
1 点目の理学療法士については、町長の方からお答えいたします。2点目の関係についてでございますが、口腔機能週 2 回ご指導していますが、あくまで口腔機能の手入れは、自分でやはり自宅でもできるということで、十分自宅の方で歯磨きの徹底の仕方、やり方について教えておりますので、もちろん毎日やることによって効果があるというふうに思っています。毎日指導することにならないので、自宅でできるように週2 回の中で毎日やるのですよという中でご指導しているということでご理解いただきたいと思います。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
理学療法士の関係でございますけれども、この辞められた時に町村として持つべきなのか、また診療として持つべきなのか、それと診療点数の関係、町の負担の関係、そして十勝管内の他町村の関係、診療所の関係、それらをある程度調べさせていただきました。そういう中で、持つのであれば診療所で持つと点数になると、そして行政との相互利用ができないのかどうかということも含めて検討いたしました。1 週間に何日勤務すれば診療所に置いたことと認められるのかと、いろいろ検討させていただいたのですけれども、管内の状況、財政の状況、いろいろ考えさせていただいた結論といたしまして、十勝管内の他の病院から、浦幌町ではございませんけれども、他の病院からの派遣を受けていきたいと、このように考えているところでございます。そういう中で指導を仰ぎながら今後の状況においては、現状のスタッフの中で取り組んでまいりたいと、このように考えております。